インフィニット・ストラトス ~ダークサマー~   作:kageto

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中間テスト回最後からの臨海学校序章。
中間テストの話は終わりがしょぼいのは仕様です。
私の学生のときも、テスト前は勉強だー。範囲だー。と言ってたのに、終わった途端に興味が薄れるという経験からです。

簪との買い物は番外編で書く予定。本編では書きません。

ちなみに、メインの話はあと少しで終わります。後は番外編になる予定です。


第29話

 

 あ。っと言う間にテスト期間が過ぎて、結果張り出しの日。ハイテク機器を大量に導入してるIS学園なのに、テスト結果の張り出しが手書きなのは何でなのか。山田先生に聞いたら、苦笑いされた。慣習というヤツなのか。

 

 順位上位陣は代表候補生独占。1位簪、2位鈴、3位シャル、4位オルコット。うん。ある意味予想通りだな。そして意外というかなんというか、ある意味予想通りというか、留学生組がその後に続いてる。彼女達は代表候補生たちとは違った意味で国を背負ってるんだろう。努力の度合いが違ったということだろう。俺とのほほんさんは37位と39位。ちょっとどころかかなり奮闘した。

 

 今回の鈴主催のイベントに参加したのは一年生の生徒の4分の3。俺達は一人当たり50個程度作れば問題ない形となった。まぁ鈴の思惑通りになったということだな。

 

 けど俺たち一年の興味というか、関心ごとは、すでにイベントから離れていた。

 

 臨海学校だ。

 

 学園側の意図を引っ掻き回そうとした鈴より、先生達の方が一枚上手だったってことだろう。イベントでみんなが順位表を見に来るのを理解したうえで、順位表の横に臨海学校の概要を張り出すことで、一年生の興味をあっという間に臨海学校に釘付けにするとは。鈴も理解した様でちょっと不機嫌そうな顔をしてる。なんだかんだ言っても先生達は大人だったってことだ。あー。違うな。俺達が子供だったってことか。

 

 だけど報酬はきっちり配布しないとな。次の休みはクッキー作りか。臨海学校の買出しもしないといけないんだろうな。忙しい週末になりそうだ。

 

 

「鈴。やられたな」

 

「悔しいけど、私もまだまだってことよ。精進しないとね」

 

 悔しそうに吐き捨てるけど、どことなく晴れやかでもある。目標が出来て嬉しいんだろうな。にしても、ごく普通に精進って言葉が出てくるんだから、簪を抜き去って1位を取ることも出来たんじゃないか?いや、けどテスト勉強をしてた簪はすごかったな。とてもお世話になりました。っと。

 

「そういや3人は?」

 

 順位表の確認にも来てないみたいだが。

 

「簪は弐式のところ。本音は新生徒会への引継ぎ。シャルは山田先生に呼ばれてったわ。順位はメールで送ってあるわ。あ、そういや週末二日とも外出申請出しときなさいよ。土曜はクッキーの材料買いに行って、戻ってそのままクッキー作り。日曜は臨海学校の買出しね」

 

 怒涛の予定で、こっちの予定無視だな。まぁ元からそのつもりだったからいいけどさ。

 

 

 

 

 

 

 土曜、日曜ともになぜか鈴たちとはぐれて簪と二人で買い物をすることになった。

 だが鈴。物陰からにやけた顔で覗いていたのは、ばればれだったからな。

 

 簪の水着は当日までのお楽しみといわれた。ちょっと期待しておこう。

 




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