レヴィちゃんのお尻はキュート   作:グラビ屯

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番外というか外伝みたいな話です。
今回はエロスないよ!




仕事人 ~ 彼の評価と学友

『彼』はすでに企業相手の仕事を行うとはいえ、未だ学生の身である。

ゆえに学友というものも当然存在する。

 

シュテルのオリジナルたる高町なのは、その兄である高町恭也も彼の学友の一人である。

 

「こうして合うのも久しぶりだな……何か、最近は調子が良さそうだな?」

 

恭也の問いに肯定を返す。仕事のために単位ギリギリでの出席となってしまう彼と、最低限出れば良いという考えでこちらも単位ギリギリの恭也はなぜか馬が合い、少ない接点でも友人関係にあった。

 

そして恭也の言うように、レヴィに合う前の彼は苛立ちと陰鬱さが暗いオーラになって見えるほどに憔悴しており、恭也もまたそれを心配する一人だった。

「はぁ? 『天使に会ったから』……か? よくわからんが、元気になったのなら幸いだよ」

 

疑問符を頭上に浮かべながらも友人の安泰を喜ぶ恭也に彼も感謝の言葉を返した。

 

と、そこへ。

 

「やあやあ、元気になったのなら前から頼んでいたわたしのランジェリーを……

 

『帰れ、この30点』

 

……恭也~! やっぱりアイツったら酷い~!」

「忍……いい加減諦めろ」

 

乱入してきたのは恭也の恋人、月村 忍。

だが彼にとって、彼女の評価は低く、下着の補正はおろか、既存の作品からの選択すら拒否されていた。

 

「むー、この天才工学系美少女、忍ちゃんのどこを見て30点だと……『心』……うえぇ~~ん恭也~!」

「あ~……済まんが、さすがに人の恋人に対してそれは異議を『付け加えるなら研究室に引き籠って弛んだ身体』…………済まん忍、そっちは否定できん……」

「…………うえぇぇ~~~んっ!!」

 

現実は非情である。

 

 

 

「……う~、私が不摂生してたのは認めるけど、心が不合格ってのはどういうことよっ」

「そうだ、俺の恋人がお前の評価通りだというならば俺も色々考えねばならんしな……」

「ちょっと恭也!?」

 

 

『月村の目が¥マークになっているからだ。金銭価値で俺の作品を見る女に着せる下着は無い。

あと恭也とのエロ目的でも断る。俺の作品は女性を輝かせるもので男の劣情を誘うのはその付与物。煽らないとは言わんが主目的じゃない。

それからお前の一族についてはなんとなくだが知ってるが、そいつをコソコソ隠そうとしてるのが感じられて気分が悪い。

ああ、それと業界の先輩から『あの一族はやたらと醜い荒魂に堕ちる奴が多くて、処分に時間を盗られてかなわん』と言っていたからなんとかしてくれ』

 

 

一切の慈悲が無い、まさに『断巌論破』であった。

 

「……あ~、忍?」

「アハハウフフ ダイジョウブ シノブチャンツヨイコ ヘーキヘーキ アハハハハ」

 

どう見ても大丈夫ではない。

 

「やれやれ……ああ、忍は俺がなんとか正気に戻してみるからお前は気にするな」

 

彼も少々言い過ぎたか、と思ったが妥協する気はないので、後始末は恭也に任せることにした。

去り際に『そんな恋人で大丈夫か?』と問いかけたが、

 

「まあ、欠点含めて惚れた身だ。大丈夫だ、問題ない」

 

と返されたので、彼も『まあいいか』とそのまま見送ったのだった。

 

 

 

 

「あ、お兄さんだ!」

「むむ、貴方ですか」

 

帰り道、レヴィとシュテルに出会った。買い物帰りらしく、バッグに食材がパンパンにつまっている。

 

「今日はカレーなんだ! ……え? 隠し味にチョコを入れると美味しいの? シュテルん、やってみよう! カレーとチョコ……なんて素晴らしいんだ……えへへへへ」

「むう、それは新しい情報です……王と相談してみる必要がありますね」

 

せっかくなので自分流のレシピを伝えてみたら、レヴィの琴線にどストライクだったようだ。

 

「そうだ! お兄さんにもらったパンツ、今日も穿いてるよ! ほらっ」

 

くるりと回転してミニスカートを翻すレヴィ。

スカートから覗くネコの顔や足跡のアップリケが入ったピンクのパンツ。

それに対する彼のコメントは、

 

『ビューティフォー……120点だ……』

 

恍惚とした顔でそう答えた彼に、レヴィもまた顔を赤くして恥ずかしそうに微笑む。

 

「やはり変態ですね……レヴィも簡単に下着を見せたりしないで下さい」

「えへへ、ゴメーン」

「…………一応聞きますが、私の採点はどうなるのです?」

 

チラリ、と一瞬だけパンツを見せるシュテル。

前回の評価が悔しかったのか、黒のレース付きだった。

 

 

『…………74点(レ○プ目)』

 

 

「1点下がってるじゃないですか! 1点下がってるじゃないですかっ!!」

「シュテルん、お兄さん叩かないでー!」

 

彼をボコボコにするシュテルだが、それがあり得ないほどの高評価ということは気絶した彼からは聞けるはずもなかった。

 




筆者はマテリアル娘は全員好きです。
オリジナル三人娘より好きです。


レヴィが別格なだけなんだ!

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