Harry Potter Ultimatemode 救済と復活の章 作:純白の翼
マホウトコロの医務室に人魚の娘を連れて行く。
「失礼します。海岸部で、この娘が打ち上げられていました。診てやってください。」
校医の男性は、大変驚いた。でも仕方ないか。人魚なんて見たら、誰だってああなるだろうし。
「聞きたい事は山ほどあるけど、今は彼女の治療……」
校医がそう言いかけた時、予想外な出来事が起こった。人魚の娘の身体が、人間のものに変化したのだ。髪も、水色から金色になっている。何の力なのだろうか?七変化なのか。
イヤ。容姿に大きな変化は出ていないから、その線は有り得ないかな。
「な、何でだ?人魚や水中人に、こんな能力は無い筈だけど。」校医が狼狽える。
「突然変異か、改造された人間なのか分かりませんね。でも今は人間の状態なので、治療はしやすいと思います。」
「分かった。やろう。ハリー君、鬼舞校長とローガー先生に報告をして欲しいのだが。」
「了解しました。」
佐緒里校長とエイダ義姉さんにこの事を報告する。2人は、すぐに医務室に向かった。俺も後を追う。
「ハリーが保護した子の状態はどうなっているかしら?」佐緒里校長が校医に問う。
「相当弱っています。42度の熱に栄養失調、体力の低下。それ以上に、心に深い傷を負っています。過去に、それだけ凄惨な体験をしたのでしょう。」
「そうですか。ハリー。ここは私達が見ますので、あなたは部屋でゆっくりとしていて下さい。」
「いや。見つけたのは俺だから、最後まで面倒を見ます。それが、筋ってものなので。」
俺も医務室に残った。顔をタオルで拭ったりとかして。流石にボディタッチを伴う看病はしなかった。そこは、佐緒里校長とエイダ義姉さんに任せた。
午後10時半。少女が目覚める。目の色は銀色だ。しかし、その目はどこか怯えていた。
「い、イヤ。来ないで……来ないで下さい!イヤアアアアアア!!!」
目覚めて早々叫び声を上げる。超音波の為、高級耳栓で凌ぐことにする。
「
「安心しろ……は無理があるか。いきなりだと。」ポツリと呟く。
「そのようですね。彼女の精神を落ち着かせなければなりませんね。」
俺は、少女の手を持った。そして、彼女を振り向かせた。俺の目を見るようにさせたのだ。
「信じたくなければそれでも構わないさ。でも俺は、お前を襲ったり、屠ったり、殺したり、傷付けるつもりは決して無い。そんなんだったら、ここに連れて来て看病はしないからな。そんなもの、俺にとっては下らねえ。そういう低俗な事は、死喰い人の方がお似合いさ。」
何があったかは知らない。だけど、無理に聞き出そうとすれば、余計に不信感を煽る。だから、彼女の口から自主的に言おうとしない限りは、聞く事は無い。ただ今は、俺達は敵じゃないっていうのだけは分かって貰おう。
「痛い目に遭わせませんか?」少女は、多少心を落ち着かせたようだ。
「しない。」
「殺しませんか?」
「するか。第1、俺にそんな趣味は無いね。そんな事をやるのは、頭のネジがぶっ飛んだキチガイだけさ。」
それを聞いて、少女は安心したようだ。いや、まだ警戒はしているみたいだが。
「君は誰なんだ?今まで何があったのかな?」
驚かさない様に、優しい口調で聞いてみる。
「私の名前はマリア。マリア・テイラーです。アメリカ国籍。」
「アメリカだと!?泳いで来たのか?」
人魚になれる能力からして訳アリだとは思うが、念の為に聞いてみる。
「いいえ。攫われました。」
「攫われただと!?どうして!?」
「3年前。7歳の誕生日と魔法の力が覚醒した記念に豪華客船にパパとママとお姉ちゃんのカレン、妹のルーシーと5人で乗りました。」
「ちょっと良いですか?」
エイダ義姉さんが話に参加して来た。マリアは酷く怯えて、俺の左腕を掴んで後ろに隠れた。
「……俺以外の人間は警戒してるみたいだね。エイダ義姉さん。」
「そのようですね。マリアちゃん、申し訳ございません。魔法力が覚醒した記念。という事は、親御さんは魔法使いだったのですか?」
成る程。確かに、魔法力が目覚めたお祝いという事は、誰かが魔法の存在を何かしらの形で知っていたという事になるわけだ。
「パパとママはどちらも由緒ある魔法使いの出身でした。魔法力が出たから、将来はイルヴァーモーニーだねって言ってくれたんです。私もそうだと思ってた。あの日までは。」
「あの日?」俺は思わず首を傾げる。
「豪華客船サンシャイン号に乗ったのです。」
あれ?どこかで聞いた話だな。どこだっけか?
