モチベの低下、リアルの忙しさ…色々言い訳はあります 、批判は甘んじて受けますし獣自身執筆に飽きていた期間がありました。
今更ながら更新したのは久しぶりに覗いたワンピSSでモンハンのクロスオーバーものが増え、他投稿者様の素晴らしい作品に出会いモチベが上がったからです。
マデュラちゃん、ネルちゃん…それから(モンハン関係ないけど)ネテロさんありがとうな…
拙い本作ですが、これからも楽しんで頂ければ幸いです。
モンス擬人化SSもっと増えろ…増えろ…
「私を呼んだな?海賊共。」
空は晴天。雷鳴轟き現れた正義を背負う海の執行人は、紅い瞳で海賊達を見つめている。
司法の島、その先にある在任を輸送する為の巨大な橋。通称『ためらいの橋』の上で、彼女は呟いた。
ごくり、とナミが唾を飲む。
麦わら海賊団が此処に至るまで、多くの出会いと別れを繰り返してきた。
その中で、事あるごとに名前を挙げられた1人の海兵の名がある。
最初にその話を聞いたのはルフィとゾロだったか。
東の海の片隅で圧政を敷く海軍大佐、『斧手』のモーガンが語っていた。
「俺は白蛇と仕事をした事がある」と。高慢な彼は、何故かその話を語る時だけ、子供のようにキラキラした瞳でその名を呼ぶのだ。
ナミが初めてその名を聞いたのは、自身の住むココヤシ村が魚人の魔の手から開放された時。その夜、自分達に味方してくれた胡散臭い自称エンターテイナーの男が言った。
「あの人には誰も叶わねえ。もしお前達が出会ったなら、迷わず逃げ出す事だ。」
懐かしそうに彼が語るその名も、大将白蛇。
直近では、ロングリングロングランドでの出来事、不運にも大将青キジと遭遇し、言葉を交わした時の事。
「ニコ・ロビンを捕らえるために派遣されたのは、
海の死神
亡霊大将
海軍の最終兵器
一太刀振るえばガレオン船すら容易に両断し、その力は単騎で島を更地に変える。海軍四大将の中でも最強の存在。
天を衝く巌の様な偉丈夫だとか、かの海賊女帝すら霞む美貌を持つ絶世の美女だとか、そもそも居ない、噂だけの存在だとか。
噂話は絶えないが、毎週のように新聞に上がる大将白蛇の戦果がその実力を裏付ける。
そんな幻のような存在、大将白蛇が目の前に立ちはだかっていた。
「さて…張り切って来てみたはいいが、どうしたものかな。」
ポリポリと頭を掻きながら、彼女は呟いた。
「アイツが…」
「大将…白蛇…?」
「なんて…なんて…
ンなんて麗しいレディなんだァーッ!!」
「緊張感皆無かおのれはッ!!」
案の定、馬鹿が1人狂喜乱舞している。
「思ったより早かったじゃねえか大将。」
「おお、久しいなガスパーデ。
アンの監視ご苦労、アイツはちゃんと仕事してるか?」
「…察してくれ。」
「あー…まあいいさ、後でアイツに直接聞こう。」
へらへらと笑う白髪の美女、その瞳は黒焦げになった弟子に向いた。
「どうしたんだお前、コゲ肉のコスプレか?」
「誰がコスプレか…アイツらにやられたんだよ…!」
「へー(無関心)、ところでイルミーナは怪我してないだろうな!?」
「げんき。」
「ならばよし。」
「俺の扱い雑ゥ!」
黒焦げのスパンダムが盛大なツッコミを決めているがそれを軽く流し、ミラは再び麦わらの一味へと目を向けた。
「麦わら海賊団、話は報告書で全て知っているよ。
たった7人の乗組員にも関わらず東の海でアーロンを下し、アラバスタでクロコダイルを下し、最近だと青キジが取り逃がしたと言っていたな。
それ程の危険性、されど一般人への被害はなし、全く扱いに困る連中だ。」
笑うミラの赤い瞳が品定めするように麦わらの一味を見つめ、最後にロビンと目が合った。
