やっぱり双六お爺ちゃんこそが初代遊戯王のヒロインだったんだよ!(集中線)
そんなわけでちょっとDEATHT-T編の後の話と、ちょっとした日常を。
そして投稿が予定より少し遅れました。
疲れて帰ったらちょっと意識がとんでこの時間に。
次回はモンスターワールド編です!
DEATHT-Tの戦いも終わり、無事に双六お爺さんのブルーアイズも無傷で取り返せました。
「よかった、これでアーサーに無事顔向けできる……」
海馬ランドからの帰り道、双六お爺さんが私としては感慨深いです。
原作では横一閃で破られていたブルーアイズが傷一つ無い綺麗な形で残っている。
確かこのブルーアイズはアーサー・ホプキンス教授から譲られた友情の証のカードだったはず。
「遊戯に鈴音ちゃん、そして皆、本当に、ありがとう」
無事に戻ったブルーアイズを見て、涙を流しながら頭を下げる。
「爺ちゃん……」
少ししんみりした後はいつもの調子で
「さて、帰ろうかの!」
そう言いながら涙を拭った。
そして帰り道の中、今日の出来事を皆、思い思い語っていた。
「しっかしほんとふざけたアトラクションだったぜ、何度死ぬかと思ったか」
「全くだぜ、俺なんか危うくぺしゃんこになるところだったからな」
「ほんとほんと、それにしても本田はよく無事だったわね」
「そう言えば本田くんはあの後どうしたの?」
杏子さんを始め、皆もDEATHT-T3の後、ステージに残された本田さんがどうなったのか気になったようだ。
「ああ、出口を塞がれた後、鈴音が投げてくれたあのハサミで挟まった部分を切り落としたんだ、あれがなかったら今頃どうなっていたか……。
それで暫くなんとかブロックを避けながらいたら石の代わりにガスが噴出されて気がついたら全部終わってたな」
どうやら投げ渡したハサミは役に立ったようです。
「だが意識を失う前に、多分だが木馬の声が聞こえたんだ」
「木馬くんの?」
「ああ、確か……『しゃくだけど、海馬ランドで死人、それも子供たちが見ている前で出させるわけには行かないんだ! 兄様の夢の結晶の海馬ランドでは!』ってな」
木馬くんは、昔の優しかった頃の海馬瀬人が描いた海馬ランドを信じていたんだろうな。
身寄りのない子供たちが楽しんで、幸せな時間を過ごせるように、施設で描いた夢の城を。
「たくっ、だったらDEATHT-Tなんてとんでも殺人アトラクションなんか作るなってんだ!」
城之内さんのもっともな一言です。
それから暫く語り合ったと、双六お爺さんから
「よし!皆が良ければ儂のおごりで寿司でも頼むか!」
とのお言葉が。
「良いのかよ師匠!」
「なに、助けてもらったお礼じゃよ」
「やりぃ! 私、家に電話入れてくるわね」
「なら俺もちょっと電話入れてくるわ」
そう言って公衆電話に向かう杏子と本田さん。
「爺ちゃんはああ言ってるけど、鈴音ちゃんは時間大丈夫? 親御さん心配しない?」
遊戯さんは家のことを心配してくれてるみたいだけど……。
「大丈夫ですよ、家は今、誰もいませんから」
「え?」
「さ、早く行きましょう! おっすし、おっすし~♪」
遊戯side
杏子たちは大丈夫そうだけど、鈴音ちゃんは大丈夫なのかな?
「爺ちゃんはああ言ってるけど、鈴音ちゃんは時間大丈夫? 親御さん心配しない?」
親御さんが心配してないか気になって聞いてみたんだ、そしたら
「大丈夫ですよ、家は今、誰もいませんから」
「え?」
誰も、いない?
「さ、早く行きましょう! おっすし、おっすし~♪」
そう言って鈴音ちゃんは駆け出した。
「今のはどういう……」
その疑問を解いたのは爺ちゃんだった。
「遊戯、城之内、これは町内会で聞いたことなんじゃが、鈴音ちゃんの両親は事故でな……」
「え?それじゃあ鈴音ちゃんの言った誰もいないって!?」
「そうなるのぉ、彼女は今、両親の残した家に一人で暮らしておるようじゃ」
そんな辛いことが、でも、今までそんなつらそうな顔を一度も……。
「そうか、鈴音のやつにそんな事があったなんて、今まで一度もそんな顔」
城之内くんがそう言った後爺ちゃんは僕の肩に手をおいて
「二人共、鈴音ちゃんのことをかわいそうなどと思ってはいかんぞ、本人にとって見ればそう思われるのが一番つらい事かもしれんからな。
じゃから、今まで通り接してやってくれんか?」
「当たり前だ! なんたってあいつは俺達の仲間なんだからな! 鈴音がその苦しみを俺たちに分けてくれるのを待ってるぜ! それまでは今まで通りにな」
「うん! 鈴音ちゃんが自分から言うまでは他の皆にも」
「そうじゃな、今はまだな」
sideout
あの後武藤家にてお寿司パーティーが始まり、皆思い思いに寿司を食べてますが、双六お爺さん、お財布大丈夫ですか?
