そしてB級でも俺ガイルキャラ登場!
訓練室にて、制式入隊最初は仮想戦闘モードでの仮想バムスタートリオン兵退治。本来の大きさより小さい上に動かないからすぐに倒せる。制限時間は5分。素人なら一分きれば上出来の訓練だ。俺が入ったときもこの訓練だったな……ちなみに俺の最初の記録は11秒だった。今なら10秒もかからずに倒せる。
『記録、58秒』
ほう、一分きる奴がいたか……そして次は空閑だった。使用トリガーはスコーピオン。
ズバッ!
『記録、0.6秒』
…………は?
空閑は一瞬でバムスターを倒した。同じ訓練隊員が間違いだと文句を言って空閑はやり直す。
ズバッ!
『記録、0.4秒』
『縮んでる!?』
これは凄い。確かになれれば一秒もかからずに倒せる奴はいる。玉狛支部で狙った時も動きはよかったが、ここまですごいとは……訓練用トリガーでこれだけ強いなら黒トリガー使われたら俺でもガチで敵わないかも……いや、俺の陰影は奇襲専門だから問題ないか……
同じ訓練隊員が驚いている中、これ以上の記録や匹敵する記録はもう出ないだろうと誰もが予想していたが、その予想は無惨にも外れた。
ドゴォッ!
『記録、2.5秒』
鶴見が銃型アステロイドでバムスターを一撃で倒した。
おいおい、マジか! ルミルミってあんなにトリオン能力のが高かったのかよ……
『マジか!?』
『あの女、何者だよ!?』
本当にすげぇな……ルミルミ。でもあくまでバムスター相手の訓練。ランク戦とかで空閑と当たれば負けるだろ……
……。
…………。
………………。
あのあと、風間隊の風間が、なぜか三雲と模擬戦を行った。結果は三雲の0勝24敗1引き分け。三雲、すげえ負けっぷり。しかし最後の1引き分けは大きな経験値になったと玉狛支部の烏丸や嵐山は言う。
そして日は変わり、次の合同訓練日。訓練が終わり、休憩所。空閑は今日もランク戦でポイントを稼いでいる。そしてルミルミが俺の座っている座席の隣に来た。
「ふー」カタン
「今回も満点か?」
するとルミルミは……
「(ビクッ!)……は、八幡……?……いつからそこに……」
「俺が居たとこにお前が座って来たんだろ……」
「……八幡、影薄すぎ……」
「それが俺のサイドエフェクトだからな……」
キリッとした表情で言うと、ルミルミは『バッカ見たい』と表情で言ってきた……チクショウ……サイドエフェクトは本当なのに……
「……お前、なんでボーダーに入ったの?」
「……お前じゃない。留美」
「ああ、悪い……留美。んで、なんで?」
すると留美は……
「ちょっと前にあった小型ネイバーの一斉駆除のとき、テレビで小さくだけど八幡が映ってた……」
なんだと!? 確かにあのときは市街地での任務だったから黒トリガーが使えず通常トリガーの特別使用許可を忍田さんからとって行っていたが、テレビとかには映らないようにサイドエフェクトを全開にしていたはずだが……
「……私、中学でも結局変われなくて、このままなんだと諦めてた。でもボーダー隊員として活動してた八幡を見て私もなりたいと思った」
俺を見て。か……
「他の人達……雪乃さんや結衣さんもボーダーなの?」
ああ、そうか……留美は知らなかったな……
「……三年前に、ネイバーに連れ去られたよ……」
「……え?……」
「……三年前に俺らの通ってた学校がネイバーに襲われてな……留美が知ってる面子は葉山と一色以外は皆連れ去られちまった……」
すると留美は……
「……ごめん……」
「いいよ。知らなかったわけだしな……それより、ポイントはどうだ?」
すると留美は左手を見せてくる。ポイントは2940Pとなかなか高かった。
「ランク戦、何回か勝てばすぐ正隊員じゃねぇか? やんねぇのか?」
「……だって他のみんな私よりポイント少ないから勝ってもあんまり増えなくて……」
ああ、確かにな。ランク戦はポイントの奪い合いだからポイントが少ない奴に勝ってもポイントは増えづらい。逆に多い奴に勝てば一気に増える。現時点で留美よりも多い奴はほとんどいないだろう……すると……
「お! こないだの黒トリガーの先輩と俺の次にバムスター早く倒した奴」
空閑が俺らの元へ来た。
「比企谷八幡だ。空閑」
「鶴見留美よ」
「ハチマンにルミか。改めてヨロシク」
ピッと手をあげて言う。本当にコイツ小さいな……つか、いきなり名前呼び捨てかよ……
「お、ルミ。お前結構ポイントあるな……俺とランク戦しないか?」
空閑のポイントは現在、1508ポイントとやや低めだった。以外だな……コイツの実力なら3000Pくらいからのスタートでもおかしくないが……ネイバーって事で1000Pスタートだったのか? ま、ごもっともだろうが……
「留美。やってやれよ」
「ヤダ」
即答かよ……
「ふむ、そうか……じゃあ、またいずれ……また新3バカからもらうか……」
そう言って空閑はブースへ向かった。
すると次は……
「あれぇ~? 比企谷じゃん! なんでここに?」
その声は、知っている声だった。
「……折本」
B級隊員、折本かおり。
次回はバトル編。