「……お前が『悪魔の子』か。」
「あ…貴女……貴女はッ…」
ロビンかはいつもの余裕は何処かへ消え失せ、膝と声を震わせて今にも崩れ落ちそうになっている。
明らかな怯えの表情、それだけで、ナミは目の前の女がただならぬ存在だと直感した。
「ああ…そうだな。勘のいいお前なら、私が現れた時点で察しているんだろう?」
「うっ…うううぅぅ…ッッ!!」
堪らずロビンは膝をついて蹲る。
「な!?ロビンちゃんどうした!?」
「ちょっとアンタ!ロビンに何したのよ!」
「別に何もしていないぞ。
単に、ニコ・ロビンが私に思う事あったんだろうよ。」
「わ…たし…私の…」
一言一言振り絞るように、蹲ったままロビンは語り出す。
忘れられない
「…私の故郷、オハラは…世界政府のバスターコールによって消滅した。
軍艦十隻による一斉砲撃、そして…最後に紅い光が落ちて来て、私の恩人や…母親諸共島を消し去ったの…
さっき白蛇が現れた時に見たのと同じ、血のように真っ赤な…光が…ッ!!」
「なん…だって…?」
嗚咽混じりに言葉を紡ぐロビンとそれに驚愕する麦わら一味。そんな彼らを眺めながら、白蛇はからから笑いながらこう言った。
「流石、私から十年以上逃げ続けた女だ、察しが良い。
ああ、そうとも。十年前のあの日、お前の故郷オハラに掛けられたバスターコール。その仕上げとして島を消したのは…」
この私だ
「白蛇が、ロビンの故郷を…消した?」
「オイオイオイ!消したってどういう事だ!?島を更地にするとか、島民を全滅させるとかじゃなくてか?」
「文字通りの意味だよカティ・フラム…今はフランキーだったか?
ニコ・ロビンの故郷、学者の島オハラは海図からではなく、島ごと消滅した。土地も人も全て消え去って、あの場に今残っているのは母なる大海原のみだ。」
何事もなく言ってのける白蛇だが、「島を消滅させた」という彼女の言など到底信じられるものではない。
「は、ハッタリだ!
大将って言ったって女1人、例え能力者だったとしても、島を土地ごと消しちまうなんて無茶な真似が出来るワケがないだろう!」
「そ、そうよそうよ!ハッタリかまして私たちをビビらそうったってそうはいかないんだから!」
堪らずそげキングが大声を張り上げ、ナミもそれに同意する。ゾロは白蛇の腰に掛かった刀を見つめ、いつでも抜けるよう柄に手を掛けた。
大将の戦闘力は先日戦った青キジである程度予想は付いている。悪魔の実最強と謳われる自然系の能力を有し、恐らくCP9の使った『六式』も会得しているだろう。自分にどれ程相手が出来るだろうか…
彼は精神を研ぎ澄ます。
「まあ信じるか信じないかはお前達次第だが…それで、だ。
私が此処に赴いた理由、分かるヤツが居るか?」
そもそも大将白蛇は通常のバスターコールではやって来ない。海軍の
「スパンダムに渡していたのは『
私が世界の何処に居ようと、バスターコールと共に現れるための贅沢な終末装置。
そんな代物を使ったのは…お前達がスパンダムの手に負えなくなりでもしたか、それとも…」
「いや、フツーに落っことして鳴ってたぞ、その電伝虫。」
「………なんだって?」
「こ、コラ!カティ・フラム!余計な事言うんじゃねえ…ひいっ!?」
実はフランキー、ロビンを連れて逃げるスパンダムの一部始終を目撃していた。
無論、うっかり落として発動したバスターコールの事もバッチリと。
「…後でじっくり話そうな?」
「ファイッ!!りりりり了解であります!大将白蛇殿ォ!」
蛇に睨まれた蛙さながらの挙動不審ぶりを見せながら、怯えるスパンダムにミラは溜息をひとつ吐く。
「コホンッ!
