元アイドルであったものはデレマス世界で何を想う 作:しましまパンダ
後、視点切り替えが欲しいと言われましたので、視点主が変わったときを***で表現してみました。
≪≫とかの中に視点主の名前入れることも考えたのですが、それはまた次で試してみようと思います。
活動報告に意見書など投稿できるところを作っておきますので、視点主の名前を入れてほしいとか、***でいいとか、これまで通り改行でいいとかあったらお願いします。
昨日は遊びに行ったこともありますが、別の事で本当に疲れましたね。家に帰った後母と父にどうだったとか、ハブられてない?とか聞かれて色々と話しましたから。
二人とも心配性なんですよ。私も一応学級委員長や生徒会長もこなしてきたのですから、人をどうこうするのには慣れてます。
まあ、そんなこともあり若干寝不足ですが、今日からトレーナーの人たちと顔合わせをしてからレッスンがあるそうなので気合いを入れないといけません。
事務所に向かう前にコーヒーでも飲んでから行きますか。奏も若干眠そうです。
「奏、眠そうですね」
「昨日あれだけ騒げばそうなるわよ」
「それもそうですね。事務所に行く前にコンビニでコーヒーを買いに行きますが一緒に行きませんか」
「行くわ」
その後の授業も時折襲ってくる眠気と格闘しながらも何とか乗り切りました。今日は数学などの頭を使う教科がなかったのがせめてもの救いでした。今後複数人で遊びに行く時は次の日が休みとかの日にしたほうがいいかもしれないですね。
あ、ちなみに奏は現代文の時間に寝ていましたね。先生にバレてはいませんでしたが、前の席の私にはバレバレですよ。だって、後ろ向くと肘ついて寝ていましたから。寝落ちして起きた時の奏はハッとしていてめったに見れない表情をしていたりしたので可愛かったです。
「授業中に寝てはいけませんよ」
「……なんのことかしら」
「奏が惚けるのなら別にいいです。ノートとか見せませんから」
「ごめんなさい。寝てたわ」
「正直でよろしい」
別に寝ちゃダメと言う事ではないのですが、常習化しては問題なので軽く釘を刺しておきましょう。奏のことですからそんなことはないとは思いますけど。
まあ、そういう私も若干寝落ちしかけたりもしたので人の事を強く言える立場ではないんですが。
「とりあえず、予定通りコンビニへ行きましょうか」
「そうね。時間にそこまで余裕ないし」
コンビニで私はブラックコーヒーとブラックのチョコを買いましたが、奏はカフェオレとミルクチョコを買いました。ブラックは苦くて苦手とのことです。
私的にはこの苦さがちょうど良い感じに体を刺激してくれて好きなんですけど。
「ふ~、やっぱりコーヒーとチョコはブラックに限りますね……」
「そう?ブラックはちょっと苦すぎないかしら」
ふむ……確かにブラック&ブラックだと若干口の中がすごいことになってきました。そうですね、いいことを思いつきました。ちょうど、甘いの食べてる人がいるじゃないですか。
「少し苦くなってきたので、奏の食べてるミルクチョコとカフェオレ一口ずつくださいな」
「いいけど……ちょっとまっ」
「ん……どふしたんれすふぁ?」
奏が慌てていたのでついつい食べながら話してしまいましたが、何かおかしい事でもありましたかね?
そんなことよりも、苦いのを食べた後の甘いものは格別ですね。外で運動した後に冷たいドリンクを飲んでいる時と同じ感じです。
「間接キス……」
「同性だから大丈夫ですよ。そうだ、奏も私の食べてみます?ブラックはいいですよ」
なんか奏が自分のカフェオレのペットボトルの口とか見てますけど、別にいいんじゃないですかね。同性なら全然セーフでしょう。男の時だって結構回し飲みとかしてた時ありましたし。
何やら決心した様子の奏でしたが、特に聞かないでおきましょう。何かすごく個人的にはどうでもいい事のような気がしますし……
「そうね、一口位なら貰おうかしら」
「どうぞ、苦いですけどこれは良い苦さですよ」
私のものを渡してみると、若干躊躇しましたが、パクリと一口行きました。無言でもぐもぐしている奏でしたが、明らかに苦そうです。おいしいんですけどね。
「苦いわ」
「それは……ブラックですから」
という、良く分からない一幕もありましたがその後は二人で事務所へ向かいました。途中で二人でおばあさんの手伝いなど寄り道もしましたが、無事遅刻せずに着けました。着いた私達に周子が交ざり三人で途中まで話しながら歩いていました。
ただ、此処からは別ですね。私と奏、周子の担当プロデューサーは違いますし、階も違うみたいですから仕方ありません。若干名残惜しそうな感じの雰囲気を出してきた奏でしたが、明日も学校で会えるのでレッスン頑張ろうと言って別れました。
同じグループとかならプロデューサーが違っても多少は違うんでしょうけどね。
「おはようございます。風見さん」
「おはよう、ツバサさん。今日からレッスンが始まるけど体調とかは大丈夫?」
「大丈夫ですよ。問題ありません」
「じゃあ、とりあえずトレーニングルームへ向かおうか」
風見さんに連れられてトレーニングルームへ向かいました。流石は大手です。私たちのようなアイドル専用の施設が充実していますね。
エステルームなどがあるのは見たことないです。何というかここだけで生活ができそうですね。
それにしても、どんなトレーナーさんなのでしょうか。今世では久しぶりのトレーナー付のレッスンなので楽しみです。
