紅の剣聖の軌跡   作:いちご亭ミルク

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プールサイドの悲劇

 

 

 

「グラン、良かったら今から俺と付き合ってくれないか?」

 

 

 人が人を好きになるというのは世の理である。男が女に好意を抱き、女が男に想いを寄せる。異性に特別な想いを抱く事は、人であれば誰もが持つ可能性のある情の一つだろう。

 同性愛、という一つの形がある。男が男を好きになる、女が女に想いを寄せる。一般的に受け入れられる事が難しい感情ではあるが、そういった想いを抱く事もまた人であるという証だ。誰かを愛おしく想うという情は、人が持って生まれた物の中でも不要であり、必要な心という機能の一つである。

 グランはその中でも異性を好む、世間一般的な感情であろう。特別な感情という事であれば彼はトワへ想いを寄せ、トワもまたグランへ想いを寄せている。所謂両想いであり、男女が関係を持つ中でも理想的な形の一つだ。

 だからこそ、グランはその想いに応える訳にはいかなかった。彼は同じ学院で生活を共にする仲間であり、大切な仲間の一人。それでも、たとえその関係が壊れてしまうとしても、グランはその言葉に頷く事は出来ない。

 

 

「……すまないリィン、オレには他に好きな人がいるんだ──」

 

 

「ちょっ!? ちょっと待ってくれグラン、何か飛んでもない勘違いをしてないか!?」

 

 

 グランが自室の扉を閉めかけたところ、リィンが慌てた様子で身を乗り出す事によって扉の閉止を防ぐ。顔をしかめつつ徐々に扉を開けるグラン、リィンは大切な何かを失うところだったと一人安堵の溜め息を吐いていた。

 リィンを自室に招き入れ、彼に椅子へ座るよう促してからグランはベッドの上へと腰を下ろす。どこか元気がない様子のグランは、一つ溜め息を吐いてからリィンの顔へ視線を移した。

 

 

「ったく朝からテンション下がるような事言いやがって……何の用事だ?」

 

 

「お、俺が悪かったのか? まあ、いいか。それにしても……やけに物が減ってないか?」

 

 

「ああ、少し事情があってな……」

 

 

 リィンが見渡した周囲、グランの部屋には確かに以前あった筈の棚等の家具が殆ど無くなっており、現在部屋に置かれているのは寝具とリィンが座っている椅子、そして小さなテーブルのみだ。そんなふとした疑問によって更に落ち込みを見せるグラン。リィンもそんな彼を心配するが、用事が押している事から特に追及はせずに改めて用件を話した。

 

 

「いや、実は聞きたい事があって来たんだ」

 

 

「聞きたい事?」

 

 

 グランの声に頷いた後、リィンは唐突に食の好き嫌いを教えてくれと口にした。またしてもグランが若干の警戒を見せるが、勿論リィンの質問にその様な意図は無い。彼も恋愛対象は女性だからだ。

 何故その様な事を聞くのかとグランは疑問を抱くが、別段教えたところで何か不都合がある訳でもないため、少し考える素振りを見せた後に口を開く。

 

 

「そうだな……好んで食べるのは辛いものと苦いものか。その点に関しては一般的な味覚と同一視しない方がいいかもしれないな」

 

 

「えっと……じゃあ嫌いなものとかあるのか?」

 

 

「甘いものは余り好かないな。あとハーブが苦手って事くらいか」

 

 

「ハーブ……そう言えば、ノルドの時にグランだけハーブティーを殆ど飲んでなかったのは、単に苦手だったのか」

 

 

「……まあな」

 

 

 これで聞きたい事は大体聞けたと、リィンの用事は終わりのようだ。何故リィンが自分の好き嫌いを知りたかったのかは結局話してもらえず、グランには若干の疑問が残る事となったが。

 ありがとうと一言口にして、リィンは椅子から立ち上がると扉へ向かって歩き始める。そして扉を開けて退室するその時、彼はふと思い出したように振り返ると、笑みをこぼしながらグランへ告げた。

