真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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五十六話

「でえぇぇぇぇぇぇいっ!」

 

ガキンッ!

 

如月「くっ……おらよっとっ!」

 

春蘭の攻撃を受け止めて、前蹴りをくらわせる

 

「ぐはっ!」

 

春蘭が倒れ、首元に剣先を突き付け

 

如月「勝負あり……だな。」

 

「くっそー!」

 

剣を鞘に納めると

 

「きー兄ちゃん!次はボクと!」

 

「いや、次はウチや!」

 

「如月さん。私とも手合せお願いします。」

 

如月「わかった。わかったから。ちゃんとやるからちょっと休ませてくれ。」

 

木の下に行き座り込み、背を木に預けてみんなの様子を見る。何でみんなと手合せしているかと言うと、数日前……

 

 

「やっほー♪ふくちょー♪」

 

「如月さん~。ちょっと見て欲しいものがあるのですが~…」

 

如月「ん?風と沙和?これ、みればいいの?なになに?華琳様とたいちょーの逢い引き計画書?なに、これ?」

 

「華琳様とーたいちょーの逢い引き計画書だよー。ふくちょーにも協力してほしいのー。」

 

如月「ふむふむ。当日はデートコースになるであろうコースの住民や警邏隊の協力を仰いで二人の邪魔をしないようにする……と。ん?協力者一覧……本人達と春蘭と桂花以外の全員かよ。良く集めたなー。」

 

「ふっふっふー。風と沙和ちゃんの手にかかれば朝飯前なのですよー。で、如月さんはどうします?」

 

如月「手伝うよ。俺は何をすればいいんだ?」

 

「それはこれからみんなで決めるのー。」

 

如月「今から作戦会議か。りょーかい。」

 

場所が変わって

 

「みなさん。忙しい中集まっていただきありがとーなのです。」

 

今回の作戦に集まったメンバーは俺、風、稟、凪、真桜、沙和、秋蘭、季衣、流流、霞、月、詠、恋、ねねの十四名

 

「風。早く始めるのですぞー!」

 

俺の膝上に座りながら机をバンバンと叩いているねね。行儀が悪いのでやめなさい。…ん?なんか視線を感じるんだが?

 

「会議を始める前に業務連絡があります。たった今、明日から三日間、如月さんは休暇になりました。」

 

如月「はい?」

 

「凪、人和はどないするんや?」

 

「人和は今日の夕方頃にはこちらへ着くとの連絡を受けてますので。なので今夜は私、人和、霞さま。明日は月と詠。三日目は季衣と流流。四日目は風さまと恋の順番でよろしいですか?」

 

コクンと頷く八人

 

「ではその通りの順番で。如月さんもそれでよろしいですか?」

 

如月「あ、はい…」

 

「凪ちゃん。再開してもいい?」

 

「ああ。すまない。」

 

「じゃあ、説明を再開するの。まずー、手元の資料を見て欲しいのー。決行日はこの日なの。この日に華琳様とたいちょーを逢い引きさせるために三手に別れて作戦を実行するのー。まず、春蘭様を止める組には、ふくちょー、秋蘭様、凪ちゃん、季衣ちゃん、流流ちゃん、霞お姉さまの六人。桂花ちゃんを止める組には風ちゃん、稟ちゃん、月ちゃん、詠ちゃん、恋ちゃん、ねねちゃんの六人。警邏隊は私と真桜ちゃんの二人で回すの。」

 

「春蘭ちゃんは如月さんが『手合せでもしないか?』って感じで誘い出して街に出さないようにしてほしいのですー。桂花ちゃんはこちらで留めておくのでー。無理にでも出て行こうとしたら、恋ちゃんに捕まえてもらうのですー。」

 

如月「なるほど。確かに桂花だと恋からは逃れられないな。春蘭は…なぁ秋蘭…」

 

「何だ?」

 

如月「最悪、気絶させてもいいか?」

 

「華琳様のためだからな。了承しよう。」

 

如月「なら、春蘭と桂花の方はOKだから…警邏隊の方は?」

 

「最悪、軍の方から応援を呼ぶことになってるのー。でも、警邏隊のみんなだけで大丈夫だと思うのー。」

 

如月「なるほど。これで警邏隊の方もOKっと。」

 

