やっぱり雪ノ下さんの青春らぶこめでぃーは間違っている!   作:眠り羊

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ガハマさんからの初デートの様子を聞いた雪ノ下さん。

リア充爆発しろ!


さっぱり!雪ノ下さん。

ピーンポーン

 

由比ヶ浜さんとの電話が終り、服で散らかした部屋を片付けようとした時エントランスからのインターホンが鳴った

 

こんな時間に誰かしら?宅配物等は頼んで無いし、訪ねて来そうな人物も思い当たらないのだけれど。何か嫌な予感しかしないわね・・・

 

散らかっている部屋を横切り、エントランスのカメラを確認してみる

 

げ・・・姉さん・・・流石私、嫌な予感が当たってしまったわ・・・

この最悪のタイミングで来るなんて、何とかしてやり過ごさないと・・・こんな部屋を見せれないし、明日の事が知れたら何を企むかわかったものでは無いわ

 

息を整えると平静を装い応対する

 

「こんばんは、姉さんこんな時間に何か用かしら?」

「ふふ、こんばんは雪乃ちゃん、ちょっと近くに用があったから可愛い妹の様子を見に来たんだけど、入れてくれるかな?」

そう言うと姉はカメラに向かいニッコリと笑った。

 

・・・絶対何か良からぬ事を考えてるわね

 

「ごめんなさい姉さん、今少し部屋が散らかっていてお招き出来る状態じゃないの、また今度にして貰えるかしら」

嘘は付いてないわ、これで帰ってくれると良いのだけれど・・・

 

「珍しい!雪乃ちゃんが部屋を散らかすなんて、でもそんなの全然気にしないから大丈夫、ほらちゃんとお土産だって持って来てるんだからさー」

少し驚いた表情の後に微笑み、カメラに向かって有名所のケーキの箱を見せつける

「それに今日はこのまま雪乃ちゃんの所に泊まろうと思って、車も返しちゃったんだから入れて貰えないと私困るなぁ~」

 

な・・・なんじゃそりゃー、ないない、あの姉を泊まらせるとか絶対ないわー!なんとしても帰って貰うわ!

 

「事前に連絡も無いまま訪問して、宿泊とか・・・それはそちらの落ち度よ、私には関係ないわ、それに呼べばまた直ぐに戻ってくるでしょ」

「冷たいなぁ雪乃ちゃん、それに私にそんな事言って良いの?確か私に借りがあったよねー?」

ニヤリと微笑みながら姉が言う

 

くっ、ここで文化祭の借りを出してくるの?でも負けないわ!

 

「姉さん、こんなことで私に借りを返させてしまって良いのかしら?もっt」

「あははは、雪乃ちゃん笑わせないでよーもう。それは違うでしょ?こんなことでも無いとあなたに借りを返させる機会を作れないじゃない」

牽制になるように少し高圧的に、そして大業に言ってみようとしたが途中で姉に遮られてしまった

 

全く通じてないし・・・これだからこの姉は・・・

 

「・・・分かったわ、たださっきも言った通り、部屋が散らかってるので少し待って欲しいのだけれど・・・」

その言葉すらも意にも介さず姉は返す

「私もさっき言ったよね、そんなこと気にしないから早く入れて頂戴」

鋭さを含んだ微笑みを見せつけながら姉は言った

 

こわーーー!超怖いから!妹に見せる微笑みじゃないわよそれ!?くっ・・・

 

「・・・ふぅ、部屋の鍵は開けておくから勝手に入って来て」

私はエントランスのドアを開け姉に言った

「はいはーい、ありがとう雪乃ちゃん、クスッ」

 

私の完敗だった。

 

そのやりとりから少し経ち、姉が部屋へ入って来た

「おじゃましまーす。うわ、なにコレ」

部屋の惨状を見て姉が感嘆の声を上げる

 

「だから言ったでしょ部屋が散らかっていると」

呆れ気味に私が返す

 

「何しようとしたらこんなになるのよ?」

はいコレと、姉がケーキの箱を私に渡して問う

 

「ありがとう、少し服の整理をしようとしただけよ」

本当は明日着る服選んでたんだけどね!適当に誤魔化した・・・はずだった

 

「へぇ、服の整理ねぇ?本当に?」

姉がいたずらっこみたいな微笑みを返す

 

「・・・・・・」

あー今気付いちゃった・・・これはアレに聞いたな・・・だからこっちに寄ったのか!

使えないわーアレ・・・

 

と思っていたのが少し顔に出てしまったらしい

 

「なーんてね、ちょっとからかい過ぎちゃったかな?もーう怖い顔しないでよ~。隼人から聞いて知ってるよ?明日Wデートなんでしょ?」

「雪乃ちゃん何着ても似合うんだから、別にこんなに悩まなくても良いのにー、あれかな?やっぱり比企谷君が来るから?もう、雪乃ちゃんてば可愛いんだから~」

 

もう完全にオモチャ状態ね・・・これは諦めて適当に相手をするしかないわね・・・

 

「別に彼は関係無いわ、初めてのことだから戸惑ってしまっただけよ」

それに・・・

「それに彼の相手は由比ヶ浜さんですもの、私と葉山君はおまけみたいなものよ」

 

姉の方を見ながら言うと姉は少し考える風に言った

「あーそれさぁ、本当に彼はガハマちゃんを選んだのかなぁ?私としてはちょっと疑問なのよねぇ」

言い終えるとクスッっと笑った

 

そうよねー、ちょっと疑問よねー、選ぶとしたら私よね!

 

って何を言ってるのかしら?比企谷君が由比ヶ浜さんを選んで無いとして、付き合ってる振りをすることに何の得があるというの?

「比企谷君と由比ヶ浜さんは間違いなく付き合っているわ、それは由比ヶ浜さんの態度を見れば一目瞭然よ」

姉を正面から見ながら言ったが、当の姉は興味なさそうだった。

 

「ふーん、そう、私が言いたいのはそういうことじゃないんだけど、まぁいいわ」

と言うと部屋を見渡し、明日のWデートはショッピング中心なんでしょ?それなら、この服とかこの服辺りにしておきなさい。

と言って、いくつか服を見繕って私に渡した。

「まぁ、明日は楽しんで来なさい。私は邪魔しないから。フフフ」

 

姉さんらしからぬ、姉らしい行動に呆気にとられていると

 

怪しい笑みを見せながら姉は勝手に浴室に入ってしまった

直後浴室の扉から顔だけだし

「あぁ、今日はちょっと疲れちゃったから明日の夕方頃帰るわね」

と言ってまた浴室に入ってしまった

 

いつもの姉だった・・・私の部屋なのに自由すぎるわ!

まぁデートから帰ってくる頃にはいないのだからどうでもいいけれど・・・




次回、雪ノ下さん。のWデート行方はいかに!


あれ?デジャビュ・・・

姉に負けるな!雪ノ下さん。

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