 

 

「今日の昼は、必要以上に食べないようにしてくれ」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

「はぁ……」

 

 

 本日は八月二十二日の日曜日、学院生達には貴重な自由行動日の日である。各々が好きな時間を過ごせるこの日、Ⅶ組の皆も例外に漏れず部活動や趣味に明け暮れているのだが、グランだけはそうもいかなかった。彼は自室に置いていたテーブルや椅子、寝具も解体すると全て一階へと降ろし、溜め息をこぼしながら空となった部屋の掃除を始める。

 何故グランがこのような事をしているのかと言うと、実はクロウがⅦ組へ編入してきた事と関係している。本来なら第二学生寮の部屋を使用しているクロウだが、此度の件に伴って彼は第三学生寮へ引っ越しをする事になった。

 そこでⅦ組担任教官のサラ、第三学生寮の管理人を務めるシャロン、当の本人であるクロウの三人で話し合いをおこなったのだが、よく考えてみれば男子が使用する二階には空き部屋が無い。三階は女子の使用する階だが、どちらにしろミリアムが編入してきたために空きも無い。男子の誰かと相部屋をするという意見も出たが、クロウが渋ったためにその意見も却下となった。

 ではクロウが住む部屋をどうするのか。中々良い案が出ない中で、ふとシャロンが飛んでもない事を提案した。

 

 

──では、わたくしと相部屋というのはいかがでしょうか?──

 

 

 その飛んでも意見にサラは驚愕した。次いでクロウは人生の中でも一番と言える歓喜を見せた。シャロンとの同室、なるほど彼からすれば色々な妄想や期待が膨らむ事だろう。

 しかし、言葉が足らなかったとシャロンは先の話に続けてこう付け加えた。

 

 

──クロウ様がわたくしの部屋に来るのではなく、グラン様が使用している部屋をクロウ様がお使いになり、グラン様がわたくしと同室になるという事です──

 

 

 それならとサラは二つ返事で納得した。次いでクロウは人生の中でも一番と言える落胆を見せた。数秒の間に何とも感情の起伏が激しい男である。

 ではシャロンとグランの相部屋、男女が同室で過ごす事を何故サラは反対しないのかという話になるのだろう。その理由は、二人が旧知の仲である事を彼女が知っており、邪な感情を一切挟まないという事を理解しているためだ。

 しかしよく考えてみると、この決定はグランの意思を完全に無視している。

 

 

「もうやだ、平民クラスに編入したい……」

 

 

 そしてこのグランの落ち込みように繋がる訳である。女性大好きな彼がシャロンと同室に決まって落ち込むというのも考えてみれば不思議ではあるが、女性と言ってもグランにとってサラとシャロンだけは話が別だった。特にシャロンは取り分け別で、グランは完全に彼女を女性として見ていない。これについてはグランが以前所属していた場所での事に関係してくるのだが、兎に角グランはシャロンを姉の様な存在として認識しており、これっぽっちも異性とは結び付かない訳だ。

 シャロンとの同室が決まり、これからの生活に不安しかないと、グランは憂鬱気味に部屋の掃除を続ける。そして三十分余りが過ぎたところで、突然部屋の扉が開いた。

 

 

「まあ、キレイになりましたね。グラン様、このくらいで宜しいかと思います」

 

 

「あ……はい」

 

 

「お荷物は既にわたくしの部屋へお運びしてますので、ここで少し休憩と致しましょう」

 

 

「あ……はい」

 

 

 にこやかなシャロンとは正反対に、終始暗い返事を返すグラン。その足取りも対照的で、軽やかなシャロンに比べてグランのそれは非常に重い。結局歩みの遅いグランの腕をシャロンが取り、引きずりながら進む形となった。

 

 

──今日はグラン様がお好きなビターチョコを沢山ご用意致しておりますわ──

 

