EX-AID・A・LIVE ~SPIRITS LOVERS~ 作:エルミン
それと、四章六話で真那にも協力を頼んでおきながら、五章一話で真那を出していなかった事に気付きました。本当に申し訳ございません。
これから五章一話と二話に真那のシーンを追記しました。ご了承ください。
琴里とのプールを翌日に控えたこの日。
士道は十香達女子達と一緒にプールで遊ぶ時に着る水着を買うために、以前狂三とのデートで買い物をしたショッピングモールに来ていた。
「シドー、ここから水着を選ぶのだな?」
「あぁ。料金もラタトスク持ちだけど、あまり高すぎるのは遠慮しておけよ」
「士道君、ありがとう。私達も誘ってくれて」
「わたくし達のため・・・ですの?」
「そうだな、少しでも元気になってほしくてな。嫌だったか?」
「ううん、そんなこと無いよ。プールは久しぶりだから嬉しい」
「では、お言葉に甘えて・・・参加させていただきますわ」
士道の注意に、皆は元気よく返事して各々が欲しい水着を決めるため、ある程度のグループに別れていく。
その中には、折紙と狂三も含まれていた。ガシャットを奪われ意気消沈していたが、二人を元気つけるために誘ったのだ。
皆が更衣室に入って着替えている間、士道は待っている事に。すると・・・。
「あらー、だーりん!」
「美九?」
水着売り場に、私服姿の美九がやって来た。士道の姿を見て嬉しそうに駆け寄る。
「どうしたんですかー?」
「十香達と明日オーシャンパークに行くことになってな、水着の買い物中」
「オーシャンパークですかぁ?奇遇ですねー、私も明日オーシャンパークに行くんですよー」
「仕事か?」
「プライベートです。仕事仲間からチケットを貰ったんですけど、期限が明日までなので行くことにしたんですよ」
「なるほど・・・・・・令音さん、美九には琴里の事を話しておきましょうか?」
『・・・そうだね、美九も既に精霊の事は知っている、明日来るなら話しておこう』
令音から許可を得た士道は、美九に琴里の事を話した。
「はぇ〜、琴里さんが・・・なら、私もお手伝いします!」
「いいのか?」
「もちろんですよ。将来の私の義妹で美少女な琴里さんの危機なら、喜んで協力しますよー」
「義妹って・・・後な、協力って言っておいてただ水着姿の琴里達と戯れたいっていうのもあるんじゃないか?」
士道の指摘に、美九は「ギクッ」と言って目を背ける。
「・・・・・・そ、そそそそそんな事ありませんよ〜。そんな、水着姿の琴里さんや十香さん達と密着して、ペロペロして、モミモミして・・・そんなパラダイスな一時を狙ってるなんてこれっぽっちも・・・・・・エヘヘヘヘヘヘ」
実際にそのシチュエーションを妄想しているのか、デレデレな顔になる美九。アイドルらしからぬ表情だ。
「もしもしブルー○ワット?」
「だーりん!?私はエイリアンじゃないですぅ!」
「いや、女の子を狙うエイリアンだろ」
「だーりんヒドいです〜。女の子同士のスキンシップですよぉ」
「そのスキンシップがいやらしいんだよな・・・まぁでも、琴里の為に手伝ってくれるのは助かるよ。よろしく頼む」
「はい、もちろんですよ」
士道と美九が話していると、試着室から十香の声がする。
「シドー、美九の声が聞こえるが来ているのか?」
「あぁ、美九もオーシャンパークに行くってさ」
「そうなのか。ところでシドー、着替えは終わったぞ」
「早く見せてくださいぃ!」
興奮気味の美九を抑えながら、皆の水着姿が遂にお披露目される。
十香は黒と紫、狂三は黒一色の標準的なデザインのビキニ。
栞は白と黄色の、折紙は白に銀色の華の模様が書かれたワンピースタイプ。
