奴隷(キミ)と僕とを結ぶHIMO   作:凍傷(ぜろくろ)

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第二十四話【18歳のジョージ】

*注意:表現としてエロォスが含まれておるやもです

 

31/それでもいつかはそれを愛と唱えたい

 

 ………………唇から。

 

 ───ハテ? あれ? ……ハテ?

 閉じていた目を開けてみると、シアンさんのドアップ。

 僕が傾げた分、彼女も逆側に首を傾げて、僕の口に吸い付いていた。

 どころか、僕の閉じている口を自らの舌を使ってこじ開けるようにしてきて、歯も舐められれば歯茎までぺちゃぺちゃと舐めてくる。

 エ、エート。なんすかこれ。

 困惑。

 けど、そうしている間にも彼女の舌は閉ざされている僕の歯までをこじ開けようとしてきていて、僕はそこでようやく理解に到った。

 焼肉などには、タン……舌を薄くスライスしたものまで出されているらしい。つまり彼女の狙いは新鮮なる僕のタンなわけで───な、なるほど! そういえば悠彰も牛タンが好きだったなぁ! “俺……焼肉いったらまずタン塩頼むぜ?”なんてニヒル顔で言ってたし!

 

(よ、よし)

 

 舌を食われるとか想像つかないけど、毒食わらば最後まで……だっけ? 救うと決めたのならな、ヒトよ。既に行動は……終わっているんだぜ!

 なのでそっと口を開けて舌を突き出してみると、シアンの舌にちょんと触れた。───途端。

 

『───!』

「《がばしっ!》むごっふ!?」

 

 背中と頭を抱かれるようにして抱き寄せられ、おまけに舌を唇と唇に挟まれ、ちるちると吸い上げられてギャアーーーッ!?

 え!? え!? な、ななぁあななななにこれなにこれアレレー!!?

 

「し、ひあっ……んぷっ!? むあっ! ちょ、ひょっろ……!」

『ん、んくっ……ちゅるっ……はっ……あむっ……んんっ……!』

 

 アレェエエエ!? 食欲!? 食欲の暴走だよね!?

 なんで僕、タンを吸われたり舌でなぞられたりして───……あ。味見だこれ。なぁんだやっぱり食欲ダー。

 そうだよね、アイスキャンデーも、噛み砕いて食べる人と舐めて味わう人、居るもんね。そっかそっかー、シアンは舐めて味わうタイプの子だったかー。

 じゃあそろそろゴリッと噛まれるわけですね? ……ヒィ怖い! でも堪える! シアンのためだっ……堪えるんだ、僕!

 

「………」

『んっ、んっ……はぷっ……』

「………」

『ちゅっ……ふっ……ちゅるっ……』

「───」

『はぁっ……ん、んんっ……』

「───?」

 

 あの……すんません。ちょっと疑問を言ってみていいでしょうか。

 なんというかこれ、その───ただのキスじゃないですか!? だっていつまで経っても噛んでこないよ!?

 ていうかシアン!? シアンさん!? さっきから体押し付けすぎじゃ───お、おぉっ!? おぉおわ《ドグシャア!》いったぁっ!?

 

「んぶっ! ぶっむぐっ!?」

『~~~っ……!!』

「んぐーーーっ!?」

 

 シアンが一層に体を寄せてきて、足まで絡んできたその時、とうとう倒れた。

 しこたま背中を打ち付けて、思わず唇を覆われたまま咳き込んでしまったのだが……その、口内に篭った咳まで吸い込むみたいに舐め取られるように、シアンに蹂躙されてゆく。

 さらにはシアンの口に溜まった唾液が重力に逆らえずに僕の口の中に入ってきて、吐き出すことも出来ずに飲んでしまう始末で……あ、あれ? なんか頭の奥が痺れてきた。

 

「───」

 

 唇が離される。

 目の前には、赤い顔で涙目の、とろけきった表情のシアン。

 体はふるふると震えていて、よほど緊張しているのか、喉が“ご、ごく、ごくっ”と何度も動いている。

 

(さ……)

 

 ところで。三大欲求ってなにがありましたっけ。

 ……うん。なんかもうこれ、食欲じゃないんじゃないかなーって。

 だって、味見にしてはちょっとしつこいくらいだよね?

 だから───あ、いや待てよ?

 

 

 

=_=/回想です

 

 カチカチ……

 

「……おお、やっぱりここの動きはいいなぁ。何度見てもニヤついてしまう」

「悠彰悠彰、なに見てるの?」

「お? なにってほれ、正義のヒーローピカプーだ」

「ピカプー……」

「そう、ピカプー。何度見てもこの“あおのりとか”の動きは素晴らしい」

「ふーん……ねぇ悠彰」

「いやふーんってお前……まあいいや、なんだ?」

「この漫画なんだけどさ。どうしてこの強気な女の子、男の子を食うとか言ってるの? 実はゾンビとか?」

「あー……そういう表現増えたよなー……なんだよ草食系とか肉食系とか……。俺そういうの、恋愛とかまでがっついてるように見られてるみたいで好きじゃねぇんだよなー……」

「にくしょく……けい?」

「あーあー、お前は知らんでいい。清いままで居ろ。オールライト?」

「う、うん。らいと」

「よろしい。で、食うって表現だけどな。……って結局説明すんのかよ……! つ、つまりだな、そういうのはだな……!」

「ふんふん……」

 

 …………。

 

 

 

-_-/ヒトくん

 

 ───そ、そっか! これがあの時の!

