オータムさん。   作:秀吉組

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シャルの機業見学会

とある休日。 乗客があまり乗っていないバスに揺られ、目的地を目指す少女がいた

 

 

彼女の名はシャルロット・デュノア。 色々あったが今ではIS学園の生徒として日本に滞在している

 

 

そんな彼女が何故バスに乗っているのかというと、それは彼女が手に持っている名刺が発端だった

 

 

「う~ん、一体どんな所なんだろう? 悪の秘密結社の支部って……」

 

 

この名刺を渡したオータムの紹介で、なんの縁なのかは知らないが悪の秘密結社の支部の見学に行くことになった

 

 

「学園祭の時、とりあえず一応一夏のこと狙ってるって言ってたし。一夏を守るためにも今回の見学は行く意味あるよね。……でも一応狙ってるってそれはそれでどうなんだろう? 一夏の扱いが酷いような……」

 

 

そんなことを考えているうちにバスは目的地に到着した。 そこは町から少し離れた自然多くある住宅地、ニュータウンとでも呼べばいいのだろうか。 ここに今回行くところが本当に実在するのだろうか?

 

 

などと考えて歩いていると広大な敷地に立つ建物が現れた。 名刺に書かれた住所とISのマップを見比べると見事に一致していた。 恐る恐る入ってみるとすぐに受付らしき場所を発見した

 

 

「あ、あの~、すみません。 オータムさんの紹介で今日、見学に来たものなんですけど……」

 

 

「ああ、お話は聞いてますよ。 少々お待ちください」

 

 

受付のお姉さんがそういうと何処かに連絡を取っていた。 数分後、スーツを着た見た感じ私と同い年くらいの女の子がやってきた

 

 

「お待たせしてすみません。 シャルロットさんですね?」

 

 

「は、はい。 えーと、貴方は?」

 

 

「申し遅れました、私、諜報部兼新規事業開拓課所属の一之瀬 桐奈といいます。お話はオータム先輩から伺ってます。 今回の案内役を務めさせて頂きます」

 

 

「よ、宜しくお願いします」

 

 

「では、さっそく参りましょう。 まずは事務の方に案内しますね」

 

 

一之瀬さんに連れられて建物の奥へと足を進ませた。 向かっている間、ふと一之瀬さんと目が合うとむこうから声を掛けてきた

 

 

「それにしても縁起のいい部署に誘われてるんですね、シャルロットさんは」

 

 

「縁起がいい部署? え? オータムさんは退職される人達が多い所だって言ってましたけど?」

 

 

「あれ? 先輩から聞いてないんですか? 退職率多いですけどその殆どが寿退社なんですよ。 うちの事務職に就くと想い人と結ばれるってもっぱらの噂で。確かに恋愛結婚が概ねなんですよね~、あ! そうそう、実は先輩も……」

 

 

一之瀬さんが何まだ言っているようだけど僕の耳には入ってこなかった。 …そう、聞き逃してはならないキーワードが出てきたからだ

 

 

「想い人と結ばれる」 「寿退社」 「恋愛結婚」 な、なんだと……!? さ、最強じゃないか!? これは是非とも見学しないと!!

 

 

「あ、あれ? ……どうかしました?」

 

 

「いえ、なんでもありません。 さあ行きましょう!! 」

 

 

「ちょ、ちょっと!? シャルロットさん!? そっちじゃないですよ!?」

 

 

こうしてシャルの亡国機業の見学会がスタートした

 

 

 




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