気分が乗ると書いちゃうんですよねぇ…笑
今回は番外編です!オリジナルストーリー、俺ガイルキャラもちょっとだけ出るので苦手な方はブラウザバック推奨です。(して欲しくはない)
「みなさん、休日ってなにしてるんですか?」
とある日のいつものお茶の時間。涼風がみんなに質問していた。
「内緒や」
「え、即答?」
「なにか言えない理由でも〜?」
「内緒なもんは内緒やの!」
即答する飯島に篠田が茶化す。まぁ確かにこいつらと話さない訳では無いが、あまりプライベートな話は聞かないな。
ひふみがコスプレが趣味なのは知ってるが…。ことある事に誘われているがその度にお断りさせていただいている。だって俺のコスプレとか誰得だよ…。
「はじめさんは?」
「わたしは…いや、わたしも内緒にしとくよ…!」
涼風の質問に篠田も黙秘する。まぁみんな女子だし、秘密の一つや二つあることだろう。
篠田の休日か…、イメージ通りならヒーローショーなんか見に行ってそうだな。いや、さすがにないか…笑
「えぇ!?じゃ、じゃあ比企谷さんは休日なにしてるとかありますか?」
「ん?俺か?俺は…、日曜朝のヒーロータイムは欠かさず見るようにしてるぞ!」
「あ、あはは…」
涼風が微妙な顔をしている…。いや、別に良くね?大人が見たって…さ、最近のプリキュアは凄いんだぞ!大人が見たって泣けちゃうんだぞ!プリティーでキュアッキュアなんだぞ!
…なんか篠田がこっちを見て目を輝かしているが放っておこう。
でも休日かぁ、なんか最近微妙に休めてる気がしないんだよなぁ…
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八幡の休日
「…………………zzZ」
ピンポ-ン!ピンポ-ン!
「……………zz」
ピンポンピンポンピンポ-ン!!
「……んだよ、うるせーなぁ…」ムク
ある土曜日の朝、けたたましい呼び鈴の音で起こされた…。
ったく誰だよ…こんな時間に、まだ10時じゃねぇか…いや充分寝てんなぁ。
体を起こして状況を確認し、その間も鳴り続けている呼び鈴に煩わしく思いつつも玄関に向かう。
ガチャ
するとそこには…
「おはよう!お兄ちゃん!」
最愛の妹、ラブリーマイスイートエンジェル小町がいた。
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「もう!またこんなに散らかして…!」
休日にわざわざ一人暮らしの兄の家を尋ねてきたかと思えば、小町はぷりぷりしながら部屋の掃除を始める。
いや、わざわざ来てくれるのはありがたいが小町ももう社会人よね?いいの?休日に兄のところ来て…暇なの?
「いつもすまないねぇ、だが小町さんや…俺らもいい歳だし、別にわざわざ休日を利用してまで来なくてもいいんだぞ?」
「お兄ちゃんに彼女の1人でも出来れば小町もこんな事しなくてすむんですけどねぇ!ほら、お兄ちゃんも手を動かす!」
耳が痛い限りです…
いやでもほら、そんなに散らかってる訳じゃなくない…?ちょっと本や服が出しっぱなしになってたり、食べたものがそのままになってたりしてるだけであって……え?酷いって?
いや、社会人こんだけやってて男の一人暮らしよ?別に変な匂いとかがしないだけマシだと思って欲しい。
ゴミの処理は小町に任せて自分は出しっぱなしになっていた本を元にあった場所に戻したり、服を洗濯機に突っ込んだりする。
「あぁもう!またこんなものばっか食べて、お兄ちゃん自炊しなよ!もういい歳なんだからさ…病気になっても知らないからね!」
小町の手にはカップ麺の残骸。いやだってほら、最近のカップ麺って凝ってて美味しいし、種類があるから飽きないし…それにいい歳って言ってもまだ25だし、そんなに体に出てくる歳でもない気がするけど…まぁこの前の健康診断で糖質控えた方がいいとは言われたけども…
「お昼は材料も買ってきてあるし小町が作ってあげるから!ほんとにお兄ちゃんもちゃんとしなよ?」
「いつもすまないねぇ…」
「…ほんとだよ!!」
…え、そこは「それは言わない約束でしょ?」の流れでは…?
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掃除を終え、お昼に小町特製チャーハンを食べたら小町は「じゃあ小町はもう帰るから!お兄ちゃんもそろそろしっかりしないと!お嫁さん貰えないよ!」とありがたい言葉を言って帰っていった。
現在午後の2時過ぎ。これからどうするかなぁ、本でも読むか、ゲームをするか…
pipipipipipipipipi!!
