如月「ん・・・・朝、か・・・・?あれ?体が重い気がする・・・・あぁ、そういえば昨日は恋と寝たんだっけ。それかなぁ・・・・」
「みゅぅぅ・・・・」
ん?何かの鳴き声が?
「にゃーーーー・・・・んーーーー、すりすり・・・・にゃぁ・・・・ごろごろ・・・・」
その鳴き声だと猫かな?んーでも、昨日は恋と一緒だったから、拾ってきては無いはずだし・・・・あぁ、窓から入ってきたのか。ナデナデ
「ふにゃぁ・・・・気持ちいいのですよ~。」
あれ?猫ってしゃべったっけ?
「あぁ・・・・なでるのを止めちゃメー!なのですよ~。」
そう言って猫?はなでていた手を取って頭?らしき所に導く。
如月「って、猫に手があるかー!あれ?マジで体が動かない!?」
「おはようございます、ですよ♪如月さん♪恋ちゃん♪」
「・・・・おはよう・・・・風」
如月「あぁ、おはよう、風。で、君はなぜ、こんなことをしているのかな?」
「ぐーーーー」
如月「寝るな!」
「おぉ!如月さんの体が温かくてつい。」
「うん。如月・・・・温かい。気持ち・・・・分かる。」
如月「あ、ああ・・・・ありがと。で?」
「凪ちゃんを始め、人和ちゃん、季衣ちゃん、流流ちゃん、月ちゃんに詠ちゃん、霞ちゃんあげくに恋ちゃんにまではしを伸ばしては、おいしく頂いているのに、なぜ風には手を出さないのですか?」
如月「え・・・・マジで?」
「如月・・・・風を泣かせちゃダメ。」
如月「別に泣いてないと思うが・・・・はぁ・・・・分かった。今日の夜・・・・な?」
「はい~。約束なのですよ~。」
俺との約束を取り付けた風は顔をニコニコとさせて帰って行った。
如月「これでいい?恋?」
「(コクッ)みんな如月のことが好き。」
如月「はは。ありがと。」
「それは・・・・みんなにも言ってあげて。」
如月「了解。でも、ありがと。それじゃあ、さっさと着替えて朝食を食べに行くか。」
「うん。」
恋と朝食を食べ終わったあと俺は、店でお菓子を焼いていた。すると
如月「あれ?お二人さん。どうしたの?珍しい。てか一刀は仕事だっただろ?」
一刀「いや、案内を頼まれてな。」
「ええ。水鏡の新作を買いに来たのだけれど、あまり置いてなかったみたいでね。」
如月「ふーん。そうなんだ。」
「ていうか、あなたはまた新しいお店を出して何してるのよ。」
一刀「しかもこれ大判焼きじゃないか。」
「大判焼き?」
如月「俺らの国のお菓子でな。小麦粉で作った生地をこの金型に流し入れて、餡子を入れて、対になっている方にも生地を入れて、焼けたら餡子が入ってない方をかぶせて、ちょっと火を通して・・・・はい、出来上がり。」
興味を持った華琳に説明しながら焼く。
一刀「しかも、餡子だけじゃなくてカスタードもあるじゃないか!」
「かすたあど?」
如月「カスタードクリームって言ってな。卵と砂糖と小麦粉を少々混ぜて牛乳でのばしたものだ。俺はカスタード派だな。ほい。餡子とカスタード二つづつ入れといたから食べな。おごりだ。」
一刀「いや、悪いよ。」
如月「別に気にすんな。だったら、味が気に入ったらちょくちょく買いに来てくれよ。それでチャラだ。」
一刀「ん、了解。じゃあ、行くわ。」
如月「おう!またあとでな!・・・・で、あれはみんなの仕業か?」
「ふふー。そうなのですよー。」
「あたりきしゃりきやん!」
「はい。でも華琳様にはばれているようですが・・・・」
如月「ふーん。まぁ、いいんじゃね。あの二人は周りがこれくらいやらないと進展しないだろ。」
「副ちょーもくるー?」
如月「そうだな・・・・行くか。面白そうだし。あっ、ゴメンみんな。あと任せちゃうけど平気?」
「はい。こちらこそせっかくの休みなのに時間を取らせてしまって。」
如月「気にすんなって。俺がやりたいって言ったんだから。「副ちょー早く来るのー」っと、じゃあすまんけど行くわ。」
「はい。いってらっしゃい。」
みんなと合流し、一刀達の後をつける。暴走する桂花を抑えたり、いつもの妄想で鼻血を噴いて倒れる稟を介抱したりと大変だったが、華琳の乙女な姿が見れたので良しとしよう。
デートも終盤にかかった所で、一件の本屋さんへ入っていった。俺らも続いて店内へ。華琳が本を取ろうとしても手が届かなかったので、一刀が後ろから本を取る。あ、顔真っ赤にしちゃって可愛いなぁ。華琳が別の所へ本を見に行き、一刀一人になった所で目に入ったのかある本を見始め
