Harry Potter Ultimatemode 救済と復活の章   作:純白の翼

41 / 65
第12話 炎のゴブレット

ボーバトンはレイブンクローの席に、ダームストラングはスリザリンの席に座った。ロンが残念そうにしてた。クラムのサインなんていつでも貰えるのにさ。

 

「羽ペンある?」

 

「残念だったな。談話室に仕舞ったカバンの中だ。」

 

レイブンクローの席に視線を向ける。フラー・デラクールとかいうドS女がフランス語でイギリスの料理はマズいとか言ってやがる。何でそんな事が分かるって?俺は日本語の他に、ラテン語にフランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語を習得しているから。

 

尤も、俺は興味無いけどな。あんな状態で出て来たような奴だ。どうせ碌でも無い事だろう。ほうら、ゼロがシエルに頼んで目隠ししながらやり過ごしてるよ。

 

一方のスリザリン。憧れのクラム様(笑)が来て、ご満悦らしいな。特にドラコが。

 

そして。ジジイが立った。

 

「こんばんわ、紳士淑女、そしてゴーストの皆さん。そしてまた――今夜は特に――客人の皆さん。ホグワーツへのおいでを、心から歓迎いたしますぞ。本校での滞在が快適で楽しいものになる事を、わしは希望し、また確信しておる。三校対抗試合は、この宴が終わると同時に開始される。さあ、それでは大いに飲み、食い、かつ寛いでくだされ!」

 

挨拶を済ませ、ジジイが杖を振るう。すると、各寮のテーブルに置かれた金色の皿が料理で満たされた。それまでと違うのは、普段とは違う見慣れない物が多く混じっている事だ。

 

「クラムのサインが欲しい!」

 

「別の所でやってくれ。今の俺がやるべきなのは、外国料理を堪能する事なんでね。」

 

そう。SMが趣味の美少女や、普段は冴えないクィディッチ選手に興味なんて無い。食う事が最優先だ。色々学ぶべき事もあるしな。レシピも貰って、作る事が出来る様にしておこうじゃないか。

 

ブイヤベース、グラタン、その他を堪能した。上手いな。ある程度食べ終えると、次にデザートが出て来た。ブラマンジェ等々。

 

皿が金ぴかとなった。それと同時にジジイが立ち上がる。何かあるな。そう確信した。

 

「時は来た。三大魔法対抗試合は、今まさに始まろうとしておる。箱を持って来て貰う前に、ちょっとばかり説明をしておこうかの――」

 

箱?また何か意味深な事を言ってんな。

 

「こちらのお二方を紹介しよう。国際魔法協力部部長、バーテミウス・クラウチ氏。そして、魔法ゲーム・スポーツ部部長、ルドビッチ・バクマン氏じゃ。」

 

クラウチの時は儀礼的な拍手がチラホラだった。だが、バクマンの時はずっと大きな拍手が上がった。まあ、ビーターという経歴もあるだろうが、人の良さそうな印象を向けているから尚更だろう。

 

「この2人は、数ヶ月の間、試合の準備に身を粉にして取り組んでくれた。また、このお二方に加えて、カルカロフ校長、マダム・マクシーム、このわしが代表選手の健闘ぶりを評価する審査委員会に加わる事が決定した。」

 

代表選手の言葉が出た瞬間、周囲は静かになった。ジジイは、タイミングを見計らった様にフィルチに宝石が散りばめた木箱を捧げさせた。

 

「代表選手達が取り組むべき課題の内容は、既にクラウチ氏とバクマン氏が検討し終えておる。また、それぞれの課題に必要な手配もして下さった。3つ存在する。それを、今学期1年間でこなして貰う。選手は、あらゆる方向から試されるのじゃ。魔力の卓越性――果敢な勇気――論理・推理力――危険に対処する能力等じゃ。」

 

この言葉で、完全に全員が沈黙した。

 

