EX-AID・A・LIVE ~SPIRITS LOVERS~ 作:エルミン
仕事が多忙であったり、家庭の事情でも忙しく、中々書く事が出来なかったのですが、少しずつ書いていました。
今は仕事も落ち着き、家庭の事情も一段落ついた感じなので、ここからは数話分書き溜めしてるのを書いていけるかなと思ってます。
久しぶりなので、変な所が無いかが不安です・・・。
今の目標は、今月中に第三章を終わらせることです。
それでは、どうぞ!
あの後、何があったかを語ろう。
士道が新たに変身したのは、エグゼイド・ダブルアクションゲーマーレベルXX。
オレンジ色と青緑色の二人に分裂、しかもそれぞれが独立した意思を持っていた。
オレンジ色の方は、ダブルアクションゲーマーレベルXX R(以降、士道R)は天才ゲーマーSの人格。
青緑色の方は、ダブルアクションゲーマーレベルXX L(以降、士道L)は五河 士道の人格。
というようになっていた。
しかも、士道Rは黎斗を倒すことを優先しようとする。
士道Lは耶倶矢の為に、アランブラを先に倒すことを優先しようとする。
両者の意見は見事に食い違い、同一人物同士のケンカになってしまった。
そんな様子に呆れたのか、黎斗は何も言わずにアランブラを連れて去っていった。
二人が気づいた時には誰もいない。士道Lが変身を解くと、士道Rが吸収されて元の士道に戻った。
しかしその瞬間、士道の頭に痛みが走る。
その頭痛は強く、士道は痛みで気を失いそうになるのに必死に耐え、少しして痛みが収まった。
士道は片手で頭を抑えながら、今の最優先事項である夕弦の捜索を再開する。
すると、戦闘のあった場所から離れているが同じ敷地内に夕弦で姿があった。
どうやら戦闘音は聞こえていなかったようで、体育座りで腕の中に顔を埋めて泣いていた。
「夕弦!」
「!・・・・・・士道?」
夕弦に近づいて声をかけた。夕弦は驚きながらも顔を上げて士道の姿を見る。
「探したぞ・・・・・・夕弦、もう一度耶倶矢の所に行こう」
「・・・・・・拒否。耶倶矢はもう・・・・・・夕弦の事なんて・・・・・・」
「あの時の耶倶矢の口から出た言葉が、耶倶矢の本心だとは限らない。確かめよう・・・・・・耶倶矢の本当の気持ちを」
「・・・・・・」
「行こう、例え辛い結果になるとしても聞くんだ!耶倶矢の本心を!」
「・・・本・・・心」
夕弦は迷いながらも、決心して士道の差し伸べた手を握り立ち上がった。耶倶矢の本心を聞くために・・・。
ーーーーーーーーーー
天宮総合病院、CR。士道と夕弦が戻ってきた。耶倶矢は変わらずであるようだ。
栞達の姿が無いが、少し前にゲンムとアランブラの出現連絡が入り、そちらに向かった。
今は剛太、十香、四糸乃、美九、琴里、令音が説得を続けていたようだ。
「私達も説得してみたけど・・・」
「・・・・・・俺に言わせてくれ」
士道は耶倶矢の隣に立ち、耶倶矢に言う。
「耶倶矢、そのままでいいから聞いてくれ」
「・・・・・・」
「耶倶矢が治療を拒否した本当の理由は・・・・・・・・・
ピクリ、と反応する耶倶矢。士道はその反応を見逃さず、予想が当たっていた事を確信しながら語る。
「八舞は元々一人の精霊だったけど、二人に・・・耶倶矢と夕弦に別れた。だから二人は一人に戻った時の主人格を決めるために戦っていた」
「でも、少しおかしいと思った事がある。二人は確か俺と会うまで99回戦っていて勝数が同じなんだよな?