「着いたよツバサさん。トレーナーと会う前にあっちで着替えてきて」
「わかりました。それでは、少々待っててください」
そういえば着替えてないのを忘れてました。スクールを止めて、一人でやっているときは適当な服装でやっているので気が付かなかったです。
急いで着替えましょう。時間は有限ですからね。まあ、未だに下着とかの着脱は手間をとる時がありますが。母ももう少しシンプルな奴を買ってきてくれてもいいと思うんです。毎度任せてる私にも問題はあると思いますが、服は選べるんですが下着はどうにも差がよくわからないんですよ。
少し前からようやく違和感がなくなってきたくらいですから仕方ないのかもしれないですけど……
とはいえ、ジャージに着替えるレベルなら下着はそのままだったりするので楽ですね。
「着替え終わりました」
「それじゃ、入ろうか」
扉を開けて中にいたのは女性のトレーナーでした。パッと見アイドルでも行けそうなビジュアルしている美人さんですね。
「ようやく来たか。私は青木聖、主にダンスを担当する。姉妹がここでトレーナーをしていることもあり、他の人からは良くベテラントレーナー等と呼ばれている。よろしくな」
「綺羅ツバサです。これからよろしくお願いします」
「さっそく始めるとしよう。準備体操からしっかりとするぞ」
「はい」
準備運動をしっかりとこなしたあとに基本的なステップから始めました。まあ、初対面ですし当たり前の事なんですよね。
ただ、この基礎ができていない人が多いんです。島村さんもそうでしたが、基礎は目に見えて違いが分かりにくいのである程度で満足する人が多いんですよ。
だけど、この基礎を極めていると難しいステップだろうと体力の消費が少なくすみますし、キレなども全然違いますから島村さんにも徹底して教えてきました。
教えている立場であった私は言うまでもなく基礎の練習を忘れたことはありません。
普段もステップを踏むのは好きですけど、今日は特別楽しいですね。トレーナーさんのように上手な人と一緒に練習するというのは久々ですから。
その後はダンスにおける基礎的な内容を中心にやって終わりました。多分今日は最初と言う事もあり私の能力を把握するためのものだったのでしょう。
きちんとできたと思うので結構良いと思ってもらえたのではないでしょうか。
ベテラントレーナーさんに挨拶をしてから着替えに行きましょう。
着替えから戻ると風見さんとベテラントレーナーさんが何やら話していました。私が来たことに気づいたようで此方を二人とも話をやめて私の方を向いた。
何を話していたのか若干気になりましたが、スルーしておきましょう。
「ツバサさんお疲れ様です」
「風見さんお疲れ様です。この後は帰宅で大丈夫ですか?」
「帰宅で大丈夫です」
「それでは、先に帰らせてもらいますね」
私が出て行った後に再び話し始めていたようだからおそらく私には伏せておきたい内容なんでしょうね。内容は何なのでしょうかね。気が早い気がしますがデビュー曲とかの振り付けとか? なんて希望的観測をしてみたり。
奏達にメッセージをSNSで送ってみましたが遅くなるそうなので今日はぼっちで帰宅です。明日からも頑張りましょう。
◇◇◇
「──ツバサさんはどうでしたか」
「はっきり言って彼女ほど基礎の練度が高いアイドルを私は見たことがない。歌唱力の方は私は知らないがダンス一つとってみれば今からでもデビュー可能だろう」
「そうなんですね……歌唱力の高さは知っていましたがダンスもできるとは」
「何だ、君がスカウトしたと部長からは聞いたが知らなかったのか」
何でも、風見プロデューサーはストリートで歌を歌っていた綺羅を直接見てビビッと来たので強引にスカウトしたらしい。何というか美城には強引なプロデューサーが多いような気がしないでもないな。
それにしても気になるな。あれ位の歳の娘であればどこか拙い部分があってもおかしくないし、基礎を疎かにして難しいステップなどを練習する娘が多い。
だが綺羅はその真逆、基礎の重要性を知っているようだったな。好ましいことではあるが、何というか成熟しすぎている違和感も感じた。
「とはいえ、完璧というわけでもない。いや、歳やキャリアを考えれば完璧だが、欲を言えば時々本当に微々たる部分だったが所々男性に多いが身体能力任せに体を使っている時があったのが気になったな」
そんな彼女も完璧ではない。本当に若干、私たちのような人種でなければわからない部分だった。女性にああいう癖が付いているのは珍しい。
しかし、良い素材だ。それゆえ育て方を考えなければならない。どういった伸ばし方でも彼女は伸びていくだろう。だからこそ、彼女を大成させることができるのは当たり前。
逆にできないのであればそいつは教える側をやめたほうがいいだろうというくらいだ。無論、私は彼女を大成させるつもりだが。
今日から忙しくなりそうだな……。あ、風見プロデューサー貴方もだぞ。
◇◇◇
初レッスンから数日がたった日に突然風見さんに呼び出されました。何かやらかしましたっけ。覚えがないです。
「綺羅ツバサ、入ります」
「ああ、ツバサさんお疲れ様です。」
「お疲れ様です。私に用とは何でしょう」
「早速ですが、ツバサさんのデビュー曲とデビューライブの日程が決まりました」
どうやら、忙しくなりそうです。
駆け足気味で申し訳ないです。後、主人公は一応体は違えど二週目で体のスペックも高いので色々とできます。
追記 ◇で場面や視点主の切り替えをしていきます。うまくできるように頑張ります!