真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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三十四話

如月「何か、おいしそうなもの売ってないかなぁー。」

 

と買い食い目的で街にやってきた俺。道を歩きながらどれを食べようかと迷っていると

 

如月「ん?あの二人は・・・・おーい、月!詠!」

 

「ん?あっ!如月さん。」

 

「如月。あんたもお昼に来たの?」

 

如月「そうなんだよー。買い食いしながら店を回ろうと思って。」

 

「じゃあ、私達とお昼ご飯、一緒に食べませんか?」

 

如月「そうだな。じゃあ、ご一緒させてもらおうかな。」

 

「なら、どこかのお店に入ろっか。何か食べたいものでもあるの?」

 

如月「いや、特には。二人に任せるよ。」

 

「なら・・・・あっ!私、ここがいいです。」

 

月が選んだのはおしゃれなカフェテリアだった。

 

如月「へぇ、おしゃれな店だな。詠もここで良いか?」

 

「ええ、良いわよ。」

 

如月「なら、入りますか。」

 

「はいっ!」

 

三人で一緒にお店に入り、注文。女性向けのお店で、量が少なかったため、俺は追加で注文をした。ご飯を食べ終え、三人で店を出て歩いていると

 

「・・・・如月」

 

「兄上っ!」

 

恋とねねに偶然遭遇。ねねが俺の胸に飛びついてきたのを受け止め、そのまま肩車。月と詠がうらやましそうな目で見てきたので、また今度なと頭をなでる。

恋は紙袋片手に肉まんをモキュモキュと食べながら近づいてきた。食べてる姿がリスみたいで可愛い!

 

如月「恋とねねは何やってたの?」

 

「・・・・お昼ご飯」

 

「恋殿とお昼を食べていたのですぞ。兄上達は?」

 

如月「俺達は食後の散歩中。」

 

「そうだったのですか。我々もご一緒してよろしいですか?」

 

如月「俺はいいけど、二人は?」

 

「はい。私も二人と一緒がいいです。」

 

「ボクも構わないわ。」

 

如月「なら、みんなで街をブラブラ散歩でもしますか。」

 

五人でウインドウショッピングを楽しんでいると

 

「よう。そこの兄ちゃん。可愛い娘を四人も侍らせて何してんの?ウチも混ぜてーな。」

 

如月「ん?あぁ、霞か。混ざりたいの?」

 

「そりゃそーやんか。ウチも仲間に入れてーな。」

 

如月「四人ともいい?」

 

みんな、はいとうなずく。

 

如月「ちょっと大人数になったな。どこかに移動でもしよっか。どこかいい場所ある?」

 

とみんなに聞くと

 

「・・・・恋、知ってる」

 

如月「他にはないみたいだし、恋、案内してもらっていいか?」

 

恋はコクッとうなずき、「こっち」と言って歩き出す。みんな恋の後をついていくと

 

如月「城の中庭?」

 

「・・・・こっち」

 

中庭にある大きな一本の木の下に着いた。影がいい具合に日よけになっていて、風も吹いて気持ちいい場所だ。ねねを肩から降ろし、木を背に長座位で座る。

 

如月「へぇ、中庭にこんな所があったんだ。知らなかったなぁ。」

 

「はい、風が心地よくていい場所ですね。」

 

「こんな場所があるなんてねー。」

 

と俺の右に月、左に詠が座り、肩に頭を乗せてくる。

 

「あっ!月!詠!ズルいのです!」

 

と言いながら、俺の太ももの上に座り、俺はねねの後ろから腕を回し抱きかかえる。

 

「みんなズルい」

 

「あー、ええなぁ。」

 

「ふっふっふ、早い者勝ちなのです。」

 

と恋と霞は太ももと膝の間のスペースに頭を乗せ寝転ぶ。

今の俺の状態は右肩に月の頭、左肩に詠の頭、伸ばした足の太ももの上にはねね、太ももと膝の間のスペースには頭を乗せて寝転んでいる恋(右)、霞(左)の図だ。

 

如月「はぁー、良い陽気だなぁ。」

 

とスースーと寝息が聞こえる。五人ともすでに寝ていた。

 

如月「ちょっ、寝るの早すぎだろ。てか俺も日が暖かいのとねねの体温で眠たくなってきたな。ちょっと昼寝でもするか。」

 

数分もしないうちに寝てしまった。

 

如月「・・・・ん、ふぁーあ。あーよく寝た。今何時だ?」

 

周りを見ると少し薄暗くなっていて、夕日が沈み始めていた。

 

如月「もう夕方か。おーい五人とも起きろー。風邪ひくぞー。」

 

みんな目をこすりながら起きる。

 

