真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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六十二話

如月「濡須口を落とせないから皖城を落としてそこから建業ねぇ……まぁ、しょうがないね。霞の機動力は野戦で生きるんであって、籠城した相手には相性最悪だからなぁ……」

 

「そのことでな副長……」

 

如月「どうした真桜?」

 

「姐さん、出撃出来へんもんでイライラしとってな……」

 

如月「了解……何とかしとく。」

 

「副長!ホンマおおきに!」

 

 

 

 

 

如月「で、皖城に着いたわけだが……」

 

「副長、伝令です。軍議を行うとのことです。」

 

如月「了解。行ってくるから準備しといて。」

 

「はっ!」

 

 

 

 

軍議を行うとのことで、本陣に来たら

 

如月「ふーん、黄蓋と周瑜がねぇ……」

 

降伏するかどうかで揉めた後、黄蓋は軍議をしたがその後に、周瑜から公衆の面前で懲罰を受けたという情報が入ってきた。いやー、これって赤壁の前にあったやつじゃん。赤壁ほぼ確だな

 

「その割には、向こうの連中はやる気十分なようね。」

 

「恐らく、その報が届いてないのでしょう。」

 

「ふむ……呉の司令官は周瑜ね。」

 

「はい。」

 

「相当な切れ者ね。さすがだわ。孫策と言い周瑜と言い、早く戦ってみたいわね。如月もそう思うでしょ?」

 

如月「なぜ俺に振る……」

 

「さぁ?」

 

「華琳様~。敵将が出てきたようですが、どうなさいますか?」

 

「旗は?」

 

「桃地に孫。恐らく、孫家の末娘ちゃんかとー。」

 

「孫策ではないのが残念だけれど……まぁ、行ってくるわ。」

 

ふーむ、華琳と舌戦を繰り広げているのは、華琳とほぼ同じ背の女の子だ。末娘ってことは孫尚香ってことか。

お、帰ってきた……けど、なんかイライラしてるな

 

「一刀はいるっ!」

 

一刀「おう?どうしたんだ……?」

 

「……」

 

一刀「……華琳?」

 

ゲシッ!

 

一刀「痛ぁっ!」

 

うわぁー……ベンケイに不意打ちで蹴りをくらわせやがった。痛そー……

 

「……ふんっ!」

 

そのあと華琳は春蘭の胸を鷲掴みにして何かブツブツ言っていたと思ったら

 

「総員、攻撃準備!江東の連中は戦って散る気十分なようだから、遠慮なく叩き潰してやりなさい!」

 

『おおーっ!!』

 

一刀「一体なんだったんだ?」

 

如月「さぁ?とりま、隊へ戻るよ。」

 

一刀「ああ。またあとでな。」

 

 

 

 

部隊に戻ると

 

「副長。野戦ですか?」

 

と部下が

 

如月「ああ、敵さんは籠もらないらしい。と言うことで、俺ら如月隊も敵左翼への攻撃を開始する。いくぞオメーら!」

 

『おおーっ!!』

 

 

 

 

呉との戦いはすぐに決着がついた。敵は分が悪くなると、城を放棄して撤退していった

 

如月「ふむ……どうしたものかねぇ……よし、入城しよう。罠があるかもだから気をつけてくれ。」

 

とりあえず一部隊を入城させ、城門付近を調べさせたが罠らしきものはなかった

 

如月「城門付近は特になにも無し……か。よし、捜索の範囲を広げよう。罠に気をつけるように。」

 

『はっ!』

 

一通り散策した後、一刀と合流

 

一刀「お、そっちはどうだった?」

 

如月「いや、何にも無かったな。」

 

「隊長~、副長~。ひととおり見てきたけど罠らしきもんはなかったで。ただの空城や。」

 

一刀「ふーん。空城の計ってわけじゃなかったか……」

 

「真桜。罠は無かった?」

 

「はい。特にそれらしいモンは。」

 

「なら、ここは予定通り前線基地として使わせてもらいましょう。輜重隊も来るころでしょうから、打擲次第、荷を解かせるように。」

 

「なら、沙和に言うて、救護と食事の準備もさせときます。」

 

如月「真桜。食事は俺が行くから、沙和には救護に集中してもらって。」

 

「りょ~かい~。なら副長。おいしいもん作ってな~。」

 

真桜が行ってから一刀が

 

一刀「孫尚香があっさり引いた意味は何なんだろう?」

 

「そうね……一刀ならどう思う?」

 

一刀「うーん……城に入れた後、罠を発動させるとか?陳留や合肥を攻める隙を作りたいなら、ここで籠城した方が時間も稼げるだろうし……」

 

「陳留にも合肥にも十分戦力は残してあるから、後者の可能性は低いわね。そんなつもりなら、とっくに動いているでしょう。」

 

如月「顔見せついでに実力を見たかったんじゃないか?」

 

「ええ。恐らくそうでしょう。」

 

一刀「楽しそうだな、華琳。」

 

「当たり前でしょう。末娘でさえこれなのよ。この先、孫策と孫権。そして、彼女たちを支える周瑜がどんな手を打ってくるか……私、とてもドキドキしているのよ。」

 

一刀「悪いクセだよ、それは。って、ちょ!」

 

華琳が一刀の手を取って、そのまま自分の胸へ

 

如月「ヒュ~、やるぅ~!」

 

「やっぱり一刀も……」

 

一刀「……何?」

 

「……小さいよりも大きい方が……」

 

一刀「……いや、どっちもそれはそれで味わいが……」

 

「……ばか。」

 

もしかして舌戦の時にそんな話になったのかな?っと、そんなことを考えていたら一刀の手を振り払い歩き出していた

 

「そうだ。如月。」

 

如月「ん?どうした華琳?」

 

「おいしいものを頼むわね。」

 

如月「了解。何作ろっかなー。戦でやられちゃった馬たちの血抜きも完了してるし、季衣が猪とか捕まえてきてくれないかなー?」

 

一刀「さすがにそれは(苦笑)」

 

そんなことを駄弁りながら広場へ向かい、準備を進めていたらなんと季衣が大量の猪を捕まえてきてくれた。まさか話していたことが本当になるとは……

とりあえず、馬肉としし肉の合挽きハンバーグとしし鍋(味噌味)というラインナップになった

 

 

 


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