理由はどうあれ、大将白蛇が喚ばれたのなら私は仕事をしなきゃならん。
既に軍艦十隻によるエニエス・ロビーへの攻撃は始まっている。
私の作戦目標はニコ・ロビンの確保、麦わらの一味へは何も言われていない。故に、大人しく彼女を引き渡せばこの騒動にも目を閉じておいてやろう。」
麦わら海賊団は選択を迫られる。
ニコ・ロビンを引渡し、司法の島から逃げ帰るか。白蛇の邪魔をして諸共に消されるか。
「悪い事は言わん、ニコ・ロビンを差し出せ。麦わら海賊団。
…これが最初で最期の警告だ。」
言葉と共にズシリ、と空気が重くなる。
白蛇の一言が鉛のように麦わら海賊団へとのしかかった。
暫しの沈黙、その後に彼等の出した答えは…
「「「「断るッッッッ!!」」」」
満場一致の拒絶だった
その答えにスパンダムは驚愕し、ガスパーデはヒュウっと口笛を鳴らしおどけて見せ、イルミーナは相変わらずの無表情だ。そして白蛇は、笑っていた。
「…ふ、ふふふふ……
まあそうなるだろうと思っていたよ。
私程度の威圧に屈するような連中に、お前が尽くす筈がないものな。」
意地悪そうに笑いながら、白蛇はロビンの方へと視線を向けた。対するロビンは恐怖に怯えながらも果敢に白蛇を睨み付ける。
「私の何を知っているの…
島の歴史を…人を簡単に消滅させる貴女に…ッ!」
「ありゃ、随分と嫌われてしまったな。
それに、部下からの報告でお前達は世界政府の旗を撃ち抜いたとも聞いたからな。宣戦布告しておいて今更逃がして下さいじゃ筋が通らん。」
からから笑う白蛇。その笑顔も消えぬまま、腰に掛けた軍刀の柄に手を掛ける。
その瞬間、瀑布の様な殺気が白蛇から溢れ出た。
『ッッッッッッ!?』
心臓を鷲掴みにされる様な感覚に、麦わら海賊団は瞠目する。
麦わら海賊団だけでなく、遠く離れているはずの軍艦に座する中将達すら身震いさせる程の威圧感が司法の島に居るもの全てに襲いかかった。
「…まあいいさ、私は仕事をしよう。
まずは…」
恐怖で地面に足が縫い付けられた様にその場から動かない麦わら海賊団、その内の1人に適当に狙いを定めた白蛇はトンッと軽く跳躍し…
「さようなら、泥棒猫。」
死神は鎌を振り抜いた。
ナミの目には全てがスローモーションの様に写っている。
稲光と共に視界から白蛇が消え失せたと思ったら、次の瞬間には彼女の声が自分の真横から聞こえたのだ。
「えっ…」
驚き声を上げる暇もなく、生返事したまま声の方へと顔を向ければ、緋色の軍刀が今まさにナミの首を断たんと迫って来ている。
この時、ナミは本能で理解した。
(あ、死んだ)
吸い込まれるように死神の鎌がナミの首へと迫り、首を切り落とさんとするその刹那。
「ウオオオオオオオッッッッ!!」
3本の刃がすんでの所で間に滑り込み、辛うじて刃の軌道を逸らす。
心地よい風がナミの頬を撫で、次いで頬が僅かに裂けた。
「ほう、防ぐか。」
「……ッ!!…グッ!うらァッッ!!」
そのまま力任せに軍刀を弾き、ナミを庇うように前へ立つゾロ。
「あっ…うあ…!?」
「ッッ!?大丈夫ナミさん!?」
思わず腰砕けになり、放心するナミにいち早く我に返ったサンジが駆け寄る。
それを確認したゾロは一味から1歩前に立ち、先陣を駆って出た。
「クソコック、他の奴ら連れて護送船に走れ!此処は俺が…」
「食い止められるとでも思っているのか?『海賊狩り』。」
再び強襲するミラの緋刀を刀3本掛りで受け止める。ぶつかり合った衝撃でズシンとためらいの橋が揺れ、必至に踏ん張るゾロを支える地面がクレーターのように沈み込んだ。
「ゾ、ゾロ…ッ!」
「グッおおおおお!!…速く行けェッ!!」
ゾロは一味の中でもルフィに次ぐ実力者だと言う事はこの中の誰もが知っている、そのゾロが傍から見ても分かるほど大将白蛇に押されているならそれは明確な危機だ察したのだ。
そこからの行動は早かった。
「クッソ…死ぬなよクソマリモ!」
「ゾロ君任せた!遠距離支援はこのそげキングに任せろぉーう!」
「剣士君…ッ!」
皆が斬り合う2人を回り込むように避けて走り、一行が対するのはガスパーデとイルミーナ、次いでに黒焦げのスパンダムだ。
「ガスパーデ、イルミーナ、スパンダム。逃がすなよ。」
「あいよォ。」
「ん。」
「俺は戦力に入れんといて!」
わざとゾロ以外を奥へ逃がしたようにも見えたが、そこへイルミーナ、ガスパーデ、スパンダムが立ちはだかった。
「フランキー、レディの方を頼む!
