ぐだ男がサーヴァントとしてぐだ子に召喚されたそうです   作:橘 翔

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Q.ねぇ、毎日投稿だよ?どうしたの?変なものでも食べた?精神科行く?

A.全ては予想以上の評価によって調子に乗った作者が原因だ。


様々な人達との距離感……を全力で踏み外す

あの後所長には、

 

「うぅ……ぐす……って、え!?私どんな格好してるのよ!?」

「いやー、爆発で服が吹き飛んでて……ごちそうさまです」

「〜〜〜〜!!!死ねぇ!!」

「無理無理効かなぐはっ!?」

「お、覚えてなさい!!」

 

殴られ(あの人、並の魔術師より魔力あるから想像以上のダメージだった。)、逃げてしまったのを少しだけ寂しく思いながら瓦礫の片付けをした。あまり女の子に死体の処理を任せるのも、まぁ、あれだからな。

 

「やぁ、ぐだ男くんだね?」

 

大方片付いた頃にやってきたのは、ロマニだった。

 

「ロマニ……」

 

この世界のロマニは俺のことを知らない。それはやっぱり心にクルものがあって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思わず酒を取り出した。

 

 

 

 

 

「え……、今どこから」

「気にするな。それよか、晩酌に付き合えよ、折角だしさ」

「う、うん?まだ作業が残ってるんだけど……」

「どうせ働き詰めなんだろ?たまには息抜きしないと」

「……じゃあお言葉に甘えて」

 

実際、疲れていたのだろう、倒れ込むように座った。

 

「ほーら言わんこっちゃない。適度な休息は仕事の効率を上げるぞ?」

「うぅーん……大急ぎでやらないといけないことが多すぎてね」

「お疲れ様、乾杯」

「君こそ、乾杯」

 

ちなみに、自家製の果実酒(エミヤ監督による)なのでかなり上手い。

 

「……お、美味しい……」

「だろ?ささ、も一杯」

「あぁ、悪いね……」

 

少しは血の気もよくなってきた。まったく、どれだけ真面目に働いていたのか……

 

「カルデアは回りそう?」

「なんとか……ね。それでもやっぱり人手が足りないかな」

「そうか、俺も手伝うよ。疲れないサーヴァントは無敵だろ?」

「確かに……よろしくたのむよ」

 

ところで、とロマニがおどけた様に言う。

 

「マスターの心配はしなくていいのかい?」

「んー、存在を感じるから放ったらかしな部分はあるなぁ」

「告げ口するぞー?」

「ぐだ男らしい、で片付けそうだな……」

「確かに……彼女もマシュもバイタルは安定してる。今は眠っているよ」

「そうか、王子様のキスで起きるかな?」

「どちらかと言えば危機を察知して起きそうだね」

「ひでぇ……」

 

実際ありえるからタチが悪い。

 

「君とは仲良くやっていけそうだ」

「まぁ、元が人間に近いサーヴァントなんだ。反英霊とか気をつけろよ?」

「どんな子でも仲良くなれると思うけどね」

「優しいんだな」

「人類を信じてるだけさ」

 

ロマニは、こういう奴だ。

 

「ロマニ、俺やっぱお前のこと好きだわ。よろしくな」

「……え?男色かい?ちょっとそれは……」

「いい話が台無しだよ!!!」

 

うん、こういう奴だ。はぁ……

 

―――◇◆◇―――

 

夢を見ていた。

 

その男は、数多の英霊と契約を交わし、

 

幾度の危機を乗り越え、

 

世界を平和へ導いた。

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サーヴァントと訓練をしていた(←は?)

 

 

 

 

 

視認出来ない速度の槍を避け、自分より大きな岩を砕き、死角からの銃弾を止めて見せた。

 

女性サーヴァントからの過激なスキンシップもなんのその。何事も無かったかのようにくぐり抜け、

 

日常を楽しそうに送っていた。

 

ってかぶっちゃけリア充していた。

 

なんだよ妻が数十人って。

 

夜とかサーヴァント相手に耐えれるのかよ。

 

そんな無粋な疑問を抱いてはいけない。

 

なぜなら、彼こそは

 

正義を極め、性技を極めた、最強のマスターなのだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っはぁ!!!」

 

なんか、とてつもない夢を見た。とりあえず、

 

 

 

 

 

「ぐだ男ぉぉぉぉぉぉおおお!!!!」

 

 

アイツをどうしてくれようか。

 

―――◇◆◇―――

 

っ!?何故か悪寒が!

 

「どうかしたのかい?」

「んー、多分なんでもない。ごめんごめん、ダウィンチちゃん」

「ホントだよー、こんな絶世の美女を目の前にして他の女のことを考えるなんてー」

「いやそんなこと考えたなんて一言も」

「君と私の仲だろう?」

「出会って1時間のね」

 

ただいまダウィンチちゃんと雑務中、なう。

 

「ぶー、連れないなぁ」

「なんでそんな軽口叩きながら俺より作業早いんですかね」

「わたしぃー、天才だからぁーできちゃうんだよねぇー」

「何その太古の大昔のギャルみたいな口調。わりと似合ってるし……どこで調べたんですか」

「ロマニのパソコンにね」

「ここにプライバシーは無いのか!?」

 

ロマニ……ご冥福をお祈りします……

 

「ふむ、なんならロマニの性癖の暴露でも」

「やめて、絶対やめて。ロマニが立ち直れなくなるから」

「ふむ、そうか。残念だ」

「ほんとに残念そうだな……」

 

まぁ、自作のAIにアイドルやらせたりしてる時点で察しだけど……

 

「よし、後は私がやろう。君はマスターの様子でも見に行ってあげるといい」

「お、いいの?」

「あぁ、いつも1時間はいるだろう?」

「すまんな」

 

てことで、マスターの自室へ向かう。ダウィンチちゃん相手だとツッコミに回らざるをえないのは悔しいですね。

 

「失礼しまーす」

 

帰ってきてから今日で3日目。まだマスターは目を覚まさない。

 

「はやく起きないと心配だよーっと」

 

1日1時間は、こうやってマスターのもとで時間を潰す。それが何故なのかはイマイチわからないが……やっぱり心配なんだよな、俺も。

 

マスターの手を握る。どこかへ行ってしまわないように。

 

「へぇ、いっつもこうしててくれたんだ」

「……………………」

 

ん?幻聴だろうか?今マスターの声が……

 

マスターが少し赤い顔でこちらを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、ぐだ男、死す!