「その時、船が襲われました。1人の人間。たった1人。だけど、とても人間とは思えないような力で乗客を殺し始めました。パパとママは、即座にその男は魔法使いだって見破った。抵抗したけど、殺されたんです。」
マリアは今にも泣きそうになる。
「襲った奴の特徴は覚えておりますか。」
「オネエ言葉を使う男。見た目は変態そのものだけど、実力は確か。命を弄ぶのに、一切の抵抗感が無いような人です。」
俺とエイダ義姉さんは、そいつの正体を察した。
「ハリー。この特徴を持つ男は、あいつしかいませんね。」
「うん。リチャード・シモンズだ。明らかに。10万円賭けたって良い。」
「その人に誘拐されました。お姉ちゃんと妹と一緒に。」
「サンシャイン事件ですね。3人の姉妹が行方不明。残りは皆殺しにされたシージャック史上、最凶最悪の事件です。魔法使いによる犯罪だというのはすぐに分かりましたけれど、まさか。あの男が……リチャード・シモンズが絡んでいたとは。」
エイダ義姉さんは、独り言を呟く。俺は、マリアの話の続きを聞く。
「それから逃げるまでの3年間は正に地獄でした。死んだほうがマシと思える位の。まず初めに、リチャード・シモンズの
マリアは、俺達に背中を向ける。服を脱いで、背中を見せた。そこには、聖杯に乗せられた心臓らしきものを短剣が突き刺し、隣の棍棒に擬態していた蛇が擬態を解き始めて剣の刃物を螺旋状に動き回るような紋章が生々しく焼き付けられていた。
「マジかよ!正気じゃねえな。あいつ。」
「こんな事だろうとは思っていましたが……それにしても酷過ぎる。」
マリアの背中に刻まれた紋章を見た俺達2人の感想はこうだったのだ。
「今度、刺青とかに益々悪印象を持つかもしれないな。」
「私も同感ですよ。とても人間がやる事ではありません。まるで、イーニアスに闇の印を無理矢理植え付けたマルフォイ、クラッブ、ゴイルと同じ位に邪悪だと感じる程には。」
「ハリー君。エイダちゃん。あなた達のその気持ち、私も分かるわよ。でも、今は抑えて頂戴。」
「その次に、ディー何とかをやるとか、これで究極の生命を作り出せるわとか言ってました。」
「ディー何とかって、もしかしたらDNAの事じゃないか?」
俺が聞いてみる。段々涙声になりながらも、マリアは俺の言葉に頷く。
「そんな感じのを言ってたと思います。他の動物のそれを組み込んで、新しい種族を作り出すって言ってた。私の場合は、人魚……というより水人族のDNAを植え付けられた。そして……そして…………」
それ以上は思い出したくもないらしい。その記憶がフラッシュバックしたのか、マリアは猛烈な悲鳴を上げた。その叫びがあまりにも痛々しかった。極度のPTSDに苛まれているのか。余程トラウマになっているとみて間違い無いだろう。
また、さっきもそうだけどマリアは涙を流す度に、小さな粒状のアクアマリンに涙が変化していったのだ。余談だが血を流した時は、ガーネットになってた。
「分かった!もう無理しなくて良い!!嫌なら話さなくて良いから!!」
30分全員で落ち着かせた。マリアはいまだに全身が震えている。
「水人族のDNAを組み込む為の改造手術を無理矢理受けさせられたのか。」
俺がそうマリアに聞いた。マリアは、沈黙している。恐らく、その認識で正解なのか。
「他にも私と同じように改造手術を受けた人が沢山いました。それでも手術に失敗して命を落とすか、例え死を免れても失敗作の理性の無い化け物になり損ねるか。それが殆どだったのです。それを数え切れない位、見せ付けられました。」
「シモンズの事です。手術に成功した者がいたとしても、逃げられない様に何かしたのではないでしょうか。」
エイダ義姉さんは、マリアに聞く。マリアは、コクりと頷いた。