傷付けたらオロすからなァ!」
そう叫んだサンジは何故かその場で回転し始めた。
マッチに摩擦で火を起こす様に、サンジの軸足が回転で熱を帯び燃え上がる。
「むつかしいコト言いやがる…
だがスーパー任せろ!優しくソフトにボコられて貰うぜお嬢ちゃんよォ!!」
対するフランキーの左手の関節がガコンと開き、中から飛び出した大砲の玉がイルミーナに向かって殺到する。
「…『かみそり』。」
キュインッ!!
弾が直撃する前にイルミーナは剃の歩法でそれを回避、ガリガリ音を立て引きずる鎌刀が地面にジグザグの切れ込みを入れながらフランキーに一気に近づいた。
「んなッ!このガキ、役人共と同じ動きを!?」
「とーう!」
その小さな身体に余るほど大きな鎌刀の1本を軽々と振り上げ、そのままフランキーの腕を両断せんばかりの勢いで叩き付ける。
「あれ…手応えなし…?」
響く鈍い音。
そう、普通なら人間の腕など簡単に落ちてしまうのだが、生憎彼は作りが違った。
「効かねえなぁ、鉄だから!」
自身の身体を改造し鋼鉄で固めた腕の硬度は凄まじく、イルミーナの鎌刀をガッチリと受け止めていた。
「腕が鋼で良かったぜェ!
フレッシュぅぅぅぅ…」
「…!」
にやけるフランキーの口元に集まる熱、獣の感なのか危機を察したイルミーナはすぐさま飛び退く。
「ファイヤアアアアアッッ!!」
直後発せられた火炎放射が今しがたイルミーナが離れた場所へ吹き荒れて空に登っていった。
「変なひと、ホントに人間?」
「あたぼうよ!
但し…俺ァスゥ〜パァ〜なサイボーグだがなァ!」
「さいぼーぐ…くまの親戚かな…」
ボソリと呟きながら着地したイルミーナはそのまま鎌刀を構え、続けざまに飛んできた火薬の塊を薙ぐ。
真っ二つに割れた火薬はイルミーナの両側後ろで爆発し、尻尾を軽く揺らした。
「げっ…真っ二つかよぉ…
頼むぞフランキー君、後方はこのそげキングがしっかりカバーする!」
「かく…じゃない人もたたかうの?
いいよ、どーせ皆捕まえるもん。」
「ヒィ〜やっぱりあの刀コエ〜…」
そげキングはおっかなびっくり愛用の巨大パチンコ『カブト』を構えイルミーナに狙いを定めた。
残されたロビン、ナミ、そしてCPとの戦いで疲労し動けないのでナミの背中にロープで背負われているチョッパーはココロ達の待つ護送船に向かって走り出す。
しかしそこに立ちはだかるのはCP9長官スパンダム。
「逃がすか!」
「邪魔よっ!」
ビシャアアアンッ!!
「アビャアアアアアアアアッッ!?」
稲光が弾け、今まさに像剣ファンクフリードを抜こうと柄に手を掛けたスパンダムの脳天に落雷が降り注ぐ。そのまま黒焦げになって動かなくなった。
スパンダム、足止めに要した時間僅か3秒。カップ麺も作れないよ!
即落ち2コマもかくやの秒速ノックアウトをかましたナミは小さくガッツポーズ、なんとなくあの男は弱いって察していたらしい。
「ロビン、急いで!
