EX-AID・A・LIVE ~SPIRITS LOVERS~ 作:エルミン
書いていく内に話の内容に変更が生じた為です、それと短いです。
申し訳ございませんが、ご了承いただけると幸いです。
プロトブレイブに変身し、バグスターを倒した牧村 恵子と出会い数日後。
この間はゲーム病患者が出た報告もなく、平穏な日々となっている。
恵子は医者としての仕事が忙しく、初めて出会った日を最後に話せていない。
狂三は天宮市にある薫の家にいた。そこで母親の風鳴 エレナと妹の栞(中学生)と顔を合わせていた。
「初めまして、薫の母のエレナです。うちのお転婆長女がいつもお世話になっています」
「ヒドス」
「いえいえ、もう慣れましたわ。助けられているのは確かですのでマイナスな感情は相殺されてます。つまりZEROです」
「メチャヒドス」
「い、妹の栞です。お姉ちゃんはお転婆でお馬鹿さんですけど、よろしくお願いします」
「えぇ、お馬鹿さんなのはもうわかってますから」
(´;ω;`)ブワッ
母と妹と友人の口撃にギャグ顔で泣いてしまう薫だが、栞がよしよしと頭を撫でると即座に回復した。
エレナが入れた紅茶を一口飲んで、狂三が言う。
「まぁ、ここまでお付き合いがある以上途中で切り上げるのも間が悪いですから、もうしばらくお付き合いしてもよろしいです」
「ツンデレくーちゃん萌え〜なのです」
「お姉ちゃん、それはもう死語だよ」
「マジで?」
「というか薫さん、あなたIQ下がってませんか?」
「エルミンさん曰く、久しぶりに私を書くからリハビリも兼ねていつもよりアホの子だと聞いたのです」
「メタ発言はやめなさい」
若き乙女達の交流にエレナは、娘に良き仲間が出来た事に嬉しそうに微笑んでいた。
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同時刻、幻夢コーポレーション社長室。
檀 黎斗はパソコンのモニターに映っている仮面ライダー達の戦闘データを見て満足そうに微笑んでいた。
「データは上々・・・このまま集めていけば・・・ん?」
ここで黎斗のモニターに別のウィンドウが表示される。オンライン電話のコールである。
急いでマイク付きヘッドホンを付けて通話をONにするとモニターに相手の顔が表示される。
『久し振りだね、クロト。急に連絡をしてきて済まない』
「いえ、大丈夫ですよ。お久し振りです、アイザックさん」
デウス・エクス・マキナ・インダストリー・・・通称DEM社代表取締役社長、アイザック・ウェストコット。
イギリスに本社を置く大企業の社長が直々に連絡を入れてきたのだ。
『実は・・・マサムネが去年逮捕されてしまったと今更ながら耳にしてね・・・本当なのかい?』
「えぇ、それは事実です。父はゼロデイと名付けられた、バグスターウイルスによるパンデミックを起こした犯人として・・・」
ゼロデイの詳細は世間に公表されておらず、衛生省の者達によって情報規制がなされたので消えた人達は表向きは行方不明となっている。
ウェストコットがその情報を得るのに一年掛かったのも、その情報規制が理由であった。
『そうか・・・マサムネは私の親友だ。マサムネの息子である君も同じく友であると思っている。
すぐとは言えないが、時間が出来たらマサムネの面会に行こう。その時に君と直接あって話したいな』
「ありがとうございます。父も喜ぶでしょう」
それから他愛のない話をして通話を終える二人。マイク付きヘッドホンを外すと、黎斗は大きな溜息を吐いて背もたれに体を預ける。
大きな緊張から開放されたためか、汗もかいている。幻夢コーポレーションより大きな会社の社長と話した事による緊張・・・もある。
だがそれよりも大きいのは・・・・・・彼に対して得体のしれない感覚を覚えているからだ。
「はぁ・・・・・・怖かった」
怖い。
黎斗がまだ社長になる前、父の紹介で直接出会ってからこびりついて離れない程に・・・自分以上に大きな闇を感じたから。
次回予告
ゲーム病患者が緊急搬送され、狂三と薫と恵子の三人によるチーム医療で戦うことになる。
第SP話 狂三のエピソードZERO・6
「これより、チーム医療によるバグスターウイルス摘出手術を開始する!」