 なるほど食欲だ! 食欲だった! そっかー、シアンは肉食系女子だったんだねー。

 それがわかれば怖くない! なんだー、どんなものかもわからない性欲側の欲求暴走だったらどうしようかと思った。

 保健体育の授業がある時、どうしてか僕、必ず体調不良になって保健室直行学生だったし……なんかえっちぃらしい本も、悠彰と香織が絶対に見せようとしなかったし。

 うん、悠彰は女の子のあの日については教えてくれたし、“当然の宝具”とやらで“にょたいのしんぴ?”についても教えてくれた。僕は香織に怒られたけど、結局のところ、えーと……せーきょーいく? っていうのは知らない。

 正直どうすれば子供が産まれるのかも知らないレベル。

 漫画で得た知識といえばコウノトリ先生が運んでくるって話だけど、悠彰は違うって言ってた。コウノトリじゃなくてラムフォリンクスが運んでくるんだって。

 ラムフォリンクスってなに? って訊いたら、SAGA2の最初のボスっぽいヤツだって。

 “リしか合ってないでしょ”って香織に頭叩かれてたなぁ。

 

(ところで、あのー)

 

 なんかシアンさんが僕の服を脱がし始めたんですが。食事……ああうん、コンビニで買ったオリハルコンチキンも、妙な紙袋に入れられてて食べづらかったから剥がしてたね。僕はこれから食べられるわけだから、衣服はそりゃああの紙袋みたいなもんか。

 そういえばあのオリハルコンチキン、シリーズとしての最初の名前は黄金チキンだったって悠彰が言ってたっけ。

 

 

 

=_=/回想

 

「ねぇねぇ悠彰」

「んあ? なんだー? 今俺、創世のサブリメン聞くのに忙しいんだが。……ご冥福をお祈りします」

「……なんか、耳に残る歌だね」

「おうよ、ステキだろ? で、なんだ?」

「歌はいいの?」

「また最初から聞くさ。で? なんだ?」

「このオリハルコンチキンって、どこらへんがオリハルコンなの?」

「なんかグレードアップさせる度に名前変えたんだとよ。最初が黄金、次にプラチナ、レアメタルとかヒヒイロカネとか、まあどれがどういう価値なのかは知らんが、現在はオリハルコンだ。味が黄金とどう違うのかはわからん」

「いい加減だなぁ」

「……なんか久しぶりに見たい動画が頭に浮かぶな。よし、3A07を見よう」

「あ、香織が泣いたやつだっけ」

「最初は“なにこれわかんない!”とかアホッぽいこと言ってたのになぁ」

「悠彰にはいっつも“考えることをすぐに放棄する癖を直せ”とか言ってるのにね」

「まあよ、そんなもんだろ今時の女って。それよかヒト~? なんか見たいもん聞きたいもん、あっかー?」

「実験水槽のヨシノボリ」

「お前それ好きなー……んじゃ、その後になにか、見るか聞くかしたいのあるかー?」

「シャンゼリオン~光りの未来」

「……なんであえてそれなんだよ。いや、いい歌だけどよ。俺も大好きだけどよ。んじゃもうシャンゼリオン流しながら実験水槽見るべ。OK?」

「どどんとこいっ!」

 

 < デッテ-ケテ-♩ デ-ケテ-テケテ-♩

 

「……なんでだろうな。ヨシノボリが凛々しく見える」

「うん……僕も……」

 

 ……。

 

 

 

-_-/ヒトくん

 

 さて。いよいよもっていろいろ脱がされてしまったんだけど。

 えと、これから食べられるのでせうか。

 そういえばレベルEって漫画で服まで食べてた謎の宇宙人が居たような。カラーレンジャーに憧れたこともあったなぁ。僕はヒーローになんか向いてないってわかってても、それでも。

 簡単に誰かを守れる強さを得られるお話が、僕はとても好きだった。

 

  などということを、女性に服を脱がされながら考えているわけですが。

 

 シ、シアンさん!? どうせ食べた箇所は癒して治すんだから、ここまで脱がす必要はないのではありませんか!?

 あ、やめて! それ以上いけない! そこは香織に、女性との同意がなければ見せちゃいけないところだって───あれ? シアンから見る分にはいいのかな。確か香織は女性からの同意が~とか聞いてたから……あれ? あ、ああうん、いい……のかな?

 

「あ、あのシア《んちゅっ》あんんむぅっ!?」

 

 喋ろうとしたら口を口で塞がれた。

 そうしている間にシアンは服を脱いで───って、えぇえっ!?

 いやちょっ、それは流石にまずい! 蒼空を羽撃く天使の羽がぁあっ! ……あれ? これも相手からならいいんだっけ? あ、もしかしてシアン、震えてるのは寒いからなのかな。

 確か漫画であった筈だ。寒い時には人と人との肌同士で温めるのがいいって。

 あ、ああそっか、そういうことだったのか。食欲の欲求暴走もあったけど、熱があった所為でなかなか食べるってところまで踏み込まなかったんだね。

 大丈夫だよシアン。そういうことなら、僕も自分の体温で暖められるよう頑張るから。

 

「シアン、おいで」

『───…………』

 

 言って、両手を広げて迎えた。

 びくりと体を震わせたあと、ぽろぽろと涙をこぼしたシアンは勢いよく僕に抱きつき、さっきまでと同じように唇を塞いだ上で舌を執拗に味わってくる。

 そんな彼女を暖めようと、僕もシアンの背中と頭に手を回して、ぎゅっと抱き締めた。

 癒しも流し、早く治ればいいなと願いを込めて、彼女のすることをずっと見守った。

 見守って……見守って……みま……マ……

 

 

  ……アノ? シアンサン? ナンデボクニマタガルノ? アタタメルナラサッキノママデイイヨネ?

