ダンジョンに偉大なる魔法使いがいるのは間違っているだろうか 作:フリーク
ダンジョン入り口前
そこに居たロキファミリア幹部である、リヴェリア・リヨス・アールブは物思いにふけていた
「どうしたんだい?リヴェリア」
「ん…ああ、フィンか」
話しかけてきたのはロキファミリア団長、フィン・ディムナ
「ああ、
「
二人の脳裏に浮かんでいたのはある一人の少年
数々の魔法を使い熟し、以前二人…いや、あと一人を含めて三人を救った
いわば、命の恩人
これは、ロキファミリアが結成された当時の話だ
なので知っているのはその三人と、ロキファミリアの主神、ロキだけだ
前は
理由は『戻らなくちゃいけない場所があるから』
そして彼は数日後居なくなった
「私たちは強くなれただろうか」
「さあね、確かに僕達は強くなった。でも、彼にはまだ及ばないさ。さて、皆待っているだろうし遠征へと行くか」
そうして彼らはダンジョンへと潜っていった
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50階層
ロキファミリアの面々はキャンプを張り、暫しの休憩をしていた
その中で一人の少女が項垂れていた
少女の名はレフィーヤ・ウィリディス
そしてその少女を励ます二人の少女
ティオナ・ヒュリテとティオネ・ヒュリテ
三人のやり取りは一直線だったが
「大丈夫?」
この声て直ぐに変わった
声がかけた少女はアイズ・ヴァレンシュタイン
レフィーヤが落ち込む原因となった場面で彼女を助けた少女だ
まあ、レフィーヤが落ち込むのを辞めたのは単にアイズが話しかけてきたためだろう
レフィーヤは、アイズのファンみたいなものだ
彼女は、このまま時間が続いたら…と考えていたが…
「うわぁぁーー!!」
キャンプは波乱の予感
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レフィーヤSide
悲鳴の正体は…ラウルさん?!
それに後ろから来てるのは…ナニあれ…
緑の斑色をしていた芋虫のようなモンスター?
そんな中でティオナさんが、
「ダメっす!そいつに攻撃したら!」
えっ!それって…
見てみると刺したところからは、紫色の液体が滝のように吹き出ていた
あれって…
必死に考えているとモンスターが口から紫色をはきだした
皆、バラバラに避けて液体が付いたところを見ると、ドロドロに溶けていた
まさか、腐敗液…?
側を見ると
これじゃあ、まともに攻撃出来ない…
「クソがぁぁ!!」
既にこっちに来ていたベートさんが、思いっきりモンスターを蹴りその後ろを巻き込み、倒していた
「ボサっとすんな!バカゾネス!!」
「だってどうすればいいのこんなの!」
「これじゃあまともに攻撃できない…」
ティオナさんもティオネさんも悩んでいると
「ティオネ!ティオナ!」
この声、
「団長♡」
「魔法で焼き尽くすしかないようだね。奴らを引き付けて詠唱の時間を稼げ!」
「「了解!」」
そしてティオナさん、ティオネさん、ベートさんは、走り出した
だったら私は!
「ラウルさん、こっちに。治療しますので」
「すまないっす」
そして私はラウルさんにポーションをかけた
すると、
「レフィーヤ、私と変われ」
「リヴェリア様?」
「魔法の詠唱に入れ、お前があのモンスターを倒すんだ」
私、が………?
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詠唱を始める
「誇り高き戦士よ、森の射手隊よ。
押し寄せる略奪者を前に弓を取れ。
同胞の声に応え矢を番つがえよ。
帯びよ炎、森の灯火ともしび。
撃ち放て、妖精の火…」
足元に
だけどいつの間にか目の前にあのモンスターがいた
「いかん!」
「レフィーヤ!」
恐ろしくなって目を瞑った
だけどいくら待っても液体がかかる事は無かった
あれ……
ゆっくり目を開けると、其処には赤髪の少年と、少年が展開したらしい
「あの、大丈夫ですか?」
彼が話しかけてきた
「あっ、はい。大丈夫です…」
「そうですか、よかった…」
彼は安心したのか、息を吐いていた
「とりあえず、ここをどうにかしましょう」
周りを見ると、既に囲まれていた
「ここに居てください、ここに入れば攻撃は、ききませんから」
そういうと、彼はモンスターを引き付けるようにし、離れていった
彼は一体……?
「レフィーヤ!」
「リヴェリア様」
「怪我はないか…と、これは…?」
「さっき私を助けてくれた冒険者の人のです」
そういうと、リヴェリア様は慌てて
「レフィーヤ、その冒険者は
と、問いただしてきた
「は、はい、そうでしたけど」
素直に頷くと
「そうか、
嬉しそうにしていた
「お知り合いなんですか?」
「ああ、彼の名前は…」
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「ネギ、ネギ・スプリングフィールドさ」
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辺りは騒然としていた
レベル5等の第一級冒険者数人でもモンスターの数が多すぎた
しかし、
「全員、モンスターを一箇所に集めろ!」
副団長であるリヴェリアの声により、動きが統一された
そしてモンスターが一箇所に集まった時、声が聞こえた
「ラステル・マスキル・マギステル」
明らかにロキファミリアじゃない誰かが詠唱していた
「
声が聞こえる方をみると、少年が空を飛びながら詠唱していた
「
「
少年の両手には、膨大な魔力が渦巻いていた
「
その瞬間二つの渦巻く魔力は一つになり
「
雷が迸る巨大な槍となった
そして彼は槍をモンスターに投げた瞬間
「
視界が眩む程の巨大な雷が発生した
光が収まり全員が目を開けると、モンスターは消え去り焦土と化していた
唖然としていると件の少年が、空から降りてきた
周りは警戒していた
助けたとはいえ、あんな強力な魔法を目の当たりしたのだ
すると、中から幹部であるフィン・ディムナ、リヴェリア・リヨス・アールブ、ガレス・ランドロックが出てきた
するとその少年も近づいてきた
しーんとした、間が続く
一触即発の空気かと思いきや、
「ネギ!!」
「「「「「「「「えーーっ⁉」」」」」」」」
リヴェリアがいきなり抱きついた
「久しぶりだねネギ」
「久しぶりじゃのぅネギ」
「はいっ!みなさん、お久しぶりです。」
この時その場にいた者はこう思った…
(知り合いかよっ!!!)