真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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二十二話

とある日、今日は休日なので、凪にヒャドを教えようと思い声をかけたら、二つ返事でOKをもらった。

 

如月「さて、メラ系の使い方は前に教えたとおり、温度を上げるものだったが、ヒャド系は温度を下げるんだ。では、さっそくやってみよう。前と一緒で気を送るので感覚をつかんでもらいたい。」

 

「はいっ!副長!」

 

と手を出してくれる凪。

 

如月「では、気を送るぞ。感覚をつかんでくれ。手のひらを上に向けて、気を集中させてくれ。」

 

と凪に気を流す。お、どうやら成功したようだ。

 

如月「手のひらの気を地面に向けて放て!」

 

「はいっ!」

 

凪は手のひらの気を地面に向かって放つ。放った先に氷の刃が出現する。

 

如月「これがヒャド。氷の刃で敵を貫く呪文だ。」

 

「おおー。まさか自分で氷を出すことが出来るとは。」

 

如月「あと、ヒャド系の中級呪文がこれだ。ヒャダルコ。」

 

ヒャドより大きな氷の刃を広い範囲に出現させる。

 

如月「ヒャドは一人に攻撃、ヒャダルコは複数人に攻撃ができる。まぁ、とりあえずヒャドを使えるようになろっか。休憩をしてからまた練習だな。」

 

「はいっ!」

 

休憩後、夕方まで練習は続き凪はヒャドをマスターした。

 

如月「凪、晩飯どうする?時間があるなら一緒にどうだ?一刀も誘ってるんだが。」

 

「えっ。ご一緒してもよろしいのですか?」

 

如月「ああ、いいぞ。ちょっと作りたいものがあるからな。凪にも食べてもらって感想が聞きたい。」

 

「では、お言葉に甘えてご一緒させてください。」

 

一刀「きさらぎー、来たぞー。あれ?凪も呼んだんだ。」

 

如月「おう。感想が欲しかったからな。で、華琳も一緒か。」

 

「ええ、かまわないでしょう?」

 

如月「いいよ、いいよ。食べていってくれ。」

 

本日の献立は、味噌汁、肉じゃが、魚の煮付け、鶏のからあげだ。

 

一刀「からあげに味噌汁。肉じゃがに煮つけ。和食だぁ。」

 

如月「ああ、材料があったから作ってみたぜ。久しぶりに食べたかったのもあるが。」

 

「へぇー。これも天の国の料理なのね。」

 

「おいしそうです。」

 

如月「じゃあ、みんなで食べますか。」

 

「「「「いただきます。」」」」

 

一刀「肉じゃがも煮つけも味がしみてて美味いっ!」

 

「この煮物も煮つけもいい味ね。」

 

「……おいしいです。なんだか、ホッとする味ですね。」

 

如月「俺らの国での代表的な家庭料理だからな。」

 

三人にも好評だったな。

 

 

次の日、ある設計図を真桜に渡す。

 

如月「真桜。悪いが次はこれを作ってくれないか。」

 

「副長、何コレ?……五右衛門風呂?……なるほどな。釜戸を築いて釜を乗せて、桶を取り付けてお風呂にすんねんな。」

 

如月「そうそう。一人または二人しか入れないけど、ほぼ毎日好きな時には入れるからな。あと、男女用に二つ作るから工兵使って造ってくれ。あ、改善できるところはしてくれて構わない。底板も忘れないように。頼んだぞ。」

 

「了解や!まかせてや、副長!」

 

数日後、五右衛門風呂が完成したとの報告があり、みんなに入ってもらった。すごく好評だった。

 

五右衛門風呂完成から一週間がたったころに、華琳から呼び出しがあった。

 

「一刀、如月。今日から張三姉妹の仲介役をしてもらうわ。」

 

一刀「仲介役?あの三人と華琳の橋渡しをしろってこと。」

 

「そういうこと。期待してるわよ。」

 

如月「分かった。頑張ってみるよ。」

 

彼女たちを士気向上のためにうまく使うと同時に、暴走しないように注意しろって事か。そのあと彼女たちがよくいるという酒家を訪ねた。

彼女たちはご飯中だったため、華琳から世話役を頼まれたことを伝え、軽く挨拶しただけで終わった。舞台と事務所を用意しないとな。

 

 

如月「今日も今日とて、この街は平和だなぁ。」

 

一刀「そうだな。でも都で董卓が暴れてるってホントかな?って疑いたくなるほど平和だな。」

 

都の洛陽では大将軍の何進が殺され、董卓ってヤツが暴れているらしいとの報告が最近、入ってきている。

 

如月「一刀。だとしたら、あれが始まるな。」

 

一刀「そうだな。あれが始まるな。」

 

と一刀としゃべりながら警邏をしていると

 

「あのぉ……すいません。」

 

一刀「ん?何ですか?」

 

「すみません、お城……」

 

「の前に、おいしい料理を食べさせてくれるところ、おしえてくれよ!」

 