などと考えていたら俺の多機能暇つぶし機能付きアラームが鳴り出した。誰だ?と思って手に取り電話に出てみると…
「やっはろー!ヒッキー元気?」
出たのはアホの子、由比ヶ浜結衣だった。
「……ッム、ヒッキーなんか失礼なこと考えてない?」
いやなんでわかるんだよ…。俺の周りの人間ってなんでこうも俺の思考を読んでくるの?なに?サトリなの?それとも俺がサトラレなのん?
「……別になんも考えてねぇよ。それよりもどうしたいきなり」
「あ、や、やー…特に理由はないと言いますか…ふと、ヒッキー元気かなぁって思って電話をかけた次第でありますというか…えへへ」
「そ、そうか。いやまぁ別に特段変わったことはねぇよ。」
「そ、そっか…」
か、会話が続かねぇ…。俺に会話繋げとか無理難題である。いつもは由比ヶ浜が会話を回してくれるし…由比ヶ浜が黙ってしまうと会話が途切れるのは必然と言いますか…
「そ、そっちはどうなんだよ…仕事、慣れたか?」
「…ふふ、ヒッキーいつも同じこと聞いてくるね。うん!もうさすがに慣れたよ!ばっちこいって感じ!」
「…そうか」
由比ヶ浜が現在保育士をやっている、まぁ昔から何故か面倒見がいい場面があったし、天職なのかも知れないな
「あ!そうだ!今度よかったら休み合わせてどっか行こうよ!最近なかなか会えてなかったしさ、ゆきのんも誘って!…どうかな?」
「いいんじゃないか?つっても雪ノ下も忙しそうだから何時になるかもわからんけどな」
雪ノ下は今は家とのわだかまりも消え、雪ノ下建設の重役として働いている。その都合もあってかなかなか3人の予定が合わせづらい。
「そうだねぇ…でもさすがに夏とかには何とかなるんじゃない?あ、海!海とか行きたい!」
「夏、ねぇ。まぁ仕事が忙しくなければな」
納期の時期と被らなければいいが…
「うん、楽しみにしてる!」
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由比ヶ浜との電話も1時間ほどで終え、少し小説でも読もうと思って過ごしていたら思いのほか熱中してしまい現在午後の6時。そろそろ晩飯の準備でもしないとなぁ。どうするかな、さすがに小町に言われてすぐカップ麺や惣菜っていうのも気が引ける。
pipipipipipipipipi!!
などと考えていたらまた着信があった。今日はスマホが良くなる日だな。普段はAmaz〇nとかからのメールとかしか来ないのに。
とりあえず電話に出るか。
「あ、八幡!飯行くぞ飯!」
チョットコウチャンッ!!
電話口から聞こえてきたのは八神、それと遠山さんか…?
「あー、なんだ?いきなりどうした。」
「だから、飯だよ飯!ご飯!りんが行こうって誘ってきたからせっかくだし八幡も誘おうと思って!」
「そ、そうか、なんだ…遠山さんもそこにいんのか?」
「え?いるけど…」
「じゃあ少し代わってもらえるか?」
「い、いいけど」ハイ
「……も、もしもし代わりました…」
「あ、遠山さんか?飯のことなんだけど…」
「…な、なによ」
「いや、それ俺行っていいの?」
おそらく、遠山さんは二人で行きたくて八神を誘っただろうし…俺が言ったところでおじゃま虫にしかならないだろう。
あの人はゆるゆりというか、がちゆr…おっと誰か来たようだ。
「…来ちゃダメな理由なんかあるわけ?」
「え、言っていいの?」
「…………………………………ふふ、なにが?」
…え、怖い怖い怖い怖い。かつて笑うだけでここまで人を恐怖させることができる人がいただろうか。
「いや、なんでもないです…」
「あらそう…まぁ別に来て大丈夫よ?」ソウジャナイトフェアジャナイシ…
「え、すまん。最後聞き取れなかったんだが…」
「なんでもないわよ!とにかく来ること!いい!?」
「あ、はい…」
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と、言うわけで電話で呼び出されてから少しして、俺は着替えて待ち合わせである会社の最寄り駅まで来ていた。
「あ、おーーい!八幡こっち!」
「ちょっとコウちゃん!声おっきい…!」
八神が俺に気が付き声をかけてくる。が、少し声が大きい。めっちゃ周りの人に見られるからやめて!八幡のライフがゴリゴリ削れられていってるのがわかる…!
