ルミルミ達のいる南西地区に三雲と木虎が到着したらしく、一安心かと思いきや、木虎がラービットにやられて雨取が盛大にトリオン能力を見せつけてしまったせいで、敵戦力が南西地区に傾き出したらしい。そして敵の狙いはベイルアウトのないC級隊員らしい。
……ルミルミがあぶねぇ!?
「一色! やっぱりお前も南西地区に向かえ! ここは俺が――」
『いえ、先輩。向かうのは先輩の方ですよ』
「なに言ってんだ!? 俺がここを離れたら――」
すると相手にしていたモールモッドが何体か破壊されて――
「雪ノ下、現着しました!」
「葉山、現着しました!」
雪ノ下さんと葉山が南東地区に着いた。どうやら今までこちらに向かっていたらしい。
「ほら、比企谷君。早く南西地区に向かって!」
『そーですよ! 私たちが行くより留美ちゃんは先輩に助けて欲しいハズです!』
「そうだ。ここは俺たちに――」
そう言われた瞬間――
ズズゥッ!
――ゲートが開き、羊みたいな円を描く感じの白いツノがある黒髪ロングの女の人型ネイバーが現れた。
「……三人……いえ、四人かしら……一人は黒トリガーね……」
おいおいマジか!? こんなタイミングで……
本部からの連絡で他の地区にも人型ネイバーが現れたらしい。その人数は五人。その内四人はツノ付きであり、一人は黒いツノで黒トリガーを確定されている。ちなみに唯一ツノの無い奴はじいさんらしい。一度に投入かよ……
「なおさらここを離れられなくなったな……」
「仕方ないわね……久々に『旧』雪ノ下隊メンバーで闘いましょう」
『(ガガ)本当に……なんの因果でしょうね、オペレーターも私ですし……』
オペレーターは平塚先生ではなく、ベイルアウトした城廻先輩だった。
元々、雪ノ下隊は隊員に陽乃さん。オペレーターに城廻先輩。その他の隊員が俺、葉山、一色だったため、本当に旧雪ノ下隊の面子になった。
「って、あれ? じゃあ平塚先生は……」
『私にオペレーターを押し付けて、三雲君達と木崎さん達の援護に向かってる』
マジか!? 平塚先生が戦闘に参加するのかよ!?
驚いていると、人型ネイバーが攻撃を加えてきた。拳で!
ドゴォッ!
人型ネイバーが拳を降り下ろした先に大穴が空き、俺と陽乃さんと葉山は避けた。
「……戦闘中に相談とは余裕ね……」
「ま、ツノの色を見る限りお前は黒トリガーではねえ見てぇだしな……」
すると人型ネイバーは……
「舐められたものだわ……所詮はミデンのサルね……」
舐めているわけじゃねえが、正直未知のトリガーなのはかわりねぇ……それに、この人型ネイバーは……なんだ……その……
「この子、雪乃ちゃんに似てるわね……でも容赦しないわ」
……陽乃さんが一番やる気だった。
旧雪ノ下隊
隊長 雪ノ下 陽乃(シューター)
隊員 比企谷 八幡(アタッカー)
葉山 隼人 (アタッカー)
一色 いろは(スナイパー)
オペレーター 城廻 めぐり
次回はルミルミ視点のお話にしようと予定しています。
運命はいかに!?