  イヤ、ダカラソコハ、マ、マズイッテ! ヤ、チョッ! ラメェ!

  アワァーーーババババイヤアノチョマァーーマママッ!? ───アーーーーッ!!

 

 

 

 

=_=/回想

 

「ねぇねぇ悠彰」

「んあー? なんだー? 今俺、ジョンウェストサーモン見るのに忙しいんだが」

「熊の回し蹴りがすごいね」

「おうよ。まあ30秒程度だからすぐ終わるんだが。よし、で、なんだ?」

「えっとさ、“ぬかろく”ってなに?」

「おいやめろ」

 

 

 

 

-_-/ヒットゥー

 

 …………。

 

「………」

 

 …………。

 不思議と疲れは無い。

 ただ朝日が眩しく、川原でオカリナ星見て涙、川を浮いてる浪漫の本を一生懸命追いかけるロマンティック&───落ち着こう。

 

「………」

 

 彼女の暴走を落ち着かせるため、彼女を温めるため、ずぅっと癒しを流していたからだろうか……彼女は休むこともなく夜から朝まで、本当に朝まで、動き続けた。

 なんかよくわからないものに感覚に襲われて、消失した何かを継ぎ足すつもりで自分にかけた癒しが、僕のなにかを回復させて───そのまま、温めるためのなにかは続いた。

 それがなんであるかもわからないまま。

 やがて僕が気絶して、シアンの体力が枯渇したあたりで、彼女もまた気絶したようだ。

 僕の胸の上ですうすうと寝息を立てている彼女は、顔を紅潮させ、汗もかきっぱなし。乱れた髪は汗で額や頬に張り付いていて、僕はそれをすっと梳くようにして撫でた。

 

「ん、んん……? えと、これで暴走は終わった……のかな?」

 

 結局僕、どこも食べられてないけど。いいのかな? いいんだよね?

 なんか、僕の中からいろいろなものがなくなったようなそうでないような……そんな気が《ピピンッ♪ ツァガ・ヒトの中から魔法使いLv.30の可能性が完全に消滅した!》……え?

 え……え!? 僕、魔法使いの才能があったの!? なにそれすごい! でも無くなった! なにこれ!

 

「シアン? シア───わっととっ」

 

 起こそうと思ったものの、シアンは裸だった。

 汗もたっぷり掻いてしまったし、とりあえず癒しで清潔感を癒して、と。あとは体を拭いて服を着せて……う、うーん。結局なんだったんだろね、これ。

 眠って起きると元気なアレが、まだアレなままなわけでして。僕が動くとシアンがぴくんと動いて、エエット。

 

(うう……なんか藤巻十三った時みたいな感触……)

 

 藤巻十三。かつてガッコの寮で起こった悲しい事故。

 高校生にもなって寝ながら粗相をしてしまった───と思ったらなんかぬるぬるしてて。もしかしてこれが噂の糖尿病!? と怖くなって香織に相談したら顔を真っ赤にしてビンタされた。

 仕方ないから悠彰に相談したら、“そりゃお前、アレだ。藤巻十三だろ”と言われた。

 なんでもKENZENな男子高校生なら、いつかはするかもしれないものだと聞いた。僕はKENZENだったらしい。でも、だったらどうしてビンタされたんだろって呟いたら、悠彰は笑った。笑い続け、腹を抱えた。

 

「……僕のKENZENは証明されたんだろうか、悠彰……」

 

 でもおかしいんだ。なんだか、少年で居るためのなにかが消えてしまったような、そんな気がしてならない。

 非日常が続きすぎて、もうとっくに余裕なんてもの……なかったのかもしれないね。

 あれ? でもこの感触ってつまり、僕の藤巻十三現象がシアンの中に───

 

 

 

 

=_=/回想

 

「ねぇねぇ悠彰」

「なんだいヒび太くん」

「なにその名前……えっとさ、子供はラムフォリンクスが連れてくる。これでいいんだよね?」

「おうよ」

「じゃあ血の繋がりってどうなってるの?」

「そこに気づくとは……こいつ実は厄介者……!?」

「え? そこは普通天才? って言うんじゃなかったっけ」

「やかーし。で、血の繋がりだったな? ところでヒト、お前は汗も血液に近いものだってこと、知ってるか? 具体的に言えば、汗の元の成分は血液ってことなんだが」

「え? そうなんだ、すごいね」

「おうよ。つまり志貴くんと濃厚なチッスをした場合のアルクェイドさんも、案外既に汗を舐めてしまっている可能性があるってわけだな。大丈夫か吸血姫。まあそんな話は捨てておくとして、ラムフォリンクスは恋人が出来るとその人物の傍まで言って、静かに汗を採取する」

「ふんふん」

「それから血液を作り出して、一緒に採取しておいた皮膚の一部から細胞分裂させて子を作るんだ」

「う、うん。つまり?」

「同じ汗と細胞から作り出された者が兄弟とされる。これが血の繋がりだ」

「へえええ……! ラムフォリンクスさん、頑張ってるんだね」

「おうよ。伊達に最初のボスを張ってねぇよ」

「でもさ、せんせいって、明らかに人じゃないよね」

「浪漫だ。教えるのが上手なら、べつに人間が先生じゃなくたっていーだろ」

「あ、そっか」

 

 

 

-_-/ヒト

 

 ……なんだか落ち着かなかったので、川の水で体を洗って服を着た。

 

「………」

 

 シアンはまだ眠っている。

 そんな彼女を横抱きにして……よ、よこっ……よぉおお……!!

