花を咲かせましょう   作:輝く羊モドキ

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だらだら蛇足書いていきます


長生きの秘訣は光合成だっててゐに教えたら蹴られた

 迷いの竹林と呼ばれている場所をふらふらと歩き回る男が一人。

 

 俺だ。

 

 ああ竹。なんと美しく真っすぐ育つ花なのだろうか。

 花じゃないじゃんと思ったあなた。竹は花ですよ。滅多に咲かないけど。滅多というか100年近く咲かないけど。

 だが、竹の花が咲くときは全ての竹が同じタイミングで花を咲かすからそれはそれは見ものなのだ。そういう風に作った斐があると言う物だ。

 特に、この竹林の竹は俺自らが手塩にかけて育てた竹だから美しく咲く。変に力を込め過ぎたせいで地脈がおかしくなってるけど、まあ世界全体で見たら誤差だよ誤差。

 少し前に、竹の花が見たいからちょっと気合い入れて咲かせたらやばい事になった。当時の博麗の巫女に封印されかけたのはいい思い出としておこう。ただしネズミは赦さん。

 

 さて、なんで今迷いの竹林に居るのかというとちょっとした野暮用である。どんな野暮用かというと少し前に月の何かがどうたらこうたらと幻想郷中の花が騒がしかったので気まぐれに月まで小旅行に出かける事にした。まあ、案の定というかこの地上から離れると怠くなるからすぐ帰ってきたけど。ついでに表の月環境でも育つ花を幾つか植えてきたり、あとへ、へ……ヘカトンケイルとかいう新たな花愛好家と友達になったりしたな。

 そう、それで月からさあ帰ろうと思った時に『そういや永琳達は月に住んでたな』と思い出し、『あ、八雲も月に行ったって言ってたな』と考えた結果、奴らにお土産でも持って行こうと思ったのだ。そこで月の都内を歩き回りながら何を持って行こうかなと考えていたのだ。俺は何とかって言った神……神かアレ?変な奴に追いかけられながら月の都まんじゅうか月餅か蓬莱の珠の枝かその辺の石のどれにしようかと悩み消え物の方が邪魔にならないだろうとかいやどうせ家広いし置く所なんて幾らでもあるから形に残る物の方が良いとか考えてイミテーションにしようか色々考察し……え、長い?

 まあ結局永琳にはその辺にあった邸宅に侵入し、花と交換で持って来た酒を。

 輝夜には少し前、態々男を使ってまで探していたらしい蓬莱の珠の枝を2~30本程。

 他のウサギ共には月火草餅(げっかくさもち)を。

 八雲には石でいいや。

 それとついでに八雲の式に合いそうな簪を見繕って地上に帰ってきたのが昨日。その足で八雲んトコに行き、お土産を渡してきた。八雲の嬉しそうに引き攣った顔をみてこっちまで嬉しくなったぜ。

 そして今日。永遠亭に行ってきてお土産を渡してきた帰りである。永遠亭にお土産を届けたらお土産を貰った。何を(略

 

「……お?白い長髪、赤モンペ。あれに見えるはモコモコではないか」

「誰がモコモコだよ。妹紅だっつの」

 彼女は藤原モコモコ「聞けよ」花愛好家の一人であり、何をトチ狂ったか迷いの竹林を根城にしている大変奇特な人間である。きっと竹の花が開花する瞬間を見たいに違いない。

「なにをトチ狂ったか月まで行ってきたアンタが言うセリフじゃないね」

「それほどでもない」「褒めてねえよ」

 口は悪いが俺は知っている。ワザと汚い口調を使って気を引こうとしているのだ。

「止めろ馬鹿」

 モコモコと始めて出会ったのは幻想郷のげの字くらいはあった時の事。どっかの都中を花だらけにしていた最中に出会ったのがきっかけだった。あれからまあ色々とあってあにうえしゃまあにうえしゃまと慕ってき「止めろって言ってんだろ!!」

 そりゃあもうあにうえしゃまと結婚するって「ああああああ!!」

 今では若白髪が目立つくらいに苦労しているモコモコ。さぞ苦労を積み重ねているに違いない。

「……私の苦労の発端はだいたいアンタが切っ掛けだったんだけど?あと妹紅だっての」

「昔みたいに兄上様って言ってくれれば考える」

「クッソ……これほど過去を消し去りたいと思ったのは初めてだ」

「はて、思えば俺の事を兄上様って呼ばなくなったのはなんかの薬を飲んだ時からだったっけか」

「蓬莱の薬だよ馬鹿……アンタが作ったやつじゃないか……」

「え?」

「え?」

「なにそれ初耳学」

「え、いやだって輝夜の奴がそう言ってて」

「薬草ならともかく、薬なんて俺が作れると思ってんの?」

「そういえば料理すらマトモなの出来ないアンタが薬なんて物作れる訳無かったわ」

「泣きそう」

「いや……なんでアンタ焼く、煮るどころか切るすら出来ないのよ……不器用ってレベルじゃないわ」

「ほら俺って大地の王じゃん?料理なんて勝手に献上されるもんだし」

「勝手につまみ食いの間違いでしょ。なによ腹が減ったら光合成って。意味分からない上に人間にできるかそんなん」

「えーイマドキ葉緑素もないのー?だっさー」

 

「フジヤマヴォルケイ「オーケー話し合おう。火はアカン」

 

 その後、なんだかんだ駄弁りながら夜雀の屋台に流れ込んだ俺等は積もる話を崩すため、永遠亭で貰ったお土産を食いながら呑んでいた。八目鰻食えよ。

 夜明けまで呑んでいたら風見幽香が襲撃してきたので妹紅を置いて逃げた。妹紅と夜雀には悪いが犠牲になって貰った。これも全部花妖怪ってヤツが悪いんだ。

 

 

 ツケ払いが効く上に風見優香からの盾になってくれる。夜雀って滅茶苦茶良い奴だな!




ゆかりん「スヤァ・・・」
偉大なる大地の支配者にして花の王「ルナティックお邪魔します!」
ゆ「我の眠りを妨げるものは・・・て何でアンタ此処に!?どうやって、いや何で此処が・・・ああもう何で居るのよ!?」
偉「花に導かれたのさ(ドヤァ」
ゆ「(うぜぇ)」
偉「あ、これ月に行ってきたお土産な」
ゆ「はぃ!?ツキ!!?ツキってあの月!!!?」
偉「ぷれぜんとふぉーゆー」
ゆ「・・・石てお前・・・石って・・・」
狐「何騒いでるんですかいい年し、うわぁ何で此処にクソジジイが」
偉「誰がジジイだ。昔みたいにお兄ちゃん♪と呼べ!」
狐「(うわぁ・・・)うわぁ・・・」
偉「あ、これお土産。狐に似合うと思って月で見繕ってきた奴だ」
狐「えっ(トゥンク」
ゆ「ちょっと!?私と藍でお土産の格差激しくない!?激しすぎない!?高低差有り過ぎて耳キーンなるわ!!」
偉「八雲。その石は世界に一つしかない一点物の石なんだぞ?超貴重で唯一無二のソレこそ八雲に相応しいと俺はそう思ってブフッw」
ゆ「笑ってるじゃない!何なのよ本当に!!」
偉「まー時々それ見て月面旅行の記憶でも思い出すんだな!アデュー!」
ゆ「ちょ!?待ちなさい!月に碌な思い出なんて無いんだけど!?」

ゆ「マジでどっか行きやがったあのクソ爺・・・」


っていう会話があったとかなんとか

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