鴉天狗の日常   作:怠惰に取り憑かれし者

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あれ?妖怪の話を書くつもりだったのに学園の話から入ってしまった。

まっ、いっか(笑)

ちなみにタイトルは全然話に関係しておりません
と言うことで第一羽です。



一羽・作れる可愛いって怖くないか?

「なぁ、九郎。この学校の七不思議って知ってるか?」

 

 

優雅に学校で朝食のパンを食べようと思っていた俺に話し掛けてきたこの小柄なバカは|北野亮也≪キタノリョウヤ≫愉快な俺の学校での知り合いAだ。

 

 

「は?そんなのあるのか?」

 

 

「ある!

 

 

 

 

 

・・・らしいんだよなこれが」

 

 

「らしいかよ」

 

 

「らしいんだよ。あ、そのメロンパン一口くれ」

 

 

俺は少しため息をついた後、メロンパンを少しちぎり亮也に渡す。

 

 

しかし、窓の外を見ると、結構早く登校したつもりなのに結構みんな来てるんだな。真面目かお前らお疲れ様です。

 

 

「で、その七不思議がなんだよ」

 

 

「ひらへに・・」

 

 

「とりあえずメロンパン飲み込んでからにしろよ」

 

 

ったく、行儀の悪い奴だ

 

 

「調べにい・か・な・い・か?」

 

 

うん、そう言うと思ってた。勿論俺は・・・

 

 

「断る」

 

 

「え、なんでだよ面白そうじゃん」

 

 

「お前の面白そうは絶対に面倒なことになるだろ。忘れたのか?先週の廃病院の事」

 

 

俺は忘れてないぞ。哀れな畑のことは・・・

 

「過去のことは気にしない方向で」

 

 

いやいや、過去から学べよ。

 

しかし、もうすぐ予鈴がなる時間だな。案外時間たってたんだな。

 

 

「まぁ、畑も昨日退院して今日から登校するしな」

 

 

「はぁ!?あいつ入院してたのか?」

 

 

俺、そんなの聞いてないぞ。

 

 

「いやいや、ここ最近一週間ほど休んでたじゃん」

 

 

「確かに休んでたが、お前にいじめられた事が原因で不登校になったのかと」

 

 

「俺いじめてないよな!?」

 

 

「廃病院で畑の肩押したの誰だったけ?」

 

 

いやしかし、折れてるとは思ってたけどまさか一週間入院ものだとはなぁ

 

 

「いやいやいや、あれは事故だって言ってるじゃん?」

 

 

「お前・・・人がいじめと思ったらいじめなんだぜ亮也よ。あいつは自殺していない。ならお前はあいつに言うべきことがあるんじゃないか?」

 

 

「いや、ちゃんと謝ったからな」

 

 

「甘い甘い甘すぎるわっ!一回謝っただけで許されるとでも?畑の心がまだ傷付いていたらどうするんだよっ!!」

 

 

俺が熱弁(笑)を奮うと亮也は立ち上がり

 

 

「九郎。俺!D組行ってくる」

 

 

こう言い放って教室から慌てて出ていった。

 

ついでに言っとくとD組は畑がいるクラスだ。ちなみにここはG組だ

 

しかし、なんとか七不思議の話をすり替える事ができたな

 

 

キーンコーンカーンコーン×2

 

 

あ、あいつ遅刻扱いになった・・・

 

          ☆

 

「で、さっきの続きなんだが」

 

 

一時間目が終わるとまたもや亮也が話し掛けてきた。

 

 

ちなみにあの後、亮也は涙を流しながら帰ってきた。また何かしらの友情イベントがあったのだろう

 

 

しかし、この感じは多分さっきの七不思議の話だ。さて、どうしたものか

 

 

「さっきの話って?」

 

 

九郎ある種の期待を込めて惚けるが

 

 

「七不思議だよ七不思議」

 

 

九郎はさっきと変わらぬ亮也の発言を聞いた途端ため息をつき首をうなだれる。

 

 

「嫌だって言ってるだろ。どうせ俺と畑とお前だけだろ?この前の廃病院みたいに三人で行ってもつまらないってなるって」

 

 

「・・・人数が居ればいいんだな?」

 

 

この時、九郎は墓穴を掘ってしまったと思った

 

 

なぜなら、目の前にいる亮也と言う男は人付き合いがいいからだ。

 

・・・まぁ、厳密に言うと人だけではないのだが

 

 

「くっ・・・あぁ、10人以上な」

 

 

「10か・・・行ってくる」

 

 

「おい待て、次はたい」

 

 

亮也は九郎が呼び止める暇もなく教室を出ていった。次が体育だと言うことを忘れて

 

 

「ま、いっか」

 

 

「おーい、九郎。体育遅れるぞ」

 

 

「おう、すぐ行くわ」

 

 

亮也のことを諦め、九郎は体操着を持って駆け出す

 

 

「・・・はぁ、あいつなら集めてくるだろうな」

 

 

九郎の呟きは体育へと急ぐクラスメイトの行き交う音にかき消された


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