インフィニット・ストラトス ~ダークサマー~   作:kageto

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お久しぶりです。
原作途中までですが読みました。以前コメントで言われたとおり、山田先生の台詞とかを中心に原作とそう代わりがないことに驚きました。
近いうちに修正したほうがいいのかな?

久しぶりのせいか、方向性を見失っている気がします。
アニメの2期も途中までしか見ていないので、2期の残りと、原作の残りをしっかり読んで書ききりたいと思います。


第07話

 で、だ。起動実験となったわけなんだが。

 

 

 この大騒ぎ、なによ。

 

 

「記録装置は精密型もってこいって言っただろ!」

「リヴァイヴからだ。打鉄は後回しだから、第二に置いておけ」

「時間が限られてるんだ!どっちもフェイズ4までを超精密でいくぞ!」

「外との回線を完全に遮断だ!絶対に情報を外に漏らすな!」

 

 

 いや、まぁ。わからなくもないけどさ。声を張り上げてる内の8割が女技師ってどうよ?そこらの男よりこえぇよ。

 

 ってか、簡単な説明聞いた限りだと、フェイズひとつにつき1時間って言ってた気がするんだが、4までってことは4時間だよな。飯食う時間あるのか?なかったら次からボイコットするぞ。マジで。

 

 

 

 結論から言おう。次からボイコットな。

 

 

 1万歩譲って飯抜きはいいとしよう。休憩なしってどういうことよ。あいつらフェイズごとに3班に分かれて、データ取り、解析、休憩に分かれてたの知ってんぞ。休憩班が飯食ってたのも。

 

 実験が17時半スタートで、今が22時。4時間半だよ。食堂20時半までだよ。飯抜けってか。

 

 しかも明日の実験までに今日の実験の詳細なレポートを出せとか言ってくる。普通に授業があるのわかってんのかね?飯抜いた上に睡眠時間削るとか、ふざけんな。

 

 部屋に戻る道すがら、山田先生に電話をかけ、起動実験班への苦情と明日の実験のボイコット、レポートの放棄を告げる。

 

 こちらが悪いことをしている気になるくらいの謝罪の言葉。人間出来すぎじゃね?ウチの千冬(アレ)と大違いだ。

 

 お互いにねぎらいの言葉をかけて電話を切ると、部屋の前に着いた。

 

 コンコンコン

 

「はいは~~い」

 

 軽い返事とともに部屋の主、のほほんさんが出てきた。けど・・・

 

「きつね?」

 

 パジャマ?きぐるみ?きつね姿だよ。狐じゃなくて『きつね』って感じだ。

 

「あれ?おりむ~だ。どうしたの~?」

 

「いや、飯食い損ねちまってさ。お菓子とかでもいいから、ストックあったら分けてもらおうかと思って」

 

「ん~。おっけ~。おっけ~。でもおりむ~、部屋にキッチンあったよね?つくらないの~?」

 

「寮に入ったの昨日だぜ。食材買ってねー。次の休みまで食堂で済むと思ってたし。休みに買い出し行くつもりではあったけど、ここの食堂うまいから、基本食堂のつもりだったしなぁ」

 

 いや、まじでうまいのよ食堂。おばちゃんすげぇ。

 

「確かにおいしーよね~。まー入りたまえ~。はらぺこおりむ~にいいものをあげよ~」

 

「いや、同室の子の許可とかいいのか?」

 

「きにしなくておっけー。かんちゃん、今しゅーちゅーしてて他のことまったく聞こえないから」

 

 それはそれでいいのか?とか思うけど、ルームメイトののほほんさんがいいって言うしな。

 

「それじゃあ、おじゃまします」

 

「どーぞ、どーぞ」

 

 部屋に入るとそこには たぬき がいました。

 

 たぬきぱじゃまの女子がデスクでキーボードをものすごい速さでたたいてる。一瞬自分の目がおかしくなったのかと思ったが、見間違いじゃなかったらしい。

 

「かんちゃーん。ともだちきた~」

 

「ん。騒がしくなければいい」

 

 こっちには視線のひとつも向けねぇ。

 

「え~っと~。あったあった。はい、おりむ~」

 

「うおっ。カップ焼きそばじゃん。しかも2倍サイズ。のほほんさんこれ普段食べ切れるのか?」

 

「むりー。この間かんちゃんと一個ずつ買ってきたんだけど、二人で一個食べて、いっぱいいっぱいだったよ~。だからおりむ~。処理よろしく~」

 

「いやありがてぇ。今日はちょっと腹減り具合がきつくてさ」

 

「おりむ~実習の後はたくさん食べてるよね~」

 

「成長期の男子にはアレが普通だって。それに食堂のメニューって女子用サイズだから少なめだし」

 

「やっぱりおとこのこにはすくないのか~」

 

「正直、定食3つ頼もうか迷うことがある」

 

「おおぅ。それはすごいね~。そだ。ここで食べてく?」

 

「いや、先に風呂入りたいから、部屋に戻るよ」

 

 汗拭きシートで拭いてるとはいえ、気持ち悪い。さっぱりしたい。

 

「すんすん。そんなにきにならないけどね~」

 

 俺の胸元に鼻を寄せて、そうのたまった。やめい。はずかしい。

 

「うら若い乙女が男の汗なんて嗅ぐもんじゃありません」

 

「は~い。はんせー」

 

「よし。じゃ、ありがとな」

 

「きにしな~い。じゃあ、あした~」

 

「おう、おやすみー」

 

 かんちゃん?たぬきにも目礼してから、のほほんさんの部屋をでる。

 

 

 自分の部屋に戻ると、予約給湯でしっかりと風呂が沸いてた。

 

 これが自宅だったら、水道代とかガス代とか気にしてシャワーで済ますところだが、その辺は気にしなくていいので、気兼ねなんてせずに、毎日湯を張っている。

 

 風呂上りにヤカンで湯を沸かしながら、授業の課題を消化する。課題といっても、次の授業の範囲のテキストを読んでくることだけだ。一度でも読んでいるかどうかで授業の理解スピードが変わるらしい。

 途中で湯が沸いたので、焼きそばに湯を入れ、5分待つ間に残りを読みきる。

 それじゃあ

 

 

 

 

 いただきます

 


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