幼女がISに乗せられる事案   作:嫌いじゃない人

10 / 14
 今回の話で初めて触れますが、作中でもそれなりの年月が経過していたりします。実は設定的な矛盾が出来るのを防ぐために、敢えて具体的な経過時間の数字を出さなかったりしているので、その辺の事情は察しながら読んでいただけると幸いです。


9. 限りなく迷惑な話

(存在Xに災いあれ存在Xに災いあれ存在Xに災いあれ――)

 

 日曜の朝。ターニャは日課の通り、教会の礼拝堂にて存在Xへの呪いを捧げていた。

 もし仮にこの世界にも存在Xの関与があったとして、別段ターニャに関心を示す理由は無い。それでもターニャは、自分の原点とも言えるこの行為をやめるつもりは無かった。

 

 ちなみに何故、街からも遠く離れた湿地帯に教会があるのか。それはドイツ陸軍の駐屯地がこの湿地帯の片隅に位置することに起因している。

 この世界の宗教観もまた、ターニャがこれまで経験した二つの世界と同じと言っていいほどよく似ていた。そのため宗教と人の生き死にとの関わりは依然として深く、軍の施設からそう遠くない位置には教会が設けられていることが多いのだ。

 

 

 なかなかに立派な教会ではあるが、何処となく宗教儀式を行うだけの機能性を満たしていれば良しとするような余所余所しさが感じられる。おそらく科学至上主義のこの世界この時代の特徴なのだろう。

 

 ターニャは毎週日曜の午前に、この教会を良い様に利用していた。

 

 そして今日も先週と同じように最前列の長椅子で目を閉じ手を合わせながら、創造主を名乗る者への思いを強く念じ続けるのだ。

 礼拝堂には彼女と、彼女を感心したように眺めるシスターの二人しかいない。それが毎週の恒例となっている光景だった。

 

 

 

 

 それが今日は違った。祈り、あるいは呪いの最中、教会の扉が強い勢いで開かれる。その無遠慮な振舞いだけで、祈りと感謝を捧げに来たという様相でないと分かる。

 扉を開け入って来たのは遺伝子強化試験体の完成形、ラウラ・ボーデヴィッヒだった。

 ターニャが彼女と会うのはおよそ半年ぶりである。ターニャと戦った後に研究所を出たラウラは、特例を設けられ軍に移籍。階級にして既に中尉にまで上り詰めている。

 シスターは彼女が教会に対して用があるのではないと素早く悟り、逃げるように早々に姿を消した。

 ターニャは呪いを中断しラウラに向き直る。

 

 ラウラは左右に並べられた長椅子の間を真っ直ぐに突っ切って歩く。背筋をまっすぐに伸ばし規則正しく歩幅を刻む軍人特有の歩き方は、彼女の骨身にまで染みついている。

 だがその歩調が今日は僅かに乱れたのをターニャは見逃さなかった。ターニャはその原因が左目の眼帯による視界の制限、あるいは遠近感の欠如だと判断する。

 

「貴様、こんなところで何をしている」

 

 近付いてきたラウラからの問い。しかし『神を騙る不届き者を呪ってました』と正直に答えるわけにはいかない。強制転生というターニャの特殊な事情を知らない人が聞けば、極度の暇人か精神異常者のどちらかにしか思われないだろう。

 ターニャは言葉を濁す。

 

「…… 失礼ながら、教会でやることなど限られると思いますが」

 

「噂では毎週ここへ来ているとか。本当か?」

 

「はい。それが何か?」

 

「……度し難いほどに愚かだな。存在しない神に祈ったところで時間の無駄だ。理性的な判断力を失い偶像に縋るのは貴様の心の弱さ証に他ならん。やはり貴様は私より劣っている……。クッ!」

 

 信仰の愚かさを説いていたラウラだったが突如、痛みに襲われたかのように屈みこむ。彼女の手は左目の眼帯を抑えていた。

 