「皆も知っての通り、試合を競い合うのは3人の代表選手じゃ。参加校から1人ずつ。選手に選ばれた者は、課題の1つ1つをどのように巧みにこなすかで採点され、3つの総合点が最も高い者が、優勝杯を獲得する。選手を選考するのは、この公正なる選者…………『炎のゴブレット』じゃ。」

 

ジジイが杖を取り出す。そして、木箱の蓋を3度、軽く叩いた。すると、一見パッとしない大きな荒削りの木のゴブレットが現れた。溢れんばかりの青白い炎が躍っていた。

 

「名乗りを上げたい者は、羊皮紙に名前と所属学校をはっきりと書くのじゃ。このゴブレットに入れて欲しい。24時間以内にの。立候補したい者は、提出するように。明日のハロウィーンの夜、ゴブレットは各校を代表するに最も相応しいと判断した3人の名前を返して寄越すじゃろう。今夜、これを玄関ホールに置いておく。」

 

成る程な。それにしても公正か。意志を持たないゴブレットに判断をゆだねる……ねえ。そもそも、何を以って公正とするんだろうか?設定された条件を満たす者を選ぶ。私情を持ち込まない。誰も貶めない。う~ん。良く分からん。

 

「未成年の者が不用意に近づかないよう、わしはゴブレットの周囲に『年齢線』を引く事にする。17歳未満の者は、誰であってもその線を越える事は出来ぬ。そう、誰であってもじゃ。そして、最後に1つ。軽々しく名乗りを上げない事じゃ。これは、選定された時点で一種の魔法契約が発生するからじゃ。逃げる事は出来ず、最後まで戦う義務がある。だから、そこを踏まえた上でゴブレットに名前を入れるのじゃぞ。さて、もう寝る時間になるかの?皆、お休み。」

 

ようやく寝られるぜ。皆は、今の話を聞いて眠気はまだ来てないようだ。フレッドが目をキラキラに輝かせている。

 

「年齢線かぁ。それなら、『老け薬』でごまかせる筈。一旦名前を入れられたら、ゴブレットなんざ関係ねえや!」

 

「フレッド。あの爺さん、上げて落とすタイプだと思うぜ。きっとな。」

 

「大丈夫さ!ハリー。ほんの数滴飲めば、な?」

 

警告はしたぞ。俺はもう知らないからな。

 

翌日。土曜日。いつもは休日で、朝食が遅い者が殆どだ。俺は、平日と何ら変わらない生活スタイルを維持しているけどな。でも、この日だけは違った。20人程は、既に玄関ホールにいたのだ。ゼロもいた。

 

「誰か入れた奴いる?」

 

「ダームストラングは全員。だがホグワーツは1人も見てない。全員が寝静まった時間を見て、投票した奴がいるかも知れん。」

 

「ありえるな。もし資格があったら、俺だってそうしている。」

 

「オッス!ゼロ早えな!!珍しいぜ!」

 

「ハリー!ゼロ!おはよう!!」

 

後ろからエリナとグラントがやって来た。その後ろから笑い声が聞こえた。4人で振り返ってみる。フレッドとジョージ、リー・ジョーダンが階段から降りて来て、酷く興奮していた。

 

「ジョージ、リー。乾杯!」

 

「「乾杯!!」」

 

妙な飲み物を飲んだ3人。昨日言ってた老け薬か。

 

「やったぜ!」

 

「老け薬を飲んだ!1人1滴だ。」有頂天になりながらジョージが言った。

 

「3人の誰かが優勝したら、1000ガリオンは山分けさ!」

 

リーもニヤーッと歯を見せた。

 

「俺から行くぜ!」

 

「いいや俺だ!」

 

「俺が最初で。」

 

じゃんけんでフレッドが1番乗りとなった。もう嫌な予感しかしない。

 

結果は言わずものかな。後から来たジョージもまとめて、金色の円の外から追い出されてしまった。ありのまま、今起こった出来事を話そう。年齢線まで踏み込めたのまでは良かった。名前を入れようとした瞬間、吹っ飛ばされて冷たい石の床に叩き付けられたのだ。

