ワンピースをテンプレで生きる   作:楯樰

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やらかした。
多分次はもっとやらかす。


序章
適当な始まり


 気がついたらクソ不味い果実を飲み込んでいた件について。

 

 それからちょっとピリピリするんですけど。

 

 そして耳朶にピアス!? 上半身裸っ! ……あっ(察し)もうポルらなくてもいいや。

 

 自分エネルなんですねわかりま――

 

「――What's?」

 

 おっと、悪魔の実を喰ったエネルを恐れて両親らしき人達によって雲の上から落とされてしまったぁ! これはひどいっ!

 

 ……そしてエネルになったばかりの自分には雷になって飛べるわけもなく。

 

 あー青い海が近づいてくるよぉ~(白目)

 

 

 

 >>残念! エネル(憑依)の人生は此処で終わってしまった!

 

 

 

 Ξ-Ξ-Ξ-Ξ

 

 

 

「現代知識がある私に死角は無かった」

 

 海に浸かる瞬間、現状MAX二億ボルトの電圧を流して海水を電気分解した。

 

 九死に一生を得たにてござる。現在近くの島に海の中を歩いて漂着(笑)したでござる。

 

 雷を浴びて気絶し、死んでしまったお魚の皆様には冥福をお祈りいたします。……それからごちそうさまでした。

 

 そんなことより自分って言葉が私に自動変換される不思議! カリスマなんて発揮しなくていいのよ? 無駄にかっこつけなくてもいいのよ、マイボディ?

 

「……此処は何処(いずこ)か」

 

 おっと。一人称以外にも適応されるんですね、自動変換。

 

 それにしても人も居ないし、草木もない。あるのは一面砂浜のみ。

 

 ビルカ、だとかなんとかから落とされた自分はいったい何処にいるというのか。

 

 ……恐らくグランドラインというわけではないだろう。

 

 ゴロゴロの実の能力(曖昧)によれば磁場の乱れが無いし。

 

「こういった時こそ、我が能力の生きるとき!」

 

 要するに自らが磁石になればいい! あたいったら最強ね!

 

 ……地球もまた巨大な磁石! S極の方角がつまり北なわけだ!

 

 いや、まて。落ち着け、自分(エネル)

 

 月にも空気があるのだ。そしてグランドラインは磁気が乱れて磁石が使えない。

 

 ……ワンピースの世界に前の世界の物理法則を持ち込んで良いものか?

 

 いいや、否! よろしくない!

 

「とりあえず飛べばわかる(確信)」

 

 だがしかし現状自分は飛ぶことが出来ない。そう、つまり、

 

「……幼き我が身がどれほど憎い事か」

 

 成長の負担にならない程度に、能力の把握含めて修行あるのみだ。

 

 誰が二億ボルトが限界値と決めた? 限界は乗り越えるものである!

 

 目指せ光速! 2000倍程度なら乗り越えられよう!

 

 唯の人間の、某狩人の協会会長も0.1秒で拳を打ち出せれるようになったのだッ!

 

 できない道理はないッ!

 

 

 

 Ξ-Ξ-Ξ-Ξ

 

 

 

 そして当初7歳のエネルは無人島で生活を始めた。

 

 

 

 朝は日が昇る前に目を覚まし、出来るだけ抑えた放電を朝食前まで維持する。

 

 朝食は放電によって浜辺近くに浮いてきた魚たちを数匹引上げ、残りはショックを与えて海に帰す。

 

 昼食を取った後からが本番である。無心を心掛け、能力を使わずに行う正拳突き5000回。目標とする一万回には程遠いが、しかしそれでも幼い身では日付の変わり目まで時間がかかった。

 

 就寝前に魚を一匹。感謝をしつつ頂き自らを雷にすることを意識して現状で最大の出力で放電を行いながら事切れるようにして眠りにつく。

 

 

 

 このサイクルは少しづつ、少しづつ実を結んでいく。

 

 

 

 やがて放電の出力は電子を操る事から、当初の最大二億ボルトを遥かに超えて天井知らずに。

 

 心掛けていた無心は「純然な無心」へと変わり、必然のようにして心綱(マントラ)……「見聞色の覇気」を習得していた。正拳突き5000回はやり終えたとき、日は暮れなくなった。次は一万回への挑戦である。

 

 

 

 この時エネル、十歳。

 

 少し早い、重度の中二病。またの名を十四歳病を患っていた。

 

 その妄想は、いずれ世界へ猛威を振るう(わざ)の雛形である。

 

 

 

 エネル、十三歳。正拳突きを終えた時異変に気付く。

 

 武装色の覇気を纏い、一万回突き終えても日が暮れていない。

 

 その事に気づいたとき、同時にあることに気づき羞恥して悶えた。

 

 

 

 自らが中二病であったことに気が付いた。

 

 

 

 Ξ-Ξ-Ξ-Ξ

 

 

 

「私は、私というやつは……っ!」

 

 ビリビリ娘の超電磁砲だとか、極小の雷になって人の身体を乗っ取る&操るとか。

 

 一体なーにを考えてんでしょうーか。

 

 死にたい。

 

「……いや、だがしかし海賊とは皆必殺技の名前を叫ぶものだったな」

 

 気合が入るとか、そんな理由もあるのだろうけど。

 

 ……うん。でも主人公勢みんな叫んでるよな。

 

 ……。

 

 よし、吹っ切れた。

 

 

 

「ヤハハハハハッ! 目指すぞ、頂点!! ならばこそ、虎穴に入らずんば虎子を得ずっ! ――六式を盗むぞ!」

 

 雷となって空を飛び、航海中であった海軍中将の体内へ侵入。

 

 身体で覚えたであろう六式の技術を、ちょっとした電気の応用で、盗んで逃げた。

 

 

 

 ――目指すは頂き。

 

 ――浪漫を求めて海に出る男達の到達点。

 

 

 

 ただ、手始めにこの世界独特のおっきい双丘(おっぱい)を拝みに行こう。

 

 仙人のように無心だったときとの反動って怖いね!

 




同じジャンプだから大丈夫だよね(ニッコリ)

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