 

──はは……シャロンさんが段々天使に見えてきました──

 

 

──もう、グラン様ったら御上手ですわ♪──

 

 

 シャロンが用意したビターチョコは、さながら冥土の土産とでも言えようか。廊下から聞こえるグランの声は、これからあの世にでも逝くのかというほど全く覇気が無かった。 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 リィンの自由行動日は殆ど休みがない。トワから頼まれた生徒会の受け持つ様々な依頼、そして彼自身とても人が良いため、困っている人を見かけたら雑用や手伝いをかって出る事もある。学院長から託された旧校舎の調査も合わせれば、朝から夕方まで働き浸けだ。

 例外なく今日もまた、彼は朝から第三学生寮のポストに届いていた依頼を確認して行動に移している。トワから頼まれた個人的な依頼、導力バイクと呼ばれる自動二輪車の性能テスト、士官学院に伝わる七不思議の調査に恒例の旧校舎の調査と目白押しだ。依頼をこなしていく途中でエマと一緒にセリーヌを探したり、ラクロス部に所属するアリサとⅠ組の女生徒フェリスの勝負を見届けたりと、旧校舎を除いた三つの依頼を終えた頃には既に昼を過ぎていた。

 そして学生会館の食堂で遅めの昼食も取り終え、少し休憩に入ろうかと思っていたその矢先。突然腰に下げたホルダーからARCUSの通信音が鳴り響く。

 

 

≪愛しの教官よ、今ちょっと良いかしら?≫

 

 

「……手短にお願いします」

 

 

 通信先はサラで、嫌な予感がしたリィンは僅かに顔をしかめながら用件を窺った。サラから来た突然の通信、そしてその内容は、先月の自由行動日にてⅦ組の男子勢がナイトハルトによる水練を受けたのかというもの。その時にグランだけは呼び出しに応じていないため五人で水練を受けたとリィンは返したが、直後に何故かサラの不機嫌な声が通信越しに聞こえていた。

 何でもここ最近男子達の泳ぎがメキメキと上達しており、自分の指導による成果だと思っていたサラはふとナイトハルトからその話を聞いたらしい。ドヤ顔を決められたのが余程悔しかったのか、今から女子達の水練を行うからリィンもギムナジウムのプールへ来いとの事。勿論リィンに拒否権は無く、彼の返答を待つこと無く通信は切られた。

 

 

「……取り敢えず、水着を取りに一旦学生寮へ戻るか」

 

 

 放っておけばいいものを、リィンも大概人が良い。食堂の席を立つと学生会館を後にして、トリスタ街中にある第三学生寮へと赴いた。

 自室に戻ったリィンは水着の入った袋を取り出すと、ギムナジウムへ向かうべく学生寮の階段を下りる。そして学生寮を後にしようとしたその時、Ⅶ組メンバーでいつも夕食を取る部屋の扉から突然グランが姿を現した。

 

 

「鬱だ……会長の所にでも行こう」

 

 

「グラン、凄い落ち込みようだけどどうかしたのか?」

 

 

 リィンは生気の無いグランの姿を目にして顔を引きつらせつつ、彼の元へと歩み寄る。グランはそんなリィンの顔へ視線を移した後、溜め息をこぼしながらその理由を話そうとした。

 しかし、ふとグランはリィンの持っている水着の袋に気が付くと、自身の話を中断してから問い掛ける。

 

 

「水着なんか持ってどうしたんだ?」

 

 

「いや……何でもサラ教官が今から女子達の水練を行うらしくて、半強制的に俺も呼び出された」

 

 

「なん……だと……?」

 

 

 理由を話して今度はリィンが溜め息をこぼす中、驚きの表情を浮かべるグランは徐々に生気を取り戻していた。色を失っていた瞳には紅い色が蘇り、身体を小刻みに震えさせる。

 そしてグランの様子に気付いたリィンが心配しているのを余所に、当のグランは突然リィンの両手を握るとキラキラとその瞳を輝かせた。

 