 

「「「アハハハハハハハハハハハハ!!!」」」

 

「「「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!」」」

 

「「「クスクスクスクスクスクスクスクス。」」」

 

見ていた全員が大爆笑した。俺も例外じゃない。

 

「全部お前のせいじゃ!」フレッドがジョージに言った。

 

「いんやお前のせいじゃ!」ジョージも負けじと言い返す。

 

「だから言ったんだ。昨日。」釘を刺しておいたのにさ。

 

「ウィーズリーズ。わしは忠告したはずじゃよ。」

 

何時の間にかジジイが居やがった。この状況を楽しんでやがる。

 

「医務室へ行きなさい。君達のベッドが空いておるよ。既にレイブンクローのミス・フォーセット、ハッフルパフのミスター・サマーズもお世話になっておる。君達より、髭は立派ではないがの。」

 

「「そうさせてもらうよ。ありがとうの、アルバス。ふぉっふぉっふぉ。」」

 

「ふぉっふぉっふぉ。」

 

双子は、リーに連れられて医務室へ。俺達は、そのまま朝食の席へと向かった。名前を入れたメンツが分かった。スリザリンのワリントン、セドリック・ディゴリー、アンジェリーナ・ジョンソンは確実だそうだ。この際、誰だって良いけどな。

 

俺は、必要の部屋へ向かった。何故かネビルがいるのだが。

 

「こんな部屋あったんだ!」

 

「言わない方が良いぜ。これから、イタリア料理を作って食べるんだからな。」

 

「ねえ。僕にも食べさせてよ。」

 

「毒味係なら幾らでもな。」

 

俺とネビルは、必要の部屋に入った。念じたのは、『料理をして、食事する場所』だ。仲は、レストランと厨房みたいになった。料理の材料は、厨房の屋敷しもべ妖精から貰っている。

 

「そんじゃ、作るかな?っと、その前に。」

 

ネビルに水を注いだ。

 

「これを飲んで待ってろ。」

 

「分かったよ。」

 

厨房に向かった。予め保管してあった食材を取り出した。

 

「まずはだな……」

 

サラダから作るか。モッツァレラチーズとトマトのな。そして、俺が独自に調合して完成させたドレッシングをかける。見栄えを良くする為に、レタスに焼いたパン、バジリコもいれるか。15分で完成した。

 

「ほら。」

 

サラダをネビルに差し出す。俺の分も作ってあるのさ。前に、トマトとチーズを一緒に食べる様に言った。

 

「いただきます!」

 

ネビルが口に入れた。

 

「美味い!!」

 

「そう?」

 

「本当に料理が上手だったんだね!お金出しても良い位だ!」

 

「そりゃどうも。俺、次の料理作るから。」

 

厨房へ戻る。次は、パスタでも作るかな。その次にピザだ。ふと、声が聞こえる。

 

「る、ルイン!?どうして入って来れたんだい!?」

 

「2人の会話が聞こえてね。私もご一緒させて欲しいなぁと思って。」

 

「ハリーがサラダを作ったんだ。良かったらどうぞ。」

 

どうやら、ルインにサラダを勧めている様だな。

 

「中々。でもなぁ、味無いね。このチーズ。」

 

「トマトと一緒に食べるんだって、ハリーが言ってたよ。」

 

「そうしてみるね…………美味しい!!見た目も味も完璧だわ!こんなに美味しいサラダ、食べた事が無い!」

 

どうやら、お気に召したようだな。

 

「趣向を変えるか。アレを出そう。」

 

アッと驚くパスタ料理を。ミニトマト、ブラックオリーブ、唐辛子、アンチョビ、ニンニク、オリーブオイル、塩、コショウ、パセリ、パルメザンチーズ、タマネギを材料にしようか。

 

しばらくして、完成した。娼婦風のスパゲッティだ。

 