「中尉殿。体調がすぐれないのでは? 少し休まれた方がッ――!!」

 

 何の前兆もなくラウラがターニャへと襲いかかる。ラウラの手が低い位置にあるターニャの首に掛かり、酸素と血流を遮断する。

 二人の間には肉体年齢による体格差や持って生まれた身体能力の性能の差がある。ラウラの不意の一撃にターニャは対処できないはずだった。

 

 だがターニャはラウラの手が完全に閉まり切るより早く、その指を掴み取り首から引きはがす。

 ラウラの動きは明らかに精彩を欠いている。しかしターニャは、ラウラの攻撃に対応できた理由がそれだけではないように感じていた。

 

(何だ? 奴の動きががはっきり見えた……?)

 

「何故だっ……!!」

 

 ラウラが吼える。

 彼女の凶行に混乱するターニャだったが、ラウラの心はそれ以上に強く揺らいでいた。

 

「何故私なのだ! 私の礎たる貴様が成功し、私が失敗するのだ!」

 

(成功? 失敗?)

 

 心当たりのないターニャは内心首を傾げるが、半ば激高している彼女の様子を見るに今の発言の真意を尋ねるのは困難を極めるだろう。

 ターニャは再び言葉を濁す。

 

「理由など、然したるものではないかと。少なくとも天命でないことだけは確かです」

 

「それが神に縋る貴様の言葉かっ! ……ぐぅっ!!」

 

 再び目を抑え苦しむラウラ。ターニャはラウラが発した『失敗』という言葉の意味を僅かに察する。

 耐尋問訓練を完璧な成績で熟した彼女が苦痛を露わにするとなれば、並大抵の痛みであるはずもない。それでもラウラはターニャを強く睨み付け吐き捨てる。

 

「私はここで終わらない! 障害となる有象無象は全て排除する。それが例え同じ血が流れる貴様であってもだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――と、いうことがあったのですが。何かご存知でしょうか」

 

 同日日曜の午後、ターニャは平日の職場である研究棟に来ていた。午前中のラウラの発言の意味について関係者のうち誰かに聞こうと考えたターニャだったが、流石に日曜も職務を全うする方々に時間を割いてもらうのは少しばかり気が咎める。そこで遠慮なんて一ミリも必要ない人物のもとを訪ねることにした。

 つまりはドクトルだ。

 

「ああ。《越界の瞳(ヴォーダン・オージェ)》か。なに、キミが気にするほどのことでもない」

 

「……なんですか、それは?」

 

 《越界の瞳》。聞いたことのないワードにターニャ胸騒ぎを覚える。

 

「ナノマシンだよ。人間の眼球に注入して網膜から視神経にかけて働く。人の視覚を強化する疑似ハイパーセンサーというヤツだ。中尉は左の眼球に注入したはずだが、確か暴走したと聞いていたな」

 

「暴走だと? 欠陥品ではないか!」

 

 何の障害も持たない五体満足の生身の肉体に機械を注入するという暴挙に加え、それが誤作動を起こすというあってはならない事態。ターニャの反応は古い価値観ながら至極真っ当なものである。

 だがドクトルは、聞き捨てならないと激昂する。俗に言う"逆ギレ"だ。

 

「欠陥品と言ったか貴様!! ヴォーダン・オージェの雛型となるナノマシンは我が父の輝かしい発明の一つだ。その言葉、直ちに取り消したまえ!」

 

「中尉のあの様子を見て欠陥でないというのなら、そいつにこそ眼球にナノマシンをぶち込むべきです!」

 

「欠陥ではない! 理論上、ヴォーダン・オージェが誤作動を起こすことなどあり得ないのだ! 実験でも完璧に成功した!!」

 

「仮にも科学者ならば持ち合わせの理屈ではなく事実への観察に基づいて議論していただきたい! ―― 待て。"実験"だと?」

 

 ターニャの頭の中で、ラウラが言っていた『成功』という言葉とMADが宣った『実験』という発言が結びつき、一つの結論に至る。

 