「リジェクションと呼ばれていて、無茶な改造のツケとも言える拒絶反応が起こって、最終的に死に至ります。定期的に体の血液を交換しなければならないんです。その血液を作れるのは、リチャード・シモンズだけ。だから逃げられませんでした。私以外は。」
私以外?それ、どういう意味なんだ。
「私以外って?」俺が聞く。
「……何故か、私だけリジェクションが起こらなかった。だから、それをする必要が無かった。皆不思議がってました。シモンズは、大変嬉しがってたんです。」
「奴の事です。どうせ、『初の成功例ね。完全なるDNA改造人間だわ』って言ったのでしょう。」
「何でそいつの言いそうな事が分かるんです?」エイダ義姉さんに聞く。
「ブライトンの大学に行きながら、奴がロイヤル・レインボー財団を脱走するまで助手として働いていました。だから、ある程度は手に取る様に分かるのです。」
「カプセルの中に閉じ込められて、魔法薬を飲まされたり、呪文の性能テストとして使われたりした。酷いものでした。人間以下の扱いを受けて、何の希望も見出せない。いつも死ぬ事ばかりを考えていた。今でも、その記憶がハッキリと蘇ってくる。」
顔色が真っ青になっていた。
「よくそこから逃げ切れたな。何があった?」
「そこは聞いておきたいです。リチャード・シモンズは、欲しいと思ったものは力づくでも手に入れ、奪われたくないものは殺す男ですからね。」
俺とエイダ義姉さんのやり取りを聞いているマリア。全身が震えながらも、それまでよりもはっきりとした声で話し始めた。
「そういった日々が3年続いたある日の夜、シモンズのアジトが襲撃されたんです。たった2人に。シモンズも、分が悪過ぎると悟ったのか一目散に逃げ出しました。そうして謎の2人組は、捕らえられていた私達を殺戮し始めました。」
「TWPF……終わりを生み出す者か。」
「はい。シモンズを裏切り者として処刑したがっているとお祖父様はおっしゃっていました。どんな事情であれ、シモンズの生み出したDNA改造人間は問答無用で抹殺の対象なのでしょうね。」
「皆、リジェクションの事もあって成す術無く殺されました。でも、何とか私は逃げ切れた。力いっぱい、もう捕まらない様にして。」
「何処から泳いできたの?」
俺は、世界地図を広げてマリアに見せた。
「ここから。」
マリアが指をさす。そこは、南米大陸のマゼラン海峡だった。その内の一つの島。
「まさか!ハノーバー島!?チリか!」
「それが3週間前。逃亡生活を送っていた間は、休まず太平洋をずっと泳ぎ回ってた。それで気が付いたら、ここにいました。」
「よく、打ち明けてくれたわ。早速、ロイヤル・レインボー財団の方で保護していただきましょう。エイダ、それで良いですか?」
「はい。早速お祖父様に報告します。シモンズの被害者だと言えば、安全に匿ってくれるでしょう。ハリー。精神操作は出来ますか?」
「記憶操作なら自信はありますがね。でも、精神操作は専門外なものでしてね。やろうと思えば出来ますけど。」
「ちょうど良い機会です。精神操作の方をお願いします。」
「了解。」
エイダ義姉さんは、早速新宿に向かった。
「さてと。話も終わったし、俺もやるとするか。精神操作で、君にかけられたのが何なのかを調べさせて貰うよ。魔法だろうが、何だろうが、縛っているものを全て取り除く。」
「解けるんですか?」
「神にでも祈ってるんだな。じゃあ、始めるぜ。」
マリアと見つめ合い、頭を触る。シモンズへの恐怖心の増幅に、逃げた時に自分が死ぬ、或いは家族が死んだ時の光景を見せつけると言ったものだけか。結構簡単な暗示だな。これなら造作も無いし、コツも掴めて来た。
「……もう良いよ。暗示は解けた。結構簡単なものだったよ。シモンズへの強大な恐怖心に、最悪の記憶や光景を見る事は無くなったからさ。」