「お2人さん。完成したぜ。」2人分を持ってテーブルに向かった。

 

「パスタ料理かい?」

 

「そうだぜネビル。娼婦風スパゲッティだ。」

 

「てっきりミートソースかカルボナーラが出るかと思った。」

 

「まあ、そう思うよな。普通は。でもこの料理、イタリアでは最も古いパスタ料理なんだぜ。」

 

「どうして娼婦風スパゲッティっていう名前なの?」ルインが聞く。

 

「余りに忙しい娼婦が適当に作ったら美味かったって言うのが起源だそうだ。ニンニクを使うパスタ料理ってね、普通チーズは使わないんだよ。でも、これに関しては例外。チーズをかけて食べる。」

 

「唐辛子入れてる?」ネビルが臭いを嗅ぎながら言う。

 

「入れてる。だけど、俺はこれを勧めるな。最初のパスタ料理って意味でね。」

 

「辛いものは苦手だけど、出されたものを粗末にするのはもっと良くないから頂くわね。」

 

「ぼ、僕も折角料理を振る舞って貰ったんだ!食べなきゃ失礼だよ!!」

 

ネビルとルインがそう言いながら、スパゲッティを口に入れた。

 

「あれ?」ネビルがキョトンとした。

 

「辛い筈なのに?何これ?」ルインも然り。

 

「どんどん引きずり込まれていく辛さだ!」

 

「辛い物がダメな人でも、ちゃんと食べられる様に仕上がってる!!」

 

「「美味しい!!!」」

 

好評で何よりだよ。俺も食うか。ピザの焼き上がりには当分時間が掛かるし。

 

「次はピザだけど。完成まで当分かかるんだ。待っててくれる?」

 

「構わないよ。」

 

本当なら、『子羊背肉のリンゴソースかけ』を作りたかったが、レシピが無くて、再現出来なかったんだよなぁ。だから、代わりにピザを用意したのさ。

 

30分後、ピザが完成した。マルガリータだ。

 

「いただきます。」

 

ピザも好評だった。そして、最後にデザートのプリンを食べて終わった。食器洗いをしようと思ったが、ネビルもルインも手伝ってくれたのだ。感謝だな。そうして、必要の部屋を出て、別れた。その後は、レッドスパークを使って運動した。夕食も食えるようにしておく為に。

 

前にハー子が言ってたな。そんなに食って大丈夫なのかと。そして、どうして太らないんだと。俺から言わせてみれば、俺の言う事を完全に聞かない暴れ箒を使ってハードに動いている。つまりだ。それだけ動き回って、太る方がおかしいのさ。

 

そして、ハー子の話になる。最近、反吐なる組織を作ったらしい。どうやら、屋敷しもべ妖精を解放するんだとかそう言って来るんだ。俺は速攻で断った。彼らには敬意を払ってるし、碌に知ろうともせずにそこまで踏み切るのは危険以外の何物でもないからな。

 

夜。ハロウィーンパーティーが始まった。皆、食事に興味を示さなかったが、俺は別だ。手当たり次第によそっては、その度に食べたのだ。

 

「よく食べるよね。」ロンが言った。

 

「午後、派手に動き回ったからな。腹が減ったんだ。」

 

やがて、デザートも綺麗さっぱり消えた。

 

「さて、ゴブレットの選定は殆ど決まった様じゃ。」

 

ジジイがゴブレットに近付く。

 

「炎を操りし。我が名は、ダンブルドア。おおー、暖かいのお。」

 

「アルバス!!」マクゴナガル先生がピシャリと言った。

 

「おお、すまんの。ミネルバ。1度やってみようかと思っての。」

 

大広間から爆笑の声が上がる。すると突然、炎が赤くなった。それは、羊皮紙をはじき出した。それを手にするダンブルドア。

 

「クラムクラムクラムクラム…………」ロンが連呼している。

 

「名前が出たようじゃの。ダームストラング代表は――ビクトール・クラム!」

 