「まさか、ドクトルその実験というのは――」

 

「察しが良いな。キミのことだよターニャ君」

 

 ターニャは自由意志への恐るべき冒涜に眩暈を覚える。あまりのことに思考を手放しかけるも辛うじて堪え、当然のように食って掛かった。

 

「私にその欠陥ナノマシンを打ったのか!? 同意書にサインした覚えはないぞ!」

 

「心配するな同意書はきちんとある。名前は忘れてしまったが、禿げ頭の軍人さんがちょちょっとキミの代わりにサインを済ませてくれたからな。実際暴走も起きていないようだし完璧に機能している。むしろ感謝してくれたまえ」

 

 何が感謝だ。最悪だ。

 

何時(いつ)!? 一体いつの間にナノマシンを!!」

 

「確か、一週間ほど前だな。健診の際、キミに眠ってもらったあの時に両眼球に処置をした」

 

 ターニャは怒りに震えながらも、何処か冷静に働く頭の片隅で此度の事の顛末を理解し始めていた。

 要するに軍上層の決定により二人に移植されたナノマシンが、ターニャには適合したがラウラには不適合だったのだ。礼拝堂での様子を見る限り、ナノマシン暴走による影響は左目の視力喪失に止まらずあらゆる軍務に支障をきたすだろう。さらにナノマシンを打ちこんだ連中、開発した連中はナノマシン自体の欠陥性を断固として認めようとしない。当然失敗の原因は不幸な事故として有耶無耶にされるか、でなければラウラ自身にあると判断される。

 

 

 だがターニャには、ラウラに対して同情を寄せている余裕はない。開発者の想定していない事故が発生しその原因が解明されていない以上、このナノマシンの安全性は保障されていないと考えるべき。今でこそ正常に機能しているものの何時ラウラの左眼のように暴走してもおかしくはないのだ。

 ターニャは憤りを抑えるように、努めて冷静にシューゲル博士に質問する。今はとかく情報が必要だった。

 

「……ドクトル。そのナノマシン」

 

「『ヴォーダン・オージェ』だ。ちなみにそのナノマシンを処置した眼球のことを『越界の瞳(ヴォーダン・オージェ)』と呼ぶ」

 

「―― 失礼。ヴォーダン・オージェの正確なスペックと過去の生物実験に関するデータ。それとボーデヴィッヒ中尉の健康状態に関する情報をいただけるだろうか」

 

「構わないさ。確かここら辺にデータファイルをまとめていた……。ああ、あった。今キミの端末にデータを送るよ」

 

 ターニャは懐から業務用に支給された端末を取り出し、空中投影型のディスプレイを映し出す。

 

(……ナノマシンの機能は視覚信号伝達速度と視力の向上、それと動体反射の強化。だから普段モルモット役をしている盲目の奴ではなく私にお鉢が回ってきたという訳か。不条理ここに極まれりだな)

 

 更にデータを読み進めていくターニャ。次にその視線が止まったのはラウラの現在の身体データだった。

 基礎的なバイタルデータからナノマシン投入前後の訓練成績の比較、そして眼帯により隠されていた彼女の左眼の写真まであった。

 その眼は金色に光り輝いている。

 

「ドクトル、彼女のこの眼は――」

 

「ナノマシンが活発に活動している証拠だ。何もおかしなことなどない……。なんだとっ! クソッ!!」

 

 ターニャと会話しながらモニターを操作していたシューゲル博士が、突如声を荒げる。彼女が閲覧していたのは以前博士が軍部に送った抗議書への返答。

 

「一体全体奴等は何が不満だというのだ! もう我慢ならん!!」

 

「…… あの、一体何があったというのですか?」

 

 ターニャは怒りの理由をシューゲル博士に尋ねる。正直聞きたくもないが、とばっちりの当事者となりうる立場であるが故、質問せざるを得ない。

 