お楽しみに〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「心配してくれたの?」

「うわあああああああああああああああ」

 

これは人生最大の黒歴史まであるぞ!?

思わず奇妙な動きをしながら手を離す。

 

「いやー、ロマニが『このまま眠った振りをしていると面白いものが見られるよ』って言ってたから何かなーと思ったら……これはこれは」

「くっ、殺せ!!」

 

これぞ悪役っばりの笑顔。いや、小悪魔的な笑顔を満面に貼り付けて、俺に迫る。

 

「なになにー、普段はあんなに飄々としてて」

「ぐっ」

「実際はめっちゃ心配してたのですかー」

「がはっ」

「可愛いとこあるじゃーん」

 

「うわあああああああああああああああ!!!」

 

耐えれなくなり逃走した。

 

 

後にダウィンチちゃんが俺を早く行かせたのはロマニ氏の犯行と判明。報復としてロマニ秘蔵の画像フォルダをデリートした。めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっふふーん♪……あれ?無い?」

 

―――1時間後

 

「ロマニー?……うわぁ!?灰になってる!?」

 

―――◇◆◇―――

 

あー、まだ心臓がばくばくいってる。

 

だって、予想外過ぎたのだ。

 

ロマニに

 

「お!起きたのかい!!よかった…………お……そうだ立花くん、もう少し寝ているととても面白いものが見れるよ?」

 

なんて言われて、寝た振りをしていたら

 

やけに心配そうなぐだ男が入ってきた。

 

正直、年頃の乙女の私室にノックも無しに入ってきたのにはイラッときたが、そもそも私物なんてほとんど無いし、寝ている設定なのでスルー。

 

するとぐだ男は

 

「はやく起きないと心配だよーっと」

 

なんて言いながら手を握ってきたのだ。

 

あまりに予想外過ぎて頭が真っ白になった。

 

なにより、

 

私を心配する気持ちがぐだ男の仕草から伝わってきて、こう、胸がきゅーってなった。

 

それでも動揺しているのを悟られまいと必死に撃退したものの、上手くいっただろうか?

 

「顔真っ赤だ……」

 

不意打ちは、卑怯だと思うんだ……

 

あ、

 

あの夢について聞きそびれたな……

 

―――◇◆◇―――

 

数日は雑務で顔を会わせずに済んだものの、今後についてのミーティングとなれば行かないわけにはいくまい。

 

「あ、ぐだ男……」

「………………」

 

会ってみると気まずいね……うん。

 

「マスター、すまない。勝手に……その……うん……」

「いや、こっちこそイジりすぎたかなー……って」

「お、お互い様……かな?」

「そ、そうだね」

 

「「…………」」

 

やべー、会話が続かねー。

 

「その、俺は疚しい気持ちじゃなくて、ただ心配してただけだからな!?変なこと一切してないからな!?」

「それくらいは信じてるって……ふーん、そっか。心配してくれたんだ」

「あ……」

 

BO☆KE☆TU掘った。

 

「よーし、ミーティングを始め……どうしたの二人とも」

「「いえ、なにも」」

 

ロマニ達が入ってきた瞬間に高速でお互いから顔を逸らす俺達。誤魔化すの下手すぎる……

 

一部スタッフから生暖かい眼差しを向けられている気がするが、気のせいだろう。ついでにロマニに冷たい目線が向けられている。

 

気のせいなんだよ、いいね?

 

「これから僕達は特異点にレイシフトして……」

 

ここらへんは省略する。このSS読むようなFGOファンには必要ないだろう。え?何言ってるのかって?そんなの俺に聞くな、世界が指示してんだから。

 

―――◇◆◇―――

 

次のレイシフトまで休んどけって言われたけど、この人材が足りないカルデアで何もしない訳にはいかない。ということで、

 

『準備はいいかい?立花くん』

「いつでも大丈夫だよ、ドクター」

 

召喚サークルに来ています。サーヴァントがぐだ男とマシュだけな現状、新しい戦力が欲しい。

 

『召喚サークル起動、英霊、顕現します!』

「ッ!!」

 

眩い光が収まると、

 

「アーチャー、エミヤだ。宜しく頼む、マスター」

 

立っていたのは赤い衣の男だった。

 

―――◇◆◇―――

 

「へっくちゅ!」

 

んーなんだー?

どこからか便利キャラの立ち位置を奪われるぞーって言われた気がする。




どうも橘です!

祝、お気に入り100件突破( ̄∇ ̄ノノ"パチパチパチ!!
こんな設定ガバガバな小説を根気よく読んでいただいてると思うと頭が下がる思いです

次こそはちゃんとした日常回……かなぁ?

違うんだ、ラブコメっぽくするつもりはなかった。ただ俺の腕が勝手に……メインヒロインっぽいのが既に2人いる件について(白目)

正直、召喚されるサーヴァントはかなり悩みました!もし機会があればリクエスト募集して召喚させるのもありかなーと。是非お楽しみに……

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