イナヅマ 第八話
「なんなのです? これは」
私が浜辺を歩いているとなんか変な大きい物を見つけたのです。現在手についてたこの棒状のものでつついているのですが、まったく反応がないとです。
私は意識が目覚めた時、いつの間にかここにいたのです。
自分が何者なのか、なぜ海上を歩けるのか、どこで生まれたのか、知らないのです。ただ、"アカツキガタクチクカンイナヅマ"ということだけが頭に浮かんでくるのです。
服はなぜかボロボロだったので適当な葉っぱを体に巻いているスタイルなのです。
話題を元に戻すのですが、本当になんなんでしょう?
カチッ
うわおう!
ウイーン
な、なんか胸?の部分が開いたのですが.....
「うう....水、水を」
「アイアイサー!」
咄嗟に返事してしまいましたが、"アイアイサー"とはなんでしょうか....。
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うう....生きていたのか....。何でこんなところに....? 確かなんかでかい機械に掴まれて....それで....
「ウップ.....オエエエエ....」
そうだった....初めて....初めてヒトゴロシをしたんだった。
頭痛、耳鳴り、吐き気、自分に対する嫌悪感が激しい。頭の中がかきみだされるようでくらくらする。シャアの死体は見てない。けど、『人を殺した』ということだけでも吐き気がある。俺は弱いのだろうか? ....いいや、弱い訳ない。あのシャアにも勝てたんだ....弱い訳が、ない。
自分を正当化するために自己暗示をかける。自分は弱くない、あいつが悪い、殺されそうだったから仕方がない。と何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も頭の中で再生させる。
「あの....水、持ってきたのですが....」
「・・・・」
ああ、ありがとう。心の中で言えと命令しても声がでなかった。だそうとしてもかすれた声しかでなかった。
「....? あ、あのどうかしたんですか?」
「あ、あり..が....とう」
声をふりしぼりだした言葉は裏返っていた。その声を聞いた彼女は大きな声を出しながら笑った。そして笑いを押し殺していった。
「あ..あなたの声って高いのですね...うふふふ」
おい、最後笑い抑えれてねーぞ。くっそむかつくが、持ってきてくれた水をがぶ飲みして
「ここはどこなんだ? あと、もう笑うな....」
「アッハイ、私もここはどこかわからないんですど、どっかの島なんじゃないんですか?」
「ふむ....と、とりあえず服装をどうにかしてくれないか....その....目のやり場に困るというか」
彼女の格好だと胸の[ピー]が見えて仕方がなく、ちらっと見てしまう。
まぁ、俺得なんですが。
「.....?」
しかも純粋な女の子ときたぁぁぁぁぁ!!
「と、とりあえず君の名前は? 俺は白帝 剛希だ。あだ名でもつけて呼んでくれや」
「....なら、ごうちんで....私の名前は....イナヅマとでも呼んで下さい」
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なぜか、頭の中から"ごうちん"という言葉が響く。どいう意味なのだろう。漢字が分かればいいのですが、心がそれを拒む。
『私が、あなたを守るわ!』
うっ....頭の中で声が響くのです。
だ、誰なのあなたは...イ、イカヅチ....?
その名前が浮かんだ瞬間前のめりに倒れる。
「イナヅマ!!」
私の名前を呼ぶ声を聞きながら意識を落としてしまった。
電は設定集でも書いてありますが、記憶喪失です。なので一人称も変えました。
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