俺は今、華琳の天幕に来ている。その理由は
如月「なぁ、華琳。兵達の疲れもだいぶ溜まってきてるぞ。何か考えた方がいいんじゃないか?」
「ああ。その件なら今、準備をしている所よ。」
如月「準備?もう対策してたのか。さすがだな。」
「あたりまえでしょ!この私がいるのだもの!」
如月「そりゃそうか。桂花が何もしないわけないよな。」
「その通りよ。あ、如月。あなた次の街に着いたら、潜んでる工作員と接触して、情報と物資のやり取りをしてちょうだい。」
如月「次の街で?まだ結構離れてるけど・・・・まぁ、いいか。了解。やるよ。」
桂花から任務を与えられた後、街を目指して行軍を再開。
街に向かう途中も夜襲をしかけられたりしていたが、日を追うごとにだんだん減っていった。工作員達が動き始めたのかな?
数日後、工作員と接触する街に到着。街に入るメンバーは俺、一刀、稟、霞、季衣、流流の六人だ。
一刀「涼州にも街はあるんだな。」
「何だと思っていたのですか?」
一刀「いやー・・・・遊牧民っぽい天幕とかばっかりなのかと思ってた。」
「一刀・・・・そりゃ、いくらなんでもヒドイで。」
如月「気持ちは分かる。」
そういうイメージしかなかったわ
如月「そう言う霞は来たことあるのか?」
「ちょっと通りかかっただけやけどな。あんたらは・・・・来たことなさそうやな。」
「はい。馬がたくさんいますねぇ・・・・」
「何かおいしいもの、あるかなぁ・・・・?」
一刀「二人とも、そんなにキョロキョロしない。」
如月「まあまあ、いいじゃねーか。一刀。こうやって他の街を見るのも面白いし、息抜きをかねてるんだから。そういえば、稟。補給物資を渡す相手ってのは誰なんだ?」
「ああ、それなら・・・・あそこにいますよ。」
如月「なるほどね。」
「・・・・こちらへ」
合流場所から裏路地を通って着いた場所は
「みんなーーーっ!げんきーーーー?」
『げんきぃぃぃぃぃぃっ!』
「ちーほーたちの歌、聞きたいーーーーっ!?」
『聞きたぁぁぁぁぁぁいっ!』
数え役萬シスターズのライブ会場だった。観客たちに見つからないようにスタッフが使うルートを使って控室に入る。
「それでは私もこれで。補給の件はまたのちほど。」
「はい。頑張ってください。」
「あ、そうだ。如月さん。」
如月「ん?どうした?れん・・・・ちゅ」
近寄ってきた人和にキスされ
「頑張ってきますね////」
如月「ああ!頑張って!」
「人和さん・・・・大胆です。」
「人和ちゃん。すごいねー!」
「三姉妹の中で、一番おとなしいと思ってた人和があんな、大胆になるとはなぁ・・・・」
一刀「恋の力ってスゲーな。」
如月「まぁ・・・・全然会えてなかったからなぁ・・・・俺も驚きだ。」
みんなして人和の行動力に驚いていると音楽が鳴り始め、観客のボルテージがMaxになった。その熱にあてられたのか季衣と流流も舞台袖で「ほあー!」「ほああー!」と叫んでいる。
如月「それにしてもスゲーな。」
「それだけ娯楽に飢えとったっちゅうことやろ。」
まぁ、この時代は娯楽が無いに等しいからな。
一刀「これも華琳の策?」
「はい。」
如月「なるほどね。それで、夜襲が減ったのね。」
「はい。彼女たちの歌、あの年頃の男たちには効果絶大なようです。」
一刀「ウチの陣でもやってもらえば?士気上がるんじゃね?」
「なるほど。確かに。」
如月「んじゃ、後で頼んでみるか。」
その後、ライブが終わったばかりの三人に兵達の慰問として依頼。OKをもらったため、今は陣までついてきてもらいライブを行ってもらっている。
『ほわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
如月「みんな、盛り上がってんなぁ。」
「ええ。さすが天和たちね。」
如月「お、華琳。」
「如月。この慰問が終わったらすぐに出撃するわよ。準備しておきなさい。」
如月「了解。」