「そう来なくっちゃ!」ロンが声を張り上げた。

 

大広間中が拍手、そして歓声の嵐となった。スリザリンの席から立ち上がり、前がかみになってダンブルドアの方へ歩いて行った。

 

「ブラボー!ビクトール!分かっていたぞ。君がこうなるのは!」

 

「……」彼は無表情だった。隣の部屋へ行った。

 

「やったぜー!クラムの人形を、代表選手仕様にしてやろう!」

 

「自分の事のように喜んでいるな。」

 

「ロンにとっては英雄(ヒーロー)みたいな存在ですもの。ホグワーツよりも応援しそうね。」

 

「どうやら、次が来たようだな。」

 

俺はゴブレットを指差す。また赤く燃え上がり、羊皮紙を出した。

 

「ボーバトン代表は――フラー・デラクール!」

 

彼女の信者と思わしき集団が、『フラー様!!』と叫びながら、歓声の声を上げる。

 

「あのヴィーラに良く似たドS女か。」

 

デラクールも隣の部屋に消えた。

 

これで、ダームストラングとボーバトンの代表選手は決まった。次はホグワーツか。その後だな。エリナの名が出てくるのは。

 

ゴブレットは、次の代表選手を選定する。その紙をダンブルドアが手にした。ダンブルドアの表情が強張った。だが、選手となった者の名前を読み上げた。

 

「3枚目の紙が出た。代表選手の名前は……エリナ・ポッター。」

 

正規の選手を差し置いてだと!?どうなってやがるんだ!エリナの方を皆が見ている。好奇と侮蔑の視線があいつを射抜いている。それよりも、何故いきなりなのか。タイミングが早過ぎる。ハッフルパフも動揺を隠せないみたいだな。

 

「エリナ。とにかく行った方が良いわ。」

 

「そうです。僕達は、あなたが入れたなんて絶対に思ってませんから。」

 

「ボク、入れてない!」

 

「分かってるよ。僕にジャスティン、ハンナやスーザンは入れてないって思ってるよ。それに、ハリーも信じてる筈だ。」

 

エリナが歩き出す。ズルをしたんだとか、裏切り者と叫んでいる奴までいる。あいつに出来る筈が無いんだ。そう言おうと、俺は立ち上がろうとした。が、ハー子が止めた。

 

「落ち着いて!私もエリナが入れたなんて思ってないわ!でもハリー。我慢して頂戴!今あなたが抗議したら、エリナの立場がますます悪くなるわ!!」

 

「……」取り敢えず、この場はハー子に従う事にした。

 

その時だ。またゴブレットの炎が強くなった。新たな代表選手を選出した。ダンブルドアがキャッチした。

 

「4枚目に書かれた代表選手の名は……グラント・リドル。」

 

は?何故あいつが?あいつにも、年齢線を突破する頭は無い。というか、物理的に無理だ。グラント本人も困惑している。それでも、グラントは代表選手のいる所まで進んでいった。

 

「い、一体何が起きてんだよ!?」

 

生徒の1人が、声を荒げた。

 

「これをどう見る?ハリー。」ハー子が尋ねる。

 

「あいつらに年齢線を突破出来るとは到底思えない。誰かが細工をして、2人は嵌められたんだ。エリナに関しては、容易に想像がつく。」

 

「ヴォルデモートの陰謀よね。」

 

「ああ。恐らく――いいや、絶対にな。」

 

もう俺は知っているからな。ジュニアが、ヴォルデモートの所まで誘導する為にエリナの名を入れた。でもグラントはどうだろうか?確かに、同じリドルの姓を持っているが、変態ヘビとの因縁なんて皆無だ。だったら誰が?謎は深まるばかりだ。だが、グラントがやったとは思えない。乱暴な所はあるが、気は良いし、結構正々堂々とした勝負を好むんだ。

 

でも、この対抗試合は、様々な人の運命の歯車が動き出す事を、その時俺はまだ、知る由も無かった。無論、この俺の運命も。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。