転生したからと言って最強じゃないし原作通りとも限らない 作:大日本帝国陸軍兵士
どうも皆さん。都狩 鷹幸です。
前回を見ていない方に掻い摘んで説明すると、
「ワンサマーIS動かしたん?」
「いっくんは藍越学園に行くはずだよ?」
「Why!?」
…詳しい事は前回を見て下さい。
それでは今現在に戻りましょう…。
「ちょっと待ってくれ…じゃあ一夏君はまだ受験をしていないのか?」
「いや?今日しちゃったよ?」
え!?今日!?
じゃあ彼は迷わずに入学試験会場に行けたということか…?
いやーそれなら良かった良かった…。
じゃねぇよ!?
なんで彼の親の気持ちみたいになっちゃってんの!?
彼の親は居ないけども!!。
「え…じゃあ一夏君はもう受験しちゃっていると」
「合格発表は明後日みたいだね!絶対受かると思うよ!だってちーちゃんも束さんも勉強手伝ったもん!これで受からなかったら何かの陰謀なんだよ!」
「いやそういうことじゃなくてだな」
うーむ…事実の所を言った方がいいのか?
それともこのまんまで良いのか?
…いや、ダメだ。
彼がISを動かせないと物語が成立しない…。
だとしたらこの世界に少なくとも影響を与える可能性もある。
これは束に言ってしまった方がいい。
「おい、束サン。」
「うん?なんだい?」
「一夏君の事なんだがいいかな?」
「うん?どうしたの?」
ーーー説明中ーーー
「てな事なんだが…」
「それは無いよ!確かにあそこのISは男性でも動かせるようにはしちゃってたけど持続的には使えないはずだよ!」
「残念だがこれが事実なんだ。こればっかりは信じてくれとしか…」
…ぐぬぬ…やはり説得は難しいか…?
「じゃあ」
え?じゃあ?
「キミがISを動かしたらいいよ!信じて上げよう!」
…なるほど。そういうことか。
それならこの転生者の都狩 鷹幸におまかせ下さいな!
ふっふーインフィニットストラトス転生モノの大原則であるISに乗れる事!
これが無いと物語は終わったも同然よ!。
…いや、でも待てよ
今までの俺の体験を比較するとISを動かせない可能性だってあるんだ。
とりあえず自分の経験をざっと振り返ってみよう。
まず一つ目、ウェブ小説で転生したすぐ後に人間か何かと接触するがそれは一日中歩き回っても俺の場合は会えなかった。
あの時は死のうかと歩いている時に思ったよ。
しかも地獄だなんだと思ってしまったりもしたな。
二つ目、転生モノは基本的に顔が残っているはず。
しかも自分の元々の顔以上になる可能性だってあったはずだ。
だがしかし、結果俺の顔は包帯ぐるぐる巻き。
終いにゃ身体中全体とまできたもんだ。
三つ目、通常の転生モノでは…って言うか自分が見てきた転生モノのウェブ小説では自分で転生者だと話したり嘘を吐いたりなど、誤魔化したりしてその世界で生きていく。
自分の場合バラすつもりも無かったしなぜあそこに居たかと聞かれたら嘘を吐くつもりだった。
だが自分のアホな軽率な言葉で色々台無しになった。
四つ目、これが一番の驚いたポイントだ。
通常、この世界の主人公格である織斑 一夏の藍越学園受験騒動。
物語では受験会場に行く時に道に迷ってしまい、IS学園の試験会場の倉庫でISに触れ、動かしてしまいIS学園に入るルートなはずなのだが…
此処ではそんなことは無かった!と言わんばかりの裏切りっぷりだ。
もう此処まで自分の想像とは違う物を散々突きつけられて来て意気揚々と出来るモンですかッての!
…でも出来なかったらこの"物語"が終わってしまう…。
どうすれば良いんだろうか。
…普通に考えてみれば俺が乗ることは意味がないじゃ無いか。
織斑 一夏君だけ動かせるって言う元々の物語通りかもしれない。
必死に説得だってすればこの目の前で踏ん反り返っているうさぎさんにもわかってもらえるかもしれんのだ。
そうだ。
そうじゃ無いか。
…いや、でもこの場合"俺"の物語はどうなる?
なら"原作通り"とも限らないわけだ。
…………。
ならいっその事ISでも動かして、世界で一人目の男になって!
「…いいぜ?そのISとやらを持って来て見なよ?」
「それではこの束さん特製の"枠組みだけのIS"に触ってみよう!」
…どう見ても暇潰しで作りました感がすごいがまぁいい!
触ってやろう!
ピピッ
『おかえりなさい"ご主人様"。今から
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第5話 転生したからと言って二人目になるわけじゃ無い【完】
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