「軍の阿保共め、予算削減の理由を聞いたらなんて答えたと思う! 『貴官の研究成果に十分な費用対効果を望みえない』だと!! ふざけるな! 私の発明品がどれだけ偉大な物であるかをその貧相なシナプスと薄っぺらな大脳皮質では理解できないとでも言うつもりか!!」

 

「ああ、そのことで……」

 

 確かにシューゲル博士の怒りは尤もである。その点はターニャにも同意できた。

 なにせ今まで博士が発明してきた対IS兵器の威力、有用性をその身を以て体験してきたのは他ならぬターニャである。アレで成果なしと判断するならば上役はいったいどれほどの超兵器を夢見ていたのか正気を疑わなければならないだろう。

 しかし一方で、ターニャには軍上層部の判断の理由に心当たりがあった。それをドクトルに教える義理は無いが。

 

「…… クソッ! クソッ!! ここで諦めてなるものか。一手だ。何か起死回生の一手。だがどうする? 予算が削減されたというのにこれまで以上のものを造れと? だが手を拱いていては姑息な奴等のことだ、次はそれを理由に予算全てを差し止めるに決まっている」

 

「コストを抑えるために小型のものを作ればいいのでは? 以前開発した剥離剤なんかは評判も良かったですし」

 

「そんなみみっちい真似をすればあの連中はどうせケチを付ける! むしろドーンと思いっきり ―― そうだ。私にはアレがある」

 

「アレ? アレとは一体?」

 

「曽祖父の代から代々貯めてきた我が家の財産さ。『新たなものを生み出すためだけに使え』と言われ受け継いできたが今が正にその時だ。これの四分の一でも崩せばこれまでと比べ物にならないもの ―― それこそ以前から構想段階で止まっていた衛星砲や対空域弾頭をプロジェクトに乗せることすら可能になる」

 

 何かに気付き、興奮冷めやらぬ様子のシューゲル博士にターニャは嫌な予感を覚える。そしてそういうモノに限って大概的中するのだ。

 

「あのドクトル。流石に衛星クラスの兵器に撃たれては洒落にならないので今回私の仕事はありませんよね?」

 

「ははははは。なにを馬鹿なことを。流石に先祖の遺産全てを注いでも衛星兵器の打ち上げは不可能だからな。まずは実現性を示し国家予算を引きずり出すのが先だ。そのためはまず十分な威力の搭載兵器を開発しなくてはならない。例えばレーザー砲などはどうだろう」

 

「なぜレーザー砲なのですか? 質量兵器の方が実現性は高いでしょうに」

 

「対ISだよ。長距離からISに命中させるには速度か空間制圧のどちらかが必須だ。その点光速であれば申し分ない。ただ大気による減衰がネックになるだろうから試作段階から十二分の威力を証明しなくては。これから忙しくなるぞターニャくん」

 

 捗る妄想に胸を躍らせるドクトル。対照的にターニャの表情からは血の気が引いていった。

 

(……マズい。マズいマズいぞコレは!! この女、また私をトンデモ兵器の的にする気だ! 今度は衛星兵器にミサイル弾頭などと、明らかに常軌を逸している! 止めなくては…… 食い止めなくては命がいくつあっても足らん!!)

 

「ド、ドクトル!!」

 

「よし、そうと決まれば――。なにかね?」

 

 ターニャはこの事実をドクトルに告げるべきなのか今一度迷う。

 だが背に腹は代えられない。

 『絶対防御』などという原理不明の安全装置に頼るなど、材質の分からないロープでバンジージャンプをするようなものだ。当然ターニャとて御免被る。

 

「…… 恐らくそのプロジェクトは承認されないでしょう」

 

「な、何故そんなことを言うんだ」

 

「軍は ―― いえ。ドイツは最初から、ドクトルに『対IS用兵器』を開発してもらうつもりは無かったのです」

 

「どういう意味だ」

 

