真剣で真島の兄さんになりました。   作:季境

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書くのって楽しい(*´∇`)

 

 


第 二 話【出会い】

 ~路地裏~

 

 はぁー、やっと静かになった。

 

 不良どもを一掃してから数分がたち周りに人影は無くなりやっと一人の時間である。

 

 初戦闘にしては上出来だろ。

 

 身体にも異常はないし、やっぱステータスが全部Maxだから疲れもない……やっぱりチートだな。

 

 何故かわからないが喧嘩師以外のスタイルは今は使えないみたいだ。

 

 別に喧嘩師だけでも十分強いからいいがこの先色々と使ってみたいな。

 

 ん?あれ?また身体が勝手に……

 

 タキシードのポケットから煙草を取り出す。

 

 箱から一本出し口にくわえる。

 

 ライターで火をつけすう。

 

 煙草なんて吸ったことなかったが不快じゃはない…

 

 何というか…身体に馴染む?

 

 まぁ兄さん吸ってる描写結構あったし納得だけど。

 

 ……さて、そろそろ明るい道に出ようかな。

 

 もたもたしてたらまた不良とエンカウントしそうだ。

 

 …………………………移動中。

 

 うっ!眩しっ…夕日?

 

 そうか…もう夕方だったのか、だから路地裏は暗かったんだな。

 

 ここが何処かもわからんがとりあえず真っ直ぐ行ってみることにしよ。

 

 …………………………移動中。

 

 …だいぶ歩き、人通りも多くなってきた。

 

 あたりも暗くなってきて街灯がつき始める。

 

 「ちょっと!見て!あの人」コソコソ

 「怖いわねぇ」コソコソ

 「喧嘩でもしてたのかしら?」コソコソ

 

 ん?俺の前からやってきた女子集団がなんだかこそこそ喋っている。

 

 なるほど、服が少し汚れてるな。

 

 ………さっきの喧嘩が原因だな。

 

 どっかで洗わねぇと。

 

 「あ、あの!!」

 

 後ろから声をかけられる。

 

 あれ?この声どっかで……

 

 クルッ(振り返る)

 

 「あの、さっきは助けてもらってありがとうございました!」

 

 あぁ、あの足が速い子じゃん。

 

 でもあれって何時間も前だよな?

 

 「なんや嬢ちゃん、ずっと俺のこと探しとったんか?」

 

 「はい…どうしてもお礼が言いたくて」

 

 「けなげやなぁ~」

 

 お礼言うために俺を探してたとか…(´;ω;`)

 

 「もうダメかと思いましたが会えて良かったです 照 」

 

 …カワイイ(゚д゚

 

 あ、この子ならここが何処なのか聞いてもよさそうだな。

 

 「なぁ、嬢ちゃん……」

 

 「あの…名前」

 

 「ん?」

 

 「あの…その、私の名前…大和田 伊予と言います!」

 

 「あ、名前かそうえば俺も言ってへんかったなぁ」

 「俺は真島っちゅうんや、よろしくなぁ」

 

 「はっはい!こちらこそよろしくお願いします!」

 

 ……あれ、第二の女神かな?

 

 違う違う!落ち着け俺。

 

 まずはここが何処なのか聞かなくては。

 

 「なぁ伊予ちゃん?」

 

 「はい、何ですか?」

 

 「俺……実は迷子なんや!初めてこの土地に来たもんやからここがどこかわからんようになってしまってなぁ」

 

 「あっ道に迷ってらっしゃったんですね!」

 

 よしよし、順調だ。

 

 「そうなんや、そんでここはどこなんや?」

 

 「ここは川神市の商店街ですよ。」

 

 「川神市?」

 

 「はい」

 

 川神なんて聞いたのとないな……

 

 「なるほどねぇ……」

 

 「あの、真島さん?」

 

 「ん?どうしたんや?伊予ちゃん」

 

 「その服の汚れ…もしかしてあの人たちと闘って…」

 

 「ん?これか、ちゃうちゃうさっき転んでしもうただけや…なんも心配いらへんよ」

 

 「でも……」

 

 …優しい子なんだな。

 

 「そんならもう一個教えてほしいことがあんねん」

 

 「なんですか?」

 

 「この近くに泊まるとこ…ホテルとかあるか?」

 

 「それなら……駅前にありますよ」

 

 なるほど駅前か、そこならなんか情報もあるかもな。

 

 「ありがとうな、伊予ちゃん」

 

 「え、いやいや私の方こそ!」

 

 「そんなら俺は駅前にいくことにするわ」

 

 「まっ待ってください!私まだ真島さんにお礼を…」

 

 「お礼?そんならもうもらったやないか?」

 

 あぁ、なにいってんだろ…俺。

 

 でも兄さんの、声だからなぁ…

 

 「え、私何も…」

 

 「最初に言ったありがとう、これだけで俺は十分や。」

 

 「……。」

 

 「それに伊予ちゃんみたいな可愛い子に言ってもらえるなんて俺はラッキーやで、ホンマに。」

 

 「ふぇ!?かっかわいい!?」

 

 …いやぁ自分の声なのに格好よすぎるわ。

 

 うわぁめっちゃ慌ててる…

 

 「おいおい、落ち着けや…」

 

 「だっだいじょうぶです!!」

 「スゥーハァースゥーハァー」

 

 深呼吸してる…そうとう効いたな。…カワイイ

 

 「あっそれなら、ちょっと待ってくださいね」

 

 伊予ちゃんはメモ帳を取りだしボールペンで何かを書いてこっちに渡してきた。

 

 「なんや、これ?」

 

 「私のメールアドレスと電話番号です、何かわからないことがあったら連絡ください!」

 

 …なんだか心配になってきたな。

 

 「なぁ伊予ちゃん…さっき知り合った男に連絡先渡すのは危ないんとちゃうか?」

 

 「大丈夫です!真島さんはいい人です!」

 

 いや…そうゆうことじゃないんだが。

 

 「まぁ…そこまでいうんやったらもらっておくで。」

 

 「はい、何でも聞いてください!」

 

 本当に健気だなぁ…

 

 「そんじゃ俺は今度こそいくで、帰り道きおつけるんやで?街灯のない道は通らんようにしろな。」

 

 「はい、わかりました。」

 

 「ほな、またな。」

 

 「はい、おやすみなさい真島さん。」

 

 「あぁ、おやすみ。」

 

 そして俺は振り返らず、目的の場所に向けて歩をすすめるのであった。

 

 

 ~商店街~

 

 「真島さん…いい人だったなぁ…連絡……くるといいな。」

 

 少女の願いはすぐ叶うことを今は誰も知らない。

 

 




なぜ伊予ちゃんなのか?わかる人にはわかる。

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