ダイの大冒険 AfterStory ポップの大冒険 作:ニコヲタ
原作終了直後からのお話、説明回的なアレ
シーンが超飛び飛びなんでご容赦下さい。
ダイの剣の丘で、みんなが集まった最後の日。レオナはポップに問いかけた。
別にそれはポップだけに聞く言葉ではなかったし、みんなの指針を確認する為の言葉だったのだが。
「ねえポップ君、あなたはこれからどうするつもりなの?」
「そ、それはっ!、そっ・・・。」
言いかけて言葉を止める、そんな事は決まっているっ!ダイを探す。その言葉を発するのを止め・・・
バーンとの最終決戦後、ポップは何振り構わず一人でダイを探すつもりだった。
そんな時に思い出すのは、師マトリフの言葉だった。
(そうだ、こんな時こそクールになれ!)
ダイが行けて、
逆に言うなら、行ける場所にいなかったら
そんな事は決まっている、「わかるはずがない」
これだけ広い世界を探す?
(考えろ、このちっぽけな脳ミソで考えるんだ)
ダイが行ける場所なら
だったら、俺はそこをただルーラで巡ればいい。誰にも心配をかけず毎日夜にコッソリと。
もっとも、そんな事はマァムもメルルも気づいていたがポップをただ見守るのだった。
ダイがいない世界で、俺が形振り構わずダイを探して助けられる人を見捨てたのをダイが見てたらきっと、あいつは自分の事を考えないで「何をしてるんだよぉポップ」と、呆れるだろう。
もし、あいつが俺の知らない場所に
最終決戦に挑んだみんな、そしてゴメちゃんが叶えてくれた
だったら顔を知らなくても誰かが声を知ってるはずだ。顔を知らなくても
レオナ姫ならきっと、王様たちに掛け合って、ダイの行方を探すお触れを出してくれる。なんなら知っている王様達に頭を自分が下げに行ってもいい。
難しい事じゃない、多少無茶かもしれないけど、これなら無理じゃない。
だから、俺はレオナの姫さんの目を見て・・・
「・・・・・・俺は残るよ。勿論ダイがいそうだと話を聞いたら、その場所に全力で飛んで本当かどうか確かめるだろうけど、それで助けられる人を見捨てたら俺はきっとダイに怒られる。顔向けできねえ。」
そういいつつ自分の頬をかくポップ。
目を大きく開くレオナ。
「意外だわ、あなたなら何も言わずに飛び出すと思ってたのに、当てが外れたわね。」
そう言って頬を膨らませるレオナ。
「ははっ、そんで姫さんが城を飛び出して、俺と一緒にダイを探すのか。俺が好きなのはマァムなんだぜ勘違いさせて、焼きもち焼かれて挙句の果てにはホオをひっぱ叩かれちまうよ。」
ウインクしながらマァムを見るポップ。
まんざらでもなさそうな感じに頬を膨らませて顔を赤くするマァム。
「もう、ポップ・・・。」
「のろけてるところ悪いが、俺は寄り道してから魔界に戻ろうと思っている。」
メルルからの、ただならぬ気配も無視し我関せずと会話に割り込むラーハルト。
「「「寄り道?」」」
はもる声、相変わらずマイペースなのかラーハルトは言葉を続ける。
「そうだ、ヒュンケルお前を連れていきたい場所がある。」
「わかった。だが、その後俺も魔界へ連れていけ。もしダイがこっちにいないなら俺は魔界を探そうと思う。」
「ふん、当然だ。ダイ様を見つけるのは俺の役目だ。だが、その前に使い物にならないお前を、どうにかしようと思っただけだ。」
「そうか。」
ヒュンケルとラーハルト。二人は目を見て真意を語りあう。
そんな少ない言葉でお互いを理解する二人を見て、レオナはポップの耳そばに近づいて小声で話す。
「ねえポップ、あの二人ってもしかしてホ「ちょっとストップ姫さん、それ以上は言っちゃいけねえ。」
さすがのポップもレオナの言葉にタジタジだ。
(せっかくだしエイミにこの事帰ったら早速教えておこうかしら。)グフフフ
そのせいでエイミが不在となり自分が困るのに気づいていないレオナであった。一番の被害者は巻き添えで三賢者(仮)にされてしまうポップだったりする。
話はその後も続き、ポップ、マァム、メルルがレオナのいるパプニカで情報あらば暴れている魔物の討伐や復興の手伝いを。クロコダイン、ヒム、チウはデルムリン島に残ることを決めた。
ヒュンケル、ラーハルトは後々魔界へと向かいダイ捜索を決めた。その後ろにエイミがひっそりと後を追いながら。
エイミに、こっそりとヒュンケルの現在地と旅立つのを伝えたレオナ。
その翌日エイミの姿が見えずマリンが部屋で見つけた手紙をレオナへと手渡した。
簡潔に説明すると以下の内容である。
ヒュンケルを追いかけるので三賢者を辞職します。エイミの辞職願いである、
この日パプニカにてレオナの叫び声が響き渡った。
エイミがいなくなった分増えるお仕事。こういう時は使徒同士助け合いよね。と謎の理論武装で、呼び出したポップに告げた。