「お、おう。待たせたか?」
「いんや?私たちも今来たとこ!」
「そ、そうか。それにしても今日はどこ行くんだ?あんまお高いとこは嫌だぞ?」
「え?普通に居酒屋だけど…?」
「そ、そうか…」
普通の居酒屋に行くにしては今日の八神はちょっと格好に気合いが入ってないか…?いつもはそんなに着飾ったりするタイプじゃないのに…
「ま、まぁいいじゃない!ほらご飯行きましょ?」
そう言いうと進む遠山さんと八神の後に続く
「それじゃあ1週間おつかれー、かんぱーい!」
「かんぱーい」
居酒屋に着き飲み物も揃ったところで八神の音頭で乾杯をする
「こうして3人で飲むのも久しぶりね」
「そうだなー、この前は青葉の歓迎会だったしな」
「そうだ、聞いてよ八幡くん。コウちゃんったら今日も会社に行こうとしてたのよ?マスター前でもないのに」
「で、でもこうやってコツコツやってればマスター前に残る可能性だって少なくなるだろー?」
「まぁ確かにそうならないようにするのが私たちの仕事ではあるけど…」
八神は仕事の虫だからなぁ、つっても自主的に休日出勤はやりすぎだろ…
「ゲームしっかり売れるかしら?」
「どうだろうね、私たちは自分が納得いけばそれでいいし。ね、八幡」
「まぁ、そうだな」
正直俺もゲームが売れようが売れまいがあまり気にしない。自分が納得出来るゲームが作れれば満足だし、給料が貰えれば文句はない。
「強いなぁ」
「初めてのADで胃が痛いか?」
「うん、ちょっと…やっぱりコウちゃんや八幡くんがADの方がってよく思うよ。ゲームの顔はコウちゃん達だし」
「…言っとくけどりんが仕切ってくれるから、私たちは安心して作業に専念できるんだからね」
「それに背景だってゲームの顔だし、なにより私の性格じゃ皆ついてこないと思うし…あああ!なんで弱音みたいなこと吐いてるんだ私!!」
「売れるかは私には分からないけど、いいゲームにはなってるよ。多分。ね、八幡!」
…え、ここで俺に振るの?
「…まぁ遠山さんのADになんか問題があったらボロくそ言ってやろうと思ってたが、言えなくて残念だな」
「「…………………………」」
え、なに二人で顔を見合わせて…ちょっと恥ずかしいからなんか言って欲しいんですけど…
「「…捻デレだ(ね)」」
…ねぇその捻デレってのやめてくれない?
「うっせ…まぁ真面目な話、新人の涼風が楽しそうにしてるうちは大丈夫なんじゃねぇの?知らんけど」
「確かに、つまんなかったらあんな顔しないね!」
「そうね…青葉ちゃんはいい子でよかったわ」
“は”ってなに“は”って?
「でもキャラデザやりたいんだったら、もっとガツガツして欲しいところではあるんだけど…。私だったら好きな設定のキャラ見つけてダメ元でも描かせてって言いに行くのに」
「厳しいなぁ」
多分それができるのあなたくらいですよ…
「でも青葉ちゃんは村人のお仕事でいっぱいいっぱいだと思うわよ。それが落ち着いたら簡単なデザインでもさせてあげたらいいんじゃないかしら?ね、八幡くん」
「…まぁそうだな、しっかり村人作りきったら任せてみてもいいかもって…遠山さんちょっと飲むペース早くない?」
「そんなことないわよ」
前の歓迎会の時も結構べろんべろんだったんだから気をつけて欲しいもんだ…
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それから数時間後
「それでねだからこうちゃんは…」
遠山さんは完全に出来上がっていた…だから注意したのに…
「んーーー、いい時間だしそろそろ出るかー」
「八神は今日は平気そうだな」
「まぁりんがこんなんだし今日はちょっと抑えたから」
チョットキイテルノッ!!?
ハイハイ…
「そうか、とりあえず会計してくる」
遠山さんを八神に任せて俺は会計を済ませてくる。外に出ると遠山さんは八神に肩を貸して貰っていた。
「お会計ありがと…次は私が出すから!」
「あー、まぁ気にすんな…遠山さん大丈夫そうか?」
「んー、平気だとは思うけど今日は私ん家に泊めるよ。…でもさーほら、い、一応女の子二人だし、酔ってるからさ…?良かったら…」
「……はぁ、送っていけばいいんだろ」
「……うん!!」
…まぁ送らないで変に事件に巻き込まれても寝覚めが悪いからな…てか今日の俺全然休めてなくね?小町来て、由比ヶ浜と電話して、八神たちと飲んで……まぁ充実はしてなくもなかったから、いいか。
…そういえば会計した時に財布から諭吉さんが1人消えてたのは何故だろうか?ねぇ、小町さんや?
妹に思いを馳せながら八神と帰路につく
「………ん、もういっけんいくわよーーー!」
「「行かない!!」」