俺が一番可愛い   作: マイ天使GXⅢ

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そんな、続き書いてくれとか、大好きとか、言われちゃうと調子乗っちゃう。


クール系被写体モデル燕たん

「生の燕たんも良いけど写真越しでも魅力二百%だよぉ。愛らしい。一度に色んな燕たんを見れるのが素晴らしいよね。部屋中に写真を張りまくるストーカーの気持ちが今ならわかる気がする。したいもん。今すぐ燕たんの写真に囲まれたいもの。燕たんに囲まれて、燕たんの匂いに囲まれ、そして俺自信が燕たん。たはー、それなんて天国! ……いや、流石に変態すぎるのではなかろうか……? というかこれまでの行動って全部変態じゃね?」

 

 休日の朝、いつもとは趣向を変え鏡ではなく撮影した写真――燕たんの写真集いちご味vol12を眺めながら一人言を言っていた。そしてその最中、ふと我に返る。転生して自分が美少女になってからはそれはもう変態だが、それまでは普通の人であった。故に時たまこうやって我に返り、己の行動を省みて"ひょっとして変態なのではなかろうか"と疑問を持つ。

 

「ま、燕たんの魅力なら仕方ないよね。俺じゃなくてもこうなる。というか普通の反応とか燕たんに失礼だし。こう、なんというか、崇めるべきだし。……パネェな、燕たんの魅力マジでパネェ。流石魅力二千%だぜ。宗教でもつくるか。飛鳥燕教。戦争とかなくなりそう。いや、むしろ起きるかもしれん。流石は燕たん!」

 

 そしてすぐに変態に戻る。手の施しようがない。因みに至極どうでも良いが、いちご味が可愛らしい服を着た燕の写真集でブルーベリー味がクール系、他にも多種多様用意されていて、厚さは辞書並である。そろそろ本棚も限界だ。

 

「燕ー! ご飯できたわよ!」

 

「今行く」

 

 パンプキン味vol9というハロウィンで仮想をした燕の写真集を閉じ、一階のリビングへ向かう燕。朝の七時から眺め始めていたので約五時間、写真集を眺めていたことになる。ここまでくるともはや彼は狂信者である。宗教というのも有り得ない話ではなくなってきた。いくらなんでも自分好きすぎである。確かに学校一の美少女といっても過言ではないが、ここまでは彼くらいだ。変態である。

 

「そういえばあれ届いてたわよ――IS学園のやつ」

 

「……そう」

 

 昼飯であるパスタを母親、飛鳥雀と食べていると不意にそう言った。ISのやつとはIS学園――高校に入学するにあたって必要な書類やら入学までにこなさなければならない課題であったり、そういった類いのものである。

 それを聞いた燕は興味無さげに返答したが、内心ではフェスティバルが開催されていた。

 なにせIS学園は名の通りISについて学ぶ学校であり、そして女性しか操縦できないという性質上――女子校である。彼が喜ばない訳がない。

 そしてさらっと流れたが燕はもう中学三年生になっていた。それどころか卒業まで数ヶ月である。その間に鈴が転校、というか中国に帰ったり、その際一夏に味噌汁告白もどきの酢豚告白をしていたり、一夏は全く気付いていなかったりと結構なイベントがあった。鈴と離れるのは寂しいし悲しかったが、今の時代ネットで繋がれるし、ビデオ電話もあるのでさほど落ち込まずに済んでいる。告白の方は全く知らずである。

 

「ごちそうさま」

 

 それから燕は昼食を食べ終え、IS関連の荷物を自室へともっていく。そして丁寧にそして素早く開封し、課題やら資料やら代表候補生に関する資料を無視して、同梱されていたIS学園の制服を手にとった。

 

「なるほど、これがIS学園の制服か」

 

 白を基調とし、赤のラインの入った可愛らしい制服であった。そして燕は例の如くそれを着るとファッションショーをして撮影を行い、一通りのそれが終ると膝をつく。その表情は苦痛に歪んでいた。そんな燕たんも可愛いと器用にもその顔を維持しながらパシャリする彼。余裕である。全然苦痛を感じていない。

 

「どうすれば良いんだ」

 

 元々高校は女子校に入る予定だったが、彼はどうせなら、とIS学園に入ることにした。外見美少女、中身変態だが男の子、ロボットが好きな人種である。女子校でしかもロボット、パワードスーツ動かせるとか世界は俺のためにある、とは彼の言葉だ。

 そしてまたさらっと流れたが、燕は日本の代表候補生になっていた。燕たんに中途半端な立場はいらねぇ、と普段から勉強をして優等生であったことと、転生者特有の魔力SSSみたいな感じでIS適性はSということが判明し、あれよあれよと日本の代表候補生になっていたのだ。IS学園の入学も一瞬で決まった。

 では何故順風満帆以上に見える彼が苦痛の表情を浮かべたのかと言えば理由は制服にある。

 

「改造すべきかしないべきか。するならどう改造すればベストなんだ……?」

 

 IS学園の制服は改造可であり、故にどうするかを悩んでいたのだ。

 キャラ的には制服なんて気にしない、無改造であるのが自然である。しかし見映えのためか、モブとの差別化のためか、上手く話せないおとなしい系のキャラが制服を改造していたりするので、改造したとしてもキャラが壊れるわけではない。であるからして彼は悩んでいた。制服は一着だけ、慎重にならざるを得ないのである。

 

「お父さん、もっと制服欲しい」

 

 上目遣い、父親、飛鳥朱鷺撃沈。制服が一着しかないなら増やせば良いじゃない。燕はおねだりで制服を十着手にいれた。父親のお小遣いは数ヶ月無しである。

 

 IS学園の入学も決まった、制服も決まった、代表候補生にもなり燕のキャラも更に上の領域へ立ち入った。一夏達とも自然なカタチで別れられるし、全ては順調である。

 

「臨時ニュースです、男性がISを――」

 

 あとは女子校での百合百合を楽しむだけと喜んでいた彼の目に飛び込んだのはそんなニュース。しかも動かしたのは一夏であり、IS学園に入学することに云々のような情報が流れていた。これには中の人も鳥おこである。

 

 

 

 

 故に彼は心の底からこう叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――テメェはいらねぇよ織斑ぁ!

 

 

 




((ヾ(≧Θ≦メ)ノ)) とりおこ


鬼おこの蛇版の鳥版的な

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