 

「……まだまだマッスルが足りないなぁ……」

 

 重いとは言わない。けど、思ったよりも運びにくいのは確かであった。

 

「とりあえず、テッドたちと合流しないと」

 

 シアンに抱きつかれながら、メッセージは飛ばしておいた。

 川原に居るけどシアンが辛そうだから、治してから戻るって。

 気絶するまで治ってないと思ったから、まだしばらくかかりそうだーとも。

 それが……こんな綺麗な朝を迎えちゃってまあ……。

 

「うーん……《ちらり》」

「すぅ……すぅ……」

 

 抱えながらに見る顔は、もう苦しんでもいないし、寝息もブレたりしていない。

 そんな静かな寝顔に、ひどく安心するとともに……どうしてだろう。必ず守らなきゃっていう想いがたくさん湧いてきた。

 

「頑張らないとね。……なにを頑張るのか、自分でもよくわかってないけど」

 

  ピピンッ♪《“狼への寵愛”が魂に刻まれた!》

  ピピンッ♪《“猫への寵愛”が魂に刻まれた!》

 

 決意も新たにいざ、というところに、ログに流れる狼だとか猫だとかの文字。

 猫と狼……ああ、シアンの種族のあれか。

 これってなんだろ、なにか効果があるのかな。

 

 ◆狼への寵愛───おおかみへのちょうあい

 狼族と契りを交わした証。

 狼や狼型モンスター、獣人と友好的に接することが出来る。

 狼の愛を受け止めた末に手に入れられる特殊スキル。

 嫌悪した場合は絶対に手に入らない。

 

 ◆猫への寵愛───ねこへのちょうあい

 猫族と契りを交わした証。

 猫や猫型モンスター、獣人と友好的に接することが出来る。

 猫の愛を受け止めた末に手に入れられる特殊スキル。

 嫌悪した場合は絶対に手に入らない。

 

「うわーあ……」

 

 なんか不思議なスキルが……寵愛ってなんだっけ。

 

 ◆寵愛───ちょうあい

 上の立場の者が、下の立場のものへと齎す特別な愛情を差す。

 そうなー、キミの場合は奴隷への愛情だね。

 

「へー……あれ?」

 

 え? んー……うん。そりゃ、シアンは大事だけど。

 別にそれって今に始まったことじゃないのに、なんで今さら?

 

「………」

 

 まあ、以前よりも。その、大事には思ってる。守りたいって、強く強く、想ってる。

 その差かな。……そうなんだろうね。

 自然に浮かぶ笑みにちょっと驚きながら、楽観的でも……きちんと自分として変われている自分を実感したまま、歩いた。

 さて。ちゃちゃっとクエストをこなして、お金を稼ぎましょうか。

 

 

 

 

32/法律に則り18歳で愛を遂げんとする時、周囲は止める。それ以上に、13で子作りしようとすると、たとえ親が奨めても周囲は止める。

 

 ……その後。

 

「お、おう、ヒトか。おおぉお、おは、おはよう。い、いー朝ダナー? ウン」

「ねぇねぇヒト? きのー、夜に《がぽしっ》んむー!?」

「しっ! 言っちゃいけません!」

「? テッド? マリア?」

「いやーはははは!? いやなんでもないぞー!? いくらなんでも遅いと思って心配して見に行ったりとかしてねーから! おう! よよよよっしゃ! さっさと次いこーぜ!?」

「むー……ねーしあん、しあんっ、きのー《がぽしゴリリ》」

「痛ァアアーーーッ!?」

「うえー! おかーさんおいしくなーい!」

「いきなり噛んどいてなァァァに言ってんのこの娘はァアーーーッ!!」

「だっておかーさんが口塞ぐからー!」

 

 燃えつきていた焚き火痕まで戻ると、なんだか唐突に漫才を見せられた気分。

 どしたのキミタチ。

 あ、それとマリア? シアン寝てるから、なに言っても無駄だよ?

 

「ところでさ、マリア。なんでテッドがおかあさんなの?」

「え? まくすうぇる図書館でおかーさんのすることを調べたら、おかーさんだって」

「……テッド。きみ、なにやったのさ」

「別に変なことしてねぇぞ!? 見ての通り俺ゃ人畜無害だっての! むしろお前こそ何者だよ! 見てたわけじゃねぇけど、聞いてるだけでも何回もっ……!? あぁいやいやいやなんでもないなんでもない!」

 

 なんでもないらしい。

 ……あれ?