彼女には、感謝しなきゃな。精神操作の技術が大幅に向上したんだから。
「さてと。仕事おも追えたし、俺も部屋に戻ろうかな?」
部屋に戻り、寝ようとした。しかし、腕を掴まれた。掴んでいたのは、マリアだった。
「どうしたんだ?」
「あなたは……
マリアが俺に問いかける。俺は首を横に振る。
「君は、とても綺麗だよ。今の姿も……人魚の時の姿も……心も。それに、俺もある意味化け物だから。」
「え?」マリアは、俺の言葉に不意を突かれて動揺している。
「だが、本当の意味で化け物なのは寧ろ、リチャード・シモンズの方だよ。あの野郎。今度は、倫理もクソも無い事をしやがって。許さねえ。」
俺は、マリアがどんな存在であっても気にしていないという意思表示をする。
「ありがとう。あのう、名前を聞いても良いですか?」
「通りかかって連れて来ただけだよ。名乗る程の者じゃないさ。俺はな。」
「それでも、私にとってあなたは命の恩人です。」
マリアの必死な視線に、俺は折れた。だから、名前を名乗る事にする。
「俺の名は、ハリー・ポッターさ。」
そう言って、マホウトコロの医務室を退出した。
*
夏合宿2日目にマリアは、ロイヤル・レインボー財団本部の医療チームに引き取られた。義祖父ちゃんは、何とか元に戻せる方法を探してみようと言っていた。俺は相変わらず、特別講師の役目をこなしていく。
マリアに出会ってから何か憂鬱になったり、上の空になっているような気がする。彼女は、自らを化け物だと評していた。だが、人魚の時の姿も、人間の時の姿も美しかったんだ。最近おかしくなってるな、俺って。らしくもねえな。
いいや。もう永遠に求めないと覚悟もしたんだ。俺の所に、幸福など今更来る筈も無い。手段を選ばず、ヴォルデモートや死喰い人、闇の陣営に味方する生物共。そして、連中を支持している純血主義者と魔法族。奴等の所為で、父様と母様、伯父上は死んだんだ。
だから、奴等を殺す。奴等の全てを否定してやるんだ。例え、TWPFやアルカディアが殺すように誘導したり、勝手に行動してくれてでも。俺は……俺は復讐者なんだ!!
*
夏合宿5日目の最終日。お別れの会となった。俺も、マホウトコロの友達と別れる事になった。エリナも、どこか名残惜しそうだった。
「どうだった?マホウトコロは?」
「皆ね。ボクを有名人扱いしないで、等身大で接してくれたの。だから、気持ちが楽だった。加奈子に、聖奈、憐、一真、悠悟、慎太郎とまた会えると良いなあって思ってね。」
「6人も友達作ったのか。俺は主に、誠、創、翼、春彦、博和と一緒にいたぜ。あいつら、元気だったよ。」
それぞれの思い出を語り合う俺達。エリナは、既にマリアの事は知っている。マリアの素性に関しては、流石に凄惨過ぎるので伏せておいたけど。
それからも定期的に修業をした。具体的に言うと、今やっているのは
本体たる俺を含めた200名でこれを行っている。数日で、完全なものではないが最低限実戦で使える様に仕上げた。
「
それは赤い甲殻に身を包み、俺と同じエメラルドグリーンのアーモンド状の目をしている
『使いどころは限られるけど、それに見合った性能と攻撃力は持ってるな。』
まず、この魔法はそれまでの魔法とは根本的に異なる。いきなりの使用は出来ないのだ。
ある程度魔法を行使する形で、魔力を消費すると使用が解禁されるのだ。それに、魔力を消費すればするほど力が溜まる性質がある事も判明した。そこは、アドレー義兄さんとの手合わせで分かったのだが。
最小攻撃力でさえ、小さな町を壊滅させる程に凄まじい。だが、それ以上に特殊能力が敵にとっては鬼畜そのものと言える。その特殊能力とは、敵の魔法や武器、攻撃を徹底的に噛み砕いた上で喰らい尽くし、更なる攻撃力と耐久力といった全てのステータスの上昇をするんだ。
