絶望に反抗した結果、生まれ変わりました。   作:ラビリンス・ペンギン

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今さらプールの話を書いたつもりで書いていなかったことに気がつきました。

番外編として投稿するかもしれません。


運動会まであと───!!

運動会まであと1週間となった。

ここで、クラスメイトの会話を聞いていただこう。

 

 

 

「今年は胃薬必要かな?」

 

「う~ん、去年は胃薬必要だったけど、今年は痛み止薬が必要だと思うな…。」

 

「どうして?」

 

「だって、借り物競争だから。」

 

 

借り物競争で何故痛み止なのだと思った方も多いだろうが、それは普段の体育の授業での練習で出されるお題が平凡だからだろう。…普通は練習で手の内を明かしたりなどしない。つまり、平凡の裏に隠れた非凡によって頭痛がしないか心配だということらしい。…俺が言えることじゃねぇけど子供らしくねぇな。そんなこと考えなくていいんだよ。

 

 

「前もっていろんなもの持ってこようかな…。」

 

「没収されるだけだと思うよ。」

 

 

 

あくまでも誰かしらが持っているものがお題に出されるだろうから気にしなくてもいいのではないかと思うのだが、話を聞いているとご両親から念入りに気を付けるよう言われているらしい。

 

そりゃそうだよな!?一昨年去年がアレじゃあ仕方ないよな!?

 

わかってはいるが、なんとなく先生がかわいそうに思えてきた。最近の体育の授業では徒競走の練習やリレーの走者決めに加えて組体操練習がある。

体育でリレーの走者を決める理由はよくわからないが、足の速さで決めるため、俺はアンカーとなった。…ちなみに足の早さは前に記録とったものを使用しているため、走ることもなく決めるだけで授業は終わった。…本当何故体育の授業で決めることにしたんだ。しかも、決めることにするといっても先生が予め決めたものを報されただけだった。その後、ラジオ体操の練習だけを残り時間繰り返したが、先生、動きが少し違います…。

 

そんなこんなで終わった授業。…どんな?とは聞かない約束だ。

 

 

「花ちゃんって足早いよね…。」

 

「ありがとう。」

 

「花ちゃん、着替えよう!!」

 

「あ、今行く!…それじゃあ。」

 

 

声を掛けてくれた女の子(名前わからない)に別れを告げ、京子ちゃんの所へと向かう。深い意味はないが、なんとなく声を掛けてくれた女の子の雰囲気というかオーラというか纏っているものが不穏で近くにいたくなかったということもある。

 

 

「花ちゃん、何話してたの?」

 

「ん?…あぁ、足速いねって言われてただけだから気ににしないでください。」

 

 

別段隠すことでもないのでありのままの事を伝える。というより、会話という会話をせずに京子ちゃんの元へと向かったからな、内容はない。

 

 

「そうなんだ!…そういえば花ちゃん、いつも朝に町内を走ってるんでしょ?」

 

「え、知ってたの?」

 

「うん!だって、お兄ちゃんも町内を走ってるからよく聞くんだ!」

 

 

朝は並盛山で瞑想をした後に軽いランニングをしていた。そのランニングを見られていたのだろう。なんとなく、隠していたわけではないのに気まずいというか恥ずかしいというか…なんとも言えない感情に包まれる。

俺がなんと言おうかと考えている最中、京子ちゃんはニコニコと笑っていて、よく考えれば肯定するだけで済むことに気がついた。

 

 

「お兄さんも走ってたのは気付きませんでしたね…。」

 

 

体操着から私服に着替えながら答える。次の授業は社会だ。社会は、俺の知っているものとは全く違う地理や歴史などを学べる分、楽しい教科だったりする。

 

 

「あ、そういえば。運動会の日に花ちゃんと一緒にお昼食べるけど、お母さんがお弁当はこっちで用意するから準備しなくていいって!」

 

「…ありがとうございます、って伝えてください。」

 

 

最後の運動会だが、義父母は仕事の休みをとれなかったらしく、京子ちゃんの家にお願いしたらしい。

まぁ、仕方ないだろうな。この辺りは小学校の運動会がピークだし、休みをとる人は多いだろう。

…悲しくはないが、義父母と並んでいるところを他の子達に“似てない”と言われると二人が悲しそうな顔をするので、悲しげな顔を見なくて済む分にはいいのかもしれないな。




運動会についてがあまりキャラとの関わりのないだけでなく話数を無駄に使っている気がしてしまいます。


ここまでで登場した原作キャラは
 笹川京子・笹川了平・雲雀恭弥
の3人ですね。

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