元アイドルであったものはデレマス世界で何を想う 作:しましまパンダ
ああ、口調が難しい。文字数も少し減ってダメダメです。
活動報告などで皆さんに助力を請わなければいけませんね(確信)
後、PCで作業していると見にくいのか見にくくないのかわからないです……
「♪~」
今日のあたしは気分がいい。別に、良い事ばかりあったわけじゃないけどね~。お気に入りのスマホに着けてるストラップ落としちゃったし……
でもそのおかげで彼女に会えたし、悪くないんじゃないかな。
「随分機嫌が良さそうね周子」
あらら、奏に見られちゃったねー。そうだ、一応本人なのか今のうちに確認しとこうかな。
「奏さ、綺羅ツバサって知ってる?」
「──ッ!!……知らないわ」
惚けているようだけど、あたし相手にそうはいかないよ。明らかに表情強張ったしねー。少し、意地悪してみようかな。
「今日さ、その綺羅ツバサちゃんって子に会ったんだけど、随分とそそっかしい子だったよー。それに、ドジっ子属性もあるっぽい「ツバサに限ってそんなはずはないわ」んだよねー……ってツバサちゃんの事知らないんじゃなかったっけ」
「これは……その……」
奏が間髪入れずに突っ込んでくるなんて、随分気に入ってるようだねー。まあ、あれだけの子に入れ込まない人はそうそういないかー。
かくいう私も、少ししか話していないのに気に入っちゃったし~。何というか惹きこまれる魔力みたいなのが彼女にはあるんだよねー。
ステージに立った時の楓さんに近いかな~。
「……別に、知らないわけではないけれど、特に仲が良いわけでも……ブツブツ」
あらら~、奏が自分の世界に入っちゃってるよ~。からかったあたしも少しは悪いけどさー。ちょっと、他の子に見られると奏のこれまでのクールな感じのキャラが崩れちゃいそうだし、面倒だけど元に戻そう。
「奏が誰と高校で仲が良くて妙に惹かれててもあたし気にしてないよー。それよりも、ツバサちゃんについて教えてよ~」
あたしはこの瞬間に自分のミスを悟った。奏の眼の色が変わったんだよねー。何というかオタクっていう人を見たこと結構あるけどソレに近い熱が目に宿ってたし……この後にどうなるか今からシューコさんは憂鬱~。
(数十分後……)
「……だからツバサは放っておけないのよね。」
やっと終わったー。どんだけ話すのかと思ったけど予想以上に話してたねー。我に返った奏は顔真っ赤にしてアタフタしてるけど、もう遅いよ~。
奏のフォローしていたら、廊下から足音が聞こえた。誰かと思って扉を開けて見ると、
「フンフンフフーン、フレデリカー♪」
「ねーねーフレちゃーん。こっちからいい匂いがする~」
フレちゃんと志希ちゃんだねー。この状態の奏と混ぜると危険な気がしないでも……
「シューコちゃん発見~」
あらら……バレちゃったか。奏も元に戻ってるし、どうにかなりそうかな~?
