八幡は一応、忍田さん派です。
スタートはユウマが三輪隊とやり合いったあと辺りです。
本当ににわか知識でやるので期待はほどほどに……
今から四年半前、異次元からのゲートが開き、ネイバーと呼ばれる侵略者が現れた。絶体絶命の中、界境防衛機関・ボーダーという組織が現れ、ネイバーの武器である『トリガー』を解析してネイバーを撃破したのだった。
それから三門市はボーダー基地を街の中心として平和が保たれているのだ。
そして、ネイバーの武器『トリガー』に至っては、今もなお解析が進んでおり、その中でも超強力なトリガー 黒(ブラック)トリガーが現在、ボーダーでは三本。その内一本を持つのがこの俺、比企谷八幡である。
“ボーダー隊員とは群れるものである。
ボーダー正式隊員のランク戦は基本、チーム戦である。だがそれはぼっちに対する配慮がなっていないことの証明である。
ネイバーとの戦いで重要なのは個人の能力なので群れることは意味がない。
なのに正式隊員同士のランク戦がチーム戦なのはなぜだろうか?
そして、黒トリガーは完全に孤高の存在だ。どんな危険な任務も一人でやらなければならないのはなぜだろうか?
ぼっちな黒トリガー使いは孤高な分、無駄死にしても問題ないと言う、本部の悪意で動いている。
なぜだろうか? 黒トリガーは強力で貴重な存在なハズなのに……使える人材も限られているのに、理不尽な事だ。
結論を言おう。
黒トリガーは大規模な任務以外は完全に休みにすべきである。”
「……比企谷君。これはなんだね?……」
この俺、S級隊員の比企谷八幡は、ボーダー本部に呼び出された。
「黒トリガーの待遇の改善についてです。天羽や迅さんと俺の扱いが違いすぎると思いまして……」
すると鬼怒田さんと根付さんが……
「迅は玉狛支部の人間な上に常に結果を出しとる! 天羽は通常任務に出したら下手したら街が吹っ飛ぶわい! 少しは考えて提案しろ!」
「君の黒トリガーは黒トリガーの中でも『地味に強力』が売りで使用範囲が広いからねぇ、たしかに通常任務にも駆り出しすぎかとも思うが、君にしか出来ない事だから仕方のないことだよ」
またこれか、いつもいつも仕方ない。で片付けられる。
「まあ、そんな事はどうでもいい。比企谷を呼んだのはそんな理由ではない」
違うの? 城戸指令が言う。
「お前には今から玉狛支部に行ってもらう。そこにある黒トリガーを奪ってこい。これは命令だ」
「? 迅さんの『風刃』をすか? なんでまた」
「アホか! 『風刃』じゃない。貴様も聞いているだろう! 最近この街に来た、人型ネイバーの黒トリガーだ」
「??? 人型ネイバー?」
「……まさか、本当に知らんのか?」
聞いてませんよ? いつもこうだ。こういう重要な情報は俺にはギリギリまで通達されない……本当に扱いが酷い。
「そいつの名は空閑遊真。黒トリガーの特性は『相手の能力を学び学習する』だ」
ほう、それは厄介だな。俺の黒トリガーの能力を学習されたら面倒かもしれん。
「本当に聞いとらんのか? 三輪隊が速攻でやられとるんだぞ?」
へぇ、あの三輪隊が……って、三輪隊って何位のチームでしたっけ? A級チームってことしか知らないけど……
「とにかく、黒トリガーには黒トリガーで対抗する他ない。比企谷君の黒トリガーで玉駒の人型ネイバーの黒トリガーを奪ってこい」
「はあ、てかなんで奪う必要が? 玉狛支部にいるってことは、別に街を侵略しに来たとかじゃないんすよね? だったらボーダーの一員になったとかなら問題ないんじゃ……」
「貴様とて、ボーダーの派閥くらいは知っとるだろ! こればかりは知らんとは言わせんぞ!」
流石に知ってますよ。ネイバーに怨み持った奴の城戸指令派『絶対に許さない派』。
ネイバーに怨みはないけど街の安全第一主義の忍田本部長の『平和第一派』。
ネイバーにもいいやついるから仲良くしましょうよの『綺麗事派』の玉狛支部。それがどうした?
「今現在、ボーダーでは黒トリガーが各派閥に一本ずつ、そして城戸指令の派閥が一番人数の多いため一番大きな派閥になるが、玉狛に黒トリガーが2本になれば一気に派閥が逆転してしまう」
そんな大袈裟な……まあ、黒トリガーはそれだけ強力だからな……
「そうだな……もし黒トリガーの確保に成功すれば、この要求をのんでもいいだろう」
城戸指令が言った。え? いいの! 根付さんも驚く。
「し、指令! 本気ですか!?」
「そうでも言わんと比企谷はめんどくさがるだろ。しかし、大規模な任務は出てもらうぞ!」
はぁ、仕方ない。
俺は、玉狛支部へ、黒トリガー奪取に行かなくては行けなくなった。
意見感想誤字報告、大歓迎。
待ってます。
ぼっちなボーダー隊員。よろしくです。