護送船に乗ったらルフィ達を回収して、とっととこんな場所からオサラバよ!」
「航海士さん…」
絶望的な状況だというのに、ナミの目から光は消えていない。そんな彼女を羨ましく思い、護送船に向けて走り出そうと足に力を込めたその時…
「「ッ!?」」
先ほどまでためらいの橋側に停泊していた護送船、それがいきなり炎に包まれ、轟音を響かせながらあっという間に沈没していく。
「ッ護送船が…」
「なっ、なんで急に燃えたの!?
それに船にはおばあちゃん達がまだ…」
護送船には自分達をここまで連れてきてくれた海列車の運転手ココロとその孫チムニー、それにペットのゴンベが乗っていた筈だ。燃え尽きて沈んでいく船の残骸を見つめながらナミが呆然と膝を着いたその時、波止場近くの海中から何かが飛び出した。
「んがががががァ〜ッ!!」
「お、おばあちゃん!?」
「おお、アンタ達無事だったかい!」
爆発の直前、人魚であるココロは孫を連れて咄嗟に海に飛び込んだらしい。そのまま連れていたチムニーとゴンベを腕から下ろし、2人はナミに駆け寄っていく。
「護送船が急に爆発したんだけど一体何があったの!?」
「んが…それぁ分かららくてねえ…
アタシぁ厨房にあった酒を幾らか拝借してのんびりしてたんだけど、急にチムニー達が奥の通路からやって来て…その直後にころ爆発さ。」
「うええええんおねーちゃあああん!」
泣きながらナミの胸に埋もるチムニー、隣のゴンベは申し訳無さそうに頭を抑えていた。
「ゴンベが!ゴンベがね!
船室で寝てる綺麗なおねーちゃんの鼻ちょうちんをつついて起こしちゃって…それで怒ったおねーちゃんが船をボワって燃やしちゃったの!」
「ええっ!?
ていうかあの船、まだ中に海兵が居たの!?」
初めに制圧した時、もう少し船内を確認しておけば良かったとナミは後悔するが、そんな暇もなく燃え盛る護送船の中からゆらりと覗いた人影がナミ達の前へと着地した。
腰まで伸びる綺麗な金髪をした、澱んだ紅い瞳の美女。CPの役人の様なスーツとスラックスをだらしなく崩して着込み、胸元は大きく空いて中の豊満な谷間が見え隠れしている。
「ヴぅぅぅ…」
しかしそんな美貌もボサボサになった前髪が顔まで隠していて殆ど分からない。
開口一番、まるで獣が唸るような低い声に一行がたじろぐが、そんなことお構い無しに美女は叫ぶ。
「この…ックソウサギがああああッッ!!」
司法の島全体に響く程の大声。
口から炎を迸らせ、威圧感と殺気丸出しの咆哮に、命の危機を感じたナミは咄嗟にチムニー達を背中に下げた。
彼女の怒りに呼応する様に赤黒い炎が海から吹き上がり、幾つもの炎柱が海を覆い尽くす。勿論海上で待機している軍艦にもその火の粉が降りかかり、船内では海兵達が消火活動に右往左往していた。
海軍食堂総料理長兼、海軍大将白蛇の1人、『黒炎帝』アン。
職務をサボり護送船で昼寝をしていた所をゴンベに起こされ癇癪で船を破壊する。多分後でミラからこってり説教(物理)される事だろう。
頼みの綱だった護送船が破壊され、窮地に立たされるの麦わらの一味。
麦わら海賊団結成以来、最大にして最悪の逃亡劇が幕を開けた。
【海軍本部軍事機密要項より抜粋】
海軍本部特殊階級
《紅雷帝》ミラ
《黒炎帝》アン
《紫氷帝》レム
以上3名の登録を以て大将『白蛇』の任を執行するものとする。尚、作戦行動中に限り以上三名の命令は絶対であり、中将以下如何なる階級の海兵であっても従わねばならない。
以上三名による被害は人、物、島に限らず如何なる場合でも世界政府が負担するものとする。
ミラVSゾロ
ガスパーデVSサンジ
イルミーナVSフランキー、そげキング
アンVSナミ、ロビン
もう1人の変態は…
次回はモチベが続く限り…書きます…