水銀ロールで噂のVRMMORPGをプレイ 《SAO編》   作:獣の爪牙

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 長らく更新出来ずにいて申し訳ありません。
モチベーションや仕事の関係で時間などが取れず、いつの間にか忘れていました。
 決してFGOとかのせいではありません!多分!きっと!


第4話パワーレベリング

 ギルド「黒円卓」のサブマスに就任してはや一週間。驚愕の事実に俺こと水銀ロール「silver」は直面していた。

 このギルド、平均レベル高すぎ!

 いまだ最前線で戦っている攻略組と呼ばれるトッププレイヤーの平均レベルが60なのに対して、ギルド「黒円卓」はなんと脅威の90レベル!

 え?そんなに高くないって?いや、おかしいんだ。だって俺はまだレベル1だから!レベル1がいるの!低人数のギルドにレベル1が一人いるのに平均レベル90ですよ?さすがに笑った。

 何故そんなにもレベルが高いのかgoldさんに聞いてみたら

 「あぁ、いわゆるチートだ。流石に数えるのも億劫な程繰り返してきたのだ。そろそろクリアして日常生活に戻りたくてな。結果、バグを探しだしてレベリングをすることにしたのだ。カーディナルに修正される前にバグを使ってレベル上げなど造作もない。まあバグを探し出せたのは私だけだし、私以外にバグをつかって未実装領域でレベル上げなんぞ耐えられる筈もなかろうが……。?。あぁ、未実装領域にはうじゃうじゃと高レベルMOBが湧いてきてな。休む暇もない程だ。MOBの平均レベルもレベル500とかでな。流石に最初の200回帰分くらいは私でも諦めそうになったが、500回帰過ぎた頃には案外楽になっていたよ。当たらなければ良いのだ。こちらからの与えるダメージが1でも、回復させなければ良い。自動回復する敵を避けて、脳筋MOBをひたすら刈り続けていればこちらもレベルが上がって自動回復が追いつかない程ダメージを与えられるようになる。あとはカーディナルに修正されるまでレベルを上げ続けていた。まさしくパワーレベリングだな。お蔭でギルドメンバー以外にはレベルを見せられなくなってしまったが、構わんさ。まあバグの修正と同時に、今度は私のレベル表記がバグを起こしてLv??79とか表示されている。実験段階では四桁まで用意していたのだろうが、今回は二桁までしか解放されていないのだろう。まあ私はバグを(ry」

 

 仄暗い瞳に哀愁を漂わせながらブツブツと語る獣殿とか誰特だよ!?つか200回帰で諦めろよ!なに500回帰越えてんだよ!お前獣殿ロールだろ?回帰は水銀ロールの俺の仕事じゃねーの?

 まあそんな分けで、goldさんはレベル表記バグって??79だけけど、本来は四桁レベルで一人でギルドの平均レベルを押し上げております。流石は獣殿。あとそれチートだけどチートじゃないっす。誰だよこんなフロム脳な獣殿にしたの。まじで今回回帰したらぶっ壊れるんじゃない?いやもう遅いか。

 

 そんな分けで、goldさんが居れば他のギルドメンバーのパワーレベリングも可能になるので、必然的に他のギルドメンバーもそこそこにレベルヶ高く、低レベルなのは俺とか螢ロールの「Hotaru」ちゃんとかリザさんの子供二人とか。ちなみにリザさんレベルはそこそこ高いけど、第一層の教会で子供達の世話してるから攻略には参加するとこは殆どない。人手不足の時なんかだけらしい。この前も他のギルドのミスで攻略が遅れそうになったから偶々ボス部屋までのマッピングを手伝ってきたのだとか。アンナさんもリザさん同様に基本的には教会で子供の世話だが、リザさんよりは攻略に積極的。まあ流石にリアルでお母さんしてる人達である。エレオノーレ?いやあの人も実はリアルお母さんだし教会にいるのかなって思ったらね普通に最前線の攻略組に他の黒円卓のギルメンと混じってたわ。

リザさんいわく「独りにして来た子供の為にも、一刻も早くクリアしたい」らしい。流石です。

goldさんはやくクリアして下さい。レベル四桁なんでしょ?俺のこと構っている暇ないですよ?あんたと違って転生特典なんかないからね俺!

