ラブライブ 〜高坂穂乃果の裏の顔〜   作:sunlight

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この小説はオリジナル展開です。
今回は希視点で話が進みます。
苦情、批評は一切受け付けませんのでご了承ください。

めちゃくちゃです…


本性を知ったもの

ー希 sideー

 

ウチはμ’sに入らなかった方が良かったと考えた日は一度もない。

なぜなら、μ’sに入って、今までとは比べものにならないくらい毎日がキラキラ輝いていたからだ。

『みんなが偽りなく心の底から仲良くできる』μ’sに入る前は周りにいつも気を遣って本当の自分を曝けだせなかったウチでも居場所があったからだ。

穂乃果ちゃんには感謝している、ウチの居場所を作ってくれたこと、ウチを受け入れてくれたこと。

みんなにも感謝している、ウチを仲間だと言ってくれたこと、ウチを友達だとも言ってくれたこと。

 

 

 

μ’sはウチの1番の自慢だった。

 

 

 

だからこそ信じられなかった。

 

 

 

穂乃果ちゃんの本性を…

 

 

 

私たちのことをどう思っていたのかを…

 

 

 

 

ウチは穂乃果ちゃんたちの会話を聞いている途中は何度もそれ以上聞きたくなくて逃げ出したかった。

しかし、ショックでなのか足が動かなかった。

止むを得ず、彼女の本音を最後まで聞いてしまった。

 

 

 

ウチは涙が止まらなかった。

 

 

信じたくなかった…

 

 

 

穂乃果ちゃんを除いたμ’sのメンバーはウチが言うのもなんやけど、ウチを含めて人付き合いが苦手だろう。

それに、変なところで頑固で、プライドが高く自分の意思を曲げない人が多い。

自分についてこれない人はいらない、自分の言い分を聞いてくれない人は相手にしない。

にこっちや絵里ちが良い例やな。

他のメンバーも見ればそうやった。

幼馴染の2人もことりちゃんは大らかそうに見えて、自分の意思は曲げないし、海未ちゃんは言わずもかなそうや。

1年生組も真姫ちゃんは育ちのせいなのから絵里ちたち並みにプライドが高いし、花陽ちゃんもアイドルについてはにこっち並みに誇りを持っていて、それを侮辱する人は許さない。

各言うウチもみんなほどではないにせよ、プライドが高いところはある。

 

1回目の予選会の後が良い例やな。

 

1回目の予選会の後に、穂乃果ちゃんがアイドルを辞めると言ったときに、いつものウチならその日のうちにでも穂乃果ちゃんに考え直すように説得しに言ったり、亀裂が生じたみんなの関係を修復するために画作するのに、何もしなかった。

咄嗟のことで混乱していた、と言えばそれまでだけど今思えば他の気持ちもあったと思う。

その気持ちはおそらく、自分が始めておいて、急に辞めるなんて言い出した彼女を許せなかったこと。

 

 

そして、『自分ではμ’sが出来なくてウチが色々と裏工作してあげたのにそれを壊したのが許せなかったから』だろう。

 

 

今思えば、その時のウチはまるで、ウチの努力を侮辱されたような気分になっていたんやろう。

 

 

だからこそ、穂乃果ちゃんが許せなくて咄嗟にいつも通りに出来なかったんやろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、すぐに穂乃果ちゃんは戻ってきてくれた。

ウチは嬉しかったけど、今思えばなんかそれも変な話やったんや。

自分が作り出したμ’sを辞めるとまで言うくらい自分を追い詰めていたはずなのに、ウチらのあれだけで普通戻って来るやろうか?

普通は気まずさとかを恐れるやろう…

いくらウチが知っている『馬鹿な穂乃果ちゃん』でも同じはずや。

『だったらどうして戻って来たのやろうか?』と思うけどそうなるとこう考えるしかない。

 

 

『戻ってきたのは、何かまだ目的があったから』やろう。

 

 

つまり、ウチらは穂乃果ちゃんの打算で動かされていただけやったんや。

穂乃果ちゃんにはウチらの持ってないコミュ力と他人を理解する能力を持っている。

人付き合いが苦手で、他人の気持ちを自分のように理解出来ない、独りよがりなウチらを利用していたんや。

そうなると、2回目の予選会でラブライブに出場はしなくても良いと言った彼女の言葉にも説明がつく。

もともと、穂乃果ちゃんは『廃校を阻止するため』にμ’sを作ったんや。

つまり、廃校が取り敢えずは取りやめになったことでμ’sがもうラブライブを目指す必要はない。

穂乃果ちゃんがグループに戻って来たのも、『まだ廃校が阻止されたかどうかわからなかったから』やろう。

だが、廃校がとりあえずでも取りやめになったら、μ’sはもういらない。

ラブライブで優勝するのは、普通に考えたら雲をつかむような話や。

だとしたら、目的を果たしたらそんな雲をつかむようなことをするより他のことをした方が良い。

 

 

穂乃果ちゃんは大体こんな考えやったんやろう。

 

 

 

希は自分の洞察力が恨めしく思った。

分かりたくないのに、さっきの会話で穂乃果の本性の推測が立つからだ。

希はμ’sのメンバーが揃ったときに撮った写真を見つめた。

みんなが最高の笑顔で笑っている。

ウチも、こんな楽しい写真撮影は今までなかった。

 

真ん中の穂乃果ちゃんも楽しそうに笑っている。

 

 

 

ねえ、穂乃果ちゃん…

 

 

この笑顔は嘘やったの……?

 

 

ウチらの太陽やなかったの……?

 

 

『μ’sができたのは希ちゃんのおかげだよ!』と私に言ってくれた、貴女の言葉と笑顔は偽りだったの………?

 

 

 

 

 

 

 

 

希は心中で穂乃果に対しての疑問を誰に向けてか問いかけた。

しかし、夜の闇にそれは溶けていくだけ…

暗い闇は何も答えてくれない。

 

 

 

希は脇目もふらず夜の闇を駆け抜けていった。

 

 

ー希 side endー

 

 

 

 

 

 

『知らぬが仏』と言う言葉を知っていますよね。

知らないままの方が幸せでいられると言うことです。

 

 

狂い始めた歯車はもう、止めることはできない。

 

 

 




ご指摘、感想を良かったらお願いします。
ご要望があれば続きを書きます。

書くとしたら、次回は3月頃になります。

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