プロローグ
思えば、もうこんな生活に飽き飽きしていたのかもしれない。
殺すか、殺されるかの狭間で、駆け引きをするのが。
生きるために、生き延びるために、ただこうして殺してきたことが。
人を殺す事が、日課のようになってしまった事が。
何より、嫌になったことは。
そんな戦場に身を投じ続けなければ。
【自分】が【自分】で無くなってしまう。そんな考えに行き着いた事だったのかもしれない・・・
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現在、無数に走る裂傷や、貫通した傷のおかげで、瀕死の重傷。といったところだ。身体の中に銃弾が残っている可能性もある。その場所は痛覚で何となく分かるが。
経験則から編み出された答えは、もう持たないだろうと語っていた。
正直、痛みには職業がら慣れてしまったし、重症を負った事だって何度もある。
もう、この世界にとどまる意味などない。 というより、残ってもいいことなんてないだろう。
人を殺し過ぎたのだ。そんな人間は、地獄に落ちて当たり前だろう。
「〇×万歳!」
俺は傭兵だった。戦場を転々とし、金で雇われ、どんな仕事もした。
今回は、政治家の警護だった。しかし、暴動を想定した仕事では無かった。
勧められたときは、気乗りはしなかったものの、人員が足りていなく、直ぐに始まる仕事。ということで渋々選んだ。
内容を詳しく知ることができなかったが、行ってみると、戦争を放棄するといった目標を掲げた政治家で、そのパレードの警護ということだった。当然、最悪の場合、武装集団に襲われることもあると想定して動きたかった。
しかし、その政治家のお蔭で、警護チームの武装が許されないまま、仕事に当たることになった。
隠した特殊合金の警棒に、折り畳み9センチナイフのみ。だだっ広い道路にそれだけの武装だ。
案の定、銃火器で武装した集団。まあ、反対運動の集団に道中奇襲され、主要人物だけを逃し、今に至る。
アスファルトに横たわり、雄叫びをあげる集団の中の一人を見上げた。推定だが、主犯格の一人だ。手にはグロック系統の拳銃が握られていて、高く掲げられていた。
集団から隠すようにナイフを広げると、手首を使い、その一人に投脚した。
吸い込まれるように側頭部に刺さると、「ぎゃっ」と悲鳴をあげ崩れ落ちた。力を使い果たしたのだろう、手が地面に落ちると同時に心地よい絶叫が響く中、新しく作られた傷と、元々の古傷だらけの顔は、ニヤリと満足げに笑い、心地よい気分で深い所へと意識が落ちていった。
惨劇を駆け付けた警官が見たところ、警護班の4人のうち3人は、理不尽を叫ぶような憎しみがにじみ出る顔をしていたが。
1人は、心地よさそうに、眠るように生き途絶えていたとの報告があった。
初めまして、(?)ふりずむと申します。
これから、まったりした小説を書ければと思います。
しかし、この性格なので、戦闘は入ります。(多分)
。。。もともとポケモン小説が1話だけあったのですが、また、書き直して上げたいとおもいます。
自己満足な小説ですので、暇なときに覗いていただければ幸いです。