耶具矢は黒地に白のレースが、夕弦は白地に黒いレースがついたビキニ。
士道が興奮する美九を抑えながら感想を言っていると、四糸乃が出てこない事に気付く。
「し、士道さん・・・・・・」
四糸乃が声をかけてくる。士道は慌てて四糸乃の試着室の前まで行き、声をかけてからカーテンを開ける。
「ど、どうしたんだ四糸乃!?開けるぞ・・・って!?」
士道の目の前で四糸乃は、ビキニタイプの水着に腕を通した状態で、胸元を押さえながら涙目になっていた。
「・・・士道さん・・・」
小さな肢体と相まって、背徳的な禁断的な妖しい魅力に溢れる四糸乃。
「か、片手だと上手く、着られません・・・・・・」
四糸乃が弱々しく言っているが、これらは完全に男を「その気」にさせかねない。
だが、士道は鋼の精神で何とか持ちこたえた・・・。
「士道さん、手伝って・・・ください・・・」
「ファッ!?」
「士道さんなら、大丈夫ですから・・・」
赤い頬+涙目+上目遣い+甘い声の四連コンボで士道に頼み込む四糸乃。よしのんも無言だが圧力をかけるように士道をジッと見つめる。
士道の鋼の精神が崩れ・・・そうになった所で美九がハァハァしながら飛びかかろうと・・・したところで十香と折紙が美九を取り押さえ、栞が四糸乃の更衣室に入って着替えを手伝い、八舞姉妹と狂三は軽くため息を吐いた。
その後改めて水着を選び直した結界、四糸乃は腰部分にパレオを付けた淡いピンクのワンピースタイプに決まった。
いつの通りのドタバタな、士道と精霊達の日常・・・だが、明日に琴里を救うためのデートが待っている。
だが、士道は皆でプールに行ける事に楽しみも感じていた。
ーーーーーーーーーー
同時刻、黎斗は自分のアジトでガシャット作成の作業を行っていた。
一つのパソコンに二つのガシャットを装填した装置を繋いでいる。
その内の片方には、タドルクエストとバンバンシューティングの二つが、もう片方にはガシャットギアデュアルと同型のブランクガシャットが入っている。
データを入力していき、遂に完成する。ガシャットギアデュアルと同型のガシャットで、色は赤紫色。
入っているデータは、タドルクエストとバンバンシューティングを発展させた新作ゲーム。
「遂に完成した・・・ガシャットギアデュアルβ!」
それは、ガシャットギアデュアルβ。変身用のギアデュアルと違い、これはゲーマ召喚のガシャットである。もちろん、変身にも使える。
当然、レベル50であり敵側にさらなる戦力が増えてしまった。
「相変わらず、私の才能が恐ろしい・・・どうだパラドォ!私の傑作の一つは・・・・・・・・・パラド?」
黎斗はパラドに自慢しようとしたが、アジトにパラドはいない。
すると、パラドの座っている椅子の上にメモが置かれている。それにはこう書かれていた。
『俺はしばらくプールで遊ぶぜ。ゲンムと一緒にいるよりプールで遊ぶ方が心が踊るなって事で、バイバーイ(^_^)/~』
「・・・・・・・・・・・・あいつめっ」
「なぁ店員、赤青の二色の水着はないか!?」
「で、でしたらこちらに・・・」
「いいな、コレ!後は浮き輪と水中ゴーグルフ○イブと水鉄砲が欲しいぜ!」
「お客様、某大戦隊が混ざっています!」
「プールは初めてだから楽しみだぜ!心が踊るなぁ!」
パラドもプールに行く気満々であり、心を踊らせていた。ちなみに、代金はちゃんと支払った・・・もちろん、黎斗の金で。
次回予告
遂に皆でオーシャンパークへ。琴里のために、そして皆で楽しむために遊んでいたが、ここでモータスや黎斗、パラドの魔の手が・・・。
第五話 プールで爆走Race!
「パーク内でも爆走だよ!」