星誕教団アジト内
ソシエ「うっ、うぅ…先生…」
エルザ『こんな時、どういう風に接したら良いんだろ?ティア先生、あなたから教わる事はまだたくさんあるんだ…絶対に生きていてね?
ナレーション「ソシエの手を握り、落ち着くまで側にいる」
エルザ「ソシエ、泣いていたらダメよ皆がどんな気持ちで私たちをここまで道を作ったか」
ソシエ「うん…みんなの覚悟を無駄にしたらダメだよね?」
エルザ「ソシエは優しいね、その優しいあなたを戦いに巻き込んでごめんね?」
ソシエ「戦いは確かに怖いけど、大切なみんなが傷つくのは見たくないから」
エルザ「そうだよね、早くこの戦いを終わらせましょう」
ソシエ「うん!」
メロス「ねえ、リオン」
リオン「なんだ?」
メロス「さっきの先生が渡した花についてだけど…」
リオン「花言葉についてか…俺は幼少の頃から花を見るのが好きなんだ…って、意外みたいな顔するんじゃねぇ!」
メロス「いやいや、普段のキミって物事を決断するのに迷いがないからさ…その即決力の源について花が関係してるかなって思っただけさ」
リオン「へいへい、どうせ即決する事にそこまで深く考えてませんよ」
メロス「アハハ、キミって本当に面白いよね?やっぱり一緒に冒険をして正解だったよ」
リオン「はぁ…お前の考えてる事が時々解らないっての…ん?」
ナレーション「奥から階段を降りる足音が響き渡る」
リオン「おいでなすったか」
テイザー「アリウスのリコルもやられたようだな」
メロス「リオン、エルザ、ソシエの3人は先に行って、どうやら彼は僕に用があるみたいだ」
リオン「わかった、気をつけろよ?メロス?」
メロス「お安い御用さ」
ナレーション「リオン達と別れた後、両者にらみ合う」
テイザー「もはや言葉は不要だな、互いに全力でぶつかりあうとしよう」
メロス「ああ、奇遇だね僕もそう思っていたところさ」
ナレーション「メロスの手元に黄緑色の金緑石(アレキサンドライト)が握られ、テイザーの手元に白色の瑠璃石(ラピズラズリ)が握られる」
メロス「我が契約せし、蒼穹の双神よ…我が二(に)身(しん)に呼応し、有情を裂かん!」
テイザー「我が契約せし、閃光の人馬よ…我が火箭(かせん)に呼応し、未来を越えろ!」
メロス「翼連斬(よくれんざん)!」
テイザー「烙凰陣(らくおうじん)!」
ナレーション「翼を模した斬撃を飛ばすが光壁に跳ね返され建物全体が揺れる」
テイザー「ほぅ…?」
メロス「ようやくわかったよ、そのカラクリの正体…君から来る見えない攻撃は、光の屈折による死角から来た投擲具だったんだ」
テイザー「ご明察だ2度目の戦いとはいえ、見破るのはお前が初めてだ…だが、その回答では半分正解で半分外れだ」
ナレーション「死角からの攻撃に当たる」
メロス『そんなっ…!今のはどこから!?』
テイザー「俺の力は光、理屈は解っていても人間の動体視力では光速は捉える事は出来ない…そんな事をすれば脳が焼き切れてしまうからな」
メロス「やれやれ…なら、こうするまでだよ!」
ナレーション「銃形態に変え、全方位に乱射する」
テイザー「血迷ったか?」
メロス「いや、そんな事はないさ」
ナレーション「銃弾が意志を持ったかのように投擲具すべてに当たりに行く」
テイザー「なに!?」
メロス「僕の力は周りの空気を操る事さ、弾だって貴重だからね…当然すべて命中するように調整をしたわけさ」
テイザー「並大抵の集中力で出来る芸当ではない…流石と言ったところか」
メロス「流石に互いにぶつかりあえばこうなるか」
テイザー「力を持て余していて勝てるのか?」
メロス「僕が狙うのはもっと別の所にあるからね」