「と、言うわけでポップ君、ちゃんとお給料も出すし今日から貴方は三賢者ね。」
ポップの三賢者(仮)就任の決定的瞬間であった。
話は巡る巡る代わり、ヒュンケルとラーハルトの二人+エイミ。実は尾行に気が付いているのが、寡黙なる二人はスルーしていたのは、ここだけの話である。
「着いたぞ。」
ぶっきらぼうに言い放つラーハルト。
「ここは・・・。」
「アルゴ岬にある
そこは竜の騎士の聖域の一つ。ベンガーナ南端の岬。代々竜の騎士が体力の回復を行う場所である。
「そうか、竜の騎士ではないが奇跡の泉、その名前に期待しよう。」
「聞けヒュンケル、魔界へと至れる場所は、この世界にいくつかある。魔界へと向かうには魔族の秘術・・・そして、それを行使する魔力が必要だ。故に後ろにいる女を説得するんだな。」
この後のやり取りは想像にお任せする。だってエイミさんチョロインだもの。イケメンは爆ぜていいと思います。
現在、カール国王アバンとなったアバンから緊急の報せがテラン国王フォルケンへと届けられた。
「カール王国にいた魔物が急遽東進を開始、近日テラン領内へと侵入すると予想される。」と。
フォルケンは病床の中、兵士たちへ指示を送り速やかに国民の避難が行われた。この際アバンからレオナへと応援要請も並行して行われ(当然フォルケンにも伝えられている)、回復魔法とルーラが使えるようになった三賢者候補達により避難は速やかに行われた。
この時、カールとテラン国境付近を偵察した兵士がもたらした報告がフォルケンからレオナへと伝えられた。
「カールより流れた魔物とテランにいたと思われる魔物が交戦を開始。少年と思わしき人影あり。」
これを受け、レオナは即座にポップ、マァム、メルルを召集。
「大変なことになったわ。まぞっほさんがルーラでテランから戻ってきたの。フォルケン王からのメッセージを託されてね。カールより流れた魔物とテランにいたと思われる魔物が交戦を開始。少年と思わしき人影ありと」
息を吞む。魔物の中にいる。ダイぐらいの大きさの人間って言ったらダイかもしれねえ。多分、そう考えたのは俺だけじゃなく姫さんもテランの王様だって、そう考えちまうだろう。
進む話の中、辛うじて頭に入ったのは
「悪しき魔物なら討伐を、ついでに人影の正体を突き止めるのよ、ポップ君!!これはダイ君の捜索じゃなく、民の為なんだからね。」
そう言いながらウインクした姫さん姿のだった。
俺はすぐさまマァムとメルルの肩に手を置き、テランへと向かった。
「ルーラ!!!!!」
話の内容と、詳しい位置をメルルに確認を取ってマァムを連れてトベルーラで国境付近へと向かった。そこで聞いていた話と違う状況につい俺はマァムに声をかけた。
「あれ?魔物同士が争っていたんじゃないのか?」
「・・・、はずよね。あれってホイミスライムよね?。回復魔法を他の魔物にかけているみたいよ。」
「と、取り敢えず近づいて見るか・・・?悪しき魔物って感じはなさそう・・・だよな。」
「ええ、私もそう思う。ポップ近くまで行ってみましょ。」
「あ、ああ。」
魔物同士が争っていたのだろうか、確かにケガをした魔物は多くいるが死んでいる魔物の姿はなく・・・・。
「って、あれ?あれは、バーンとの戦いの時にいた人型の魔物だよな。」
「ねえ、もしかして少年ぐらいの人影って・・・。」
そこに混じっていたのは人型の魔物。バーンとの最終決戦の時に現れた魔界の魔物バアラック。
ポップとマァムはその魔物の正確な名前は知らないが、どうやらそれが少年らしき人影の正体だったらしい。
「こんな、落ちかよ。」
たははと笑いながら、肩を落とすポップ。
「ちょっと待ってポップ、人影の正体は分かったけれど、なんで争いが終わっているのかしら?」
首をかしげるマァム。マァムはふと振り返ると、ポップの後ろに見慣れた姿が見えた。
「久しぶりだね、ポップ。」
久しぶりに聞いた声。ポップが振り返るとそこには・・・・
チウの姿があった。
ダイとの再会だと思ったか?
残念だったな!チウだよっ!
次回予告
チウから語られる割りとどうでもいいチウの大冒険。
事の顛末をマトリフの元に訪れた際に語るポップ。
アバン国王の元、秘密裏に進められていた計画。
起こる異変、閃光に包まれるカール王国。
そして始まるポップの大冒険。
次回「大切な事を失念していました。彼は散々ヒントを見せていたのに、気が付くのが今頃になるとは・・・。〇〇〇〇は偶数だと言うことを失念していました。」
「な、何を言ってるんですか・・・?先生。」
「〇。ー〇ーは、2枚ある。これは私の・・・いえ私たちの不覚ですね。ですが、まだ終わりではありません、〇〇!」
こんな長いセリフ予告で大丈夫か?問題しかねえ。
次回更新予定日「気が向いたら、あっ土日は更新する余裕ありません。」