それにしても、奏をこうまでするツバサちゃんか……どんな子なんだろう。もう少し知りたいね……
あ、この後フレちゃんと志希ちゃんにもツバサちゃんの事は知られちゃったんだ~。奏はそれまた熱弁を奮っていてあの二人も何時もの奏とのギャップに驚いてたよー。
◇◇◇
周子とその後軽く話してRIMEというSNSアプリで連絡先を交換して分かれました。帰り際に周子が私の事を気に入ったと言っていたのでこれからも仲良くなれそうです。
しかし、招待されてライブに行くのに何も知らぬまま行くのは失礼にあたるでしょう。とりあえず、美城で検索してみましょう。
とりあえず、今度のライブに出るアイドル達をざっと調べました。見た感じどの方もビジュアルは相当レベルが高いですね……。現在トップを走っている765プロにしてもこの世界のプロデューサーは化け物なのでしょうか。
どうやったらこうしたお互いの個性が殺し合わない可愛い子を連れてこれるんでしょうか。
ライブ前と言う事もあり、前回のライブを無料で視聴できるサービスを美城のHPでしているようですね。彼女たちはどのようなアイドルなのでしょうか……
◇◇◇
ライブを見終えました。気が付けば時計の針は12を指しており、自分がどれだけ集中してみていたのかを自覚させられます。
やはり、どこかに未練でもあるのでしょうかね……まあ、それは今のところは良いです。それよりも、彼女たちは純粋ですね。
前世で偶にいた枕営業をしてのし上がっていてスキャンダルで転落するタイプのアイドルや事務所の力でゴリ押して、本人が望まないキャラで行ったりしている所ではないようです。
そうでなければ、今さっきみた彼女たちのあの輝きは放てるものではないからです。結局上に言われて作っているキャラクターなどでは色物で終わり、真にファンとなってくれることは難しいですし……
きっと、美城のプロデューサー達が頑張っているのでしょう。何とも前世とは似て非なる世界ですね。
大手のプロダクションであればあるほど、ある程度汚いこともすることはあります。横のつながりもありますし、相手方の上の方に切り捨てられるわけにはいきませんしね。
この世界は何というか、汚い所もあるのでしょうけど、前世のマスコミなどとは少し違うようです。テレビや週刊誌も基本的にスキャンダルと言うより良い事を取り上げてますし。故意に話を大きくすることがないですね。
「ツバサ~そろそろ寝なさい。明日起きれなくなっちゃいますよ」
母から注意されてしまいました。アイドル調べもほどほどに寝ましょう。ライブまで数日ですが出来る限りこの世界のアイドル等について調べておきましょう。
興味を失い、捨てた業界を今更熱心に調べるとは……きっかけさえあればこうなるものですか。
◇◇◇
「この空気、そしてライブを楽しみに待つファンの熱によってひり付く肌、この匂いこそ ライブですね……」
やはり、ライブと言うのは良いものです。最後に見に来る側で来たのは何時だったでしょうか。もう思い出せません。いつも前に立つ演者でしたからね。
ああ、でも入り口は一般ではなく関係者入口を使用するようです。待っているファンの皆さんには申し訳ないです。奏もできるなら一般の入り口から入る方にしてほしかったですね。
指定された座席に座り、ペンライトの準備をしておきましょう。持ってきているペンライトの色はとりあえず、今回のライブセットっていうのがサイリウムなどを取り扱っているお店に有ったので値段は少しお高めですがセットで購入しておきました。
きっと、大丈夫でしょう。一般のお客さんも入ってきたようです。
「お嬢さん。今日は宜しくね」
関係者席は広めにとられており待ったりできる感じなのですが、私は端っこなので隣は一席だったんですよね。その一席に座るのはメガネをかけた白髪のおじさんです……が、食えないやり手のようですね。どこかの会社の重役でしょうか。腹芸に秀でつつも、それを顔に出さず最善の行動をするタイプですかね。
「よろしくお願い致します。おじいさんはライブは初めてなのでしょうか? 私は初めてなんですよね。」
「そうなんだね。私は……君にならいいかな。私は美城の社員でね。その伝手でここにいる感じさ。ライブも何回も見ているよ。困ったことがあれば何でも聞いていいからね」
「そうなんですか。ありがとうございます。それでは、今日はお互い無理しないように楽しみましょうね」
「そうだね、歳には勝てないから気を付けないと」
