十二星座の烙印 -ゾディアックスティグマ-   作:bani

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休息

ナレーション「星誕教団との決着をつける為に単独で乗り込んだケイルは、その後を追ってきたリオン達と共に、ついに教祖レイフを追いつめる。しかし、ソシエを人質に取られたことで形成は逆転。さらにレイフから最後の烙印者がソシエである事実を告げられる。ソシエは、リオン達を助けるべく、双魚の烙印(ピスケススティグマ)を覚醒。さらにエレメントガーディアン達の加勢により、レイフを退けることに成功する。リオン達は、覚醒の負担で倒れてしまったソシエを抱え、ウィンガードに帰還するのだった。」

ウィンガード艦内

リオン「うーん、うーん」

エルザ「相変わらずソシエが心配なのね。けど…部屋の前でウロウロしたって何もならないわよ。」

リオン「そんな事を言ったって…ソシエが倒れてから3日も経っているんだぜ?心配にもなるさ」

エルザ「そうだけど…こういう時にこそ冷静にならないと、ソシエだって不安になるわよ?」

リコル「ねぇ、ソシエって子が烙印(スティグマ)を持っていた事について、貴方達ずっと側にいて気づかなかったわけ?」

メロス「偉そうに言える訳じゃないけど、覚醒するまで気配すら察知できなかったんだよ」

ティア「ソシエちゃんの身体には烙印(スティグマ)が刻まれていなかったんです、何度か診た時に足にはなかった」

テイザー「烙印(スティグマ)が先天的か後天的なのかであれば、後者で間違いないだろうな」

ルセナ「俺やケイル、それにティアやシェズも一括りにすっと、後天的なもんだけど…」

アリウス「だとすると…ソシエさんの前に双魚の烙印(ピスケススティグマ)を持った者が倒れ、その影響によるものと?」

シェズ「可能性としては…ゼロではないかと、前の烙印(スティグマ)を持った者が亡くなると烙印(スティグマ)は宿主を探すから」

クリオス「あ~!もうこんな風に考えたってしょうがないよ、それよりも今重要なのは飯についてだろ!」

ケイル「人質を解放したまではいいが…全員分の食糧を確保したりと色々とバタバタしてた所だからな」

テイザー「参戦の歓迎にはこんな意味まで込められていたとはな、全く…厄介なものに手を出したものだ」

ケイル「そう言いなさんな、ついさっきではあるけど人質は全員祖国に帰せた所だしよ」

アリウス「それにしても人質から感謝されるとは…少し複雑ではありますね」

ルセナ「海賊やってる俺からすれば、慣れてっからな、でも食料を貰わなかったのは解せねぇ」

メロス「落ち着きなって、お腹が空いてイライラしてるのは解るけど、そういうのはお肌の天敵だよ?それから近くに島の反応を探知したよ」

ナレーション「ウィンガードが島に着陸する」

リオン「よし、決めた!あの島に行ってありったけの食糧を確保するぞ!うおおおお、待ってろよ肉!!」

エルザ「ちょっとリオン、待ちなさい!」

リオン「うげっ!?フードを引っ張んなよエルザ!?」

エルザ「全く…1人で突っ走って、ウィンガードの護りはどうするのよ?」

ケイル「それなら、俺に任せろ、ソシエの看病もあるからな」

クリオス「よ~し、オイラ張り切って今晩のおかずを確保するぞ!」

ルセナ「久々の飯だ…ここは有り金全部パーッと使って」

ティア「みなさん、行く前に伝えておきますね?く・れ・ぐ・れも無駄遣いはしないでくださいね?もしやったら、とっておきのお説教ですからね?」

ナレーション「ティアの背後から黒きオーラが漂い、一同沈黙する」

ティア「あと、私たちは烙印(スティグマ)を持つ者として快く思わない人もいますので、くじ引きで町での買い出し組と森や海での食材確保組に分けたいと思います」

ナレーション「ティアがいつの間にかくじ引きセットを皆の前に出す」

リオン「いや、ティア先生リーダーは俺が」

ティア「さっ、ケイルさんとソシエちゃん以外のみなさんは引いてください!」

リオン「いや、だからティア先生聞いてってば!」

ナレーション「町へ行く者はメロス、リコル、ルセナ、アリウスで外での食材確保はリオン、エルザ、テイザー、ティア、シェズ、クリオスに決まったのであった」

ケイル「んじゃ、俺はここで見張ってるから頑張れよ~」

外での食糧確保班

ティア「なんかこうやって皆と歩いてるだけで、わくわくしてくる気がしますね?」

クリオス「見ててわかるくらいはしゃいでるもんな」

テイザー「初めて会った時にお前たちとこうやって歩くとは夢にも思わなかったな」

リオン「そうだよな、あの時はお互いにギスギスしてて何というか…一触即発な雰囲気だったもんな」

クリオス「おい、シェズは普段休みの時は何してるんだ?」

シェズ「普段…?別に何も、ただ空をボーっと眺めるだけ」

クリオス「おいおい、つまらないなぁ~良い天気なら遊んでなんぼだろ?」

シェズ「遊びか…小さいころはお姉ちゃんについて遊んでたけど、今は…」

クリオス「よしっ!ならオイラが食糧探しのついでに外で遊ぶ方法を教えてやるよ」

シェズ「えっ…?」

クリオス「シェズはオイラの子分だ!子分はリーダーの言う事を聞かないといけないんだぞ?」

シェズ「リーダー?だれが?」

クリオス「話しの流れ的にオイラだろ?リーダーは!」

シェズ「へ~、気づかなかった」

クリオス「なんだと!」

リオン「ありゃ、苦労するぞ~」

エルザ「覗き見は趣味悪いわよ?」

リオン「そういうお前だって気になるんだろ?」

エルザ「なっ、何バカな事を言ってるのよ!」

リオン「さっ、俺らは海辺で食糧を探すとしようぜ?」

エルザ「全く…人の色恋沙汰には口何て出すもんじゃないでしょ…これも常識の範疇にって、待ちなさい!」

ティア「ウフフ、子供たちの仲が良くなる姿を見るというのは教師名誉に尽きるというものです」

テイザー「ティアはなぜ今も尚、教師として努めているんだ?誰かに言われた訳じゃないだろ?」

ティア「私の両親は教師をやっていて、孤児院を経営しながら身寄りのない子供達の面倒を見ていました。もう、あの時に戻る事は出来ないけど…いつまでも過去に囚われていても死んでしまった人たちに申し訳ないですからね?」

テイザー「フッ、そういう考え…嫌いではないぞ?どうだろう、俺と一緒に山菜でも採りに行くか?」

ティア「ええ、殿方がエスコートしてくださるのでしたら」

 


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