 

「ねぇテッド? きみ、もしかして寝てない? 隈出来てるけど」

「そそそぉおおおそそそんなことねへよっ!? 俺実は熟睡すると隈が出る謎体質だしっ!?」

「そうなの!? すごいねそれっ!」

「あ、あー……なんで無駄に罪悪感が……。お前もう純粋なのか不純なのか解んねーよ……」

「目的のためならなんでもする人が、純粋なわけないじゃないか」

「ある意味でそりゃ最も純粋だよ、ダーホ。んじゃ、シアンちゃん寝ちゃってるし、一度戻るか?」

「あ……夜のクエスト」

「そっちのことなら俺とマリアちゃんでなんとかしたよ。ほれ、“幻視ホタルの灯火”」

 

 テッドが透明のビンに入った、綺麗な光を見せてくれた。

 それは青白い綺麗な光で、ふよふよと浮いている。

 

 ◆幻視ホタルの灯火───げんしほたるのともしび

 幻視ホタルという川原の傍に棲息するホタルの光。

 一定感覚で姿を消すという珍しいホタルであり、交尾の際に雄が光のみを遺して消えるとされ、その光がこの灯火。

 産卵の時期にしか手に入らない貴重な光で、僅かながら光属性を持っている。

 たとえ水の中でも、強風に煽られても消えないとされ、ランプ系のアイテムに使われている。

 

「すげぇよな、これ。説明文読んだら、報酬よりもこれ自体が欲しくなったわ」

「うん、わかる……」

「でも入手条件が交尾ってのは勘弁してほしかったわ……」

「? なんで?」

「……お前さ、昨日シアンちゃんとなにしてたん?」

「あ、そういえば詳しくは書いてなかったっけ。実はシアンが欲求暴走起こしてさ。しかも風邪まで引いたのか相当震えてて、だから裸で抱き合いながら体を温めて、癒しを流してたんだ」

「へ? …………いや……え? 昨日のアレって……え? そういう? でもあの艶っぽい声とかは……」

 

 ツヤ? ハテ……つやっぽい……つやつや?

 あ、昨日のシアンの高い声とかかな。

 

「あれはテッドも知ってるでしょ。シアンをご褒美として抱き締めて、背中とか撫でてたら……ほら」

「───……え? あれの延長? ただの? ってぇ! んなわけねぇだろがーーーぃ! 具体的には言えねぇけどいろいろと音があれだったわ! とにかくおめでとさんってことではい終わり! あとお前そこまで知らないとかどういう生き方してたんだ!? 地界じゃ性教育とかってやってねぇのか!?」

「性教育? ううん? やってるけど……なんでか友人二人がしきりに僕が知るのを邪魔してきて。正直なにがどうなって性教育なのかもこれっぽっちも知らない」

「……俺の中で今、お前こそが世界遺産だよちくしょう」

 

 テッドは項垂れて溜め息を吐いた。

 そしてちらりと僕を見ると、

 

「あのな。お前が昨日やってたことはな、あれが欲求暴走だとしたら、性欲の暴走だ」

「───」

 

 エ?

 

「え? そうなの?」

「……ほんとに知らなかったんだなぁ……逆にもったいないことしたかも。あーそーだよ、そんでもって、子供の作り方ってのはだな」

 

 ゴニョゴーニョ……

 

「───ふんふん、うん……え? あ、え? え……《かぁああっ……》」

 

 ゴ、ゴニョラゴニョリータ……

 

「かっ……カ、カカカカカ……!!」

「……ってわけだ。よかったな、上手くいきゃあお前もパパだ!」

「───………」

「あれ? ヒト? おーいヒトー?」

 

 ……前略、僕の大切な人達。

 僕……いつの間にかオシヴェになってしまっていたようです。

 こんな僕が……あの親たちの子供が、パパになるかもだって。

 抱いた感情はなんだろう。いや、シアンの暴走を受け止めたことに後悔はない。ただ、そうと知らずに受け止めた自分に嫌気が差した。

 僕は、親の愛を知らない。

 でも、いつか香織と連れ添って、ラムフォリンクスさんから子供を受け取れたなら、愛していこうと思っていた。妻も、子供も。

 ……なんてことだろう、僕は愛も用いず女性を抱いて、妊娠させてしまうかもしれないのだ。

 これじゃあ、僕は……あの親たちと……。

 

「───……あ」

 

 でも、と。

 ここに来る前に見た文字が、ふと小さく頭の中に引っかかった。

 寵愛。

 そこには、そう書いていた筈だ。特別な愛だと。

 それはつまり、僕にそんな意識がなかったとしても……僕は、きちんと───

 

「…………《ぽろぽろぽろ……》」

「うおぉおっほぉっ!? え、やっ、なんで泣く!? え!? 嫌だったのか!?」

「ちがっ……ちが……! ぼ、くっ……僕はっ……」

 

 きっかけは相当に歪。ああ、いびつだ。

 でも、歪でしかなくても、きっかけはきっかけだったのだ。

 ……地界へ戻って香織を治してやりたいと願った。

 地界へ戻って、妹を救ってやりたいと願った。

 願ったのはそれだけじゃない。

 出来ることなら、そのまま香織と……とも願ったのだ。

 妹だって、元気になったのならあんな親の傍ではなく、僕と一緒に───と願った。

 でも、それは勝手な願いだ。

 香織にだって家族が居る。妹にだってそうだ。僕には冷たい親でも、妹にとってはやさしい親だ。

 香織は悠彰が幸せにしてくれるらしい。

 妹だって……今は痩せ細っているけれど、かなり美人に違いない。

 だから……僕なんかが居なくても、きっと。

 