「結論から申し上げるなら、ドイツ政府の目的はISの軍配備です。ISの性能を以てして兵器として運用しないなどということは国家としてあり得ないでしょう。確かにISの軍事利用はアラスカ条約により禁止されていますが、法の解釈を変えればその限りではありません」

 

 そもそもアラスカ条約そのものが、いずれISを軍事的に利用することを前提にして締結されたとターニャは考えていた。世間的には『ISの軍事利用を禁止する』条約だという認識が広まってはいるが、その道に心得のある者が原本を読み解けば、その条文に抜け道が作られていることは一目で分かる筈。要するに何処か一国が抜け駆けして篠ノ之束から技術を享受し軍事利用することを防止する、そのための条約なのだ。

 

「政府の腹積もりとしては、()()()()()()、ISを兵器として採用するつもりでしょう。ドイツの本意としてはアラスカ条約を軽んじたくはない。でももし万が一、他国や武装組織がISで攻撃を仕掛けてきたときには国民を守らなければならない。だからISに対抗するためにISが必要なのだ、という理屈です」

 

 俗に言う『これは自衛のためだから戦力じゃない』理論である。倫理的な正否は別として、前前世ではお世話になったものだ。……お世話になったのだろうか?

 

「対IS兵器開発への着手は、その理屈に異議を唱える者を封じるための建前を構築するためのモノに過ぎません。普通に考えれば既存の技術でISへの対抗策を講じることなど不可能。政府に反する意向を抑制するにはこれ以上ない策、であるはずでした」

 

「それは矛盾しているぞ。現に私には造れた」

 

「ご自分が"天災"であるという自覚は無いのですか? …… とにかく、関係者各位が期待していたのは『ISに対し有用性を発揮する兵器の開発は不可能』という報告であって、『完成しました』という事実は否定、もしくは隠匿するしかないのですよ」

 

「…… キミはそれを知っていたのかね?」

 

「ドクトル以外ほとんど皆が気が付いていましたよ。黙っていたのは、いつか政府の方々も折れるのではないかと期待したからなのですが…… 予算不足への返答がそれなら、望みは薄いです」

 

 嘘である。微塵もそんな期待はしていない。他の研究員も、ドクトルにばれたらめんどくさいことになりそうだから黙っていたのだ。

 それに政府や軍の方針が変わらないことを確信した理由も予算削減の決定だけではない。

 

(『越界の瞳』の機能の一つ"ISの適合性向上"。私が同意書の手順を飛ばされた理由にも納得がいく。一刻も早く実用化に漕ぎつけるために強硬策に出たのだろう。……しかし、遺伝子を強化した兵士にナノマシン、それにISか。最高の組み合わせだな)

 

「ふ …… ふふ。フッ、フハハハハ!!」

 

「おやドクトルついにイカレましたか」

 

「いいさ。いいだろう。役人どもがそのつもりならこちらにも考えというものがある」

 

「…… 変なことを考えていたら私から報告させていただきますからね」

 

「心配ご無用。ちょっとばかし鼻を明かしてやらないと気が済まないってだけのこと、悪いようにするつもりは無いとも……。君の仕事は少しの間お休みだな。政治家にはお望み通り『成果なし』と伝える」

 

「それは素晴らしい。…… 私への基本給は振り込んでくださいよ?」

 

「それも分かっているとも。だから私が呼んだときにはすぐに来れるようにしてくれたまえ。すぐにだ」

 

 

 その日からのシューゲル博士の行動は言葉の通りだった。ターニャには危険な実験の招集が掛からず、軍と政治家には満足のいく『成果なし』の報告が送られる。

 久方ぶりの平穏を甘受するターニャだったが、考えるのは両目に抱えた爆弾とドクトルの企みのこと。

 残念ながら彼女には、一時の平穏ですら嵐の前の静けさにしか思えなかった。

 




 ターニャさん酷い目に会い過ぎ疑惑。自重しなければと思うのに、そうしなければ話が進まない。ごめんなさいしなきゃね。

 あと、ラウラの階級が中尉なのは仕様です。この後また出世します。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。