真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

43 / 80
四十三話

如月「♪♪♪~!」

 

厨房で鼻歌を歌いながら食材の下ごしらえをしていると

 

「きー兄ちゃん。なんだか、ご機嫌だね。」

 

「きー兄様。何の下ごしらえをしてるんですか?」

 

如月「ん?季衣と流流か。エビの殻むきをしてるんだよー。」

 

季衣と流流に返事をし、鼻歌を歌いながら作業を続ける

 

「きー兄様。何か手伝えることはありますか?」

 

如月「じゃあ、このイカの下処理をお願いしようかな。」

 

「はいっ!分かりました。」

 

「きー兄ちゃん。ボクはー?」

 

如月「今、ご飯炊いてるから見ておいてくれ。」

 

「分かったー!」

 

季衣と流流に指示を出し、三人で下処理を行う

 

如月「流流。取って来るものがあるから、ちょっとここをお願いしていいか?すぐに戻ってくるから。」

 

「はい。おまかせください。」

 

流流にここをまかせ、中庭へ行きあるものを持ってくる

 

如月「流流。ただいま。ありがとな。」

 

「いえいえ。それより、それは何ですか?見たことないですけど。」

 

如月「これか?後で説明するよ。おっ!エビの殻むきとイカの下処理終わってるじゃん。ご飯もいい具合に炊けたな。ありがと、二人とも。」

 

「へっへっへー。」

 

「いえいえ。で、こんな量のエビとイカどうするんですか?」

 

如月「ああ、それはな『如月。来たわよ。』こういう事だ。」

 

華琳と一刀が厨房にやってきた。天の国の料理を作るからって華琳に声をかけたんだよね。

 

如月「んじゃ、今から作り始めるから、椅子に座って待っててくれ。」

 

「あら。今から作るの?なら、近くで見ていてもいいかしら?」

 

如月「いいよ。」

 

「あっ、じゃあ私も。」

 

如月「あんまり見るもんなんて無いけどな。工程がすごく簡単だから。とりあえず、鍋に入れてた油を温めておいて、小麦粉、溶き卵、パン粉の順にエビにつけて衣を纏わせて、こっちの皿に並べてっと。」

 

一刀「エビフライかっ!」

 

如月「そうだぞ。みんな大好きエビフライだ。おっ、油が温まったから揚げていくか。」

 

エビフライを一本一本揚げていく

 

如月「ほら、揚げたてだからうまいぞ。食べな。」

 

「確かにおいしそうね。」

 

「良いにおいー。」

 

「おいしそうです。」

 

一刀「うまそうだな。」

 

『いただきまーす。』

 

如月「どうだ?うまいか?」

 

『おいしいっ!』

 

如月「そりゃ良かった。うん、おいしい。あっ、華琳、流流。また違うもの作るからこっち来る?」

 

華琳と流流がこっちに来たのを確認して

 

如月「これはな、小麦粉を水で溶いたものだ。エビをこれにつけて、油へ入れる・・・・揚がり具合はこんなものでいいか。ほら、塩つけて食べてみな。」

 

「あら、さっきのエビフライとはまた違う食感。」

 

「おいしいです。きー兄様。」

 

如月「これは天ぷらって言うんだ。」

 

「あー!ボクも食べたい!」

 

一刀「俺も!」

 

如月「分かった、分かった。ちょっと待ってな。すぐに揚がるから。」

 

二人に催促されてのでどんどん揚げていく。

 

「きー兄様。あのイカはどうするんですか?」

 

如月「ああ。あれもフライと天ぷらにしようと思って。あ、そうだ。ご飯があったな。二種類しかないけどあれを作るか。」

 

エビとイカを天ぷらにして、よそったご飯の上に並べて天つゆをかけて

 

如月「はい。天丼の出来上がり。」

 

一刀「おお、天丼だ。エビとイカしかないけどおいしい!」

 

「うん。これもなかなかね。」

 

「おいしー!おかわり!」

 

「おいしいです。」

 

如月「そうか、そうか。それは良かった。うん、うまい!」

 

一刀「てか、これだけのエビどうしたんだ?買ってきたのか?」

 

如月「いや。エビの養殖をやり始めてさ。うまく出来たから、送ってもらった。」

 

一刀「は?養殖?そんなこともやってたのか?」

 

如月「だって、エビ食いたいけど高いじゃん。だから、養殖した。」

 

「きー兄様。すごすぎます・・・・」

 

「如月。あなたね・・・・」

 

「へぇー。すごいね。きー兄ちゃん。」

 

なんか三人が若干引いているような声をしていたが、とりあえず

 

如月「あ、そうだ。これもあったんだ。食べる?」

 

「これ何?」

 

「肉のかたまり?」

 

「そういえば、これってなんなんですか?」

 

一刀「も、もしかしてそれはっ!」

 

如月「そう。ベーコンだ。まず、肉のかたまりに塩をもみ込んで、冷蔵庫の中に一週間くらい置く。で取り出したら水につけて塩抜きをして、水気を取って、風通しのいい所で乾燥させて、燻製にするんだ。」

 

『燻製?』

 

如月「煙を当てて風味づけをすると同時に、煙に含まれる殺菌・防腐成分を食材に浸透させるんだ。この時、水分も飛ぶから保存性が高まるんだ。中庭に箱が置いてあっただろ?」

 

「ええ。撤去させようとしたのだけれど、あなたの字で“捨てるなっ!さわるなっ!”って書いてあったから、捨てなかったけど。」

 

如月「あれが燻製器。あれで作った。このまま切っても食べれるんだが、お腹を壊す可能性があるから今日は焼こうと思うんだが・・・・食べる?」

 

『食べるっ!』

 

如月「じゃあ、一切れずつな。すぐに焼くよ。」

 

ベーコンに軽く火を通して、あーいい匂いだ

 

如月「ほら、出来た。食べてみな。」

 

『おいしい!』

 

「きー兄様。他にどのような食べ方があるのですか?」

 

如月「そうだな。前に作ったシチューとか煮込み系のものでもおいしいよ。ベーコンからうまみが出るからな。また今度、一緒に作ってみるか?」

 

「はい!おねがいします!」

 

「その時は私も呼びなさい。如月。」

 

一刀「俺も!」

 

「ボクも!」

 

如月「ははっ。了解。んじゃ、片付けますかね。」

 

「手伝います。」

 

みんなで後片付けをし、その場で解散となった。

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。