  幸せにしたい人が居る。

 

 でも、幸せになってくれるのならそれは、僕が相手じゃなくてもいいのだ。

 そんな二人の姿を見届けられないのはとても寂しいけど……

 

「………」

 

 病気は嫌いだ。浮気も嫌い。愛は一本道であってほしいし、相手からもそうであってほしい。

 そして子供が産まれたなら、子供が笑顔で暮らせる二人で居られたなら、それはどれだけ眩しいことで───

 

「………はぁ……ふぅ……」

 

 ───深呼吸。

 整えた心に、もはや迷いはない。

 僕は親からの愛を知らない。

 でも、そんなものがなくても、人を好きになる心は知っている。

 全部を忘れるなんて器用な真似はできなくて、それでも……受け止めたことへの責任を果たすのは、男女差別なく、間違いようのない本物の感情だ。

 

「………」

 

 腕の中には眠っているシアン。

 そんな彼女の唇に、心の中で誓いを立ててからくちづけを。

 

「わっほい!?」

「わー! ヒトがぶっちゅしたー! もっかいやってー!? ぶっちゅ! ぶっちゅ!」

「やめなさい恥ずかしい!!」

 

 ぶっちゅぶっちゅ言うマリアに、素でツッコんでしまった。

 キスとかならわかるけど、なんでぶっちゅなの!? あなたどこぞの小学生かなにか!?

 そんな風にして顔を真っ赤にして狼狽えていると、テッドがマリアに真面目な顔で“×ぶっちゅ ○キッス”を説明しだした。あの、やめて? 本人の前で真面目に説明とか、ありがたいことなんだろうけど恥ずかしいです。

 

「なんか、吹っ切れた顔してんな、ヒト」

「うん。18歳って年齢にも、きっと意味があったんだろうなって。だから───シアンに断られなければ、シアンと結婚したいと思う」

「おっほ! 奴隷と結婚かぁ! いいねぇ、勇気あるねぇ! まあ、将来的に癒し屋をやるってんなら金にゃあ困りそうもねぇし、おめでとさんは言っとくぜ? まあ、シアンちゃんが嫌がらなけりゃな」

「……言っておいてなんだけど、最大の問題なんだよね、それが」

「……暴走したからあんなことになってたんだよな? じゃあ本心はわからねぇわけだ」

「ちなみに僕、奴隷の人物説明ってのが見れるんだけどさ。……それには、僕に惚れることは絶対にないとか書かれてるよ」

「改めて聞いてもひでぇよな、それ……。でもま、この世界だしなぁ」

「うん。……そんな常識、壊していくよ。正直に言えば、僕だって大切ではあるけど、好きかどうかって訊かれればまだちょっと違うと思うよ。実際に好きな人は、地界に居るしね」

「きっついなぁおい」

「ちなみにその好きな人も、僕の親友と幸せな家庭を築くらしい……」

「《ブワッ……!》」

 

 テッドに片手でハグされて、背中をポンポンと叩かれた。

 真似して抱き付いてきたマリアには、どうしてかお尻をばしばし叩かれた。やめて。

 

「なんにせよだ。とりあえずシアンちゃんが暴走起こしたってんならしばらくは様子見だろ? 一旦宿に戻ろうぜ」

「依頼は?」

「まだ期限に余裕があるから大丈夫だ。なんなら宿ででも出来るぜ? なにせ討伐対象がGだ」

「Gって全世界共通語だったりするのかな」

「地界にも居るのか……すげぇ繁殖能力だなオイ。答え合わせは必要か? 空界のGは黒光りして速くて小さい虫だが」

「……うん、同じ」

「ああやっぱしか……次元を超えてでも生息できるんだな、アイツ」

 

 呆れ半分に苦笑。僕もそうするしかなかった。

 

 

───……。

 

 

……。

 

 宿に戻ってきた。

 ミレアノさんは横抱きにされたまま眠っているシアンを見て、それはもう「なにがあったんだい!」と叫んで慌ててみせたけど、暴走が起こったことを話すと、妙に納得したようだった。

 こうして自然に納得してもらえると、こっちとしても嬉し「しかしねぇ、睡眠の欲求暴走なんて初めて見たよあたしゃ」……オウ? いえあの、ミレアノさん? 今確かに眠ってらっしゃるけど、これは暴走とは関係な───……い、とは言えないなぁ。

 暴走の所為で体力使い果たしちゃったわけだし? 僕らも極力起こそうとはしなかったし……ねぇ?

 

「あはは……あ、じゃあシアンをベッドに寝かせたいんで」

「あいよ。しっかし、面白いほど筋肉ついてきたねぇヒトちゃん。見違えるようだよ」

「《キリャァーーン!》ええ! きっとマッスルになるために、僕は産まれてきたんです!」

「おうそうかいっ! い~笑顔するようになったじゃないか! その調子で頑張んなっ!」

「はいっ!」

 

 ミレアノさん……良い人だっ! こんな人が僕の親だったなら、僕はどれだけ……。

 

(無いものねだりは子供の証かなぁ。だめだな、こんなんじゃっ、うんっ)

 

 シアンのためにも僕のためにも、もっと心も強くならなきゃだ。

 今は腕が疲れても癒して運んでる僕だけど、きっと近い内に一日中だって癒し抜きで支えられる僕になるから。

 

(がんばろうっ! 応っ!!)