 

 そんなとき、レベルの事を考えながらウンウン唸っていた俺に、メッセージが届いた。何故か嫌な予感がする。開けるなと俺の感が言っている!

 メッセージはギルマス「gold」さんから戦闘系ギルメンと俺へ向けてだけだ。

 

 絶対にロクな事じゃねーよ。戦闘系ギルメンだけ、ギルメン全体とかならまだしも戦闘系ギルメンと俺だけとか。もうあれだきっと俺はこれから強制パワーレベリングに連れ出されるに違いない!

嫌だー!間違って全損したら死ぬんだよ!?goldみたいに回帰できないから俺!

 とか戦々恐々としていたら急に肩に手を置かれた。

 

 「卿、レベリングのお時間だ。なに私自らが出向く。間違っても全損になどさせはしないさ。全損してもバグで増やした復活アイテムも用意した。安心しろ」

 

 ……いつの間にかgoldさんがいた。つかメッセージ送っておいて自ら来るのかよ。フットワークが軽い獣殿だな。

 だがしかしだ、俺レベリングする意味ある?獣殿レベル四桁でしょ?オーディナルスケールで出てきた第100層のボスとか茅場本人が相手でも余裕あるんしゃないのかな?無いの?なら無理じゃねクリア?キリトさんに任せてええちゃう?80層手前でゲーム終わるよ?待とうよ!って思いを視線に乗せて訴える。が、しかし獣殿モードのgoldさんは薄く笑って語り始めた。

 

 「あぁ、卿の言いたいことは分かる。だがな、なぜ私が回帰を繰り返しているのかを卿にはまだ教えていなかったな。

 実は私はカーディナルには目を付けられていてな。散々バグを使っているせいでボスエリアへの侵入制限を付けられている。しかも茅場にも私のレベルやバグの利用についてバレている。

 まあそんなわけでな、私は基本的にボスとの戦闘に参加出来なくなってしまった。レベルを上げすぎたな。バグも使い過ぎた。

 よって私はギルドメンバーを強化して攻略するしか方法がなくなったのだ。

 許せ友よ。私は今から卿に地獄を見せる。

だが、卿ならきっと耐えてくれるであろう。何せ水銀ロールを選んだくらいなのだ。回帰はともかく、数度の死線など耐えられるさ。

 逝くぞ。」

 

 語り終わると同時に俺はgoldさんに担ぎ上げられ、ギルドホームから連れ出された。

 

 誰か助けてー!




ベア「ギルマスからメッセージ入ってますよ」

エレ「どうやらサブマスのパワーレベリングにいってくるそうだ」

ベア「ギルマスが自らですか?」

エレ「あぁ、羨まs……いやなんでもない」

ベア「いやそこは可哀想とかでしょう。ギルマスのパワーレベリングとか初期メンバーに聞いたら皆白目剥いて気絶しそうになりながら『やめておけ、全損するよりも恐ろしい。思い出したくない!』って……」

エレ「は?いやそこそこ厳しいが全損より恐ろしい思いなどする訳がなかろうが馬鹿共が。あの方がそばにいる事ほどに安心できる事などなかろうに」

ベア「ハァ……。いやまあ安心はできますがね。そういう事とは別にですね」

エレ「まああの方がわざわざこの時期に連れてきたサブマスだ。たかだが地獄の一つや二つは乗り越えてもらわねば困る」

ベア「そうですね。そろそろ準備もできましたし、攻略も終盤に差し掛かる手前です。サブマスのパワーレベリングは終わったら遂に!」

エレ「ああ、攻略を一気に進めるぞ」


エレ&ベア「次回!第5話茅場死す!」

アンナ「早くもSAO編終わり?5話で?!どんだけよ!」

螢「あのね、SAOよりALO編とかGGO編を早くやりたいんだって!」

アンナ「うっわぁー」

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