「ふむー。確認も出来たのでこれでお開きにするとしましょー。では、みなさん。色々準備して、当日は頑張りましょー。」

 

『おーっ!』

 

 

 

というのが数日前の出来事で、今頃華琳と一刀の二人はデート中だ

 

「ふむ。みんなとこれだけやるのは久しぶりだな。華琳様にも私が頑張っている姿を見て欲しかったなぁ……いや、見てもらうために探しに行くか?」

 

如月「やめとけ春蘭。華琳だって一人で過ごしたい日もあるさ。それを邪魔しちゃダメだ。」

 

「ふむ。確かにそうだな。なら、凪!やるぞ!」

 

「はっ!胸を借りるつもりでいきます!」

 

「おう!どんと来い!」

 

今度は凪と手合せし始めた。元気だなー

 

「如月。助かった。」

 

如月「いやいや。誰でも一人になりたい時くらいあるさ。まぁ……二人はデート中だけどな。」

 

「でぇと?」

 

如月「逢い引きって意味。」

 

ふむ、なるほどとつぶやいている秋蘭。そんなことを話していると

 

如月「ん?終わったみたいだな。じゃあ季衣。やろっか?」

 

「うん!」

 

それから、季衣の後に流流、秋蘭、凪、霞の順番で行い、日が暮れ始めてきた時に

 

「いくらなんでも華琳様、遅くないか?」

 

「いや。というか姉者。華琳様とて子供ではないのだから、気にしすぎだ。」

 

「そうですよー。春蘭様ー。」

 

「いいや!遅いったら遅い!探しに行ってくる!」

 

如月「はぁ……春蘭。ちょっと待てって。」

 

「いいや。待たん!」

 

如月「とりあえず、こっち向け。」

 

「だからなんだと言うんだ。きさら……」

 

如月「ラリホーマ」

 

「……ぎ……スー…スー…」

 

「春蘭様!?」

 

「おい!姉者!って寝てる?一体どうしたんだ?」

 

如月「まぁ、眠らせる呪文ってのがあってな、それを使ったんだよ。元気なうちは効きにくいんだが、疲れてたからな。効き目はバッチリだ。」

 

「ほぅ……そんなものまであるんだな。」

 

如月「まぁな。てか、いくら華琳が好きだからって人の恋路を邪魔しちゃダメだろうが……」

 

「そういう所が姉者の可愛い所でもあるんだが。」

 

如月「気持ちも分からんではないが…そうだ、桂花の方も恋がいるから大丈夫だと思うが…凪。一応見に行ってやってくれ。」

 

「はい。もしもの時は…」

 

如月「実力行使も可…だ。」

 

「はい。ではいってきます。」

 

如月「たのむなー。で、こんな所で寝かせたまんまじゃ風邪ひくから、部屋まで運ぶか。よいしょ……っと。」

 

春蘭を背中におぶる

 

如月「よし、行くか。秋蘭もついてきてくれ。」

 

「ああ。」

 

如月「みんなお疲れ。今日はこれで解散だ。」

 

「はーい。」

 

「お疲れ様でした。秋蘭様。きー兄様。」

 

春蘭を部屋まで運びベッドに寝かしつけて自分の部屋に戻ろうとした所、デートから帰ってきた二人に遭遇

 

如月「よっ!お二人さん。楽しかったか?」

 

「ええ。」

 

一刀「ま、まあな…」

 

二人の様子が少しぎこちないな。華琳の動きも少し変だ。もしかして……華琳に近づきそっと耳打ち

 

如月「良かったな華琳。無事に結ばれて。」

 

「ッッ////」

 

真っ赤にしちゃって可愛い反応するなぁ~♪まぁ、ともかく

 

如月「一刀。もっと頑張らなくちゃな!」

 

っと一刀の肩をバンッと叩く

 

一刀「いって!急に何するんだよ!」

 

如月「べっつにー(ニヤニヤ)」

 

そう言い残して俺は部屋へと戻った。ちなみに、夜中に目を覚ました春蘭がうるさすぎたのでラリホーマを重ねがけして強制的に寝てもらった。ちゃんと次の日の朝にザメハを唱えてちゃんと起こしましたよ。

 

 

 

 


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