 

「行くぞリィン、オレ達の理想郷へ……!」

 

 

「いや、何を言ってるんだ?」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 夏と言えばプール、世の人々はそう思うだろう。暑さの中で冷たい水を浴び、泳ぐというのは実に心地が良いものである。水泳は普段使う事の無い全身の筋肉を使う事になるため、トレーニングとしても優秀なスポーツの一つと言えるだろう。

 夏と言えば水着、もしそう思った人は少し自分を見つめ直した方がいいかもしれない。何故ならその感性は、寸分違わず彼と全く同じものであるからだ。

 

 

「……で、どうして女子の水練にこの二人がいるんですか」

 

 

 ギムナジウムに完備されている屋内プールにて。学院指定の水着を着用したⅦ組の女子達がサラから此度の水練について説明を受けた後、アリサが不意に視線を移しながらそう話した。彼女が向けた視線の先、同じく水着姿で苦笑いを浮かべるリィンと満面の笑みを浮かべるグランの二人が立っている。

 リィンはどちらかと言えば巻き込まれた側なので少し不憫にも思えるが、グランに至っては便乗して女子達の水着姿を拝みに来ただけに過ぎないので同情の余地は無い。フィーとミリアムを除く三人の女子達からは一斉にジト目がグランへ向けられていた。

 

 

「私も呼んだつもりは無いんだけど……まあ、この際だからあんたも参加なさい」

 

 

「流石はサラさん、今日も綺麗です」

 

 

「知ってるわよ」

 

 

 息の合っている二人のやり取りに各々溜め息をこぼしたり笑ったりしながら、やがてサラの仕切り直しの声によって本来の目的である水練へと移る。と言っても内容はリィン達男性陣がナイトハルトから受けたもののため、ここからはサラではなくリィンによる説明となった。

 

 

「まずは『相克修練法』ですね。確か一対一の対戦形式で泳ぐという内容だったと思います」

 

 

「ふーん、競争心を持たせて効率を上げようって算段ね。理にかなったこと考えるじゃない……それじゃあ、まずはリィンにやってもらおうかしら。相手を選びなさい」

 

 

「分かりました。では教官、お願いしてもいいですか?」

 

 

「へぇ……中々良い度胸じゃない」

 

 

 女子達に見本を見せるという流れになり、リィンが対戦相手として選んだのは恐らくこの場にいる中でもトップクラスの泳ぎを誇るサラだった。指名を受けた彼女は割りと満足そうで、リィンが位置に着く様子を見ながら自身もスタート位置へと移動する。

 そしてサラが泳ぐため、スタートコール及びゴールの判断はグランに任せられた。しかしこの男、何をしに来たのか全く手伝う気配がない。

 

 

「いやー……胸でかい委員長にばっかり目がいってたが、こうしてみるとラウラとアリサも結構大きいよな」

 

 

 いかがわしいその視線は終始、エマとアリサとラウラの姿に固定されていた。

 学生とは思えないほどの大きさを誇るエマの胸。着用している学院指定の水着がはち切れるのではという位に母性の塊が猛アピールをしている。これに関してはグランでなくとも目移りすると思われるので仕方無くもないが、これまで最多でグランからセクハラ被害を受けているのが彼女のため、やっぱりこの場においてはグランが悪い。

 次いでアリサもエマがいるため目立たないが、学生にしては平均以上の大きさの胸を持っており、スタイルも良いため水着姿だと見事なプロポーションを披露してくれる。これもグランに限らず男なら多少目移りすると思われるので仕方無くもないが、彼の存在自体がセクハラのようなものなのでやっぱりグランが悪い。

 そしてラウラもまた日頃の鍛練の成果か見事なスタイルで、胸も平均以上の大きさを持つ。水着越しでも想像が容易いその弾力、更に脚線美に目がいかない男は最早男ではない。それでも結局は以下省略。

