「そういえば、ちょっと気になってたことがあるんだけさ」
オータムさんの旦那は普段気になっていたことを聞いてみた
「ん? 何?」
「亡国機業って世界の影から暗躍してる秘密結社だよね?」
「う~ん、まあ、そんな感じだけど?」
「秘密結社って一体普段何してるの?」
旦那に言われてう~んとオータムさんは日常業務を思い出す
「えーと、世界各地にあるうちの支部の特産物やお土産の売り上げ調べたり、商品開発したり」
あれぇ? なんか想像してたのとはなんか違うぞ?
「あのさ? 亡国機業って悪の秘密結社だよね?」
「そんなの当たり前じゃん」
「……。え、えーと、そ、そうだ! 武器の取引とかしないの? ほら!いかにも悪の組織らしいし」
「うん。 そういうのもしてるよ」
そうか、あるんだ。 良かった~ってなんでそれを聞いて安心してるんだろう……
「でもこの不景気だからあんまりそういうの売れないみたいでさ。 そこで一般人受けのいい商品も売り出して行こうってのがうちの方針なの」
「そうなんだ」
うん、不景気なら仕方ないよな
「そういえば子供層を取り込もうとこの前妖怪とのコラボしたグッズを作ろうって企画書があったような」
……著作権とか大丈夫なんだろうかそれ
「あとは実行部隊のみんなのモチベーション維持したり」
「具体的には?」
「えーと……」
オータムさんはモチベーション向上のために開かれた飲み会の事を思い出す
「オータム先輩!! IS乗りは婚期が遅れるって本当なんですかぁ!!」
秘密結社の飲み会に参加していると酔っ払った後輩の女の子にいきなり質問された
「え!? い、いや~そんな事ないと思うよ? いきなりどうしたの?」
「同期の子に聞いたんです!! IS乗りにはそういうジンクスというか呪いみたいなのがあるって!!」
いやまあ、女尊男卑のこのご時勢。 IS乗りの女性に男共が恐れて近づかないからそういう風になるんだろうな
「だってあのブリュンヒルデ、 織斑千冬はまだ♯歳なのに婚期どころか彼氏もいないって話なんですよ!! ♯歳」
「はい、そこまで。 この業界、あの人の歳はタブーだからね~、黙ってるのが暗黙のルールだからね~」
かなりヤバイキーワードに触れまくる後輩をなんとか止めるがこの辺りの空気が一気に冷えるのを感じた
「ヒィッ!?」
それはまるで心霊スポットに訪れたような寒さである
ま、まさかこの辺りに織斑千冬が!? とその場にいた全員がISを起動させてセンサーで反応を探るが反応はなし
「い、一体何処から来てるんです!? この冷たいような殺気は!?」
「だからあの人の歳はタブーなんだって!!」
その場は恐怖に包まれた……
その後、飲み会は中断になったのは言うまでもない
ガタガタガタガタガタガタ……
「え、えーと、 ……大変なんだな秘密結社も」
ガタガタ震える嫁をみて旦那はそう察したのであった
タブー、それは言ってはならない禁断の言葉・w・;