49勝49敗1引き分けだと聞いたけど・・・二人の能力が互角だとしても、99回も決着がつかないのはあり得るのか?ってな」
「最初はわからなかったけど、今ならわかる。耶倶矢、そして夕弦も
士道の言葉に、耶倶矢と夕弦は目を見開いて驚いていた。その反応は、士道の推察が正しい事の証拠だった。
「耶倶矢が治さなくていいと言ったのは、自分がゲーム病で消えれば夕弦が残れるから・・・・・・お前は夕弦の為にゲーム病で
「自殺ですって!?」
琴里は思わず声に出してしまう位驚いた。他の面々も声には出さなかったが、同じくらい驚いた。
「精霊の能力の源・・・
でも、霊結晶が残れば夕弦はそれを継いで八舞になれる。霊結晶が残らなくても、夕弦は消えることは無くなって生きていける・・・・・・そう考えたんだろう?」
そこまで語った士道は最後に、耶倶矢と夕弦に言う。
「二人とも、俺はそういうのは認めたくない。俺は二人に生きてほしい。その為の方法もある。
二人は精霊の力を大きく失う・・・それと引き換えに一緒に生きられるようになる」
「「!?」」
士道からの情報に、驚く耶倶矢と夕弦。
「俺は、二人の事をいい子だって思ってる。負けようとしたのも相手を思っての事だし、今日のデートの時も俺はすごく楽しかった。
それに俺がゲーム好きって知ってたから、ゲーセンに行ってくれただろ?他にも色々気を使ってくれて。
そういう細かい気遣いも嬉しかった。本当に優しい子達だって思った」
士道は耶倶矢と夕弦の手を優しく握る。
「そんないい子な二人を俺は助けたい。だから二人とも、本音で話し合ってみないか?伝えるんだ、自分の本当の気持ちを」
士道はそこまで言ってから離れ、十香達と合流。皆は一旦離れて様子を見る。
少しの間の沈黙。それを最初に破ったのは耶倶矢だった。
「・・・・・・夕弦」
「・・・・・・応答。何ですか」
「ごめん」
「え・・・?」
「私・・・夕弦に生きてほしかった。ぽわぽわしてて、子供っぽくて、でも優しい夕弦が消えるなんて許せなくて・・・」
出てきたのは、耶倶矢の本心。
「・・・首肯。夕弦だって、耶倶矢が消えるなんて・・・許せません。中二病で、格好つけたがりで・・・でも優しい耶倶矢ですから」
答えたのは、夕弦の本心。
そして、二人は同時に動いて抱きしめ合い・・・。
「死ぬなんて嫌だ・・・・・・消えたくない!夕弦に二度と会えないなんて、一緒にいられないなんて嫌!!
ゲーム病なんて病気で消えたくない!死にたくない!!夕弦と一緒に生きたい!!生きたいの!!!」
「同・・・意。夕弦も、耶倶矢がいなくなるなんて嫌です!
精霊の力を失っても構わない!生きてください耶倶矢!!あなたがいないのは嫌!!生きて!!!」
二人は大泣きしながら、お互いの本当の気持ちをぶつけ合い・・・すれ違いは無くなった。
士道達も、二人がわかり合えた事に安心した。
しかし、まだ終わっていない。アランブラを倒さなければ、耶倶矢のゲーム病はそのままだ。
その時、耶倶矢と夕弦は抱き合ったまま、泣いたまま士道の方を向いて、頼んだ。
「士道・・・・・・お願い、私を・・・・・・」
「懇願・・・・・・お願い、耶倶矢を・・・・・・」
「「助けて」」
士道は二人の元にかけより、抱きしめて・・・・・・。
「もちろんだ・・・・・・約束する!」
決意を込めた強い言葉で、二人に約束した。
八舞姉妹は、互いの本心をぶつけ合い、わかり合えた。今度は士道の番だ。
士道は心の中で誓った。必ず救うと、二人の運命を変えると!
次回予告
本音をぶつけ合い、生きることを望んだ八舞姉妹。その願いを叶える為に士道は戦う。
第五話 救うためのDoble battle!
「「超協力プレイで、クリアする!」」
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キバの方も書いていますが、今は第三章(八舞姉妹の話)が終わるまではエグゼイドの方を集中して書いています。
キバもなるべく早く出したいと思っているので、もう少しお待ち下さい。