「うひゃー、もうこんな時間かい。よう寝たわ。」

 

「・・・・お腹減った」

 

「こんないい気分でお昼寝したのって久しぶりね。」

 

「はい。気持ちよくお昼寝出来ました。」

 

「うにゅ・・・・うにゅ、よく寝たのですぞ。」

 

如月「たまにはお昼寝もいいな。よし、冷えてきたし、城の中に戻るか。」

 

「今度は如月肩に頭乗っけてお昼寝したいなー。」

 

「・・・・恋も」

 

「何言ってるのよ。早い者勝ちよ。」

 

「そうですよ。でも次は膝枕でお昼寝したいです。」

 

「あー月。それはズルいのです。次はねねの番ですぞー。」

 

「それだったら、みんな、日にちをずらして交代交代で膝枕を楽しめばいいんじゃない?」

 

「おっ!それ名案やわ。さすが詠!」

 

「・・・・それいい」

 

如月「え-っと、それって俺に拒否権は・・・・」

 

「ないですぞ。っていうか兄上。こんな可愛い我々のお願いを断るとでも?」

 

如月「何言ってんだよ。そんなのこっちからお願いするわ!」

 

「ふふっ。なら如月さん。また、お願いしますね。」

 

如月「はい・・・・分かりました。」

 

とみんなと約束し、晩御飯も一緒に食べ、解散となった。

その日の深夜、昼寝のおかげで眠気がなかったため、書類整理をしていたら、緊急の用事ですぐに大広間に集まるよう集合をかけられた。

 

一刀「ふわぁ・・・・まったく、こんな時間になんだってんだ。」

 

如月「眠そうだな。」

 

一刀「これから寝ようとしてた所に呼び出しだからな。如月は眠くないのか?」

 

如月「ちょっと昼寝をしすぎてな。」

 

「ふわぁ・・・・たいちょー、ふくちょー、お疲れさん・・・・副長なんやのそれ?」

 

俺の状況に指を挿して尋ねる真桜

 

如月「ここへ来る途中で拾ったんだ。おかしいな、俺と一緒にお昼寝してたはずなんだが。」

 

「・・・・ZZZZ」

 

「むにゃ・・・・恋殿・・・・兄上・・・・」

 

俺の太ももを枕に寝ている恋とねねの二人。

 

「二人ともいいなぁー。ね、流流。」

 

「うん。うらやましいです。」

 

如月「今度二人にもしてやるから今は我慢しろ(ナデナデ)」

 

「うん!約束だよ!きー兄ちゃん!」

 

「はい!約束です!きー兄様!」

 

一刀「それにしても、さすが凪。早いな。おはよう。」

 

「・・・・」

 

一刀「・・・・凪?」

 

「・・・・ZZZ」

 

「・・・・寝とる」

 

如月「目を開けたままかよ。器用だな。」

 

沙和と風の二人は全力で寝ている。一刀が二人を起こすと「女の子の寝こみを襲うとか、さすがですねー。」とか「もうちょっと、雰囲気のいい場所なら・・・・」とかいきなりボケをかましている。

 

「・・・・隊長、不潔です。」

 

如月「うわっ・・・・一刀、いくらなんでも・・・・」

 

一刀「おいまてこら。そんなことしてないよな真桜。」

 

「そうやったかなぁ?眠たかったから、よう覚えてへん。なぁ、姐さん。」

 

「そうやなぁ、ウチも覚えてへんもんなー。そんなことより、ウチも如月の膝枕で寝たいわー。」

 

「そこ!うるさいわよ!」

 

「風、こっちに来なさい。」

 

如月「残念だな霞。時間切れだ。おい二人とも起きろー。」

 

「・・・・(ゴシゴシ)」

 

「ふわぁ・・・・おはようなのです。兄上。」

 

如月「ほら、ねねはあっちだろ。霞、恋を頼む。」

 

「しゃーないなぁ。貸一つやで。」

 

全員が定位置に着いた所で、ようやく華琳達が入ってきた。

今回呼び出された理由は、袁術と袁紹から逃げるために劉備が国境を超える許可をくださいと関羽を使いに出してきた。その返事をするために劉備の所に行くことが決まった。向かうメンバーは恋とねねを除く全員。

さすがに城に誰もいなくなるのはマズイということで、二人を残すことになった。

あっ、そうだ。ついでにあれも持っていくか。

みんな準備が整い国境へ向かい、国境ギリギリの所に陣を張っている劉備の本陣にたどりついた。華琳が直接劉備と会うと言い出したが、それを春蘭と桂花が反対。しかし華琳が二人を言いくるめて、納得させ、連れて行くメンバーを春蘭、季衣、流流、霞、一刀、俺。他のみんなは待機となった。

 


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