ケイル「エルザ?アリウス!」
リコル「2人とも無事のようね…あら?」
・メロス、テイザー、シェズが合流する
メロス「銃声のする方に来てみたら、まさかこんな事になっているとはね」
テイザー「人数がそろっていないようだが?」
アリウス「その事については私から話しましょう」
・アリウスが話し終える
エルザ「ちょっと待って、それだとソシエとリオンはどこにいるの?」
ケイル「姐さん、ここに来るまでに地脈を辿っただろ?生命反応の数は合うか?」
リコル「…残念だけど、10人から7人に減っているわ」
シェズ「…待って、それ数が合わない」
メロス「そうだね、少なくともシェズはここに来る前に戦闘をしている」
テイザー「ディスベリオンといったか…そいつはどうやってここを抜けたのだ?」
メロス「これはあくまでも仮設だけど、彼はレイフの仲間なんじゃないかと睨んでいる…この舞台に招いたのはレイフの仕業だからね」
テイザー「だとすると…レイフが外部から接触を試みたという所か?」
メロス「うん、もしそれが本当なら脱出方法はあるという事だ」
ケイル「あっ…思い出したぞ!墜落する前にレイフが言っていた事を覚えているか?確か…夢より醒めるには己が弱さを認めることがきっかけとなる」
エルザ「あっ…!もしかしてそれが脱出に繋がるのね!」
リコル「待って、なんでレイフが敵である私達に塩を送るような真似するのよ?」
ケイル「時間稼ぎって所だろ?あいつの狙い…誰かわかるだろ?」
エルザ「ソシエが危ない!」
ケイル「目ェ醒ますぞ!急いでこっから抜け出して、助けに行くぞ!手遅れになる前にな!」
・一方 日が暮れ、ソシエとレクスの2人は森林内で野宿の準備をしていた
レクス「ソシエ、寒くはないかい?」
・レクスがソシエに温かい飲み物を差し出す
ソシエ「あっ、ありがとうございます。今頃…1人だったら、きっと何も出来なかったな」
レクス「お礼なら大丈夫さ、騎士として民間人を守るのは当たり前のことだからね?僕も弟と再会できると思うと…胸が焦がれるね」
ソシエ「あの…レクスさんはどうして騎士に?」
レクス「4年前…星魔戦争で僕は両親とリオンと離れ離れになってしまった…僕と妹は命からがら生き延びるも、戦争によって人々の心は荒んでいた…仕方がなかったんだ、皆生きるのに必死だったからね、僕は妹だけは最後まで守り抜いてみせると誓っていた、だが妹は僕の目の前で死んだ。生きていたら君と同じ歳くらいだったろうね?」
・ソシエ、飲み物をゆっくりと飲む
ソシエ「…」
レクス「己の無力さを呪ったさ…守ると誓った人さえ僕には守る事が出来なかった…」
ソシエ「妹さんは…きっと憎んでいないと思いますよ」
レクス「…どうしてそうだと言い切れるんだ?」
ソシエ「最後までレクスさんが一緒にいてくれたんです、離れ離れになった家族が…側にいる事がきっと幸せだったと思えます…あっ、あれ?私ったら何を言って…?」
レクス「いや、そんな事はないさ…とにかく僕は二度と同じ苦しみをほかの人に味わってもらう事がない世を築き上げたいんだ…今度こそ大切なものを守るためにね?」
ソシエ「素敵です、レクスさんなら…きっと立派な騎士に…うっ」
・ソシエの視界が暗くなる
ソシエ「何…これ?」
レイフ「手筈通りにいったようですね、しかし騎士というものは守るものを守る為に非情に徹しなければいけませんからね?」
ソシエ「レイ…フ…?」
レクス「余計な事は言うんじゃない。ソシエは彼女を感じていた」
レイフ「ええ、そのようですね…役者は間もなく揃います。行きましょう?我々の望みをかなえる為に」
ソシエ「レイフさん、どうして…」
フレア「奥に煙が見えるわね」
リオン「あれって、ソシエ!それにレイフ!くっ…!」
・リオン、走り出す
リオン「我が契約せし紅蓮の獅子よ、我が咆哮に呼応し、摩訶なる剣の力を解き放て!ソシエ無事か!?」
ソシエ「リオン…?」
レクス「まさか…本当に生きていたとは…久しぶりだね?リオン?」
リオン「なんであんたが…レクス兄さん!」
レクス「その剣…クラムフリニエールにまで進化したか」
リオン「兄さん!そこをどいてくれ!そいつは星誕教団の司祭だ…ぐっ!?」
・鞭が絡みつく
ソシエ「リオンッ!」
ディス「道具の分際で、我が主君を「そいつ」呼ばわりとは口を慎め」
レイフ「感謝しますよ、ディスベリオン…成果の方は?」
ディス「牡羊座(アリエス)、牡牛座(タウロス)、巨蟹座(キャンサー)は落しました」
リオン「どういう事だ!俺の仲間に何しやがった!」
レクス「仲間は眠っているだけだ…さぁ、約束は果たしたよ?フレア?」
フレア「ええ、ようやく見つけたわ…本当(・・)の(・)私(・)」
・フレア、ソシエの側に寄る
ソシエ「フレ…ア?」