…ごめんなさい。お盆中もバタバタしてて投稿できませんでした。
まぁ、できる限り頑張るということで、どうぞ。
「ここが私が住んでいる家よ。そしてこれからはあなたたちの家でもあるわ。」
そう言って、彼女が指したのは煉瓦と木で造られ、煙突があり、前世での絵本とかに出てきそうな赤い屋根の一軒家であった。場所は、私が転生したカルサスの森深くから2時間歩いて森を抜け、森を抜けてすぐにある丘を登った所であった。
「お邪魔します…。」
こういうところはやはり日本人の性質なのだろうか、ついつい遠慮しつつ家の扉を開ける。
「ちがーう!」
ビクゥっと頭の上らへんに文字が付きそうなほど私は驚き後ろを向くとシャリアが腰に手を当てて頬を膨らませて睨んできた。
…いや、全然怖くない。むしろ可愛いのだが。なんというかなんでこの人は彼氏とか夫が居ないんだろう。
あっ、因みに森を歩いてる最中シャリアの話を色々と聞きました。
―回復魔術が使えて、3年ほど前から診療所をやっていること。
―成人したての頃は冒険者になって旅をしたこと。(この世界での成人は15歳だそうです。まぁファンタジー世界って大体そうよね。)
―男運がなく、いい人に巡り合えず今25歳で独り暮らしさみしかったのよーとのこと。
…etc
まぁ、それはともかくシャリアはなんで怒っている?のだろう?
そんなことを思っているとシャリアが先に家の中に入る、そして玄関でくるりと振り返り…、
「おかえり!ティエナ!テト!」
笑顔で両手を広げそういった。目はどうよ!?と言っているかの如くキラキラと光っていた。
「ティエナ?それが私の名前?」
「そうよ!そして愛称はティナ!どう?かわいいでしょ? そんな事よりこういわれたらなんていうの?」
さぁ!さぁ!と今にも玄関から出てきそうなほどに詰め寄ってくる。
「ただいま。シャリアお母さん。」
「ウウォン!」
そう言って私とテトは私たちの家へと帰った。
家の中を散策してみた結果、かなり広かった。診療所も兼ね備えているからというのもあるが、魔術研究の為の工房や広い庭、地下室や数千冊はあろうという本を収めている書庫など様々な部屋があった。
私が二階の空き部屋を自分の部屋として使わせてもらう旨を伝えるとシャリアは、また頬を膨らませた。
「ティナは私と一緒に寝るのよ!だから私の部屋でいいじゃない!」
「でも、迷惑も掛かるだろうし、自分の部屋はほしいから…。」
「じゃあ、自室は認めるけど夜は私と一緒に寝ましょ!まだちっちゃいんだから迷惑が掛かるとか気にしなくていいの!」
「アッハイ。」
あまりの気迫にそう答えるしかなかった。…気迫というか断ったらなんか泣いちゃいそうだったからだけどね。
その後は、シャリアとテトと夕飯を食べて、今は二人でベットの中だ。テト?ベットの下で丸くなってるよ?
私とシャリアが向かい合うように横になっている。シャリアは見た目美人だから昨日まで男だった私には、この態勢は結構緊張する。
「ねぇ、明日はいっぱい話そうね。町に行ってもいいし、これから色んな楽しいことしてこうね。」
突然そんなことをいうものだからびっくりした。でも、シャリアはこの家に住んでから独りだったらしいから今まで寂しい思いをしてきたのだろう。見た目はできるおねえさんだけど、中身は寂しがりやな女の子だと今日一緒に居て感じた。
「そうだね、シャリアお母さんとテトと色んなことしていこうね。」
「「お休み」」
二人寄り添いながら眠りにつくのだった。
—————朝日がまぶしい。
目を開けるとベットにシャリアの姿はなく、代わりにいい匂いが漂ってくる。
「おはようテト。シャリアがごはん作ってるみたいだから下に行こうか。」
ベットに顎を載せていたテトの頭を撫でてから部屋を出て一階に降りていく。
「おはよう、ティナ、テト。朝ごはんもうできてるから食べましょ。」
「おはよう、シャリアお母さん。」
「オン!」
二人と一頭で朝ごはんを食べる。メニューは野菜のスープに、ベーコンエッグ、パンといったところだ。
私がスプーンでスープを口に運ぶと正面から視線を感じたのでそちらを見ると、シャリアが両肘ををついてこちらを見ていた。
「ど、どうしたの?何か顔についてた?」
慌てて顔に何かついてないか探してみる。
「そうゆうことじゃないの!…ただ、ちょっと嬉しいだけだよ。」
そう言って微笑んだ。
「じゃあ、今日はまず町まで降りてティナの服でも買いに行きましょうか。」
「そうだね。町って丘の下にあるところ?」
「そうよ、少し小さいけれど色んなお店もあるから、何でも揃うわ。ごはん食べて少し下行くわね。」
「わかった。」
そう言って食事を再開する。
(町かぁ、どんなものが置いてあったりするんだろう。)
「今日は色んなものを買ったわねー。久しぶりの大荷物になっちゃたわ。」
———カットしました。
え?町はどんな感じだったかって?色々ありましたよ。まぁ服買って、身の回り品とか食材とか買ったのですよ。
今は丘を登ってるところで、日も傾いて登っている途中からでもオレンジ色に染まっている町の建物は中々に絶景ですとだけ言っておこうか。
「そういえば、シャリアお母さんは魔術使えるんだよね?」
唐突にそんなことを聞いてみた。まぁ私にとってはこの世界の楽しみだから聞いておきたかったんだけど、いかんせんタイミングがね。
「そうよ。ティナは魔術に興味あるの?」
「うん、できれば使えるようになりたい。」
「うーん、多分ティナなら使いこなせるとは思うけど。とりあえず帰ったら魔術を見せてあげようか。」
「うん、お願いシャリアお母さん。」
そう言って重い荷物を二人で運びながら丘を登るのだった。
———まだ半分も登ってないんだけど…。
3話目どうでしたでしょうか?
ちょっと色々大雑把だったり日常が続いていますがご勘弁を。
まぁストックがないので考えるのに滅茶苦茶苦労しています。感想とかもらえるとすごく励みになるんだけどなぁ…(/ω・\)チラッ
へたっぴですがティエナの挿し絵を
【挿絵表示】
とりあえず今後もよろしくです。ではさらば!