 

 心を強く固めて、階段を上がっていった。

 え? テッドとマリア? ギルドに報告に行ってもらってます。押忍。

 

……。

 

 ……うん。でもごめん、やっぱり今日は駄目っぽそうだよ。

 

「~~……《かぁああ……!》」

「…………《もじもじ》」

 

 部屋に入って、ベッドにシアンを寝かせた……ら、その振動でぱちくりと目を開けたシアンさん。直後に僕と目が合って、瞬間沸騰した彼女と僕は……現在、ベッドの恥……もとい、端と端に座って、顔を真っ赤にしたままもじもじしていた。

 

「はっ……はのはのっ……はうっ、いえっ、あのっ、あのあのっ……ごごごっごごごごしゅ、ごしゅっ……」

「《ビビクゥッ!!》うひゃっは!? えゃっ……な、ななななにっ、かなっ……!? あ、じゃなくて、ここは僕からっ……ぁぃゃでもなんてっ……!?」

 

 テッドの話では、僕は子供であること……心正しく安定している童であることを意味する、“童貞”というものを喪失したらしい。

 つまり僕は知らず、大人の仲間入りを果たしていたんだそうだ。う、うん。そりゃあね? 18歳になれば立派な大人で変態紳士の仲間入りだって悠彰も言ってたけど。

 つまり僕は大人だ。今、もう大人なのだ。だからこんな、顔を真っ赤にしてあたふたしている場合じゃない筈なんだ。……なのに理屈じゃないほど頭が回らない。な、なんだろねこの感覚。

 言いたいことがある筈なのに、言葉になってくれない。

 届けたい言葉があるのに、胸に渦巻くなにかを言葉に出来そうにない。 

 ただ、なんとなく……じゃない。静かに、だけど確実に。僕の中で、シアンが大きなものになっていっている。

 僕と目が合って、嫌がるでもなくもじもじするだけの彼女の存在が、嬉しくてたまらない。

 テッドの話じゃ、女性がするその……そういった体験では、女性も大事ななにかを失うそうなんだ。それを暴走に任せて事情も知らず、受け入れるだけのやさしさで失わせてしまったのに……嫌うどころか───

 

「…………《ソソソッ……キュッ》」

「───! う……ぁっ……《かぁああ……!》」

 

 目も合わせられないほど恥ずかしいだろうに、ソッと近づいてきて、僕の服をきゅっと摘んでくれた。

 びっくりして横を向いてみれば、丁度上目遣いに僕のほうを見上げたシアンと目が合って……パッと同時に目を逸らす。

 な、なんだろ。心臓の鼓動がすごい。落ち着かないかな。ほ、ほら、癒し、癒しっ………………うわー、落ち着いてもすぐにうるさく……!

 あ、いや、僕のことよりもだ。これからのことを、シアンに言っておかないと。

 突然こんなことになったけど、本当に後悔はしていない。香織のことは、そりゃあ気になるけど……無責任なことはしたくない。

 

「え、えっとさ、シアン───」

「っ……ご、ご主人様っ!」

「《びくぅっ!》ひゃいっ!? ななななんでせう!?」

 

 なんかへんな声が出た。

 そしてそんな自分の声に情けなさを感じて頭を抱えるご主人様の図。

 

「あの……! こ、こんな私を愛してくださり、ありがとうございましたっ! 暴走なんかに負けただらしのない私を受け止めてくださり……!」

「え……あ、いやっ、それはなんか、僕も……失礼だったというか───」

「こ、これからも、そのっ……こんな奴隷の私の体でよろしかったらっ……使ってやってくださいっ……!」

「───」

 

 ……アレ?

 ドレ……あれ? 奴隷……え?

 

「わ、わかっています。ご主人様には帰るべき場所があって、好きな方がいらっしゃって……」

「あの。シアン? なにか誤解───」

「へ、平気ですっ、わかってますからっ……わ、私は元々呪い持ちですし、奴隷ですしっ……そもそもご主人様に愛してもらえただけでも奇跡というものでっ……!」

「いやだからちょっと待ってシアン、待ち───誤解! このパターンはまずいから聞きなさい!」

「だ、だから……あのっ……ぐすっ……えへへ……わ、わかっています……! 暴走しただらしのない私を、自分の奴隷だから受け止めてくれただけだって……! そ、そうですよね、暴走するにしても、主であるご主人様に襲い掛かるだなんて、奴隷として最低ですし……! でも、あのっ……す、捨てないでくれたら……わ、わたっ……わたし、は───~~~っ……!《ダッ!》」

「シア───」

 

 シアンは急に立ち上がり、勢いのままに窓を開け放ち、飛び降りようとする。

 ここ二階だぞ───なんて言葉も、きっとアイリュコスハーフの彼女には関係ないのだろう。

 けど、今はまずい。逃げられてしまえばきっとややこしいことになって───ええいもう止める! 意地でも止める!