一刀「・・・・古代中国、恐るべし。」
如月「おそるべしじゃなーーーーい!」
一刀「げふぅっ!って、どうしたんだよ如月!お前、店番やってたんじゃないのかよ!」
如月「やってたもへったくれもあるか!華琳ほっぽりだして何読んでんだよ!オメーは!」
一刀「な、何って・・・・げ!」
さっき一刀がつぶやきながら見ていたであろう性的な本があたりに散らばっている。それを見た女性陣が一刀を非難し始める。
「みんな!華琳様がお戻りになられたぞ!」
「総員退却!たいきゃーく!」
凪の声が聞こえ、真桜の退却指示で退却する。退却後、華琳が戻ってきたが、惨状を目の当たりにし、怒って店を出ていってしまった。
一刀「華琳・・・・」
「・・・・最低やね。隊長。」
一刀「また出たし・・・・しかも今度は一同勢揃いだし。」
「・・・・まったく、こっちの労力も考えてよねー。」
みんなで一刀にダメ出しをする。
如月「なんか疲れたな。みんなでおいしいものでも食べに行くか?」
「賛成です。沙和、どこかおいしい店でも知らないか?」
「んー。そうだなぁ。じゃあ、この間行ったあのお菓子屋さんとかどう?」
「お、ええな。あ、でも副長は大丈夫かいな。」
如月「甘いものなら大好物だぜ。そこでいいぞ。桂花も稟もそこでいい?」
「あ、甘くないものもありますから甘いものが苦手でも楽しめるはずです。」
「なら、そこでかまいません。」
「私もかまわないわ。」
「じゃ、決まり!行こー!」
「じゃあね、隊長ー。」
一刀一人を残してその場を立ち去り、お菓子屋さんへ移動し、女子会に参加させてもらった。日も暮れてきたので解散になったため、夕食を食べに飲食街へ。
夕食を食べて部屋に戻ると
如月「ん?お風呂場まで来てください。風より?ふむ・・・・行くか。」
風呂場に行くと風の姿は無く
如月「あれ?いねぇし。まぁ、いっか。風呂に入ろう。」
脱衣所で服を脱いでかごに入れ、手ぬぐいを持って浴室の扉を開けると
「おまちしておりましたー。」
如月「・・・・・・(カラカラ)」
扉を閉めようとすると
「ふむ、叫び声でも上げてみますか・・・・すぅー」
如月「ちょっと待ってください!それだけは勘弁してください!てか、一緒に入ってもいいの?」
「何のために書置きを残したと思っているのですかー?一緒に入るためなのですよー。ほら、体を洗うので座ってください。」
如月「あ、ああ・・・・ありがと。」
椅子に座った俺の後ろへ回り、石鹸を泡立てているようだ。
「それじゃあ、洗いますねー。」
如月「よろしく。」
「よいしょ・・・・よいしょ・・・・」
如月「あのー・・・・風さん?」
「よいしょ・・・・何ですかー?・・・・よいしょ」
如月「なぜ体を密着させて洗っているのですか?」
「こうした方が良いと北郷さんがー。」
如月「犯人は一刀だったか・・・・」
「で、如月さん。気持ちいいですか?」
如月「すごく気持ちいいです。」
「それは良かったのですよー。それでは前の方も・・・・」
如月「前は自分でやるから!」
その言葉もむなしく、素早い動きで前へ回り込み抱きついて作業を再開させる風。
「むふふー。このままだと入っちゃいますねー。」
如月「いいの?」
「その言葉は野暮ってものなのですよー。たくさんつまんできたのですから、風もおいしく頂いて欲しいのですよー。約束もしましたよー。」
如月「風・・・・分かった。おいしく頂きます。」
「はいー。召し上がれ、なのですよー。」
如月「やべー、のぼせそう。風、大丈夫か?」
「何とかー・・・・」
如月「なら早く上がろう。ここで倒れたらシャレにならん。」
「はいー。そうしますかー。」
俺と風は浴室から出て体をふき脱衣所へ。服に着替えて脱衣所を出る。
「如月さん。如月さん。」
くいくいと風に服を引っ張られ
如月「ん?何?」
「ちゅ。これからもよろしくお願いします。なのですよ♪」
如月「ああ。こちらこそ!」
後日
一刀「なんじゃ、この請求書はー!」
と叫ぶ一刀の声が聞こえた。ああ、そういえば、この前のみんなで食べたお菓子の請求は全て一刀名義でつけたんだっけ。確か、食べた分とみんなへのおみや代の合計だから結構な額だったな。本日は一刀さんにゴチになりますっ!