彼は笑いながらそう言いましたが、私も含めて脱水症状などには気を付けないといけません。ライブは人が多いだけに涼しい今日であっても中は蒸し暑いです。
40度近い体温を持つ人間が詰まっているのだから当たり前と言えば当たり前ですけどね。
それにしても彼は美城の社員ですか……課長とか部長ですかね? どの部署なのかはわかりませんけど、その部署の部下たちは幸せでしょうね。
その後も今西さん(名前を教えてもらった)と談笑をしているとついに、ライブが開演する時間になりました。
ライブの最初を飾るお願い!シンデレラを歌う彼女達は……確か高垣楓、輿水幸子、佐久間まゆ、川島瑞樹、 十時愛梨、 小日向美穂、 城ヶ崎美嘉、 白坂小梅、 日野茜でしたか。
ライブ最初でこの曲を歌うアイドルに選ばれたということは彼女たちは美城ではトップレベルのアイドルと言う事でしょうかね。
それにしても、誰だって王子様にお姫様になれるですか。美城のアイドル部署の方針をそのまま表したようなセリフです。
観客のコールの大きさは前世でも現世のアイドルでもおんなじ感じですね。
隣の今西さんへ視線を移すと笑みを浮かべて見ています。あっ……見ていたのがバレました。慌てて目線をステージに戻します。
綺羅ツバサの体だからでしょうか。ステージで踊っている彼女たちからプレッシャーのような波を感じます。本編で主人公を気に入っていたのもこういったものを感じたからなのでしょうか。
この体のせいなのかそれとも私の心にきているのか、体の芯から震えますね。そして脳裏に過ります。私があの場所で踊っている姿が。
彼女達のライブを見ていると脳が沸騰しているかのような熱を帯び、心は高鳴りますね。何とも、不思議なものですねえ。
俺が──言い方は悪いですが一介のアイドルのライブを見てこんなことを思うなんて。俺が現役の時はああいう風にファンを魅了出来ていたのだろうか。ただ、熱に充てられて思うがままにやっていなかったか。なんて、今考えても意味ないことが目まぐるしく脳に駆け巡る。
「ねえ見て──ほら綺麗な月だね──」
考え事をしていて、ステージに集中できていなかった。俺としたことが、こんな取り乱すとはな。
奏がソロで出ているじゃないか。思った通り、彼女は持っている。トップアイドルになる資質というものを……。ソレは一流の努力家がどんなにやっても得られないもの。
ん、奏が俺に──いや、私に気づいたようですね。此方へ向けて投げキッスとは随分とサービス精神旺盛なようです。
というか、私の方にいる貴方のファンの発狂具合やばくないですか……(困惑)
彼女のソロが終わり、数人が終わった後周子が出てきた。彼女も飄々としている割にやるときはやるんだな。
奏に言われたんでしょうか、彼女も此方へ向いてアクションを起こしてきました。だから、私の方にいる(以下省略
二度目ですが、私の知り合いのアイドルはサービス精神旺盛なようです。
「随分と彼女たちに気に入られているようだね」
今西さんがライブの合間の休憩時間にそんなことを言ってきた。彼には二人が此方へ向けてやっていたことがわかっていたようだ。
「いえいえそんなことはないです。奏とは同じ学校の友人で周子とは少し前に知り合ってばかりですよ」
「謙遜をすることはないと思うよ。むしろ誇るべきだ。彼女たちのような才気あるアイドルに大事に思われていることに」
──面と向かってそう言われると背中がむず痒いですね。まったく、二人には今度言っておかないといけませんね。あまり過剰なパフォーマンスはしないようにと。
ファンへ向けてなら良いですが、勘の良い人にはこうして気づかれてしまいますし。私はアイドルにもプロデューサーにも今は成る気がないのですからね。
楽しい時間と言うのは早く過ぎる。その言葉通り、ライブはあっという間に終わってしまいました。彼女達のライブを見て私の心に電流のようなものが走りましたが、ライブ独特の雰囲気に充てられたのでしょう。
……私は本当にアイドルを諦めきれたのか。そう自分に問いかけますが、誰も答えてはくれませんでした。
読んでいただきありがとうございます。
キャラクターの口調などおかしいところなどありますかね? 一応気を付けてはいるんですが……
後、主人公の一人称が俺になった場面で一応中に入っている元アイドルが強く表面化したことによる影響です。
奏が若干ポンコツになりつつある。周子はどうしよう。しきにゃんとフレちゃん難しい……
それでは、次回もまたいつになるかわかりませんがよろしくお願いいたします。。