FAIRY TAIL ~妖精の使徒~   作:一時停止

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最近他の作品のネタばかり思いつく。
おかしい・・・まだこの作品で書きたいこと全然書けてないのに。


第十八話

 

俺は現在駅のホームに来ている。

エルザは一度寮に戻って自分の荷物をまとめてから来るようだ。

また大量の荷物を持ってくるんだろうなあ。

しばらくするとナツとハッピー、グレイ、あと何故かルーシィがやって来た。

というかお前ら来て早々ケンカすんじゃねえよ、メンドくさい。

ある意味お決まりのやり取りをこなしていると今度はエルザが現れた。

 

「すまない、待たせたか?」

「荷物多っ!!」

 

やっぱそう思うよなあ。

まあいつもの事だし仕方ねえか。

2人が自己紹介を終えた所でエルザに話しかける。

 

「おいエルザ。分けてあるんだろうな?」

「ああ、いつもすまないな。よろしく頼む」

「何の事?」

「エルザの荷物をしまうんだよ」

「しまう?」

「ん、説明すんのもメンドイし実際に見せるわ」

 

荷物の周りから皆を下がらせ十分な空間を確保する。

そのまま魔力を使って荷物周りの空間範囲を指定&固定する。

よし、準備完了。

 

「オン―― a(アバタ) u(ウラ)m(マサラカト) 導式転移(オン・エリク)

「ちょっ、荷物が、――ええっ!?」

 

術を発動した事で荷物が地面に沈み込んでいく。

まあ地表に(ゲート)を開いたのでそう見えるだけで実際には方舟の異空間に送っただけなんだけどな。

そして10秒程の時間で荷物は完全にその姿を消した。

 

「何したのアラン!?」

「荷物を異空間に入れただけだ。ルーシィも入れときたい荷物があるならいいぞ?」

「い、いや、私はいい・・・・・・」

 

ふむ、どうも驚いているようだな。

後で簡単に説明してやるか。

ちなみに他の奴らは特に気にしていないようだ。

ナツに至ってはエルザと話し始めて「条件がある」とか言ってる。

どうやら帰ってきたらナツとエルザが勝負することに決まったようだ。

エルザにはまだ勝てねえだろうが取り敢えず―――

 

「ナツがエルザとバトんならグレイは俺とだな」

「!?」

「思う存分かかってこい」

「いや、俺はいいから!! 大丈夫だから!!」

「そんな喜ぶなよ」

「喜んでねえ!! ていうかマジで嫌だ絶対嫌だー!!」

 

 

「(ねえハッピー。何でグレイはあんなにも嫌がってるの?)」

「(アランもエルザと一緒でとても強いんだけど2人には大きな違いがあるんだよ)」

「(大きな違い?)」

「(あい。エルザは物理的に傷つくだけだけど、アランは精神的にも傷つけられるんだよ)」

「(せ、精神的にって・・・・・・)」

「(想像してみてルーシィ。自分の技を全て、それも余裕たっぷりに欠伸とかしながらやり過ごされるんだよ。酷い時は本なんか読み出しちゃう。そして最終的には拳一発で沈められるんだ。理不尽でしょ?)」

「(そ、それは・・・・・・確かに)」

 

 

「お前たち、それくらいにしておけ。列車も来たことだし行くぞ」

「おっしゃー!! 燃えてきたぁー!!!!」

 

数分後、乗り物酔いによって列車の中でダウンするナツの姿がそこにあった。

隣に座っているグレイが軽く罵倒するがそれに反応する事も出来ない様子だ。

ちなみに俺は2人の対面の席で、ルーシィとエルザの2人に挟まれるように座っている。

隣が女性2人とはいえ、元々2人掛けの席のため中々の密着具合である。

というか2人とも寄り添ってきている感じである。

まあそれはおいといて確かにナツの状態はうざい。

はあ、仕方ねえな。

 

天針(ヘブンコンパス)。――ほいっと」

「おおおおおぉぉう、うっぷ ――お? な、なんか少し楽になった」

「何をしたんだ?」

「ちょっとした治療だ。気休めだが少しは楽になったろ?」

「お、おう。サンキュ、アラン。・・・・・・うっぷ」

 

まあ完全に平気にはならんわな。

次の研究は乗り物酔いにするか?

・・・・・・そそられねえな、止めとこう。

だが身体能力強化の方向で考えるならどうだ?

それなら多少興味がわくな、面白そ『ドゴォッ!!』・・・・・・ん?

思考の途中に何やら不穏な音が聞こえてきた。

意識を外に向けると何故かナツがダウンしている。

 

「どうした?」

「なに、私も少し手助けをな。少しは楽になるだろう」

「・・・・・・そうか」

 

どうやらナツが殴られて気絶したらしい。

なんというかご愁傷様だ。

 

「(ていうか気付いてなかったんだ)」

「(あい。アランは考え事してるとこんな感じになるんだよ)」

 

聞こえてんぞハッピー。

別に最低限の警戒はしているから問題ねえよ。

そして少しの雑談の後に今回の仕事についての話を聞くことになった。

要するに闇ギルドの鉄の森(アイゼンヴァルト)が得体の知れない魔法の封印を解こうとしているらしい。

そしてその魔法はララバイと呼ばれているらしい。

 

「ララバイ・・・・・・ね」

「知っているのか!?」

「少しだけな。もし俺の予想が正しいのなら危険だがまだ確証は無いからな。取り敢えず俺はソレについての知識を掘り起こしてみる。」

「教えてくれてもいいんじゃねえのか?」

「多くの人間が先入観を持つのは良くないんだよ」

「わかった、頼む」

 

そうして俺は話を切り上げる。

確か昔の研究にそんな魔法があったはずだ。

異空間から幾つか研究書を取り出して読みだした。

 

「アラン?」

「無駄だな。もう聞こえてねーよ」

「ふふっ。流石だな」

「それがアランです」

 

 

 

 

 

 

 

――――よし。一通り読み終わった。

しかしこの状況は何だ?

何故かエルザが運転している魔導4輪の屋根に乗っている。

しかもかなりの速度を出している。

どうやらあの列車を追いかけている様だ。

それにナツは何処だ?

そう思ったその時、何故かその列車からナツが飛び出してきた。

おいおい、凄い勢いで飛んでくるぞ?

このままぶつかったら痛えだろうな。

後ろにはグレイがいるから避けるわけにもいかないしな。

・・・・・・別にそんな事ねえな。考えがまとまったので避けてみた。

その結果ナツとグレイは衝突した。うっわ、痛そう。やっぱり避けて良かったわ。

 

その後、情報を改めて交換するとどうやらナツは鉄の森(アイゼンヴァルト)と接触したようだ。

特徴を聞くと【3つ目のドクロの笛】を持っていたらしい。

というかそれって―――

 

「3つ目のドクロの笛・・・・・・」

「どうしたのルーシィ?」

「ううん・・・・・・まさかね、あんなの作り話よ」

「いや、アレは現実に存在する」

「ララバイの正体が解ったのかアラン!?」

「ああ、待たせて悪かった。ルーシィも気づいたんだろ?」

「うん。でもまさか実在するなんて・・・・・・死の魔法 呪歌(ララバイ)

 

その後、ルーシィが話す呪歌(ララバイ)について細かい修正や解説を入れながら俺たちは移動をした。

そして鉄の森(アイゼンヴァルト)が占拠する駅にたどり着いたのだった。

 





天針(ヘブンコンパス)便利w


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