 

 

「グランさん!?」

 

 

「ちょっと!?」

 

 

「そなた先程からどこを見ている!」

 

 

「どこって、胸だが?」

 

 

 グランの視線に気付いて胸を両腕で隠すエマとアリサとラウラの三人。その行為が逆に胸を寄せて余計に強調させているため、結果的にグランのいかがわしい目が三人の水着姿に釘付けになっているという事には気付いていない。加えて顔を赤く染めながら胸を隠すという行為そのものがグランにとってご褒美なため、アリサ達の敵意のこもった視線も何のその、彼のセクハラを煽るだけである。

 三人の姿を見詰めながら次々と感想を述べていくグラン。そしてここまで好き放題してしまうと、流石にサラの堪忍袋の緒が切れた。

 

 

「ミリアム、アガートラム出していいからその馬鹿放り出しなさい」

 

 

「りょーかい。ガーちゃん!」

 

 

 アガートラムの呼び出し許可を受けたミリアムは嬉々として銀色の傀儡を呼び出した。何も無い空間から突如現れるアガートラムは不思議だが、何だかんだで皆も慣れてきているためそれほど驚きを見せていない。

 ミリアムの指示を受けたアガートラムはエマ達に絡んでいるグランへ向けて接近する。見た目とは裏腹に俊敏なその動きは、彼へ迫った直後にアームによる強烈な一撃を振り下ろした。

 

 

「あぶなっ!」

 

 

──惜しいっ!──

 

 

 グランが寸前で避けたためにアガートラムの一撃は床を抉り、当たらなかった事に女子達の顔は悔しげだ。尚も続く強襲をグランは避け、次々と屋内プールの床は悲惨な変貌を遂げていく。彼が刀を手にしていれば容易にアガートラムを撃退できたかもしれないが、更衣室に置いているため中々反撃の糸口が見えない。

 そしてここに来て漸くサラは事態の深刻さに気が付いた。そう、これ以上ギムナジウムを壊してしまうと補修費用が馬鹿にならない事に。

 

 

「マズッ!? ミリアム、早くアガートラム止めなさい!」

 

 

「えー、ガーちゃん楽しそうだしいいじゃん」

 

 

「いいから止めな──」

 

 

 サラがミリアムへ声を荒げて話す中、突然轟音が響いて彼女の声は掻き消される。ハッとサラが顔を向けた先、アガートラムを応援していた筈のアリサ達が沈黙しており、その表情は固まっていた。

 そして嫌な予感が脳裏を過りながらも彼女が視線を向けた場所には、腰を深く落として右腕を突き出した姿勢のグランと、ギムナジウムの壁に埋まっているアガートラムの姿が。

 

 

「『ゼロ・インパクト』……痩せ狼の直伝だ。オレを倒したかったらパテル=マテル級を連れてくるんだな」

 

 

 不敵な笑みを浮かべてその場を振り返るグラン、アリサ達はその表情を唖然とさせており、サラとリィンは揃って頭を抱えていた。サラに至っては給料引きになるであろう補修費用を想像して直後、心ここにあらずな状態である。

 そしてグランが右腕を回して感覚を確かめながら近付く中で、その様子を見ていたフィーがVサインで彼の視線に応える。

 

 

「やるね、流石はグラン」

 

 

「フィー、笑ってる場合じゃないから」

 

 

 肩を落としたリィンの力無い声が呟かれるのだった。




……調子に乗りました、申し訳ございません。そしてこのあと皆はハインリッヒ教頭とナイトハルト教官に沢山叱られた事と思われます。勿論ギムナジウムの補修費用はサラさん持ち。

クロウが編入してきた事によってグランの住む場所が追いやられ、このような結果になってしまいました。何も知らない学院の男達はそれはもう彼を羨ましがるでしょうが、グランにとっては絶望でしかありません。生活管理されて自由が無くなるって辛いんだろうなぁ……(遠い目)

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