転生したら無限の龍神。 あれ?もしかして俺って最強? 作:lerum
スキルの説明回。
俺が首謀者を倒し防衛に戻ろうとした時にはすでに残党狩りが始まっていた。アイラやギルドマスターが中心となり、未だに混乱状態の魔物達を各個撃破していく。俺はというと、チラホラと彼らには荷が重い魔物を見つけ次第《上位魔法》
冒険者達は未だにこれは夢ではないのか、と周囲の者達と言葉を交わしているが、ギルドマスターが何やら二言三言告げた途端、大声で勝利を叫びだした。これで、しばらくはゆっくり出来そうだと傍観していた俺だが、ギルドマスターが俺の方を指さした途端、冒険者達がこちらを向いて口々に俺を崇めだした。
「ありがとう、賢者様! あなた様のおかげで助かりました!」
「あれほどの魔法を使える者がいたとは! 流石は賢者様!」
「ああ、賢者様! 先程の御無礼をお許しください」
何だこれは。生憎、俺の位置ではギルドマスターが何を言ったのかは聞こえなかったがアイラとギルドマスターがこちらを向いてニヤリとしたのを見る限りあの二人が何かしたのだろう。アイラに至っては、さっきの仕返しだ! と言わんばかりのにやけ顔である。あいつ、まだ馬車でのことを根に持っていたのか。
でも、だからってこんな手段でやり返すことないじゃないか! 折角、ほのぼのライフを送れると思った矢先にこれだよ。ホント
「どうしてこうなった。世界よ、俺に何か恨みでもあるのか」
これもはっちゃけ過ぎた俺が悪いのだろう。因果応報とはよく言ったものだと、俺は遠い目をしながら思ったものだ。
あれからすでに一週間が経過していた。にも拘らず俺は未だにこの街に滞在していた。というのも、あの後俺はギルドマスターから俺の冒険者ランクを特例で引き上げるという話を聞いていた。何でも、これ程のことをやったのだから当たり前なのだそうだ。それに、実力があるものを低いランクに留めておくのも勿体無いとのことだ。
冒険者ランクは高ければ高いほど信用が有ると判断されるらしく、旅をしようと思っている俺にとっても都合が良かったのでその話を受けることにしたのだが、どうやら俺のランクを引き上げるための会議が長引いているようだ。
冒険者ランクとは本来そんなに簡単に上がるものではない。コツコツとクエストをクリアして信用を積み重ねて少しずつ上げるものである。特に、Sランク以上に上げる時には様々な支部のギルドマスター達が集まって審議し、決定されるらしい。
それをこのギルドマスターは「これ程の実力者を低いランクに留めておくのはギルドにとっても大きな損失じゃ! わしはこの者をSSランクに推薦する!!」と、どうやってか撮影していたらしい俺の戦闘シーンを魔道具で流しながら他のギルドマスター達に宣言したらしい。
当然、会議は色んな意味で荒れた。嘘と切って捨てるには承認が街の冒険者全て、と多すぎる。かと言って本物だとしても、信用の無い者、それもこれ程の実力者のランクをどうするのか、と会議が難航。結果俺は一週間たった今でも街を出発出来ていないのだ。
暇で仕方がないので、俺はこの一週間を自分の能力の確認に充てていた。身体能力や自己再生は確認したが、スキルや”ゲーム”が現実になった際のズレ等を確認していなかったのを思い出したのだ。
検証してみた結果、今回の戦闘では無意識的に”スキル”を使っていたが、どうやら魔法と同じく感覚的に使えることが分かった。それならば、と”
まずは
次に”
もっと検証したかったものの、残りのスキルは被害が馬鹿みたいにでかくなるので残念ながら検証することは出来なかった。代わりに魔法の検証だ。特にアイテムボックスを重点的に検証してみた。
すると、驚くべき新事実が発覚した。何と、イメージ次第では魔法が変化することに気が付いたのだ。ゲームだった頃は、決まったパターンの物しか使用することが出来なかったのでこれは大きな収穫だ。イメージ次第で変化するならば……。ということでアイテムボックスを弄っていたら、何と! 異空間の生成に成功してしまったのだ!
この魔法、元々は異空間に倉庫を生成することができるのだが、ではその異空間はどうやって作られているのだろうか? ということで検証してみた結果、異空間を生成してそこを倉庫と定義することができる魔法だったようだ。
そこで、俺は考えてみた。異空間を生成して、そこをただの空間だと認識することが出来たなら、純粋な異空間を作ることができるのではないか、と思い至ったのだ。四苦八苦すること3時間、とうとう俺は異空間の生成に成功したのだった。
この異空間でなら、被害の大きいスキルの検証が出来るので、先程保留にしていたスキルの検証をすることにした。
まずは”
次に”
このスキルはゲームだった頃と大差ないようだ。”ミッドガルド”とは俺がゲーム時代、”
ともかく、そんなスキルなわけだ。ただ、ゲームだった頃と違って、意思があり、更に人化してくるとは思わなかった。
どうやら、使い捨ての駒ではなく文字通り眷属であるようだ。作り出した俺に従順であるため、取り合えずこの異空間で待機してもらうことにした。外で俺に向かって跪かれでもしたら面倒なことになる。
とはいえ、ずっと此処にいてもらうわけにもいかないので、何処かで拠点でも買って、そこに住んでもらうことになりそうだ。ちなみに、全員性別は女だった。運営の悪意を感じるぞ。
そして、最後に”
ちなみに、見た目は途轍もなくデカい東洋の龍だ。自分で言うのも何だが、カッコいい! いつかはこの姿で遊んでみたいものだ。
後に、この言葉が現実となりこの時の自分を恨めしく思うことになるのは余談だろう。更に、この姿を見た眷属達が神の如く崇めてくることになっだが、それもまた別の話。
さて、大方当初の目的は果たしたわけだが、重大な問題を思い出した。そう、この一週間異空間にこもりっぱなしでアイラを放置していたのを忘れていたのだ。しばらくの間、異空間に行ってくると言ってさっさと来てしまったため、当然アイラは鬼神の如く怒り狂っていることだろう。どうやって言い訳をしようかと、考えながら異空間を出て、ギルドに行ったところ。
「アンタどこ行ってたのよ! って、そんなこと後でいいわ!それより、冒険者ランクSSSってどういうことよ!?」
はて、何のことやら。全く身に覚えがない俺は取り合えずアイラの誤解を解きにかかるのだった。この調子で異空間のことを忘れてくれないかなと思いながら誤解を解いた後、結局異空間のことで怒られることになったのだった。
旅立ちまで書きたかったのですが、思いついたスキルを長々と説明していたら旅立たせることが出来なくなってしまった。
思いついたことをWIKIで調べながら書いているだけなので、矛盾などあるかと思いますが多めに見てください。
次回こそ、きっと主人公を旅に出させて見せる!
《上位魔法》雷鳴の射手(トネールティラトーレ)
電撃を弓の様につがえて撃つだけの簡単な魔法です。本来は少し大きな岩を貫く程度の威力しか出ないのですが、主人公が使うと山をも貫く極光となります。この戦いでは当然、最大限手加減をしている。