その代わりに、これを使ったら一気に俺の魔力が空になる。だから、最後のとどめまで取っておく必要がある。また、立ち上がれない程の疲労感にも襲われる。体力や魔力を回復させない限りは、1回の戦闘で1発しか出せない。文字通りの切札だ。
一応の成果を出せたので、8月の18日から帰る前日の24日まで観光をした。お祭りに参加したり、軽いハイキングをしたり、秋葉原に行ったり。
お祭りに関しては、イギリスでは食べる事は滅多に無いであろう日本の食べ物と神輿にエリナは興味津々だった。鯛焼きに焼きトウモロコシ、焼きそば、お好み焼きをペロリと食べた。
軽いハイキングは、電車で八王子まで行った。そこから、高尾山を上った。
秋葉原では、信長の野望とスターフォックスを購入した。エリナは、メイド服を欲しがっていたので、購入した。ちなみに、資金はロイヤル・レインボー財団から日本円で10万円ずつ渡されている。ポンドで買い物した事があるのか、エリナは然程苦労せずにどうしても欲しい物だけを買っていた。
24日は、ローガー家の人々やキットと一緒にお土産を買ったのだ。お菓子を中心に多めに。何を買ったのかはお楽しみだ。
さて、25日にイギリスへ帰国する。時差ボケをしないように心掛けなければ。そう思いながら、就寝する。
取り敢えず、今作のハリーの最大呪文を獲得。発動条件がシビアな代わりに、それに見合った超高等性能を持ってます。『金色のガッシュ』のバオウを連想させた人、手を上げて下さい。
救済と復活の章から登場する主要オリキャラを紹介。例によって、イメージ声優も括弧内に書き込み。
リチャード・シモンズ(大塚芳忠)
元ロイヤル・レインボー財団の魔法科学者。2月14日生まれの51歳だが、見た目は完全に20代前半。分霊箱とはまた別の不老不死の魔法の開発をしていた事がバレて追放された。一時期はTWPFに所属していたが、そこでもいざこざを起こして脱退。現在はアルカディアの首領。事故とは言えハリーをW-ウイルスに感染させたり、マリアに人体改造を施して人魚の特性を持った改造人間にしたり、ドラコに呪印を刻み込んだりと、今作の狂言回し的なポジションを確立。
キット・パディック(岸尾だいすけ)
ロイヤル・レインボー財団特殊戦闘部隊所属の青年。19歳。アメリカの魔法学校イルヴァーモーニー出身。詳細は不明だが、魔力のレベルが『覚醒』の領域に達している。失神呪文が十八番で、1度の詠唱で何百発も打てる。生まれた直後にアラン・ローガーに引き取られ、ほぼ同い年のアドレーとは幼馴染、ハリーにとっては兄同然の人物。普段は気さくで、味方やターゲットじゃない者にはとても親切。しかし敵と見做した者には結構容赦が無く、勢い余って殺す事もある。ダンブルドアに対しては、ある一件の事もあって批判的に見ている。
ゲブラー(小西克幸)
TWPFに所属する23歳の青年。ティファレトと
マリア・テイラー(M・A・O)
アメリカ生まれの少女。3月3日生まれの10歳。リチャード・シモンズの手で7歳の誕生日の時に両親を殺されしまい、自身は姉や妹共々アルカディアに拉致された。人魚の特性を持った改造人間とされたが、副作用は出なかった。アルカディアがTWPFに急襲された隙を突いて逃走し、日本まで泳ぎ、マホウトコロとロイヤル・レインボー財団に保護された。3年間の生活の影響で、非情に憶病且つ弱気な性格になってしまった。
余談ですが、キットとマリアの、それぞれの名前と苗字は『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』の主人公のフルネームから取っています。
次回は、グリモールド・プレイス12番地へ行くお話を投稿します。