如月「えーっと。どっちに案内した方が?」

 

「なら、何かおいしいものを食べさせてくれる……」

 

「料理屋がたくさん並んでるところ、どこ?」

 

一刀「料理街ね、向こうに屋台通りがあるから……そこでいい?」

 

「おお、兄ちゃん、気がきいてるじゃんか!」

 

如月「それでは、案内するよ。」

 

「おおー!すげー!屋台がたくさんある!兄ちゃん達、どっかオススメの店、おしえてくれよ!」

 

一刀「オススメの店ねー……」

 

と二人して悩んでいると

 

「あ、兄ちゃんたちー!」

 

如月「お、季衣か。どうした?」

 

「これからお昼食べるんだけど、兄ちゃんたちは?」

 

如月「お俺らも昼飯なんだが……そうだ季衣。オススメの店を紹介してよ。」

 

「この辺ー?まかせてよー。」

 

「ん?このちびっ子、詳しいのか?」

 

一刀「ええ、彼女はこの辺の料理屋にすごく詳しいから、きっとおいしいお店も教えてくれますよ。」

 

如月「季衣、すまんが案内してくれ。」

 

「うん!いいよ!」

 

季衣のオススメの店で食べていると

 

「失礼する。」

 

一刀「あ、華琳、秋蘭も」

 

「あら、あなた達も来ていたの。……そちらは?」

 

一刀「おいしい料理屋を案内してくれって頼まれたんで案内してたんだ。」

 

「あ、いらっしゃいませ!曹操様、夏侯淵様。今日もいつものでよろしいですか。」

 

「ええ、お願いするわ。」

 

「私も同じもので。」

 

「はいっ。すぐお持ちしますねー!」

 

一刀「何?二人ともよく来るの?」

 

「まだ若いのに、大した腕の料理人よ。お抱えでほしいくらいなのだけれど、親友に呼ばれてこの街に来たのだけれど、結局合流できなかったらしいのよ。それで、手掛かりが見つかるまでここで働いているんですって。」

 

一刀「親友ねえ……人はどんどん増えてるし、名前だけじゃなかなか見つからないだろうなぁ……」

 

「あら。見つけられないと言うつもり?」

 

一刀「まさか。なかなか見つけられないだろうと言っただけ。そのなかなかをどうにかするのが、俺達の仕事だろ?」

 

「はいっ。おまたせしましたー!」

 

如月「あ、ちょい、お姉さん。」

 

「はい?ご注文ですか?」

 

如月「いや、親友を探してるって聞いたからな。探すのは俺らの仕事だから、手伝えないかなと思って。」

 

「本当ですか?」

 

「ええ、彼は警備隊の副長だから、聞いてみなさい?力になってくれるはずよ。」

 

如月「ああ。で、名前か特徴は分かる?」

 

「そうですね、名前は許緒……」

 

名前を聞いた瞬間に季衣の方を見る。

 

「……にゃ?」

 

「あーーーーーーっ!」

 

「あー。流琉♪どうしてたの?遅いよぅ。」

 

相談されて一秒で解決するとは

 

「遅いよじゃないわよーっ!あんな手紙よこして私を呼んだと思ったら、何でこんな所にいるのよーーーーっ!」

 

「ずーっと待ってたんだよ。城に来いって書いてあったでしょー!」

 

「季衣がお城に勤めてるなんて、冗談だとしか思わないわよ!季衣のばかーーーーっ!」

 

「流琉に言われたくないよぅっ!」

 

いきなりケンカを始める二人。あっけにとられていると、

 

「あー、まんぷく、まんぷく。さーて、腹ごなしにちょっと運動でもするか!斗詩、行くぞ!」

 

「あ、うん」

 

「連絡先なんて手紙くれた人に聞けば……ひゃぅっ!」

 

「そんなの先に確認できるわけ……ひゃふっ!?」

 

季衣と、季衣と互角に戦う子を、ネコの子をつまみ上げるみたいにあっさりと。さすがだなぁ。

 

「お初にお目にかかります、曹孟徳殿。私は顔良と申します。」

 

「あたいは文醜!我が主、袁本初より言伝を預かり、南皮の地よりやって参りました!」

 

「……あまり聞きたくない名を聞いたわね。まぁいいわ、城に戻りましょうか。一刀は私と一緒に城に戻りなさい。如月はその子たちの面倒を見るように。」

 

如月「了解。」

 

一刀「ああ、分かった。」

 

一刀は華琳達と一緒に城に戻り、俺は

 

如月「よし、二人とも。ここで暴れられても他の人に迷惑をかけるからな。別の場所に移動するぞ。」

 

そう言って、二人を連れ出し、近くの森まで連れて行く。その移動中に真桜と詰め所にいたやつらを数人連れて行った。

 

 

 

 

 




醤油や味噌を作ろうとしたら、原作に辛みそや酢醤油の文字が出てきたので、作れず。

恋姫の世界はなんでもアリなんですね。

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