 

「すぅっ───おすわり!!」

「《バビクゥッ!!》───!!」

「あ」

 

 シアンが窓からバッと飛び出した───先で、ビクゥと体を震わせておすわりのポーズ。

 ……彼女はその姿のまま、賑やかなる町へと落下していった。

 

「うわわシアァアーーーンッ!?」

 

 効果音をマイルドに喩えるのなら、ヒョ~~~……ドグシャア、って感じで見事に脇腹から落下。

 下からミレアノさんの驚く声が聞こえてきて───その後、僕はミレアノさんにお座りをさせられ、目一杯説教されました。

 それどころじゃないと言おうにも「口応えするんじゃないのォォォォ!!」と怒られてしまい、そうこうしている間にシアンは逃走。

 誤解は解けぬままに、無駄に時間は過ぎていったのでした。

 




ネタ曝しです。

*既に行動は終わっているんだぜ
 ジョジョ5部より、プロシュート兄ぃの名セリフより。
 「ブッ殺す」と心の中で思ったならッ! その時スデに行動は終わっているんだッ!

*なにこれなにこれアレレー!?
 蒼天の拳より、どこぞのぼっちゃんっぽい男の口癖。
 アレレー!? なに言っちゃってるのこの人ー!

*正義のヒーローピカプー
 やきそヴァや黄色いねずみ騒動ネタで活躍するヒーローの物語。

*SAGA2
 ちちおやってソロでどれほど強くなってんですかねって作品だった。
 でも彼がアポロン戦で真っ先に死んで、自爆に耐え切れず全滅したことが何回もあります。

*オリハルコンチキン
 「金がない。黄金チキン一個買ったら尽きるレベルで無い。でもチキン食べたい」
 「チキンラーメン買うべ! お釣りが来るぜ!?」
 「お前天才?」

*創世のサブリメン
 FF11のサブリガを愛した者の歌。

*3A07
 ニコニコ動画で投稿されたアイマス動画。
 3Dモデルすげぇ……もちろんシナリオも。
 これで2009年製作ですって……ンマアア……スゴイワネー……!

*実験水槽のヨシノボリ
 実験水槽シリーズは和みます。
 凍傷は特にヨシノボリが登場するあたりからが好きです。

*シャンゼリオン~光の未来
 昔見ていたシャンゼリオン。
 EDといえばこの音楽しか覚えていなくて、前期EDの存在を完全に忘れていました。
 1996年の特撮みたいです。
 その4年前あたりに“うたう!大竜宮城”というものがありました。
 シーラーカンスが大学教授になりたかったけど野球選手な番組でした。

*ジョンウェストサーモン
 サーモン欲しさに熊に襲い掛かって回し蹴りをくらってローキックされた人間のお話。

*ぬかろく
 抜か六、と書く。R-18な用語。抜かずに六ラウンド。
 凍傷は様々な投稿小説を読んでいる最中にこの言葉を知りましたが、もちろん最初は“ぬかろく? 糠漬けの仲間かな”とかアホゥなことを真剣に考えておりました。
 で、意味を調べてしばらく硬直。ア、アー! ソユコトー!!

*川原でオカリナ星見て涙
 グリーングリーンより、鐘ノ音ヘヴンの二番。
 男はパンケーキの如くッ! 純情たれぇええーーーっ!!

*魔法使いLV30
 30歳まで童貞を守り抜いたら魔法使いになれる。
 ちなみに老人あたりまで行くと大賢者様。

*藤巻十三───ふじまきじゅうぞう
 餓狼伝より、夢精格闘家として語られる伝説の男。
 藤巻十三った⇒夢精した

*ヒび太くん
 のび太とヒトを合わせたもの。意味はない。

*志貴くんとアルクェイドさん
 タイプムーン原作、月姫より。

*せんせい
 SAGA2より。ラムフォリンクスを倒すところまでついてきてくれる。
 明らかにモンスター。

*ゴニョゴーニョ・ゴ・ゴニョラ・ゴニョリータ
 ジャンプコミックス封神演義より。
 フジリューの漫画ってこれくらいしか読んでない……。
 正直、十天君編もちょっと苦手だったりしました。

*わっほい!?
 かっかー!
 アイドルマスターより、relationsの春香バージョン。
 うー、わっほい!

*ぶっちゅ
 純粋な悪ガキはキスしたとは言わない。ぶっちゅしたと言う。OK?



 そういえば、どういう書き方、ぼかし方をすればR-18にならないんだろう、と考えました。こんにちは、凍傷です。
 それほど深い設定もなく、指のノるまま書いてみると、いろいろとおかしくなる場面も出てきますね。
 それでも書く速度はまあまあな方だとは思うのです。
 ええ、時間を食うのは添削です。誤字チェックツライ。

 重い話は少し書くくらいが丁度いい筈なのに、気分が重いとそちらに行きやすくて……グーム。
 なんにせよ投稿です。
 次からはもっと明るい話を……!
 え? オチの所為でそれほど重くない? ええまあ凍傷小説ですもの。

 三話連続でUPするくらいなら一話一話完成した時点でUPしてくれと、恋姫時代に突っ込まれたことがございましたが、書いたあとに修正したいところが出まくるタイプなのですよ凍傷は。
 なのでのんびり待っていただけると幸い。

 ちなみにタイトルの“18歳のジョージ”はジョージ(18歳)ではなく、“18歳の情事”です。そのまんま。

 ではまた次回で。
 あまり深く考えないで読める世界を目指したいです。

 というわけで、“なろう!”にUPしている分はこれにて終了!
 次のお話はー……暗い話はここまでにしようゼッ★ って話?

 ReBlessのメンテ終わらーん!

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