やはり俺の高校生活は気付かれないまま終わりを告げる。   作:to110

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第10章を迎えられたのも、たくさんの読者様のおかげです。ありがとうございます。このシリーズがいつ終わるかはわかりません(かなりの問題)が、今後もよろしくお願いします。
先を読ませない(正確に言えば読ませられるほどの技量がない)長篇シリーズ、では、どうぞ。


第10章 彼女の選択は大きな波紋をたてるには十分だった。

場所は駅前のスーパー、時刻は10時半。約束の時間までは30分ある。が、まぁ問題はそこじゃない。どうしてこうなったーーーーーーー

 

 

「比企谷君、姉さんは強いわ。心してかかることね」

 

 

右に雪ノ下がいる。由比ヶ浜は学校だ。当然だ。だって今日平日だもん。

 

 

「今日学校に行かなくていいのか?」

 

 

「単位は問題ないわ」

 

 

「んで、そろそろ種を話せ」

 

 

「昨日、あなたが帰ってから姉さんに電話をかけたわ。そうしたらこの時間にここと教えてくれたわ」

 

 

「由比ヶ浜はどうしたんだ?」

 

 

「彼女の成績、あなた知らないの?」ヤレヤレ

 

 

「ああ、なるほどな」

 

 

すまん由比ヶ浜。あっさり理由がわかってしまった。

 

 

とそんなどうでもいい会話をしていると、

 

 

「ひゃっはろー!雪乃ちゃん、比企谷君」

 

 

カードの登場だ。

 

 

「雪ノ下さんが話すから二人きりでの会話じゃなくなってしまったんですが…………………」

 

 

「まぁまぁ、ていうか挨拶くらいしてよ〜」

 

 

「比企谷君、私は席を外した方がいいかしら?」

 

 

「いや、気にするな」

 

 

「ならそうさせてもらうわ」

 

 

「雪ノ下さん」

 

 

「なんだい?」

 

 

「協力してください」

 

 

「ん〜、嫌だ」ニコッ

 

 

「うっ…………全部お見通しですか」

 

 

「全部かは知らないけどね。お母さんには逆らいたくないもん。雪乃ちゃんと違って、ね」

 

 

どうやら全部知られているようだ。この人の情報網はどうなってんだよ…………………

 

 

「ふぅー………………」

 

 

いい加減、覚悟を決めるか。

覚悟、か…………………

 

 

「なら、協力してくれる条件はなんですか?」

 

 

「ん〜、そうだな〜………………」

 

 

ためが長い。まぁこの場合は長く感じるだけだろうが。

 

 

「うん、そうだね。比企谷君と雪乃ちゃんが結婚すること、かな」

 

 

どうしてそうなるんだ。なんだ?俺にはそのくらいしか価値がないということか?雪ノ下さんはこちらを完全に把握しているがこっちは雪ノ下さんの意図すらわかっていない。そもそもが間違いだった。この人と勝負すること自体が。勝負にすらならない可能性を考えてなかった。勝負すればの可能性を計算したが勝負できる可能性を考慮してないから二割が出ただけだ。今この場で、それを計算した場合………………5%もないじゃないか………………

なんなんだよこの人は。そして、この条件をのむわけにもいかない。彼女たちには俺が出した解を教えなければならない。だが、今の目的はなんだ。なら、この条件をのむしかない、な………………

 

 

「雪ノ下さん。その条件でお」

 

 

願いします。と言おうとしたが、雪ノ下がそれを妨げる。

 

 

「比企谷君、喉が渇いたわ。何か買ってきてほしいのだけれど」

 

 

何か考えでもあるのか?まぁ、俺より雪ノ下の方がこの場合は適任だろう。

 

 

「ああ、わかった。雪ノ下さんは?」

 

 

「じゃあお願いしよっかな〜」ニコッ

 

 

俺は席を外し、雪ノ下に任せた。

 

 

飲み物を持って席に戻ると話し合いは終わってたようだ。結果はどうなった。

 

 

「比企谷君〜、さっきの条件は撤回。君には無条件で協力してあげる。お母さんに比企谷君の退学のこと話しといてあげる。」

 

 

「ありがとうございます」ペコッ

 

 

「じゃあね〜比企谷君、……雪乃ちゃん」

 

 

なんだ?あの人らしからぬ、寂しそうな声は……………

 

 

「比企谷君、用事も済んだことだしもう帰るのかしら」

 

 

「まぁ、特にすることもないしな」

 

 

「なら、私の家に来ないかしら?」

 

 

「………………へ?」

 

 

「勉強を教えてあげるのよ。勘違いしないでちょうだい。由比ヶ浜さんにも悪いもの。でも、その理由でなら彼女も許してくれると思うから。だから、ダメ?かしら……」

 

「…………ああ、わかった」

 

 

「由比ヶ浜さんにはちゃんとメールしておくから、心配しないで」パカッ

 

 

彼女は携帯を開いてメールをする。まぁ、俺からじゃよく見えんが。まぁでも聞きたいこともあるし。

それにしても彼女はなにをこんなに……………………………………焦っているんだ………………………




今回もお読みいただきありがとうございます。
というより、すごい自然に前回から陽乃さんだしてますけど、陽乃さんになってますか?あの人、よくわからないです。
この作品、私好みに作っているんですが、皆さんは好きですか?私好みに作っているため、皆さんがこの展開がいい、と思ってもそうならない可能性が大きいです(特に最終章近辺は)。
これからもお読みください。お願いします。

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