頼んだ大量のお寿司の中に上寿司や特上寿司もみえましたけど。
「双六お爺さん、その、お金大丈夫ですか? 結構すごそうなのが」
「なぁに気にすることはないぞ、助けてもらった礼としてはこれでも安いぐらいじゃわい。
それに、子供がそんな事を気にするもんじゃないぞ」
そう言いながら頭をなでてくれる双六お爺さんは、尊敬できる大人だと実感しました。
さすが遊戯王の世界で唯一まともな大人といわれるお人です。
というわけで遠慮せずお寿司をいただくことに。
シャリの硬さもネタの鮮度もよく、大変美味しゅうございました。
それにしてもこうやってワイワイ食べるのも久しぶりです。
「っと、もうこんな時間か」
楽しい時間はあっという間に過ぎ、時刻は8時半を過ぎていた。
「そうね、そろそろ帰らないと」
本田さんと杏子さんはお帰りのようです。
城之内さんは逆に
「遊戯、また泊めてくれ! それとデュエルの特訓も一緒に」
お泊りするつもりのようです。
それにしても友達の家にお泊りか、私はしたことなかったなー、主に身体が原因で。
いつ何が身体に起きるかわからないから両親が許可を出さなかったんですよね。
いまなら……、いや流石に問題ありかな?
杏子さんが一緒ならまだしも、流石に男3人に女の子一人となると……。
「どうしたの鈴音ちゃん? 何か悩み事?」
「あ、いえ、その私も……その」
その一言でおおよそのことを察した杏子さんは
「駄目よ! こんな男だらけの空間に鈴音ちゃんを泊まらせるなんて! いい、鈴音ちゃん? 遊戯はともかく、城之内のような野犬のいるところに鈴音ちゃんがお泊りなんて、腹をすかせた狼の前にごちそうを置いておくようなものよ!」
注意してきた。
「おい杏子、誰が野犬だ!」
「僕、男として見られてない?」
「まあ、確かにこの状況で鈴音ちゃんのような女の子を泊めるのは危険かもな?」
「本田も何言ってんだおい!」
「まあ確かに、儂と遊戯だけなら問題はなかろうが……」
「師匠までそりゃないぜ! いくら俺でも鈴音みたいな子供に手出すわけ無いだろうが!」
打てば響くとはこのことだろうか、息の合った掛け合いで口を挟むタイミングがまったくありませんでした。
「遊戯さん、城之内さん、また明日」
「城之内、しっかり特訓しとけよ~」
「お爺さん、城之内をしっかりしごいてくださいね~♪」
「勿論じゃとも! みっちりと叩き直してやるわい!」
「杏子たちも気をつけてね~! おやすみ~」
あれから協議の末、来週杏子さんと一緒にお泊りということになりました。
多分その際も城之内さんもいて、本田さんもセットになるのではないかと思われます。
その後、杏子さんと本田さんに近くまで送ってもらいました。
明日は朝からお邪魔してデュエルの特訓を見に行く予定です。
それでは皆さん、おやすみなさい。
その日の夜は、また不思議な夢を見ました。
「……が……がい、……とどけて……しゃする……。」
(えっと、これは、双六お爺さんのブルーアイズ?)
「……ではない……、……できない、だが……ではあるが……加護を与えよう」
なんかぼんやりとした小さな青い灯火みたいなのがこっちきた!?
私の身体にその灯火が入りこんだところで目が覚めた。
「せめて声がはっきり聞こえたら良かったんだけど、半分も聞き取れなかった気がする」
それから朝の支度を済ませたら、亀のゲーム屋に突撃するのだった。
朝から武藤家にお邪魔させてもらいましたが、私の視界に入ったのは、真っ白になった城之内さんの姿だった!?
鈴「……城之内さん?」
城「燃え尽きたぜ、真っ白に……」
鈴「じょうのうちさぁぁぁぁん!」
という可能性があったかもしれません。
アニメDMだと、一ヶ月に渡って結構な特訓してたみたいですし、こうなる可能性ももしかしたら……。
そして、町内会とかだとこういう話って出回ると思うんですよね。
子供が一人暮らしとか絶対近所では噂になるとおもう。
そこからどういった反応になるかは、街の空気とか、どんな大人がいるか特徴が出ると思う。